
今開催は佐賀記念JpnIIIがあり、残ったA1級馬と希望投票のA2級馬による混合の1800m戦。
バルーンは前走鶴見岳賞で3着。勝ったプルーフポジティブは別格として、3コーナーでは前をとらえに行く積極的な競馬で、転入初戦の九州オールカマーよりはずっといいレースをしていた。転入3戦目の慣れと上積みを期待したいところ。
メンバー中もっとも安定株はマイネルパルフェ。昨年中央から転入して以降、A2以上のクラスで19戦して3着以内を外したのはわずか4回。S1重賞でも掲示板を外していないという実績だけに能力上位は間違いない。
アルフェロアは、九州オールカマーはバルーン(6着)に先着しての3着で、続く前走の節分賞(A2)では、その後佐賀記念に出走したコパノエクスプレスに離されはしたものの2着を確保。中央500万下からの転入だが、レースぶりは良くなってきている。
巨漢馬クリーンの前走鶴見岳賞は5着。南関東でもオープン勝ちの実績があり、転入2戦目での変わり身があれば上位争いに食い込んでくる可能性はある。
シゲルカイチョウは、前走球磨川賞3着が、転入後初めて好走といえるレースを見せた。今回、最内枠に入り、ほかにハナを主張する馬もいなさそうなだけに、マイペースの逃げに持ち込めば上位に粘る可能性はある。
◎4バルーン
◯2マイネルパルフェ
▲9アルフェロア
△5クリーン
△1シゲルカイチョウ
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注目は、トーコーヴィーナスがどんなレースを見せるか、その一点に尽きるだろう。大晦日の園田ジュニアカップでは、牡馬のインディウムと一騎打ちとなり、最後は1 1/4馬身差で2着に敗れたが、年明け初戦の園田クイーンセレクションはスタートからハナを奪うとスローペースに持ち込み、ほとんど追われることなくまったくの楽勝。さすがに牝馬同士では役者が違うところを見せた。これまでのレースぶりから、トーコーヴィーナスの実力が抜けている。ただ単独で先頭に立つと本気で走らないようなところもあり、初めての輸送で初めてのコースでそうしたことが出ないかという不安がないでもない。
ブラックスキャットは重賞初挑戦となった新春ペガサスカップを制して3連勝。ただゴール前ではファストボーイに並びかけられてハナ差の辛勝。仮にトーコーヴィーナスがいない牝馬同士のこのメンバーなら人気の中心になるのだろう。
ホウライショコラも2連勝中。前走若鮎特別は3コーナーで前をとらえると2着に5馬身差をつけての圧勝。最後余裕を持って出した1600メートルのタイム1分44秒8は、ブラックスキャットの新春ペガサスカップの勝ちタイムにコンマ6秒だけ及ばないというもの。この馬も力をつけている。
マルヨバナーヌは、これまで2度破れていたティープリーズにライデンリーダー記念で逆転勝利。ただティープリーズをものさしにしての比較からは上記3頭に割って入れるかどうか。
◎6トーコーヴィーナス
◯8ブラックスキャット
▲10ホウライショコラ
△3マルヨバナーヌ
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馬券圏内の勝負になるのは中央5頭で、ダートグレード実績のあるベテラン勢か、近走で準オープンを勝った新興勢力かという争い。
ベテラン勢は、いずれも1年近くかそれ以上勝ち星がないというメンバーだが、昨年の帝王賞JpnIでもワンダーアキュート、コパノリッキーに続いての3着など、GI/JpnIの高いレベルでも上位に食い込んでいるソリタリーキングを評価する。
ダノンカモンは佐賀は初めての遠征だが、鞍上が佐賀で育った川田騎手だけに期待したいところ。川田騎手は、佐賀記念は2012年にピイラニハイウェイで制し、サマーチャンピオンもこれまでに2勝とさすがにコースをよく知っている。前走チャンピオンズカップGIこそ最下位だったものの、明けて9歳という年齢ほどの衰えはない。ダートで2000メートルは初めてだが、1900メートルの名古屋大賞典を制しているだけに問題はないだろう。
マイネルクロップは、年明けの準オープン、初夢ステークスを制し、東海ステークスGIIは7着だが、勝ったコパノリッキーの圧勝で、2着グランドシチーからはコンマ5秒差とそれほど差はない。その実力で今回のメンバーなら勝つチャンスはある。
リキサンステルスは10月にダートの準オープンを勝って、前走オープンのポルックスステークスはコンマ5秒差の5着。そのときの上位はまだ重賞勝ちがないというメンバーだっただけに、ここでいきなりまではどうだろう。
連覇を狙うランフォルセだが、昨年のこのレースを勝って以降は、いずれも地方のダートグレードで勝ち馬から1秒以上の差をつけられている。とはいえ、一昨年の浦和記念、昨年のこのレースも、1秒以上の差での敗戦が続いたあとでの勝利だけに、まったく見限ることもできない。人気がなければ狙ってみてもおもしろいかもしれない。
中央勢に抜けた馬がいないとはいえ、地方勢にはダートグレード実績のある馬がなく、さすがに馬券圏内までは難しい。
◎9ソリタリーキング
◯5ダノンカモン
▲8マイネルクロップ
△2リキサンステルス
△12ランフォルセ
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トライアルとして行われたノカイドウ特別、ミヤマキリシマ特別は、両レースともに地方勢は歯が立たずという内容だっただけに、ここも中央勢同士の争いとなりそう。
クリノヤクマンは、芝の未勝利戦を勝ち、小倉のひまわり賞でも2着と健闘。その後、小倉2歳ステークス、クリスマスローズSと、着順的には勝負にならなかったが、強いメンバーにもまれてきた経験を評価。ダートは2戦してともに二桁着順というのは気になるが、九州産馬限定ではない一般の馬が相手でのもだけに、やってみなければわからないところはある。
ノカイドウ特別を制したのがミスターベアー。小倉のひまわり賞(9着)がデビュー戦で、それ以降はダートを使われてきた。ノカイドウ特別では、直線まで食い下がっていた2着馬をゴール前で突き放してという強い内容だっただけに、ここでもあっさりがあっておかしくない。
ミヤマキリシマ特別を逃げ切ったのがグランデコマンド。勝ちタイムではノカイドウ特別よりコンマ4秒速く、引き続き鮫島克也騎手ということでは期待できそう。
カシノタンバリンは未勝利だがひまわり賞で4着があり、初めてのダートでの変わり身に期待。ミヤマキリシマ特別で2着のカシノゼウス、同3着のキリシマツバサはそれほど差のない内容で、逆転の可能性も。
◎3クリノヤクマン
◯5ミスターベアー
▲11グランデコマンド
△9カシノタンバリン
△10カシノゼウス
△7キリシマツバサ
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キングプライドは高額賞金の佐賀若駒賞で3着と好走し、前走筑紫野賞では3コーナーからトゥータフと一騎打ちとなり、最後振り切って着差は1馬身だが、直線半ばで鮫島騎手はうしろの馬の脚色を確認していたので、着差以上に余裕のある勝利だった。距離延長でさらに力を発揮しているだけに、ここでも中心は間違いない。
レジェンドスイグンは、久々の出走となるはずだった花吹雪賞で出走取消となり、今回があらためて2歳9月以来の出走。その9月のリゲル特別は、イッセイイチダイに2馬身半差の2着だったが、イッセイイチダイはその後九州ジュニアチャンピオンを勝ち、3着だったソウルケンシは佐賀若駒賞を制した。その実力から3歳になっての上積みがあれば、このメンバーなら楽勝という可能性も十分にある。
トゥータフは、前走筑紫野賞ではキングプライドに食い下がっての2着。キングプライド同じサウスヴィグラス産駒だが、同じように距離が延びていいパフォーマンスを見せている。
前走初勝利を挙げたリンノレナチャン、同2勝目を挙げたラッキーウィンダムは、さらなる上積みがあれば上位食い込みも。
◎6キングプライド
○9レジェンドスイグン
▲4トゥータフ
△3リンノレナチャン
△8ラッキーウィンダム
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