
B級馬による1400mのS2重賞で、この開催では26日に1800mの佐賀弥生賞も行われる。
テイエムチカラは、中央500万から転入して5戦4勝。前走の春望賞は今回と同じ1400メートル、B級のS2重賞で、5馬身差の楽勝。今回、転入初戦の馬が2頭いるものの、ここは堅い中心となりそうだ。
B級の1400メートル戦で常に上位争いをしていたカシノボルトは、前走の春望賞で上記テイエムチカラに次ぐ2番人気に支持されたもののブービー10着に惨敗。最内枠から互角のスタートを切ったものの、控えたところまわりを囲まれてしまい馬が怒っているような場面があり、3~4コーナーではすでに手ごたえをなくしていた。それまでとのタイム比較からも前走は能力を発揮していないことは明らかで、ここは巻き返しのかかる一戦。
中央500万から転入初戦のグランスエルテは一発警戒の▲。中央ではほとんど芝を使われていて、近走の着順はまったく冴えないが、勝ち馬から2秒以内の差でのゴールはたびたびあり、佐賀のダートがこなせればだが、このクラスならいきなり通用という可能性は考えられる。
タツノオトシゴは、川崎から転入初戦となった前走春望賞は4着だったが、2戦目の上積みがあれば上位争いも。
名古屋から転入初戦となるピンクノサイロは、昨年11月以降、名古屋のA2特別、A3特別でたびたび2着3着があるだけに、ここなら上位に食い込む可能性も。
◎2テイエムチカラ
◯8カシノボルト
▲9グランスエルテ
△10タツノオトシゴ
△11ピンクノサイロ
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デビュー以来芝のみを使われてきたアウォーディーだが、ダートに転向して驚きともいえる強さを見せている。前走シリウスステークスGIIIの勝ち方を見ると、芝の1000万条件あたりで勝ちきれなかったのがウソのよう。ただその後は不運が続いて、浦和記念JpnIIはフレグモーネで回避、東海ステークスGIIも脚部不安で回避となって、ダイオライト記念JpnIIは補欠1番から繰り上がることができなかった。そして5カ月半ぶりの実戦となるここはメンバーに恵まれた。ほかにダートグレード勝ちの馬がなく、しかも別定重量でも1キロ増だけの55キロなら負けられないところだろう。
相手となる中央勢は実績面でそれほど大差なく、その比較は難しい。門別デビューのダブルスター以外は地方の経験がほとんどなく、いきなり小回りの名古屋コースをこなせるかどうかというのも未知数。また中央馬はいずれもダートの中距離で実績を残しているという点では、距離適性でマイナス要因になる馬はいない。ここ4走芝を使われているマドリードカフェにしてもダート1800mで2勝を挙げている。
相手筆頭はモズライジンとした。1000万から準オープンを連勝し、その後のオープン3戦もまずまずの好走。まだ4歳ということでは今後さらなる上昇も期待できる。
ダブルスターは前走でオープン初勝利だが、それまでのレースぶりからは、まだオープン勝ちのないモズライジン、バンズームともそれほど実力差があるとも思えない。
バンズームは後方から直線一気というタイプだけに展開次第。直線の短い名古屋コースだけに、おそらく3コーナーあたりからまくってくるのだろう。
地方勢では、中央では500万下でも勝負にならなかったアクロマティックが、ここにきて4連勝と力をつけてきた。トライアルの梅見月杯を勝ったが、その勝ちタイムが2分6秒2。JpnIIIのここで馬券圏内を狙うには、少なくとも4秒くらいはタイムを縮める必要がある。
◎2アウォーディー
◯6モズライジン
▲1ダブルスター
△10バンズーム
△12アクロマティック
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当初は1月20日に予定されていた新春ペガサスカップだが、雪のため中止となり、その日の開催は代替開催が行われなかったものの、重賞のこのレースだけ約2カ月も延期され、出馬投票をし直して行われることになった。
その2カ月の間に見違えるように強くなったのがカツゲキキトキト。デビュー後2勝を挙げたあとはまったく目立たない存在だったが、一気に3連勝でスプリングカップを制した。そのスプリングカップは、3コーナーから1頭だけ違う脚色でまくってくると、逃げていたホウライマリーンを直線でとらえてあっという間に突き放し8馬身差の圧勝。今回は木之前葵騎手で重賞連勝を狙う。
相手には、スプリングカップでカツゲキキトキトを勝利に導いた大畑雅章騎手が騎乗するキタノアドラーブル。中央未勝利から転入して4戦3勝2着1回と、まだ底を見せていない。前走の笠松1400メートル戦が1分29秒6という勝ちタイムで、3歳のこの時期なら重賞で勝負できるレベルにある。
もともとの新春ペガサスカップには3戦全勝で臨むはずだったセブンサムライだが、前走で初めて土がついての2着。とはいえまだまだ見限れない。
メンバー中最多の6勝を挙げているホウライマリーンだが、なぜか重賞タイトルにはめぐまれず。スプリングカップはカツゲキキトキトには離されたが、1番人気のハイジャは1馬身半差(3着)で振り切った。マイペースの逃げに持ち込めれば引き続きチャンスはある。
重賞3戦連続で2着のベッロポモドーロ、同じく重賞ではあとひと息というメガホワイティらも上位を狙える力はある。
◎6カツゲキキトキト
◯9キタノアドラーブル
▲4セブンサムライ
△2ホウライマリーン
△12ベッロポモドーロ
△8メガホワイティ
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ダノンレジェンドは初めて背負う58キロだが、ここは連覇の可能性が高いと見る。昨年JBCスプリントで2着に負けたがゆえの今回58キロ。勝っていれば59キロを背負うところだった。ダートの短距離路線では定量のJpnIがJBCスプリントしかないため、それを勝ってしまうとその後は斤量に苦しむことになる。それゆえダノンレジェンドは今年JBCスプリントを勝つまで(実際に勝つかどうかはわからないが)、昨年同様、この路線での快進撃が期待できる。
タールタンは好不調の波の周期が大きく、一昨年から昨年にかけてはやや落ち込んでいたが、昨年秋から再び好調期に入ったよう。前走根岸ステークスGIIIでは、その後にフェブラリーステークスGIを制したモーニンに半馬身差と迫った。地方コースは4歳時、条件交流に出走した門別以来だが、根岸ステークスと同じ56キロなら力を発揮しそう。
2歳時には中央に移籍して兵庫ジュニアグランプリJpnIIを制したニシケンモノノフは、その後は芝を使うなどして落ち込んだ時期もあったが、一昨年12月以降はダートのオープンで掲示板を外したのが2走前の師走ステークスだけという安定ぶり。昨年の武蔵野ステークスGIIIでも、ノンコノユメ、モーニンらを相手に差のない4着。その実績ならここでも勝ち負けまで期待できる。
JpnIを勝ったがため斤量との戦いとなっているのがドリームバレンチノ。昨年末の兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIでは、相手が軽かったこともあってハンデ59.5キロでも惜しい2着だったが、今回はメンバーが揃ってどこまでやれるか。
その兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIで無念の出走取消となったラブバレットは、いずれどこかでダートグレードを勝つチャンスはありそうだが、今回はいかにもメンバーが揃った。
サクラシャイニーは、一昨年の兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIで3着という実績があり、その後で負けたのは、果敢に逃げた昨年の黒船賞JpnIII(9着)と、輸送で夏負けがあった習志野きらっとスプリント(4着)だけ。明けて10歳でも衰えはなく、地元の期待がかかる。
◎6ダノンレジェンド
◯2タールタン
▲12ニシケンモノノフ
△10ドリームバレンチノ
△3ラブバレット
△1サクラシャイニー
センゴクエースとキサラキクがオープンの基礎重量(牡馬770キロ、牝馬750キロ)から別定20キロ増となり、最軽量牝馬のホクショウモモとは最大60キロというハンデ差がついた難しい組み合わせ。
ここはしばらく不振が続いていたカゲホウトウを狙ってみる。銀河賞4着のあとは勝ち馬から20秒以上差での惨敗が続いていたが、780キロを曳いてのチャンピオンカップでは勝ったオレノココロから16秒差の5着。好走とまでは言えないものの、障害ではじっくり溜めて仕掛けてひと腰でクリアすると、ゴールまでしっかり歩いていた。今シーズン前半は、柏林賞勝ちに、はまなす賞でも2着と好走。ともにトップハンデ馬から20キロ軽いという重量の設定で、今回はさらに30キロ差。チャンピオンカップを復調と見れば、ここは勝負になるのではないか。あくまでも連軸ということで。
相手筆頭にはハクタイホウ。定量の天馬賞では1番人気もキサラキクの2着に敗れたが、今回はそのキサラキクが別定20キロ増となったのに対し、増量なしは断然有利。天馬賞で2着に負けたがゆえ、負担重量に恵まれた。しかし端枠同士の本命対抗というのは、それだけでちょっとハンデを背負っているような気がしないでもない。
4歳ながら別定20キロ増、790キロのトップハンデとなるセンゴクエースはどうだろう。4歳同士の白雪賞は最大50キロのハンデ差をものともせず快勝したが、今回は5歳馬との対戦で、しかも最大60キロのハンデ差。勝つ可能性もあるとは思うが、楽な競馬にならない可能性のほうが高いように思う。
銀河賞を勝って以降、見せ場のないレースが続いているカイシンゲキだが、世代限定重賞なら巻き返してきそう。
白雪賞2着で、今回牡馬では最軽量となる750キロのコウリキ、740キロの牝馬シリウスらも好走が期待できそう。
◎1カゲホウトウ
◯10ハクタイホウ
▲5センゴクエース
△3カイシンゲキ
△6コウリキ
△7シリウス
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