ビービーバーレルの前走、中央から転入初戦のA1以下特別は、2番手追走から4コーナーで先頭に立ってそのまま勝利かに思われたが、すぐ後ろでマークしていたバンブーリバプールに差され、いわば出し抜けを食らった形。しかもそれが3カ月ぶりの休み明けで馬体重がプラス26キロだった。転入2戦目で変わってくる可能性はおおいにある。
このレース連覇を狙うのがジュエルクイーン。コスモバルク記念、赤レンガ記念は、ともに牡馬の一線級に混じって3着。ともに勝ち馬のオヤコダカからかなり離されていたので、それをどう評価するかだが、内回りコースになるのはプラス。
岩手からの遠征がユッコ。シアンモア記念を差し切ったのには驚かされたが、続くA一組特別も快勝しているだけにその強さは本物だ。ただ中央の元オープンクラスもいるメンバーに入って、さらにアウェーで力を発揮できるかどうか。
ハタノフォルトゥナは3歳で51キロという斤量を生かしてどこまやれるか。
ユウユウは3走前のキンシャサノキセキ・プレミアムで惜しくも半馬身差の2着。そのときの勝ち馬がグランシャリオ門別スプリントでも有力視されているメイショウノーベル。大井時代には1600メートルを経験しているが5着が最高という成績で、マイルの距離でどうだろう。
◎5ビービーバーレル
○6ジュエルクイーン
▲2ユッコ
△9ハタノフォルトゥナ
△3ユウユウ
ヒダカソウカップの出走表はこちら
ホッカイドウ競馬のシーズン前半ではよくあることだが、転入初戦もしくは転入2戦目という馬が5頭もいて能力比較が難しい一戦。
田中淳司厩舎3頭出しはいずれも有力だが、その中でもメイショウノーベルに期待する。年明けまで中央オープンのダート短距離で走り、昨年秋以降は掲示板がないが、それでもほとんど勝ち馬から1秒以内の差で走っていた。北海道スプリントカップJpnIIIでは好位のうしろを追走して、勝ち馬には離されたが直線でもそれほどバテることなく6着。中央時代には500万クラスでではあるものの1000メートル戦での勝利もあるだけに、力を発揮できる舞台だろう。
トウカイビジョンは北海道スプリントカップJpnIIIでは地方馬最先着の5着。メイショウノーベルには半馬身先着していた。とはいえ後方を楽な流れで追走して、直線で脚を使ってという競馬だけに、能力的にはメイショウノーベルを上と見た。
タイセイバンデットは、前走の再転入初戦の勝利はA4以下というクラスだが、中央500万条件を勝っての転入ということでは期待の高さがうかがえる。
レッドペリグリンは、2走前のトライアルでメイショウノーベルにコンマ3秒差で3着。昨年のこのレースは4着で、1200メートルのエトワール賞を勝利。3歳時には1000メートル戦で3連勝があり、この距離も問題ない。
昨年2着のシセイカイカ、昨年の道営スプリントで2着だったコールサインゼロ、川崎から戻って約1年ぶりの実戦となるグランヴァンなども、印上位の馬とそれほど差はない。
◎12メイショウノーベル
○13トウカイビジョン
▲3タイセイバンデット
△5レッドペリグリン
△8シセイカイカ
△7コールサインゼロ
△6グランヴァン
グランシャリオ門別スプリントの出走表はこちら
昨年までのダービーウイークが今年からダービーシリーズとなって、これまでは"ダービー"に相当するレースが曖昧だった金沢に新設された石川ダービー。
かつては金沢のダービー的な位置付けとされていたこともある北日本新聞杯は、ヤマミダンスが他馬を寄せ付けず力の違いをあらためて見せつけた。
そして今回、久々に金沢でのレースとなるのが、2歳時はヤマミダンスのナンバー2的存在だったヴィーナスアロー。その間、中央の芝で2戦、浦和のユングフラウ賞を経験したが、いずれも惨敗。そして今回は3カ月ぶりの実戦となる。とはいえ強敵相手や芝のスピード競馬での経験値は大きく、仕上がりさえ十分なら逆転も可能と見る。
ヤマミダンスはここまで地元金沢では無敗。負けたのは大井の東京2歳優駿牝馬と、名古屋の東海クイーンカップで、いずれも見せ場なくというレースだったように、何か歯車が狂うと危ういところもあるのかもしれない。対抗ではあるものの、もちろん勝つ可能性も高い。
何度も書いているように、1頭だけ抜けた実力の馬が圧勝したレースでの2着以下の着順はアテにならない、というのが北日本新聞杯。直後を追走してヤマミダンスに勝負を挑み直線失速したのがディターミネイトとナゲッツ。◎◯以外の馬では、この2頭が能力上位と見る。それまでの戦績からナゲッツを上位にとった。ヤマミダンスとヴィーナスアローがやり合ってどちらかが潰れるようなことがあれば食い込むチャンスが出てくる。
ジェリーロラムは北日本新聞杯惨敗も、その後2戦のレースぶりがよく、力をつけている可能性はある。
サッキーヘラクレスの北日本新聞杯は、後方を追走して最後だけ脚を使って2着。今回も着狙いなら再び上位にからんでくる可能性も。
◎11ヴィーナスアロー
◯1ヤマミダンス
▲6ナゲッツ
△10ディターミネイト
△8ジェリーロラム
△5サッキーヘラクレス
石川ダービーの出走表はこちら
金沢の金田一昌厩舎から大挙3頭が遠征してきた。その中の1頭、エトワールドロゼは何が何でもハナへというタイプで、それで2番枠に入ったのは大きい。読売レディス杯を制したのは一昨年だが、その後も牝馬同士ではあるものの重賞で上位争いをしており、デビュー戦以来の超短距離戦で、どんなレースを見せるのか楽しみだ。
対する地元勢では、レディエントブルーに期待する。中央500万から転入後、8戦してオール連対。3月にはA1特別で2着があり、前走はA3特別だが8馬身差の圧勝。中央時代もダート短距離を中心に使われており、この距離でさらに能力発揮ということは考えられる。
サンデンバロンも一昨年中央未勝利から転入して、2着以内を外すことなくクラスを上げてきた。今年になってさすがにオープンや重賞の東海桜花賞では連対を外すことになったが、その後もA2特別を危なげなく逃げ切りで連勝。外枠に入って、一気に行ききれる脚を使えるかどうか。
連覇を狙うのがハナノパレード。近走もA級の特別戦で上位争いをしているが、昨年よりこの距離で能力を発揮しそうなメンバーが揃っただけに楽なレースはさせてもらえないだろう。
金沢で900メートルのスーパースプリント賞を勝ったスガノランバダ、笠松のハイジャなどにもチャンスはありそう。
◎2エトワールドロゼ
◯4レディエントブルー
▲8サンデンバロン
△1ハナノパレード
△3スガノランバダ
△6ハイジャ
名古屋でら馬スプリントの出走表はこちら
当初はここに出走予定だったブレイヴコールだが、大本命馬が戦線離脱した地元の兵庫ダービーに急遽参戦となって見事に勝利。兵庫からの刺客が抜けたとはいえ、東海、佐賀から計4頭の遠征馬を迎えての争いとなる。
黒潮皐月賞を制したフリビオンの二冠制覇に期待する。黒潮皐月賞を制したという以上に、続く前走、はじめての1600メートルで古馬のB-2戦で4馬身差の勝利は評価できる。この時期の3歳馬で古馬B級の上位クラスを完勝というのは相当な能力だ。さらなる距離延長も問題ないだろう。
そして佐賀から遠征のスーパーマックスとの一騎打ちと見る。九州ダービー栄城賞は、単勝110円の断然人気ながら薄氷を踏む感じの勝利。とはいえレースではオヒナサマに外にぴたりと付かれ、直線では砂の重い内に閉じ込められないよう、4コーナーで一旦外に持ち出してという、人気馬ゆえに他馬のマークがきつく、かなりロスの多い競馬だった。ゴール前一気に迫ったフジノカミワザによく差されずに踏ん張ったものと思う。この時期まではほとんど短距離戦しか組まれない高知勢に対して、距離経験も豊富。2走前の佐賀皐月賞圧勝の内容から、ここもあっさりという場面があっても驚けない。
一発の可能性を秘めるのがシュタルク。黒潮皐月賞は4着だったものの、その後3歳戦を一方的な内容で2連勝。父グラスワンダー、母父スペシャルウィークというのは、有馬記念をハナ差で争った因縁の組み合わせ。距離伸びてさらにということは考えられる。
黒潮皐月賞2着のバーントシェンナは3歳になって2着以内を外しておらず、こちらもカネヒキリ×ブライアンズタイムという血統なら距離伸びての可能性はある。
フジノカミワザの九州ダービー栄城賞は、あと一歩で漁夫の利という勝利となるところだった。今回も引き続き大井の笹川翼騎手が呼ばれての騎乗となる。
◎8フリビオン
◯9スーパーマックス
▲5シュタルク
△10バーントシェンナ
△2フジノカミワザ
高知優駿の出走表はこちら