
B級馬による1750メートルのS2重賞。いきなり余談だが、前日のB級1400メートルの特別が水仙特別で、見た目はまったく違うものの、響きとしてはすごくまぎらわしい。
前開催の師走賞を勝ったキタサンシリーズが23日のA級S2重賞・宝満山賞に希望投票していて、その2〜4着馬による争いとなりそう。
コウザンヒキリは1番枠から躓いたような感じのスタートで後方2番手まで下げてレースを進めることになり、しかし向正面からのロングスパートでゴール前では2着のスラッシュをとらえようかという脚色だった。勝ったキタサンシリーズを別とすれば、もっとも強いレースをしたのはこの馬。そもそもキタサンシリーズに続く2番人気に支持されており、今回は巻き返しがかかる一戦。
スラッシュは好位2番手キープで、人気のキタサンシリーズより早め早めの競馬で、そのとおり3コーナーで先頭に立っていたが、直線ではあっさりとらえられての2着。B級特別はすでに3勝を挙げており、ここでも当然勝ち負けが期待できる。
テイエムサンピラーは、5月から6月にかけて、B級のS2重賞と特別で3連勝があったが、その後はやや落ち込んだ。ただここ2走は復調気配にあり、あまり実績のない中距離の舞台でどうか。
トモジャクールは、2走前の初冬特別ではコウザンヒキリに僅差の2着で、キタサンシリーズ、スラッシュらに先着していた。師走賞ではやや離れての4着だったが、引き続き上位争いの実力はある。
そのほかはやや能力差のあるメンバーで、ここまで4頭の争いと見る。
◎2コウザンヒキリ
○6スラッシュ
▲12テイエムサンピラー
△5トモジャクール
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岩手の開催最終日に行われるトウケイニセイ記念の前哨戦。
一昨年このレースを制しているワットロンクンに期待する。昨年は南関東で走って、B級の上位で常に勝ち負け。今年夏に北海道に移籍して4戦目のA1特別で勝利を挙げた。道営記念は逃げて最下位に沈んだが、強敵相手にやや無謀な逃げだった。南関東でのレースぶりから一昨年以上の能力も望めそう。
タイセイファントムは、前走中央から転入初戦の絆カップは6番人気という低評価ながら快勝。さすがに中央オープンの実力を見せた。
コウセンは中央1000万条件から転入して、盛岡の芝重賞で4戦3勝。前走、水沢のスプリント特別を制しており、ここでもチャンスはありそう。
チェリーピッカーは、絆カップは7着だったが、今年は条件戦を順調に勝ち上がって青藍賞まで制しているだけに、ここでも十分勝負になりそう。
赤松杯、すずらん賞を制して、今シーズンダートのマイル重賞で2勝を挙げているのがイーグルカザン。絆カップでは最下位に敗れたが、ここ2戦で復調気配。
◎8ワットロンクン
○3タイセイファントム
▲6コウセン
△4チェリーピッカー
△2イーグルカザン
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カツゲキキトキトは、今年最大の目標としていたここに向けて、確実に調子を上げてきた。大井に遠征した東京記念はひと追い不足で惜しくも2着。そして臨んだ白山大賞典JpnIIIは、逃げて2番手で粘っていたクリノスターオーをとらえての2着。春の名古屋大賞典JpnIII・3着に続いて見せ場をつくった。明らかに距離不足のゴールド争覇だったが、逃げたトウケイタイガーをとらえ、東海菊花賞では当然のように余裕の勝利。今回、中央のメンバーがパッとせず、いよいよグレード制覇のチャンスが巡ってきた。
メイショウスミトモは11番人気で制したシリウスステークスGIIIが6歳での重賞初勝利。続くチャンピオンズカップGIは、着順こそブービーの14着だが、勝ったゴールドドリームからはコンマ9秒しか離されていない。年齢的にそれ以上の進化というのもないだろうが、中央勢の近走実績から押し出される形での対抗評価。
トップディーヴォは、シリウスステークスGIIIが好位を追走してメイショウスミトモの4着。みやこステークスGIIIは本馬場入場後に除外となってしまったが、こちらは5歳で変わり身があるかどうか。
オールブラッシュは川崎記念JpnIを制したあとがさっぱり。浦和記念も3着とはいえ、重賞初勝利のマイネルバサラに2秒3もの差をつけられた。別定58キロでもあり、あまり強気にはなれない。
ならばマーキュリーカップJpnIIIで、勝ったミツバから1秒差の5着だったドラゴンエアルでも上位を狙えそう。北海道からの遠征でどこまで仕上がっているか。
2年半以上も勝ち星から遠ざかっているクリノスターオーは、マーキュリーカップJpnIIIではきわどい3着だったが、その後の成績がイマイチ。前走浦和記念ではスタートで後手を踏んで大きく離された5着だった。
あらためて、中央勢は強調材料に乏しい馬ばかりで、カツゲキキトキトへの期待がますます膨らむ。
◎カツゲキキトキト
○メイショウスミトモ
▲トップディーヴォ
△オールブラッシュ
△ドラゴンエアル
△クリノスターオー
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リュウノムーンは水沢850メートルのデビュー戦を勝ったのみだが、若駒賞4着に、南部駒賞は北海道からの遠征馬に混じって地元最先着の4着と好走。続く前走のフューチャーステップでは、逃げてスターキヨミツにとらえられたとはいえ、3着馬には大差をつけていた。ここは巻き返しのかかる一戦。
スターギアは門別2勝からの転入初戦となった盛岡ダート1400メートル戦で2着に9馬身差をつける圧勝。2番人気と期待されたプリンセスカップはやはり北海道からの遠征馬が強く4着だったが、それでも地元最先着は果たした。ここは牡馬との対戦で、あらためて真価が問われる。
チャイヤプーンは門別2勝からの転入初戦が知床賞で3着。そのレースでも北海道からの遠征馬が強く、それでも地元最先着だった。初めての水沢コースでどうか。
スターキヨミツは門別1勝から転入初戦となったフューチャーステップで、逃げたリュウノムーンを差し切っての快勝。水沢の不良馬場が合っていたのかもしれない。
シグラップアモーレは門別のアタックチャレンジを勝ち、大井を経由しての転入。岩手ではまだ勝ち星がないが、能力的にはヒケをとらない。
◎8リュウノムーン
〇2スターギア
▲3チャイヤプーン
△4スターキヨミツ
△1シグラップアモーレ
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今シーズン完全復活を果たしたグルームアイランドが、メイジンと初対戦となるシーズン最後の大一番。ここは11月の北國王冠で好位追走から差し切って快勝のグルームアイランドに、今季地元無敗での中日杯制覇に期待する。
メイジンは、転入後の3月から10戦8勝だが、重賞ではシーズン最初の金沢スプリングカップこそ圧勝だったものの、百万石賞はトウショウプライドの2着、金沢スプリントカップは笠松のライスエイトの3着。重賞を勝ちきるまでにはいまひとつと言えそう。真っ向勝負でグルームアイランドを負かしに行くとなると、馬群に沈むという場面まで考えておきたい。
重賞実績のある3歳馬が3頭いるが、斤量に恵まれてもこのメンバーに入るとさすがに厳しそう。百万石賞でメイジンを負かしたトウショウプライド、北國王冠3着のミスアバンセ、今シーズン遠征も含めて重賞で掲示板内5回のマイネルリボーンなどが展開次第でどう馬券にからんでくるか。
◎2グルームアイランド
〇1メイジン
▲4トウショウプライド
△6ミスアバンセ
△5マイネルリボーン
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