NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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ばんえい大賞典、そして前哨戦の秋桜賞まで6連勝と好調のスターイチバン。それでいて別定重量ではキョウエイエースより30kg、スーパーシンより10kg軽い710kgは有利。障害も安定しているだけに二冠達成濃厚と見る。
スーパーシンはゴール前で甘くなるのが課題。ばんえい大賞典ではスターイチバンを一旦はとらえたかと思ったところゴール上で止まってしまった。そして秋桜賞ではゴール線上で転倒して競走中止。今回はその秋桜賞から30kg増量の720kgとなってどうかだが、土日とも予報では傘マークがあり、馬場が軽くなれば押し切れる可能性はある。
ここにきて見せ場十分のレースを続けているのがウンカイダイマオー。ばんえい大賞典は5着だったが障害は先頭で越えており、秋桜賞でも障害先頭から最後は一杯になりながらスターイチバンの2着。ペースと障害のタイミング次第で一発はあるかもしれない。
この世代唯一オープン格付のキョウエイエースは740kg。過去10年、2019年にメムロボブサップ、2022年にキングフェスタが、ともに730kgのトップハンデで勝っているが、740kgとなると2020年にコマサンダイヤが7番人気で6着があるだけ。その重量設定ではさすがに厳しく、連下まで。
690kgのラポピージュニア、ホクセイテンリュウまで印をつけたが、勝負は上記4頭だろう。
◎6スターイチバン
◯8スーパーシン
▲2ウンカイダイマオー
△3キョウエイエース
△9ラポピージュニア
△1ホクセイテンリュウ
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ヒロシクンは今シーズンも好調で、みちのく大賞典では3歳のリケアカプチーノに負けたとはいえハナ差で、3着ミニアチュールには9馬身差をつけた。あと負けたのはメイショウフンジンに突かれてハイペースとなったマーキュリーカップJpnIIIだけ。今回、ほかにハナを主張してきそうなメンバーもおらず、リケアカプチーノも不在となれば、ここはマイペースでの逃げ切り濃厚といえそう。
相手筆頭は、中央時代の2021年以来、4年も勝ち星から遠ざかっているが、シンヨモギネスに期待。中央2勝クラスで頭打ちになり、川崎を経由しての転入。岩手では、1000メートルのスプリント特別を参考外とすると、1600メートルのA1またはオープン特別で2着3回。その後、青藍賞ではヒロシクン、フジユージーンに続く3着。中央時代の3着以内16回のうち14回が1700/1800メートルで、あとの2回も1600と1900メートルだけに、1800メートルは条件好転といえそう。
ライアンは昨年秋以降、勝つか4着以下かという極端な成績。大晦日の桐花賞は逃げたヒロシクンに厳しい展開となって、ゴール前の接戦を制した。展開次第で勝ち負けまで狙える。
ヘリオスは高知から転入3戦目に、今回と同じ舞台のあすなろ賞を制した。4コーナー手前でミニアチュールと馬体を併せるように先頭に立つと、直線の追い比べではミニアチュールを振り切って2馬身半差をつけた。それ以外もダートグレードを除けば、栗駒賞、シアンモア記念、青藍賞はいずれも4着と、地元馬同士なら崩れていない。この馬も展開次第の面はあるが、9歳でもまだまだ元気だ。
ここ3戦ダートのマイル戦で連続連対と好調のスズカゴウケツ、大井から転入して7着のあと7戦6勝、2着1回と着実にクラスを上げてきたラストマンらも上位食い込みの可能性。
ミニアチュールは今シーズンの勝ち星は牝馬同士のフェアリーカップだけ。シアンモア記念、みちのく大賞典での3着があるが、ともにヒロシクンとは差があり、昨年ほどの勢いにはないとみて見送る。
◎10ヒロシクン
◯11シンヨモギネス
▲4ライアン
△2ヘリオス
△3スズカゴウケツ
△7ラストマン
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門別からの転入初戦セレクトゴールド第3戦を制したのがミモザノキセツ。門別ではデビュー戦のフレッシュチャレンジで挙げた1勝のみだが、その後の2歳オープンやウィナーズチャレンジでは、サンライズカップ2着のスターシップ、プリンセスカップ(盛岡)を制したトリップスなど重賞レベルの馬たちと戦ってきた。この馬も北海道から出れば重賞で勝ち負けできるレベルと思われる。移籍2戦目でさらなる上昇も期待できそう。
相手には、セレクトゴールド第3戦で2着だったニドネ。3コーナーでミモザノキセツの直後につけると、直線でも食い下がったものの1馬身及ばず。名古屋生え抜きで、900メートルのデビュー戦こそ4着だったが、その後は1500メートル戦を6戦してすべて3着以内。展開次第で逆転も狙えそう。
そのセレクトゴールド第3戦で3着だったのがゴールドレター。スタートでハナをとったものの、ミモザノキセツに直後でぴたりとマークされる厳しい展開で、ゴール前失速。7月24日の逃げ切りでは、セレクトゴールド第3戦のミモザノキセツの勝ちタイムよりコンマ2秒速いタイムを同じ良馬場でマークしており、マイペースで運べればチャンスはあるかもしれない。
同第3戦の5着アンジェルは、その後2歳1組の特別戦で2着に好走しており、状態アップなら上位食い込みも。
別路線組では、門別未勝利勝ちから転入して2着、1着のマンデーロウリュウ、デビュー2戦目の1500メートル戦を制したアルティメイタムらはタイムを詰めてこられるかどうか。
◎9ミモザノキセツ
◯2ニドネ
▲12ゴールドレター
△5アンジェル
△3マンデーロウリュウ
△8アルティメイタム
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今回のメンバー8頭中5頭が出走していた兵庫ジュベナイルカップは、馬群が一気に動いた3コーナーでかなりごちゃつく場面があって、それで大きく位置取りを下げたのが、1番人気に支持されていたリーガルタイム。勝ったエイシンイワハシルは、内目にいたわりにはあまり影響を受けることがなく、3コーナーから馬群をさばいて4コーナーで外に持ち出すと、直線先頭立っていたアングレを差し切っての勝利。リーガルタイムは大外からゴール前で一気に迫ったがハナ差届かず2着だった。
3コーナーでの不利と最後のハナ差を考えると、リーガルタイムに逆転の可能性が大きいと考えられるが、一方のエイシンイワハシルのほうも門別から転入初戦の馬体減で、しかも小回りコースは初経験。2戦目での上積みと慣れがあればエイシンイワハシルの連勝に期待できそう。いずれにしても、今回も兵庫ジュベナイルカップ1、2着馬の勝負と見る。
エイシンリガーズは門別時代、栄冠賞、サッポロクラシックカップで、エイシンイワハシルと"あとさき"。そして転入初戦を逃げ切ったが、楽に逃げているように見えて、ゴール前はやや一杯になっていた。そのあたりは小回りの1400メートルという初めての舞台が影響したかもしれない。ここはあらためて挑戦者の立場だ。
ゴッドフェンサーは、兵庫ジュベナイルカップでは見せ場をつくれず5着だったが、続く前走1700メートル戦を勝利。あらためて距離短縮でどうか。
アングレは兵庫ジュベナイルカップで3着。前半のハイペースに前2頭は馬群に沈んだが、3番手追走のアングレは4コーナーで先頭に立つと、最後はやや脚色が一杯になったが、それでも2着リーガルタイムとは1馬身半差。4着馬は6馬身離れていただけに、能力的に差はなさそう。今回は1番枠からすんなりハナでマイペースなら粘り込む場面も。
◎8エイシンイワハシル
◯2リーガルタイム
▲5エイシンリガーズ
△3ゴッドフェンサー
△1アングレ
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エムティジークはデビューからの2戦は勝ち馬に差をつけられて2着に敗れたが、その後の2戦は圧倒的な強さで2連勝。3戦目での初勝利は、2戦目と同じ1400メートルの良馬場で3秒もタイムを詰め、2着に2秒6の大差をつけた。続く前走石川テレビ杯は出ムチを入れてハナを主張すると、3コーナーから後続を引き離し2着に6馬身差。雨の重馬場もあったが、前走の大差勝ちからさらに1秒9もタイムを詰めた。ちなみにその2着馬ケーズコマクサが、続くくろゆり賞で7馬身差で圧勝したことでも、エムティジークの強さが証明された。
対するは、北海道から転入初戦の金沢シンデレラカップで2着だったグリーゼ。3コーナー3頭の競り合いから直線を向いて先頭に立ったところ、ココキュンキュンに交わされたが、そのココキュンキュンは園田プリンセスカップからの連勝で底を見せていないレベル。生え抜きのエムティジークか、門別デビューのグリーゼか、どちらが軸か迷うところ。
グラシアレスは門別のアタックチャレンジを制しての転入初戦が5馬身差の圧勝。1400メートル良馬場の勝ちタイムは1分31秒4で、2戦目の状態アップがあれば◎○に迫る場面も。
前述石川テレビ杯2着で、くろゆり賞を制したケーズコマクサはエムティジークに対して逆転まではどうか。
新馬戦を6馬身差で制したレイモアナ、門別から転入2戦目でグラシアレスの2着だったエムティブレイドらも連下には押さえておきたい。
◎5エムティジーク
○1グリーゼ
▲8グラシアレス
△7ケーズコマクサ
△6レイモアナ
△9エムティブレイド
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