
オケマルはデビューから5連勝。ネクストスター園田では、逃げ粘るラピドフィオーレをゴール前で半馬身とらえただけだったが、その追い込みは着差以上の強さだった。園田ジュニアカップでは、後続を引き付けての逃げから直線だけで突き放し7馬身差。今年から年明け3歳馬の重賞となった兵庫若駒賞では、やはり直線だけで後続を突き放して大差圧勝。重賞を使うたびに力をつけてきた。距離は伸びれば伸びるほど能力を発揮しそう。
ベラジオドリームは、兵庫若駒賞ではオケマルに3秒7も差をつけられての3着だったが、逃げてピタリと直後でオケマルにマークされる厳しい展開。門別で重賞2着2回、兵庫ジュニアグランプリJpnIIは6着、転入後特別戦3連勝という実績をあらためて評価する。
兵庫若駒賞で2着がジーニアスレノン。年末の園田ジュニアカップは8着惨敗だったが、兵庫若駒賞ではオケマルを前に見ながらレースを進め、その流れに乗ることができた。今度はどんなレースを見せるか。
門別未勝利から転入して2連勝のリジェネレーションは距離延長に対応できるかどうか。
重賞で掲示板好走のウイングスオール、園田ジュニアカップでオケマルの3着だったドリタルらは、連下争いにからめるかどうか。
◎2オケマル
◯10ベラジオドリーム
▲8ジーニアスレノン
△4リジェネレーション
△5ウイングスオール
△12ドリタル
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名古屋のスプリングカップを7馬身差で圧勝し、ここまで重賞3勝というページェントが26日の京浜盃JpnIIIに遠征(10着)したことでここは不在。となれば、昨年末のライデンリーダー記念、ゴールドジュニアでページェントの2着だったケイズレーヴにチャンスが巡ってきたといえそう。ここまで3着以内を外したことがなく、しかも9月以降は勝ち馬と0秒5差以内の差で崩れることもない。10月のセレクトゴールドではページェントに2馬身半差をつけて勝った経験もある。
ミランミランは北海道所属として出走した鎌倉記念で2着。勝ったベアバッキューンはデビューから一方的なレースばかりで4連勝と圧倒的に強かった。ゴールドジュニアは1600メートルの大外枠で位置がとれず、勝負どころでの行きっぷりもいまいちで差のある4着だったが、前走ジュニアグローリーでは2番手につけると、逃げたノリノリブリランテを4コーナーでとらえ4馬身差の圧勝となった。笠松転入初戦で1600メートルのジュニアキングを勝っているとはいえ、父がJBCスプリントJpnI(大井1200メートル)や兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIを勝ったニシケンモノノフでもあり、距離は1400メートルあたりがよさそう。
前述ノリノリブリランテは、ゴールドジュニアではページェント、ケイズレーヴとそれほど差のない3着があり、そのときはミランミランに先着していた。
ここまで3頭の勝負となりそうで、いずれかが崩れたときの入着候補に、ジュニアグローリー4着も徐々に重賞でのレースぶりがよくなってきたスターサンドビーチ、2歳時にラブミーチャン記念を制してスプリングカップで3着だったエバーシンス、ジュニアグローリーで3着だったセンゴクブショウなど。
◎6ケイズレーヴ
○8ミランミラン
▲4ノリノリブリランテ
△10スターサンドビーチ
△9エバーシンス
△11センゴクブショウ
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高知のシンメデージーが、佐賀記念JpnIIIに続いての佐賀遠征。これまでダートグレードでもすべて入着を果たしており、地方馬に先着を許していない。その佐賀記念JpnIIIでは、地元の大将格で地元馬最先着のシルトプレ(6着)に2秒6差をつけた。今回は別定重量戦でも増量なし56キロなら、よほどのアクシデントでもない限り負けないだろう。
対する地元馬ではやはりシルトプレに期待がかかる。前述のとおり佐賀記念JpnIIIでは差をつけられたが、北海道所属として出走したJBCクラシックJpnIでは4着、昨年夏にもJRA札幌のエルムステークスGIIIでは勝ち馬からコンマ7秒差の4着と好走していた。地方馬同士なら、中央相手のダートグレードとは違って厳しいペースになることもなく、シンメデージーに迫る場面もあるかもしれない。
兵庫のオディロンは中央オープンから兵庫に移籍して太め残りのまま2連勝。鞍上の吉村智洋騎手は正月の怪我から今週復帰したばかりだが、これまでこのレースで3勝を挙げているという相性の良さにも期待だ。
大井から転入したコスモファルネーゼは、姫路に遠征した白鷺賞はオディロン相手に最下位だったが、続く地元の鏡山特別では、南関東オープンから転入初戦だったデルマルーヴルに5馬身差をつけて圧勝。その勝ちタイムは2分11秒1。◎○には佐賀2000メートルで2分9秒台の持ちタイムがあり、どこまで差を詰められるか。
南関東オープン好走実績のルコルセール(川崎)、一昨年の覇者で昨年も2着だったグリードパルフェ(高知)らにも注目だ。
◎10シンメデージー
○6シルトプレ
▲3オディロン
△11コスモファルネーゼ
△4ルコルセール
△7グリードパルフェ
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ウラヤは中央3勝クラスから転入して6戦3勝。盛岡1200メートルの絆カップで重賞初制覇を果たした。水沢では、青藍賞は6着だったが、トウケイニセイ記念ではヒロシクンが逃げ切りという展開で、縦長の中団よりうしろから直線よく差を詰めて3着。水沢ではまだ勝ち星がないものの、中央での3勝はすべてダート1400メートル。この舞台なら能力を発揮できそう。
ユイノダンディズムは中央1勝クラスから昨秋転入してオープン~A二組特別で5戦3勝、2着3着各1回。1勝クラスとはいえ中央での勝ち星はなく、3歳未勝利で岩手に移籍し、水沢の下級条件で5戦4勝、2着1回という成績で一度は中央に戻った。そのときの成績も合わせ、水沢1400メートルに限ると5戦4勝、3着1回。重賞初挑戦だが相性のいい舞台で力を見せる。
一昨年末に門別から転入したレディブラウンは、下級条件から順調にクラスを上げ、昨年6月以降もマイル以下のオープン特別・重賞で9戦して連対を外したのは一度だけという堅実ぶり。絆カップでもウラヤに1馬身差の2着だった。水沢1400メートルは7戦6勝と得意とする舞台だけに期待できそう。
マツリダワールドも堅実な成績で、昨年9月の白露特別以降、1400/1600メートルのA一組もしくはオープン特別で3着以内を外していない。重賞では一昨年3歳時にイーハトーブマイル、不来方賞でともに2着という実績があり、久々の重賞でも上位を狙えそう。
大井のオープンから転入して水沢1400メートルのスプリント特別でレディブラウン、マツリダワールドと接戦の3着があったスターシューター、トウケイニセイ記念でウラヤに先着する2着だったボウトロイらも能力的に差はない。
◎8ウラヤ
○1ユイノダンディズム
▲6レディブラウン
△7マツリダワールド
△3スターシューター
△10ボウトロイ
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まず気になったのは、このレース3連覇がかかるシャマル。かしわ記念でのJpnI勝ちを含め、地方のダートグレード6勝は断然の実績。しかしながらその6勝の馬場状態はいずれも重か不良で、この黒船賞JpnIIIも2年連続で不良だった。さて今回は、ピンポイント予報をみるとずっと晴れ。高知の馬場は近年水はけがよくなり良馬場となる可能性が高い。さらにシャマルは他馬より2kg以上重い59kgを背負うとあってはいかにも厳しい。連下争いの△まで。
となると中心は、地方初参戦でもダートで底を見せていないエンペラーワケア。前走フェブラリーSは5着だったが、それでも勝ったコスタノヴァからコンマ5秒差。武蔵野Sを制してマイルの実績があり、道中で息が入る地方のコーナー4つの1400メートルもこなせると見る。
相手筆頭は、昨年サマーチャンピオンJpnIIIを制した兵庫のアラジンバローズ。そのサマーチャンピオンは、ハンデなどやや恵まれた面もあったが、57kg定量のJBCスプリントJpnIでも3着好走を見せた。前走トライアルの黒潮スプリンターズカップはコパノリッチマンに差されて2着だったが、前を負かしにいってうしろから目標にされた。一度コースを経験しての上積みは期待できる。新子雅司調教師は、エイシンヴァラー、イグナイターに続いてこのレース3勝目がかかる。
アームズレインは重賞タイトルこそないものの、ダートのオープンで2勝。昨年の根岸ステークスGIIIでエンペラーワケアの2着という実績もあり、能力差はなさそう。ただ「ベストは左回りの1200」(上村調教師)というように、ここまで6勝のうち4勝がダート1200メートルということでは、地方のコーナー4つの1400メートルをこなせるかがカギとなりそう。
ラプタスは2020年のこのレースの勝ち馬。昨年のサマーチャンピオンJpnIIIでは60kgを背負って2着に好走しており、明け9歳で衰えは否めないとはいえ軽視はできない。
エコロクラージュやナムラフランクは例年なら印がつかないレベルだが、エンペラーワケア以外は能力面でそれほど差はなく、3着に食い込む可能性として押さえておきたい。
◎9エンペラーワケア
○8アラジンバローズ
▲12アームズレイン
△1ラプタス
△3シャマル
△4エコロクラージュ
△2ナムラフランク
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