
開催日程との兼ね合いで、盛岡開催では1000メートル、水沢開催では850メートルでの争いとなるこのレースだが、キラットダイヤは水沢開催となった一昨年、昨年と連覇。しかも岩手では、JBCスプリントを別とすれば、1200メートル以下では7戦全勝と圧倒的なスピードを見せている。前走船橋1200メートルのA2B1戦では4着に沈んだが、前半馬に持っていかれるような感じで飛ばし過ぎて直線脚が上がってしまった。盛岡コースでは1200メートルでも圧勝しているが、やはり能力を発揮するのは1000メートル以下。水沢850メートルなら3連覇濃厚といえそう。
カタナは中央オープンから名古屋を経由して転入し、水沢850メートルのスプリント特別/ハヤブサ特別で3戦3勝。今回キラットダイヤとは、水沢850メートル無敗同士での対戦となる。が、勝ちタイムを比較すると、カタナは良50秒6、稍重50秒3、不良50秒2に対して、キラットダイヤは良50秒0、稍重49秒6ということでは、やはりキラットダイヤに分がありそう。カタナにとっては岩手での重賞初挑戦でどこまで迫れるか。
エイシントゥランは前走再転入初戦の盛岡・スプリント特別が5着で、岩手では盛岡コースのみの経験。これまで3勝が、2歳時に門別1000メートルで2勝と、3歳時に園田820メートルで1勝。水沢850メートルという舞台なら期待できそう。
カッチャオは昨年のこのレースでは差のある6着だったが、水沢850メートルでは5勝を挙げており、2走前に盛岡1000メートルのオープン・ハヤテ特別を逃げ切っているだけに、8歳ではあるが昨年より充実と見てよさそう。
トーセンキャロルは昨年、1800メートルのひまわり賞、2000メートルのOROオータムティアラを連勝。とはいえ前走盛岡1000メートルのスプリント特別で、2着カタナに0秒3差の4着と好走。水沢850メートルは初挑戦となるが、短距離で新たな可能性を示すかどうか。
◎4キラットダイヤ
○8カタナ
▲6エイシントゥラン
△5カッチャオ
△9トーセンキャロル
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ラッキードリームは兵庫移籍後、地方馬同士では5戦5勝で、そのうち重賞3勝。今回初めての2400mが課題となりそうだが、川崎2100mのオープン特別でも逃げ切り4馬身差圧勝という経験。他地区からの遠征5頭は、いずれもこの距離でこそというメンバーが揃ったが、地元の舞台なら負けられない一戦だ。
高知のグリードパルフェは、重賞初制覇が一昨年の高知県知事賞(2400メートル)で、その後はやや落ち込んだが、今年になって白鷺賞で接戦の3着や、佐賀のはがくれ大賞典勝利、2500メートルのオグリキャップ記念でも南関東勢と接戦の2着と、他地区に遠征して2000メートル以上の重賞で好走を見せてきた。ここもその適性を生かせる舞台だ。
トーセンブルは一昨年のこのレースを制し、昨年はオグリキャップ記念を勝った。その後、1年以上勝ち星から遠ざかっているとはいえ、名古屋2100メートルの東海菊花賞2着や、大井2600メートルの金盃2着などの好走はある。もともと続けて勝てるタイプではなく、8歳で衰えということでもなさそう。展開ひとつでチャンスはある。
ヒストリーメイカーは、中央オープンから佐賀移籍初戦となった白鷺賞ではジンギを競り落としての勝利。佐賀に戻って活躍が期待されたが、はがくれ大賞典は8着大敗。前走佐賀スプリングカップは2着だが、リュウノシンゲンに1馬身ならそれなりに内容はあった。あらためてこの距離でこのメンバーで、適性と能力が試される。
明け4歳初戦で重賞初挑戦ながら新春賞を制したアキュートガール、長距離戦を求めて大井から遠征のウラノメトリア、兵庫大賞典でラッキードリームに半馬身差まで迫ったメイプルブラザーなど可能性を感じさせる馬が多数。
◎6ラッキードリーム
○9グリードパルフェ
▲5トーセンブル
△12ヒストリーメイカー
△10アキュートガール
△8ウラノメトリア
△11メイプルブラザー
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デビューから無傷の7連勝というセブンカラーズは、いずれも危なげのない勝ち方で、2着に大差をつけたのが3回。最小の着差でもゴールドウィング賞での3馬身差。駿蹄賞には出走せず、4月の東海クイーンカップから十分な間隔をとっての参戦。2100mへの距離延長が問題になるとも思えず、これといった新興勢力も見当たらず、負ける要素はなさそう。
相手筆頭は、門別から名古屋転入後5戦4勝で、うち重賞3勝というリストンの実績が断然。もちろんセブンカラーズ以外では、ということになるが。移籍後ただ一度の敗戦はスプリングカップでセブンカラーズの3着で、その2着が高知のデステージョだから、ここまでセブンカラーズ以外に敵なしという状況。ただし、1頭抜けた馬がいるというメンバーでの相手は難しい。仮にリストンが本気でセブンカラーズを負かしに行けば惨敗ということも考えられなくもないからだ。
そのほか連下候補は、JRA未勝利から転入して6戦オール連対のマロンアイス。駿蹄賞では、逃げたリストンに4コーナー手前で内から並びかけ、直線は一騎打ちとなったが結局3馬身突き放された。その差をどこまで詰められるか。
ここに来て3歳特別での2連勝がいずれも強い勝ち方だったペップセ、笠松で8戦4勝、2着2回というワールドミッションらがどんなレースを見せるかだが、このあたりは能力拮抗で3着争いを予想するのは難しい。
◎2セブンカラーズ
○9リストン
△3マロンアイス
△11ペップセ
△10ワールドミッション
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以前のこのコラムで、昨年12月にデビューしたばかりで大活躍の、ばんえいの今井千尋騎手を取り上げたが、地方競馬ではほかにも若手騎手の活躍が目立っている。
佐賀では2020年10月にデビューした飛田愛斗騎手が、地方競馬におけるデビューから最速での100勝達成や、デビューから1年間での最多勝記録を更新(127勝)。さらに2021ヤングジョッキーズシリーズ・ファイナルラウンドでも優勝するなど、目覚ましい活躍で注目となったが、今年の佐賀リーディングで、その飛田騎手の上をいっているのが、昨年4月にデビューした山田義貴騎手だ。
5月28日現在の佐賀リーディングで、トップは相変わらず山口勲騎手で54勝だが、山田騎手が46勝で2位、飛田騎手が45勝で3位となっている。勝率でも山田騎手は14.2%と優秀な数字を残している(飛田騎手は13.3%)。
今年5月6日には通算100勝を達成、飛田騎手のデビューから269日という記録には及ばなかったが、およそ1年1カ月というのも相当速い。翌7日には101勝も達成し、すでに減量がなくなっている。
時は前後するが、山田騎手は3月26日にはリュウノシンゲンで九州クラウンを制し、重賞初制覇も果たした。
リュウノシンゲンに騎乗し九州クラウンで重賞初制覇を果たした山田義貴騎手(写真:佐賀県競馬組合)
リュウノシンゲンといえば、昨年春に川崎から転入。当初は山口勲騎手が主戦となって中島記念まで制し、一躍佐賀の古馬チャンピオンとなったが、山田騎手の父であり所属厩舎の山田徹調教師の管理馬であることから、今年2月の佐賀記念JpnIIIからは山田騎手が手綱をとっている。
リュウノシンゲンは2021年の3歳時にはダイヤモンドカップと東北優駿を制した岩手二冠馬。その後、川崎を経由し、前述のとおり佐賀に移籍。佐賀ではここまで14戦11勝。負けたのは、サマーチャンピオンJpnIII、佐賀記念JpnIIIという中央馬相手のダートグレードと、2500mの九州大賞典での3着だけ。その九州大賞典を制したグレイトパールはすでに引退。2着だったタガノファジョーロは、先日5月14日の佐賀スプリングカップではリュウノシンゲンの3着で、そのレースでは中央オープンから転入して姫路・白鷺賞を制したヒストリーメイカーも2着にしりぞけているだけに、佐賀1400〜1800mの路線ではまぎれもない現役古馬チャンピオンと言える。
デビュー2年目の山田義貴騎手とリュウノシンゲンのコンビには今後も注目だ。
一方、昨年22歳の若さで笠松リーティングとなったのが渡邊竜也騎手(今年3月8日で23歳)。昨年は笠松競馬場で164勝をマーク。2位の松本剛史騎手(91勝)に大差をつけてのリーディングで、1996年に川原正一騎手(現・兵庫)が達成した163勝を上回り、笠松競馬場での年間最多勝記録を更新した。また東海地区(名古屋・笠松)のリーディングでも、岡部誠騎手の297勝に次ぐ188勝で2位だった。
今年の笠松リーディング(5月29日現在)でも、86勝の渡邊騎手が2位の藤原幹生騎手(42勝)にダブルスコアをつける圧倒的な数字で、東海リーディングでも116勝の岡部騎手に対して渡邊騎手は89勝と、かなり差を詰めている。
5月23日に盛岡競馬場で行われた、2023地方競馬ジョッキーズチャンピオンシップのファーストステージでは、出場騎手中最年少、22歳の福原杏騎手(浦和)がトップに立っていて、2位が25歳の落合玄太騎手(北海道)。そして渡邊騎手も3位(宮川実騎手・高知)とポイントタイの4位となっているように、全国のリーディングジョッキーが集結する同シリーズでも20代の若手騎手の活躍が目立っている。ファイナルステージは7月6日に園田競馬場で行われるが、笠松の渡邊騎手にも優勝のチャンスは十分にある。
モダスオペランディは、ガルボマンボとの直接対決では2戦してともに敗れているが、2月のだるま夕日賞ではガルボマンボが4コーナーでうまく内を抜けてきたのに対して、モダスオペランディは4コーナーで大外を回らされたぶんのロスが大きかった。二十四万石賞は、1900メートルという距離がガルボマンボに味方した。ここはモダスオペランディが一矢報いる。
ダノンロイヤルは、御厨人窟賞、二十四万石賞では結果が出なかったが、その後の2戦で調子を上げてきた。特に前走ベストウォーリア賞では、ゴール前でモダスオペランディにクビ差とらえられたが、直線先頭に立って勝ったかと思えるようなレースだった。好調持続なら一発を期待。
ガルボマンボは押し出される形での▲。黒船賞JpnIIIを別とすれば、高知県知事賞から地方馬同士では4連勝。マイルの距離もこなすようになって、死角はないように思えるが、さてどうだろう。
ショームはB級勝ちまでの実績だが、前走ベストウォーリア賞ではゴール前差を詰めて、勝ったモダスオペランディとコンマ2秒差。一角崩しという可能性はあるかもしれない。
御厨人窟賞でモダスオペランディにクビ差で食い下がったのがアポロティアモ。その後も順調なだけに、ショーム同様に馬券圏内の可能性はありそう。
◎2モダスオペランディ
○5ダノンロイヤル
▲10ガルボマンボ
△7ショーム
△8アポロティアモ
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