グランダム・ジャパンのラス前で、ポイント上位の地方馬同士の直接対決となって、女王争いの行方を大きく左右しそうな一戦となった。
兵庫サマークイーン賞は、逃げたディアマルコにプリンセスバリューがぴたりと追走したが、3コーナー過ぎからディアマルコが徐々に差を広げ、最後は3馬身差をつけての完勝となった。プリンセスバリューは、その後読売レディス杯に遠征して快勝。ここは強行軍だったプリンセスバリューに対して、間隔をとって臨むディアマルコを上位にとった。しかしながらプリンセスバリューには兵庫サマークイーン賞の1700メートルはやや距離が長すぎた感じもあり、1400メートルのここなら逆転の可能性もある。いずれにしても勝つのはこの2頭のどちらか。なおプリンセスバリューは、ここ2戦で手綱をとっていた吉原寛人騎手が地元金沢の重賞・イヌワシ賞での騎乗があり、高知の赤岡修次騎手が鞍上となった。
地元名古屋の3歳馬、ポルタディソーニの存在が楽しみだ。中央1勝から転入して、目下4連勝中。前走トライアルのコスモス賞は、初めての古馬との対戦にもかかわらず快勝。そのときの勝ちタイム1分29秒2(良)は、過去2年のこのレースの勝ちタイムがやはり1分29秒台の前半だったことを考えても、十分に通用するもの。ただ今回は重賞ということで宮下瞳騎手の女性騎手減量がなくなってどうか。
浦和のスターインパルスが読売レディス杯(2着)に続いての遠征。読売レディス杯との斤量の比較で、古馬はプラス1キロだけの56キロに対し、3歳馬は52キロから54キロになるのがやや不利に思える。
高知のヤマニンミネルバは、初遠征となった読売レディス杯で3着と好走。ここでも上位食い込みが狙えそう。
◎2ディアマルコ
◯1プリンセスバリュー
▲5ポルタディソーニ
△4スターインパルス
△10ヤマニンミネルバ
秋桜賞の出走表はこちら
7頭立ての少頭数に加え、そのうち4頭が未勝利馬という、やや寂しいメンバーとなった。
勝ち星を挙げている3頭の中でも水沢で勝っているのはブレシアイルだけ。前走のフューチャーステップは終始後続に突かれながらも直線突き離して力の違いを見せつけた。その勝ちタイムは1分31秒7(稍重)。ビギナーズカップの近年の勝ちタイムを見ると良馬場で1分31秒台前半というのがあり、使われての上積みがあればそのレベルにはいけそうだ。
ミズサンゼウスは、前走3戦目での初勝利が2着に大差をつけての圧勝。とはいえ2走前でハナ差先着されたドリームシイは、ブレシアイルの勝ったフューチャーステップで差のある4着。それを考えると前走の大差は割り引いて見る必要があるかもしれない。
未勝利馬のなかでは前走のフューチャーステップでブレシアイルの2着だったサンエイエンジェルが期待できそう。2度めの水沢戦で変わり身もあるだろう。
ドリームシイは盛岡のダートで2勝を挙げているものの、前走の水沢戦が案外の内容で連下争いまで。
◎5ブレシアイル
◯2ミズサンゼウス
▲7サンエイエンジェル
△3ドリームシイ
ビギナーズカップの出走表はこちら
かきつばた記念JpnIIIで中央勢を圧倒したトウケイタイガーにとっては負けられないレース。続く2走前の地元1400メートル戦を逃げ切った勝ちタイムが1分27秒8(稍重)。重賞として行われるようになり、かつ園田競馬場が舞台だったときのこのレースの勝ちタイムとの比較でも3番目に速いもの。大外枠に入ったためにハイジャとの逃げ争いがカギになりそうだが、前走JRA中京のプロキオンステークスGIIIでもハナを切っているだけにスピードで負けることはないだろう。
ハイジャは常に脚元との戦いでもあり遠征競馬でどうかだが、距離適性的には1400メートルは力を発揮できる舞台と見る。
期待されながらなかなか重賞タイトルに手が届かないのがドリームコンサート。前走金沢スプリントカップで、じつに重賞4度目の2着。昨年のこのレースでは、勝ったランドクイーンからクビ+クビ差というきわどい3着だったが、今年は昨年以上に相手が手強い。
トーコーポセイドンは、古馬になってからの勝利はA2特別までだが、1400メートルの持ちタイム的にもトウケイタイガー以外のメンバーとなら勝負になるのではないか。
そのほかは近走苦戦しているか、明らかに格下というメンバーで、馬券圏内は以上4頭の争いだろう。
◎11トウケイタイガー
○7ハイジャ
▲2ドリームコンサート
△4トーコーポセイドン
園田チャレンジカップの出走表はこちら
フルールカップを勝ったボーダレスガールが抜けて、ここはその上位馬の争いとなりそう。
そのフルールカップで3着だったグラヴィオーラは、4コーナーで外を回って直線を向いたところでは勝ち馬よりやや前の位置取りだったが、最後の100メートルほどで突き放された。2歳オープンを勝っている1200メートル戦で巻き返すと見る。
フルールカップで2着だったのがマサノスマイル。1000メートル戦だけにかなり厳しいペースでの逃げとなって、それでも勝ち馬には半馬身差で食い下がった。今回は1200メートル戦で少しペースが落ち着けば逃げてそのまま押し切るという場面もありそうだ。
フルールカップでは2番人気に支持されながら5着に敗れたリコーデリンジャーだが、この距離であらためて狙ってみる手はある。
コスモウーノは、ブリーダーズゴールドジュニアカップではメンバー中唯一の牝馬ながら4着。そこから間隔をあけて約1カ月ぶりの実戦。フレッシュチャレンジ勝ちからいきなり強いメンバー相手の一戦を経験しての上積みはありそうだ。
1000メートルのフレッシュチャレンジが大差圧勝だったストロングハート、フレッシュチャレンジ勝ちから臨むプリムラジュリアンらにも可能性はありそう。
◎2グラヴィオーラ
◯5マサノスマイル
▲3リコーデリンジャー
△6コスモウーノ
△7ストロングハート
△11プリムラジュリアン
リリーカップの出走表はこちら
今年の金沢3歳戦線は波乱続き。北日本新聞杯こそ期待のヤマミダンスが圧勝したものの、2着が7番人気、3着が最低人気という決着。石川ダービーはそのヤマミダンスがハイペースに巻き込まれて4着に沈み、勝ったのは2番人気のヴィーナスアローだった。さらにMRO金賞は9番人気のムーンファーストが逃げ切り、ヤマミダンスは2着だった。
ここでもヤマミダンスを信頼できるかどうかがカギとなりそうだが、本命はバンダイクブラウンとした。中央未勝利から転入して3戦2勝。負けたのは笠松に遠征した重賞だけ。今回は1300メートルが舞台で、中央ではダートの短距離を使われていたという経験が生きると見る。高知から呼ばれた赤岡騎手にも期待だ。
ヤマミダンスは逆にその距離短縮がどうかで対抗まで。デビュー戦が1400メートルで、4戦目以降は1600メートル以上の距離を使われてきた。包まれない外枠はいいと思うが、初めての1300メートルがどうだろう。
ちょっと怖いのがカトリーヌスリジエ。4走前にはムーンファーストを負かしており、前走3歳A1特別は3着だが牝馬最先着。重賞初挑戦でもあっと言わせる場面はあるかもしれない。
MRO金賞は惨敗だったものの前走で古馬B2を勝っているゴールドハリアー、前走古馬C2特別を勝ったナゲッツ、3歳の条件戦を3連勝中のリカセンスなども連下候補。
◎8バンダイクブラウン
◯10ヤマミダンス
▲1カトリーヌスリジエ
△4ゴールドハリアー
△2ナゲッツ
△5リカセンス
加賀友禅賞の出走表はこちら