オヤコダカの前走エルムステークスGIIIは、さすがにレコード決着とあっては8着だったが、それでも勝ち馬から1秒4差ならそれほど悪い競馬ではない。さて、オヤコダカは今年地元でどこまで勝ち続けられるか。最終的に道営記念の2000メートルがどうか、ということになるだろう。しかし今回はもっとも得意とされる内回り1600メートル。この舞台ではオヤコダカにかなわないと見たか、有力ライバルがほとんど出てこないという8頭立てで、かなりの格下か、短距離を使われているメンバーが相手。何かアクシデントでもないかぎりオヤコダカが負けることはないのではないか。
唯一相手になりそうなのは、前走が中央オープンからの転入初戦だったサクラゴスペル。その初戦が初めてのダートで1200メートル。中央時代は芝の短距離を中心に使われ、1600メートルを一度だけ勝っているとはいえ2011年の3歳時。今回、初めて経験するダート1600メートルがこなせるかどうか。
連下争いとして可能性がありそうなのは、星雲賞でオヤコダカの2着だったトウカイビジョンか、前走1800メートルのA1A2戦で2着だったグレイレジェンドだが、それにしても勝ち馬からは大きく離されており、オヤコダカに食い下がるというところまでは難しいだろう。
◎7オヤコダカ
○2サクラゴスペル
△6トウカイビジョン
△8グレイレジェンド
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トライアルのすずらん賞は、ゴール前3頭の競り合いとなって見ごたえがあった。メイショウオセアンが逃げ、ピタリと2番手でマークしていったコスモジョイジョイがとらえて振り切ったと思ったところ、そのうしろで構えていたイーグルカザンが漁夫の利とばかりに差し切った。いちばん強い競馬をしたのは、前の目標を負かしにいったコスモジョイジョイだ。続く前走のA一特別でも2着だったが、勝ったのがユッコなら仕方ない。強い相手との対戦で一戦ごとに力をつけ、ここは重賞初制覇のチャンスと見る。
すずらん賞を制したイーグルカザンは、中央からの転入初戦が赤松杯圧勝だった。その赤松杯と同じ水沢1600メートルの舞台なら再度の期待。
怖いのは今季初戦を迎えるナリタポセイドン。昨年秋に中央オープンから転入して3連勝。9カ月ぶりの実戦でどこまで仕上がっているか。
メイショウオセアンのすずらん賞は、コスモジョイジョイにぴたりとマークされる厳しい展開で、ゴール前で脚が上ってしまった。中央での勝利は1400メートル以下のみ。すずらん賞は最後のひと踏ん張りがきかなかった感じだが、平坦の水沢コースなら転入2戦目での巻き返しは十分に考えられる。
栗駒賞、岩鷲賞でラブバレットの2着だったガッサンプレイ、コスモジョイジョイの2着に敗れたあと再び2連勝と立て直したチェリーピッカーらは押し出された形での△だが、能力的に差はなさそう。
◎9コスモジョイジョイ
○4イーグルカザン
▲10ナリタポセイドン
△5メイショウオセアン
△8ガッサンプレイ
△3チェリーピッカー
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ヴィーナスアローの石川ダービーは、前が競り合ってハイペースになったところを中団でじっと待機。単独で抜け出したヤマミダンスは最後に脚が上がり、吉原騎手は狙いすましたように差し切った。前走MRO金賞は後方まま見せ場がなかったが、展開ひとつ。今回は再び吉原騎手の手綱となって期待大だ。
サッキーヘラクレスは、北日本新聞杯2着、石川ダービー3着のあと、3歳の準重賞と古馬C1戦を勝利。MRO金賞こそ着外だったものの充実ぶりがうかがえる。金沢のこの世代、北日本新聞杯まではヤマミダンスが圧倒していたが、その後ヤマミダンスは歯車が噛み合わなくなった感じで惜敗を続け、3歳重賞線戦はレースのたびに勝ち馬が変わる混戦。今度はこの馬の順番かもしれない。
そのヤマミダンスだが、石川ダービーはハイペースに巻き込まれて直線失速、MRO金賞は伏兵ムーンファーストに逃げ切りを許した。そして前走加賀友禅賞は、まったくらしくないレースぶりで5着。能力があることは間違いないが、この悪い流れを断ち切れるかどうか。
ゴールドハリアーも北日本新聞杯3着、石川ダービー2着、加賀友禅賞では大接戦の3着と、いつ重賞を勝ってもおかしくない実力はある。
MRO金賞を9番人気で逃げきたムーンファーストは、ゆったり流れるこの距離で、再びマイペースに持ち込めればチャンスはあるかもしれない。
◎1ヴィーナスアロー
○7サッキーヘラクレス
▲3ヤマミダンス
△6ゴールドハリアー
△11ムーンファースト
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このレース連覇がかかるのがスマートアレンジ。昨年のこのレース以来勝ち星から遠ざかっているものの、近走ではラブバレットを初めとする牡馬が相手。2走前の岩鷲賞も差のある4着とはいえ、相手関係を考えれば悪い競馬ではなかった。牝馬同士なら能力上位は間違いない。
コウユーココロザシは中央500万下からの転入2戦目。中央での馬券絡みは芝1200メートル以下のみだが、転厩初戦の水沢1400メートル戦では、4コーナーでオールザベストに並びかけられながらも、直線で振り切って逃げ切り完勝。水沢の深いダートも問題なくこなしたとあれば、ここでもあっさりがあっておかしくない。
昨年のこのレースでスマートアレンジの2着だったのがミラクルフラワー。その後はトウケイニセイ記念を制するなど牡馬相手にも重賞級の力を見せた。短距離戦は昨年のこのレース以来だが、距離もオールマイティにこなす。
カミノマンボは近走不振だが、4月の転入初戦となった850メートル戦ではスマートアレンジを負かしていた。巻き返しなるかどうか。
岩手では短距離戦が初めてのオープンベルト、船橋で短距離戦ばかりを使われてきたアリッサムらも上位を狙える存在。
◎1スマートアレンジ
○8コウユーココロザシ
▲9ミラクルフラワー
△4カミノマンボ
△10オープンベルト
△7アリッサム
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地方全国交流ということで、笠松から2頭、浦和・兵庫から各1頭が遠征。中でも浦和のタマモネイヴィーが強力だ。今年、中央準オープンから転入し、5月にA2・B1の特別戦を制すと、大井記念で2着に好走。帝王賞JpnIは8着だが、それでも地方最先着。今回はそれ以来約2カ月ぶりだが、かなり相手が楽になった。
レース3年連続での遠征で連覇を狙っているのがエーシンクリアー。なぜか遠征競馬に強く、3歳以降は地元兵庫以外にも、笠松、佐賀、金沢で重賞を制している。昨年のこのレース以来勝ち星から遠ざかっているとはいえ、2着3着には好走しているだけに力は発揮できるだろう。
地元の期待はグルームアイランド。昨年正月、川崎の報知オールスターカップを勝ったときはグレード級かと期待され、オグリキャップ記念なども勝ったものの、その後はやや落ち込んでしまった。最近ようやく復調してきたかという感じはあるが、それでも特別戦を圧勝するまで。昨年前半の状態に戻っていれば当然勝ち負けになるのだが。
中央準オープンから兵庫に移籍して2戦目となるヘルツフロイント、高知で重賞2着があり、笠松に移籍したメイショウソレイユあたりに上位に食い込む余地があるかどうか。
◎10タマモネイヴィー
◯4エーシンクリアー
▲9グルームアイランド
△11ヘルツフロイント
△3メイショウソレイユ
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