登録段階では10頭だったが、5頭立てとちょっと寂しい頭数での争いとなった。
7月27日の大船山特別の再戦で、勝ったのは離れた4番手から4コーナーで一気に前3頭をとらえたリバーキャッスルだったが、2着に敗れたディアフロイデは、前3頭の先行争いに巻き込まれてという面があった。今回は1750メートル戦で流れが落ち着くことが予想され、ディアフロイデが巻き返すと見る。
それにしてもその大船山特別での、リバーキャッスルの岩永千明騎手の騎乗は見事だった。とはいえ転入初戦の前々走、川内川特別では、土曜日の池田湖賞のほうに出走しているメンバーに大きく離されて負けており、距離適性も含めて実力を測りかねるところはある。
オヤビンは、大船山特別では勝ったリバーキャッスルからコンマ5秒差の4着とそれほど負けていない。能力的には上記2頭と差はなさそうだが、ここ5戦連続で1400メートル戦を使われているだけに、距離が課題となりそう。
◎5ディアフロイデ
◯1リバーキャッスル
▲2オヤビン
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土曜日の池田湖賞、日曜日の尾鈴山賞、2日続けての古馬による同じ1750メートルのS2重賞で、尾鈴山賞のほうがA1の最上位格付けで、池田湖賞のほうはその下のA1・A2混合となっている。
タガノマツカゼは、兵庫A1から転入して2連勝中。前走川内川特別は、2番手でがっちり抑えて追走し、直線まで手ごたえ十分。うしろから迫ったガンバルジャンとの差を計りながらの勝利で、着差以上の強さだった。日曜日の尾鈴山賞のほうに出走しても勝負になるかもしれない。
川内川特別が取消となったシャイニーフェイトは、もし出走していれば人気になったのではないか。前走多良岳特別での3着は昨年4月以来1年2カ月ぶりに連対を外したが、1、2着馬が今回尾鈴山賞のほうに登録している格上馬だった。今回はこれといった逃げ馬がいないだけに、タガノマツカゼとスタート後から先頭で競り合うことになるかもしれない。
コスモガラサは吉野ヶ里記念に出走して4着だったが、上位3着までの格付け上位馬からは差をつけられての入線だった。前走もA1・A2の重賞でやや離されての5着敗戦は気になるところだが、大崩れも少なく、確実に上位には食い込んでくる。
同じようにA1・A2の特別や重賞で上位に食い込んでいるマイウエイ、川内川特別でタガノマツカゼに1馬身差2着だったガンバルジャンらも連下では押さえておきたい。
◎4タガノマツカゼ
◯5シャイニーフェイト
▲1コスモガラサ
△6マイウエイ
△7ガンバルジャン
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金沢所属馬として初めて東海ダービーを制したケージーキンカメは、13日の大井の黒潮盃に出走してもおもしろかったと思うが、地元のここで確勝を期すということなのだろう。とはいえ、兵庫・笠松から遠征馬が5頭、ジャパンダートダービーJpnIを別とすれば、これまででもっとも手強いメンバーが集まった。それでも東海ダービーの一方的な勝ち方なら、地元では負けられないところ。
トーコーポセイドンは兵庫の2歳チャンピオン。5カ月ぶりのぶっつけで出走した兵庫ダービーは僚馬トーコーガイアから離されての3着。しかし素質的にはトーコーガイアと差はなく、その後2戦しての上積みがあれば全国区で通用する逸材。隣枠に入ったケージーキンカメとのハナ争いにも注目。
ディアブレイズンは、ケージーキンカメ不在の北日本新聞杯を完勝。しかし直接対決では大差をつけて敗れていたため、逆転までは難しそう。
兵庫のクリノエビスジンは、菊水賞、兵庫ダービー、いずれも2着。ともに着差はあったので、ここでも勝ち負けまではどうか。ただ中央未勝利から兵庫に移籍して以降の13戦で3着を外したのは2度だけという安定感は評価できる。
中央未勝利から金沢に転入して2連勝中のデューイ、同じく中央から笠松に移籍して2勝、2着1回のコパノサムタイムらも連下なら食い込んでくる可能性も。
◎5ケージーキンカメ
○6トーコーポセイドン
▲2ディアブレイズン
△1クリノエビスジン
△9デューイ
△3コパノサムタイム
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例によって佐賀のB級重賞。昨年8月11日に3歳のS2重賞として行われたのが第1回仙<水>峡賞(勝ったのはタカノアラエビス)で、今年は古馬S2重賞として行われるのが第2回仙<酔>峡賞。検索してみると、阿蘇山の峡谷として仙酔峡は出るが、仙水峡のほうは佐賀競馬場のレース名以外には引っかからない。もしかして、昨年はレース名の漢字を間違えていたとか......?。
6月のなでしこ特別、7月の文月賞で1、2着を分け合ったのが、マイネルハートレーとタカノアラエビスで、今回も2頭の一騎打ちとなりそう。今回、1キロ増の57キロを背負うマイネルハートレーだが、前走文月賞は6馬身差をつけて圧勝。前々走なでしこ特別での敗戦は、出負けした上にタカノアラエビスに楽に逃げられて半馬身とらえきれずというもの。真っ向勝負なら負けられない。
タカノアラエビスは、しばらく1400メートルのみを使われていたが、ここ2戦のレースぶりを見ると、この距離のほうが向いているように思われる。
ビューワールドは、5走前の1400メートル戦で7着だったが、その後の1750、1800メートル戦はいずれも4着以内と好走。ただ、なでしこ特別、文月賞では、上記2頭から大きく離されているだけに、間に割って入るまではどうか。
エッフェルは、中央500万下から転入後、B級で2、4、2着と好走しているが、いずれも1400メートル戦。今回は距離延長で◎◯に対してどこまで迫れるか。
イチエイオウジも文月賞では9着惨敗。前走里帰りジョッキーカップでは2着のビューワールドにクビ差3着(同着)で、やはり連下争いまで。
◎3マイネルハートレー
◯6タカノアラエビス
▲7ビューワールド
△1エッフェル
△4イチエイオウジ
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オールマイウェイは、前哨戦のかきつばた賞を制して盛岡芝で2連勝中。ここまでの7勝はすべて芝で、デビューから地方で走っている馬としてはめずらしい、まさに芝のみというタイプ。かきつばた賞の勝ちタイム2分31秒2は、このせきれい賞の過去の勝ちタイムと比較しても好タイムの部類に入る。地元岩手同士なら中心は間違いなく、南関東から遠征の3頭が相手でも勝負になるだろう。
大井のカリバーンは中央の芝重賞で好走歴があり、昨年は8着が最高という成績だが、それでも勝ち馬から1秒前後の差では走っていた。大井に移籍して3戦、勝ち星はないものの、得意とはいえないであろうダートで、2000メートル2分5秒9(大井記念)で走っていれば、やはり中央オープン級の力があるといえる。久々に芝に戻って能力を発揮できれば圧勝まであるかもしれない。
ミカエルビスティーは、かきつばた賞でオールマイウェイからコンマ4秒差の3着。やはり中央ではほぼ芝のみを使われていただけに、盛岡の芝に慣れてくれば将来的にも活躍が期待できそう。
川崎のウインペンタゴンは昨年の2着馬。近走は勝ち馬から1秒以上の差をつけられての敗戦が続いているが、芝で再びという可能性はある。管理する河津裕昭調教師は、09、10年にコスモヴァシュランでこのレース連覇があり、レースとの相性がいい。
かきつばた賞2着のレオパルドゥス、昨年3歳時に盛岡の芝で重賞2勝を挙げているハカタドンタクらも、芝が得意のタイプだけに押さえておきたい。
◎1オールマイウェイ
◯7カリバーン
▲6ミカエルビスティー
△3ウインペンタゴン
△8レオパルドゥス
△10ハカタドンタク
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