クリスタルボーイは中央オープンの実績があり、大井を経由して名古屋に転入。重賞は前走サマーカップが初勝利だが、その前には黒船賞、かきつばた記念とJpnIIIで連続5着と好走。かきつばた記念でクビ差先着(4着)された同厩舎のピッチシフターは翌週の佐賀・サマーチャンピオンJpnIIIに遠征予定で、地元東海地区の重賞を任されたここは負けられないところ。
エーシンユリシーズは兵庫に再転入後、3戦目から前走まで7戦連続して3着以内。特にここ3戦は、勝ち切れないとはいえ兵庫の最上級クラスの馬たちと互角の勝負。笠松は初めてだが、3歳時には名古屋で重賞(スプリングカップ)勝ちという実績もあり、遠征競馬でも力を発揮する。
昨年秋ごろから復活の手ごたえなのがタッチデュール。昨年のこのレースは7着だったが、秋には兵庫クイーンカップを7番人気で制した。その後は大きな数字の着順も目立つが、その多くはダートグレードやレベルの高いメンバーが集った地方交流重賞。3走前の金沢スプリントカップでは2着、続く兵庫サマークイーン賞では、もはや全国区のエーシンサルサに離されたとはいえ3着と好走。ただ今回は7頭立てとはいえ、上記2頭が手強い。どこまで迫れるか。
3歳牝馬限定のクイーンカップを制し、サマーカップでもクリスタルボーイの2着というリックタラキチ、このレース連覇を狙うドリームカトラスらにも可能性はある。7頭立てだが狙いを絞るのが難しい。
◎3クリスタルボーイ
◯4エーシンユリシーズ
▲6タッチデュール
△7リックタラキチ
△1ドリームカトラス
くろゆり賞の出走表はこちら
ホッカイドウ競馬では、昨シーズンから開催最終日にブロッサムカップが新設され、そして今年はこのレースと、2歳牝馬の重賞路線もこれでほぼ完成といっていいのではないだろうか。
コパノハートのデビュー戦は、好スタートを切って先頭に立つと、直線を向くまで手綱を抑えたまま。そしていざ追い出されると後続を突き放しての圧勝となった。「デビュー前からこのレースを意識していた」(田中淳司調教師)とのことで、ここはさらなら上積みも期待できそうだ。
ミラクルフラワーのデビュー戦は、直線独走となっての圧勝。1000メートルの良馬場で1分1秒7というタイムなら、そのまま重賞でも通用しそう。以来、2カ月近くの間にどれだけ成長しているか。
メンバー中、唯一の2勝馬がドンローズ。前走オープンは、2番手から直線で前をとらえてとらえてという完勝。2走前には1000メートルのアタックチャレンジでも早めに先頭をとらえて押し切る競馬で、短い距離はよさそう。
フィーリンググーの栄冠賞は、4コーナーでは最内を回って自然と位置取りを上げ、直線半ばを過ぎて一旦は先頭に立ちかける場面があっての2着。脚質的には距離が伸びてよさそうで、逆に距離短縮の今回はどうか。
フレッシュチャレンジ勝ちのハニープレッツェル、1000メートルのアタックチャレンジを好タイムで勝ったホワイトラヴィーナらも素質を感じさせる。
◎5コパノハート
◯2ミラクルフラワー
▲6ドンローズ
△7フィーリンググー
△4ハニープレッツェル
△8ホワイトラヴィーナ
フルールカップの出走表はこちら
中央・地方の交流重賞としては歴史が古く26回目を迎えたが、今年から牝馬限定のJpnIIIとなった。
ワイルドフラッパーは、ダートグレード初挑戦となったTCK女王盃JpnIIIこそメーデイアの2着に敗れたが、そのメーデイア引退後はエンプレス杯JpnII、マリーンカップJpnIIIと、ともに2着以下を寄せつけずの圧勝。前走平安ステークスGIIIは3着だったが、牡馬相手のものだけにむしろ評価できる。今回は他の古馬より2キロ重い57キロを背負うが、それもすでにマリーンカップで経験しているだけに心配にはあたらない。
マーチャンテイマーはデビュー当初は芝でなかなか勝ち切れず、ダートで順調にクラスを上げ、準オープンを勝ってオープンでも5着という実績。牝馬同士なら十分に勝負になる。休養明けの前走プロキオンステークスGIIIこそ15着だったが、そのひと叩きで戻っていればワイルドフラッパーとも好勝負になると見る。
サンビスタは、エンプレス杯ではワイルドフラッパーに大差をつけられての3着だったが、函館・マリーンステークスでは軽ハンデとはいえ2着に好走。5歳だが休養が何度かあって、それほど数は使われておらず、成長の余地は見込める。
ケイティバローズは前走がダートの1000万特別勝ちだが、そのときが52キロで、今回55キロを背負ってということを考えると、勝ち負けまではどうだろう。
リアライズキボンヌは今年1月に準オープンを勝ったものの、その後の3戦は見せ場なくという結果。準オープン勝ちが10番人気で、メンバーや展開に恵まれてということも考えられる。連下争いにからめるかどうか。
地方勢は岩手から2頭が遠征してきたが、牝馬同士とはいえダートグレードのメンバーに入るといかにも厳しい。地元勢ではノースクイーンカップを制したココロバだが、中央1勝で南関東ではC1級でようやく勝ち負けという成績で、ホッカイドウ競馬でもメンバーに恵まれて2勝という成績では、中央馬と真っ向勝負ではいかにも厳しい。
◎3ワイルドフラッパー
◯11マーチャンテイマー
▲13サンビスタ
△10ケイティバローズ
△4リアライズキボンヌ
ブリーダーズゴールドカップの出走表はこちら
夏のこの時期だけに中央勢は絶対的な存在がなく、5頭いずれにもチャンスはありそう。
シルクフォーチュンは、着順の数字だけ見るとあまりよくないが、戦ってきた舞台の多くがGIやGII。少し前だが根岸ステークスGIII・3着のメンバーもレベルが高かった。盛岡の長い直線も末脚勝負のこの馬に合っている。
アドマイヤサガスは前走北海道スプリントカップJpnIIIが6歳にしての重賞初制覇。そのときの橋田満調教師のコメントが、「ダートなら高齢まで活躍できますから、6歳はまだ高齢の部類に入りません」というもの。これからさらなる活躍を期待しているようで、メンバー的にも北海道スプリントカップより恵まれた感じだ。
スイートジュエリーは重賞未勝利、サマリーズは重賞勝ちが2歳時のみで、ともに別定重量の加増はなく52キロでの出走は大きなアドバンテージ。スイートジュエリーはダート1200メートルのオープンで3着という実績があり、サマリーズは前々走の準オープンが久しぶりの勝ち星。ともにその力を発揮すれば今回も上位争いには食い込んでくる。
タイセイレジェンドは、昨年59キロで惜しい2着だったが、今年はさらに1キロ増の60キロでどうだろう。昨年はドバイ以来の休み明けということもあったが、今年はさらに長い9カ月ぶりの実戦。ここは休み明けのひとたたきで、斤量的に楽になる東京盃やJBCあたりが狙いではないだろうか。
地方勢ではダートグレードで入着のあるアイディンパワーがどうかだが、門別で2戦して船橋に戻ってという強行軍で結果が出ていないだけに、ここでの巻き返しというのも考えにくい。
◎14シルクフォーチュン
○4アドマイヤサガス
▲13スイートジュエリー
△9サマリーズ
△1タイセイレジェンド
△12アイディンパワー
クラスターカップの出走表はこちら
出走10頭中8頭が8歳以下で、しかもそのうち6歳馬3頭、5歳馬1頭と、古馬戦線がだいぶ若返った。フジダイビクトリーが旭川記念を、ニュータカラコマが北斗賞を制したことに象徴されるように、6歳が最強世代とも言われ始めている。
というわけであと1頭の6歳馬、オイドンを狙う。シーズンをまたいでの連勝のあと、勝ちきれなくなったとはいえあまり崩れることはなく、旭川記念、北斗賞ともに3着。前走の勝利が3カ月半振りの勝利で、ここからまた勢いをつけたいところ。
フジダイビクトリーは、前々走のミントスポット杯は5着だったが、今季馬券圏内を外したのはその一戦だけで、ほかに3着も1回しかない。今後さらなる成長も期待できそうで、このあとの800キロを超える重量での争いは、今後の試金石となりそう。
ニュータカラコマは、旭川記念では上記2頭に先着されての4着だったが、その後の北斗賞は2着のフジダイビクトリーに10秒近い差をつけての圧勝となった。取りこぼしも目立つが、勝つときはめっぽう強いというタイプ。
インフィニティーは近走やや不振だが、800キロ台の争いにになる今後の重賞戦線では常に押さえておきたい。
調子落ちが気になるキタノタイショウだが、同じように高重量戦になって巻き返しが期待できそう。
◎8オイドン
◯6フジダイビクトリー
▲10ニュータカラコマ
△5インフィニティー
△7キタノタイショウ
ばんえいグランプリの出走表はこちら