中央勢はいずれも重賞勝ちがないというメンバーだが、前走でダートのオープンを勝っているうちの1頭がエーシンビートロン。地方が初めてなのに加え、7、8月の夏場は3歳時に一度出走したことがあるだけという不安もなくはないが、前走6月のレースのあと一息入れ、その後に乗り込まれてきているだけに、体調的に不安はないと見る。
地方勢は、かきつばた記念JpnIIIを制しているタガノジンガロを筆頭に、サイモンロード、ピッチシフターらはダートグレードで入着経験があるというメンバーが揃った。中でもピッチシフターに期待する。地元のかきつばた記念では、タガノジンガロより先に仕掛け、4コーナー2番手で見せ場をつくった。勝ったタガノジンガロからはコンマ7秒差で、そのときと同じハンデ52キロなら展開次第でチャンスはある。
ガンジスは、昨年のこのレースで1番人気に支持されながら、エーシンウェズンに向正面で一気に行ききられて惜しくも2着。その後も好走はあるものの勝ち切れず。とはいえ休み明けの前走プロキオンステークスGIIIでの3着は評価できる。
タイセイファントムも7、8月の夏場は2歳時に出走しているのみ。3月の千葉ステークスを勝って以来の休み明けに加え、この真夏の時期でどうだろう。
タガノジンガロは、JpnIIIを勝ったがゆえにハンデ56キロが課された。ほぼノーマークだったかきつばた記念JpnIIIのときと違って、今回はある程度マークを受ける立場ということでも難しい競馬になりそう。
中央馬では唯一オープン勝ちがないのがアーリーデイズ。近走は二桁着順が続いているが、ハンデ53キロを生かして力を出せるかどうか。
◎4エーシンビートロン
○2ピッチシフター
▲11ガンジス
△5タイセイファントム
△10タガノジンガロ
△8アーリーデイズ
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コスモセンサーの前走岩鷲賞はまさかのという大敗。それでもやはり中央の重賞で勝ち負けしてきたという実績は断然で、しかも今回は舞台が中央でもっとも結果を残してきた芝のマイル戦とあれば、あらためての期待がかかる。
チェリービスティーは、4走前のOROターフ特別で2着と好走し、前走OROスプリント特別を快勝。やはり力を発揮するのは短い距離だが、それでも芝でということならアドバンテージはある。
レオパルドゥスは中央500万下から転入してまだ勝ち星こそないものの、盛岡の芝では3戦して3、2、4着と、いずれも勝ち馬からはそれほど離されず好走している。中央時代は芝でも2000メートルを中心に使われてきたが、盛岡芝のマイル戦なら流れが落ち着くだけに対応は可能と見る。
コミュニティはダートでの実績は断然だが、中央時代も含めて初めてとなる芝がどうか。
3歳のターントゥタイドは今回が初めての古馬との対戦。はまなす賞で芝のマイル戦を制しており、勝ちタイム1分39秒1ならここで通用してもおかしくない。
ドリームフォワードは中央1000万下からの転入初戦。戦歴の大半が芝1200メートル戦で、初めてのマイルがどうかという不安はある。
ハカタドンタクは昨年3歳でこのレースに出走して2着。さらにOROカップでも2着と好走した。ただ近走は昨年ほどの勢いがなく、状態次第でどうか。
◎11コスモセンサー
○6チェリービスティー
▲4レオパルドゥス
△7コミュニティ
△10ターントゥタイド
△1ドリームフォワード
△3ハカタドンタク
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例によって佐賀のB級重賞。
カシノレインボーは、佐賀では今回が特別も含めて重賞初挑戦。今年1月の2戦目以降1400メートル戦のみを使われ、ここにきて好タイムで2連勝と好調。特に前々走では後続を引きつけての逃げに持ち込み、楽な手ごたえのまま3コーナー過ぎから後続との差を徐々に広げてというレースぶりは圧巻だった。今回は外枠に入ったが、もともと相手なりに自在にレースを運べるだけに、3連勝の可能性は高い。
シキセイセイは、ここ5戦連続で3着以内と好調持続。前々走のカンナ賞では勝ち馬から離されての3着だが、勝ったビレッジオブベストは格が違った。近走の走破タイムではカシノレインボーと似たようなもの。佐賀転入後13戦して勝ち星はひとつだが、2着はじつに8回と勝ち切れない面はある。
エッフェルは、2走前のカンナ賞でシキセイセイに先着しての2着。ここ3戦は勝ち馬から1秒以上の差をつけられての敗戦だが、相手関係を考えると侮れないものがある。
2走前にB-2特別を制しているセンヒメ、近走目立った結果がないもののB-1特別でやや強いメンバーとの対戦が多かったシゲルコギツネザも上位争いに加わってきそう。
◎8カシノレインボー
◯2シキセイセイ
▲9エッフェル
△7センヒメ
△3シゲルコギツネザ
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岩手で行われる最初の2歳重賞は、6頭立てで、しかも勝ち星を挙げている馬が3頭と、ちょっと寂しいメンバー構成。
7月20日、盛岡芝の新馬戦で1、2着をハナ差で争ったのが、コウギョウタイムとコンクエストオール。わりとスムーズにレースをしていたコウギョウタイムに対して、コンクエストオールは4コーナーで外に膨れるロスがあるなど幼い面が目についた。素質ではコンクエストオールのほうが上と見て本命にしたが、今回もレースに集中できないようであれば、コウギョウタイムの連勝ということも十分に考えられる。
上記2頭より勝ちタイムはコンマ8秒遅いが、やはり芝の新馬戦を勝っているコパノブライトンが3番手。
水沢の新馬戦を勝っているキモンイーグルは、初めての芝で力を発揮できれば。ドクター・コパさんのコパノフウジン産駒ということでは、14日の門別・フルールカップをコパノハートが直線独走の8馬身差圧勝。盛岡でもということがあればすばらしい。
◎3コンクエストオール
◯6コウギョウタイム
▲5コパノブライトン
△1キモンイーグル
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一昨年から真夏のナイター開催で行われている摂津盃。5連勝中のエーシンサルサに注目だが、牝馬ながらトップハンデの57キロを背負わされ、次に重いニシノイーグルが55.5キロで、他馬とは1.5キロ以上の差を克服できるのかどうか。
ここはそのハンデを考慮して、54キロのブルースイショウを狙ってみたい。前走は名古屋の名港盃に遠征し、57キロを背負ってピッチシフターに1馬身半差の2着で、3着馬には4馬身の差をつけた。ピッチシフターといえば、かきつばた記念JpnIIIで4着があり、読売レディス杯では1番人気に支持されエーシンサルサに2馬身差の2着という実力馬。川原正一騎手がニシノイーグルではなくブルースイショウに乗ってきたというのも気になるところ。3キロ差があれば、エーシンサルサと互角以上の勝負ができると見る。
そのエーシンサルサは、グランダム・ジャパン古馬シーズンで、目下のところ表彰対象の地方馬では単独トップ。次走出走予定の名古屋・秋桜賞(9月15日)まで間隔があくためにここを使ったということのよう。牡馬の一線級を相手でも6連勝なるかだが、3走前の同じ園田1700メートル戦で、今回も出走しているニシノイーグルやエリモアラルマらに勝っているとはいえ、今回はその時とは斤量が逆転。差し引きで3.5~4キロ余分に背負うことになる。前走の兵庫サマークイーン賞も圧勝とはいえ、もともと1400メートルを中心に使われていたサウスヴィグラス産駒。57キロを背負ってということになると、不安がないわけではない。
近走の成績はいまひとつも、重賞実績のある、ニシノイーグル、エリモアラルマ、ハイパーフォルテらは、斤量差を考えればあっさりという場面があっても驚けない。
中央から再転入後、A2特別で2、1着のアランロドがどこまでやれるか。
◎12ブルースイショウ
◯9エーシンサルサ
▲11ニシノイーグル
△3エリモアラルマ
△7ハイパーフォルテ
△6アランロド
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