グランダム・ジャパン古馬シーズンでは最後に逆転されて惜しくも優勝を逃したロッソトウショウだが、JBCレディスクラシックではなく、より可能性のあるここを狙ってきた。姫路のサマークイーン賞では、エーシンクールディの出遅れに助けられての勝利という見方をされたが、続く秋桜賞では真っ向勝負での勝利。これで評価を高めた。レディスプレリュードはさすがに中央勢相手ではハードルが高かったが、地方同士の勝負に戻れば本命を張れる。
相手は、兵庫サマークイーン賞でロッソトウショウの2着だったエーシンアガペー。その後、園田金曜ナイター初日の摂津盃では、ハンデ差はあったものの人気のホクセツサンデーに2馬身半という決定的な差をつけての勝利。前走定量戦となった姫山菊花賞ではホクセツサンデーに及ばなかったものの、牡馬の一線級相手にこのレースぶりなら、以前よりも確実に力をつけている。ロッソトウショウに対しては逆転の可能性もおおいにある。
エーシンリジルは中央オープンから転入して1400メートルのA1特別で1、2着。今回は中央時代を含めても初距離の1700メートルが課題となる。
昨年、グランダム・ジャパン3歳シーズン女王となったマンボビーンだが、近走はやや不振。本来の力が戻ればこのメンバーでも相手になるのだが。
昨年のこのレースを1番人気で制したキュティガビーは、その後は福山牝馬特別で7着に負けた以外はA1特別でも常に上位争いの実力。
リジョウクラウンはようやく前走でA2特別を勝ったが、後方からまくり一発という脚質だけに、展開次第ではの面が常にある。
◎ロッソトウショウ
◯エーシンアガペー
▲エーシンリジル
△マンボビーン
△キューティガビー
△リジョウクラウン
この世代の2強、ブラックボスとニシキエーカンが別定20キロ増で、ほかは増量なしという対戦で、その20キロを克服できるかどうかが焦点となる。1冠目のばんえい大賞典は別定20キロ増のブラックボスが勝ち、30キロ増のニシキエーカンが最後に止まって4着という結果。そして前哨戦の秋桜賞は、2頭ともに30キロ増でまったくレースをせず。
で、今回の20キロ増なら両馬ともに当然勝負になるが、ここはそれよりも、ばんえい大賞典3着のあと5連勝中と勢いのあるニシキウンカイを狙う手だろう。
相手には当然ブラックボスとニシキエーカン。おそらくこの3頭の勝負になると思う。
以下は一角崩しを狙う伏兵勢になるが、まずは、秋桜賞2着を含め6戦連続で3着以内を確保しているテンカムソウ。今シーズン当初のとかち皐月賞、とかちダービーをともに3着で、そこから徐々に力をつけてきたエビスダイチ。前走久々の勝利で復調気配のアサヒリュウセイ。2連勝とここにきて好調のニシキトモエ。
◎ニシキウンカイ
○ブラックボス
▲ニシキエーカン
△テンカムソウ
△エビスダイチ
△アサヒリュウセイ
△ニシキトモエ
建依別賞を制したリワードアリオンか、福山・金杯などを含め6連勝中のコスモワッチミーかという勝負。
ここは建依別賞をぶっちぎって勝ったリワードアリオンに期待する。前走A-1特別は2着だったものの、早め先頭のノーブルマンをとらえきれずというもので、力負けではない。コスモワッチミーとは初対戦。タンゴノセックがJBC遠征で不在だが、ここはひとまず高知の頂上決戦となりそうだ。
対抗に落としたとはいえ、コスモワッチミーにもマイナス要因はない。先手を奪ってマイペースで逃げ切りを狙う。
木村健騎手を配してきたリワードレブロンが怖い存在。黒潮菊花賞以降、重賞勝ちはないものの、古馬重賞でも常に上位争いしている実力は侮れない。
前走でリワードアリオンに土をつけたノーブルマン、遠征競馬で力をつけているスウィングベル、黒潮菊花賞を制したヒロカミヒメらが、実績馬を相手にどこまで迫れるか。
◎リワードアリオン
○コスモワッチミー
▲リワードレブロン
△ノーブルマン
△スウィングベル
△ヒロカミヒメ
アグリノキセキは1番人気に支持された鞆の浦賞では、伏兵キモンエンジェルに逃げ切りを許したものの、その前走ではB1特別を勝つなど勢いがある。もともと福山ダービーでは、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったクーヨシンをしりぞけて勝った実績もある。鞆の浦賞よりも距離短縮のマイル戦はこの馬にはプラス。
勢いでいえばミッドコサージュのほうが上かもしれない。中央から転入後6連勝で福山3歳牝馬特別を勝利。その後B3の一般戦で2着に敗れたものの、前走では再び勝利と、福山ではまだ連対を外していない。格付けではB3までだが、まだまだ上をねらえる。
クーヨシンは、前走銀杯ではユメミルチカラをとらえきれず惜しい2着。同世代同士なら格付けは最上位だが、2月以降勝ち星から遠ざかっているのが気になるところ。
福山チャンピオンシップを制したモリデンヴィーナスは、大井で強い相手に揉まれてきて、前走B2特別で差のない2着。以前よりも力をつけている。ここでも一発があるかもしれない。
マイネルプレジャーは、鞆の浦賞3着のほか、B3でも上位争いならここでも無視できない存在。
中央から転入後、B3で2、1着のアポロライダーもまだ底を見せていない。
◎アグリノキセキ
○ミッドコサージュ
▲クーヨシン
△モリデンヴィーナス
△マイネルプレジャー
△アポロライダー
岩手と北海道の2歳馬による交流で、10月16日には門別で岩手山特別が行われたが、そこには岩手からの遠征がなかった。盛岡の知床賞は重賞として行われ、岩手山特別の出走馬も含め4頭が遠征してきた。
その道営所属馬たちが戦ってきた相手を見ると、ジェネラルグラントやクラグオーなど、この世代のトップクラスの名が目立つ。そうした一戦級に揉まれてきた中から、プリンセスサーニャを狙ってみたい。前走の1200メートル戦は、好位追走から直線で抜け出し。ゴール前は接戦となったが、まだまだ余裕があった。3走前のウィナーズチャレンジでジェネラルグラントに1秒2差の4着があり、1700メートルを経験しているというのも大きい。阪野学騎手は名古屋からの期間限定騎乗で、ここまで門別で13勝という活躍も目立っている。
もう1頭注目はサクラタイシ。前々走の2歳戦を勝ち、前走岩手山特別の2着も、ともにタイム的には優秀。あとは200メートル距離を延ばしての1400メートルがどうか。
地元の期待はやはりマンセイグレネード。前走若駒賞こそロックハンドパワーに差をつけられての3着だったが、前々走の1400メートル戦は格下相手に9馬身差の圧勝。今回は地元重賞で上位を争ってきたライバルのほとんどが不在なだけに、地元の期待は大きいはず。
ワタリルーブルは、10番人気で臨んだビギナーズカップを逃げ切り勝ち。前走若駒賞も後続を離して逃げたものの6着。今回はその若駒賞より200メートル短くなるだけに、粘り込む場面があるかもしれない。
タフガイはビギナーズカップでコンマ1秒差の5着があり、そのほかのレースでもロックハンドパワーやヴェルシュナイダーら岩手のトップクラスと戦ってきた。
ミネサランサジャはアタックチャレンジで1勝したのみだが、大崩れがない堅実な成績。ここでも上位争いに食い込む可能性はある。
◎プリンセスサーニャ
○サクラタイシ
▲マンセイグレネード
△ワタリルーブル
△ミネサランサジャ
△タフガイ