12月5日の佐賀・オッズパークグランプリに登録のあったエーシンクールディが、地元のここを使ってきた。地方馬同士ならやはり断然。前走、JBCクラシックは9着に沈んだが、これはブラボーデイジーにからまれてハイペースになったため。そうした厳しい展開で船橋の2頭に先着されたが、それ以外では地方馬には先着されていない。今回は地元へのお披露目ということもあったろうが、もしかして中1週で船橋・クイーン賞JpnIIIへということも考えているのかもしれない。
相手は兵庫から遠征の2頭。前走、兵庫クイーンカップを勝ったエーシンブイムードか、A1特別2連勝中のフィオーレハーバーかだが、9月29日の直接対決を制しているフィオーレハーバーを上にとる。とはいえエーシンブイムードもその後のレースぶりから差はない。エーシンクールディを積極的に負かしにいくかどうか、そうした展開次第でこの2頭の結果は変わってくるだろう。
キングスゾーンがどんなレースを見せてくれるか。9歳の今年も、なんと重賞3勝。昨年あたりからダートグレードではやや厳しくなったが、地区限定の重賞ならまだまだトップを争える。ダートグレード級の実力があるエーシンクールディを負かすのは厳しいにしても、着狙いのレースに徹すれば、兵庫の2頭とは互角の勝負に持ち込める可能性は十分にある。
名古屋でら馬スプリント2着、金沢・オータムスプリント3着のニシノコンサフォスが、上記有力勢が崩れたときに3着争いに食い込めるかどうか。
◎エーシンクールディ
◯フィオーレハーバー
▲エーシンブイムード
△キングスゾーン
△ニシノコンサフォス
地方勢は16日に行われた船橋・平和賞とのダブル登録が多く、かなり補欠からの繰り上がりが多かった。しかしやはり実績で目につくのはJRAのシェアースマイルだ。ダートでここまで3連勝。単なるスピード馬ではなく、前々走、そして前走のエーデルワイス賞JpnIIIと、出遅れながらも余裕とも思える手応えで差し切り勝ち。コースを1周する園田の1400mならこれまでよりはゆったりとレースが流れるだろうから、さらに余裕ができて圧勝まであるかもしれない。
地元兵庫勢で楽しみなのはエーシンユリシーズ。9月にJRAでダートの新馬戦を勝つと、兵庫に転入して2歳一組戦を楽勝。JRAで新馬戦を勝ったにもかかわらず、すぐに地方に移籍してしまうなどは、今までにほとんど見たことがないパターン。よほどどこかに狙いを定めているのか、その狙いがここなのかどうか、気になる点は多い。
シーキングブレーヴは、北海道2歳優駿JpnIIIで地方最先着の3着と、またも善戦。実力はあるもののなかなか勝ちきれないタイプ。今回は初の長距離輸送に加え、これが14戦目というのが気になるところ。
ゴーイングパワーは、小倉2歳ステークスGIIIで5着があり、芝の2歳オープンと500万特別で連続2着。スピードはありそうだが、初のダートでどうか。
ロクイチスマイルは、エーデルワイス賞JpnIIIでメンバー中最速の上り37秒1で追い込み、勝ったシェアースマイルからコンマ2秒差の3着。デビューから2戦は先行していただけに、小回りの園田コースでどんなレースをするのか。
フリスコベイは、エーデルワイス賞JpnIIIでは逃げて直線粘れず5着。とはいえコンマ3秒しか負けていない。最内枠からのスタートでハナを奪い、ゆったりマイペースの逃げに持ち込めれば前走以上に見せ場はあるかもしれない。
◎シェアースマイル
○エーシンユリシーズ
▲シーキングブレーヴ
△ゴーイングパワー
△ロクイチスマイル
△フリスコベイ
かつて地方のみの全国交流で行われていたダービーグランプリは、1~3回こそ大井所属馬が3連勝したが、90年代に入ってからは意外に南関東所属馬が人気先行で崩れるようなパターンが目立ってきた。そして再び地方全国交流として復活した昨年も、羽田盃勝ちの看板で1番人気になったシーズザゴールドが3着。
今年、実績最上位は東京ダービー3着のキスミープリンスだが、昨年9月の鎌倉記念以来勝ち星がないというのが気になるところ。1番人気になるようならむしろ印は落としてみたい。
狙いはピエールタイガー。北海優駿ではスタープロフィットとの叩き合いをハナ差で制した。大井に遠征した黒潮盃は7着だったが、そのまま大井の所属になって古馬B級特別を強い勝ち方で2連勝。前走A3特別は6着に敗れたが、ちょっと後ろから行き過ぎた。後ろから行ったり好位につけたりレースぶりがさまざまだが、3歳馬同士なら好位をとれれば突き放す力はある。
相手にはスタープロフィット。船橋転厩初戦の前走を勝利。上積みが見込める。
順調度を考えるとキスミープリンスはその次。
笠松のエーシンイグアスは、JRAでは惜しいレースを繰り返して未勝利だったが、転入後はA4の一般戦とA2特別を連勝。今の調子なら南関東勢に割って入る可能性はある。
ジャクソンライヒは典型的な穴馬。デビューから5戦目まで、最高の人気が6番人気だが、それでも3勝を挙げた。東京湾カップも3番人気での勝利。前走古馬B1特別は惨敗だが、そういうタイプだけに見限ると痛い目に遭いそう。
地元筆頭は不来方賞を圧勝したカミノヌヴォーだが、このメンバーに入るとちょっと見劣る。地の利でどこまで。
◎ピエールタイガー
○スタープロフィット
▲キスミープリンス
△エーシンイグアス
△ジャクソンライヒ
△カミノヌヴォー
全馬660キロの定量戦だけに、実力を素直に評価したい。
ばんえいプリンセス賞は1番人気で3着に負けてしまったが、ブラックパークにあらためて期待。そのばんえいプリンセス賞の敗因は、障害で膝をついてしまったこと。それでも最後は差を詰めてしっかり3着を確保。しかもそのときは630キロのトップハンデだったのが、今回は定量戦。格付け的にもB級はこの馬だけで、そうした条件を考えれば負けるわけにはいかない一戦だ。
相手にはアグリコトブキ。ばんえいプリンセス賞では、障害先頭でそのまま押し切った。ここ6戦連続で3着以内と好調だ。
勢いならカムイカリン。ここ2戦を連勝しているのに加え、9月以降は掲示板を外さない堅実なレースぶり。若馬のレースでは、格下でもこうした好調馬の激走には警戒したい。
アグリローズは3走前こそ10着だったが、それを度外視すればC1でまずまずの好走。重賞ハンターの藤野騎手も気になる。
アアモンドマツカゼは、成績にややムラがあるが、C1での上位争いもたびたびあるだけに力はありそう。
ヘイセイオトメも前走以外は堅実に走っている。
◎ブラックパール
◯アグリコトブキ
▲カムイカリン
△アグリローズ
△アアモンドマツカゼ
△ヘイセイオトメ
佐賀・荒尾では4戦全勝、いずれも2着に1秒以上差をつけての楽勝というガルホームが断然だ。前走、荒尾に遠征した九州ジュニアグランプリでも、他馬とのスピードの違いを見せつけ、楽に差を広げての勝利だった。今回は初めての1750メートル戦だが、血統的なことでいえば距離延長はまったく心配ない。むしろプラスだ。
相手筆頭はダイリンウィーク。道営でデビュー3戦目のアタックチャレンジを勝って佐賀に移籍。その後は、今回と同じ1750メート戦の2歳1組特別を2連勝。ガルホームとはまだ対戦がなく、負かす可能性があるとすればこの馬だけ。ただ真っ向勝負に出たときに、力の差があれば馬群に沈むという可能性も考えておいたほうがいいかもしれない。
アマクサボーイも道営出身で、佐賀に移籍してからは2戦連続でダイリンウィークの2着。2馬身半、4馬身という差をつけられているだけに、逆転まではどうか。
前走、ともにJRA認定競走を勝ったリョウマジャパン、ガイヤクインは、馬券圏内の食い込みを狙う。
◎ガルホーム
◯ダイリンウィーク
▲アマクサボーイ
△リョウマジャパン
△ガイヤクイン