暮れのライデンリーダー記念にレトリーブが出ていなかったので、どうしたのだろうと思っていたら、ここにいた。距離は同じ1600メートル、1着賞金も同じ200万円。なぜにわざわざ名古屋に遠征してきたのだろうか。ライデンリーダー記念ではニュースターガールにはかなわないと見て、こちらを選んだというのがもっともな理由のように思えるが、どうだろう。それだけ気合を入れての遠征とみて、本命にする。
相手はもちろんメンバー中唯一の重賞勝ち馬ダイナマイトボディ。その後通算4度目の挑戦でようやくJRA認定競走も勝った。厩舎では相当に期待の高い馬のようで、中央遠征のために認定レースはどうしても勝っておきたかったようだ。
3番手に、そのダイナマイトボディに11月の認定戦で土をつけているシルバーウインド。ここまで5戦2勝、2着2回と成績も安定している。
さらには12月3日の2歳1組戦でそのシルバーウインドに土をつけているゴールドサンサン。中央未勝利で転入し、4連勝のあとダートグレードに遠征して鍛えたマイネルヘリオスが地元に戻ってどんなレースを見せるか。
◎レトリーブ
○ダイナマイトボディ
▲シルバーウインド
△ゴールドサンサン
△マイネルヘリオス
ワタリシンセイキのダート実績が断然。芝では4戦して4着が最高という成績だが、ダートでは6戦全勝。しかしこれほどまでに芝とダートでの成績が違う馬がいるだろうかというほど。レースぶりも特徴的で、スタート後は後方も、3〜4コーナーで好位にとりつき、直線で差し切るという強い勝ち方。一歩間違えば、追い込んで届かずということになる可能性もあるが、いまところ岩手では水沢でも盛岡でもダートなら取りこぼしがない。ただ、今の水沢はドロドロの不良馬場だけに、うしろから行く競馬で道悪をどう克服するかだろう。
相手は、若駒賞などでワタリシンセイキの2着が2度あるダンストンジール。南部駒賞の2、3着馬が不在のため、実績的には2番手として断然。
3番手以下は、北海道から移籍2戦目となるマサノシャルナ、北海道に遠征して2歳オープンで2着があるセンリグランピーなど。ちなみにそのときの勝ち馬クラフィンライデンは、南関東に移籍して暮れの東京2歳優駿牝馬で2着だった。
ただ、こういうワタリシンセイキのような抜けた馬がいる場合は馬券は難しい。ダンストンジールくらいの成績なら「もしかして」と考えてワタリシンセイキに真っ向勝負を挑んで馬群に沈み、着狙いで気楽に乗った伏兵が2着に入るというようなこともあるからだ。馬券的には、ワタリシンセイキとダンストンジールの1点か、もしくはワタリシンセイキから人気薄に手広くということになるだろう。ドロドロの不良馬場で、トウホクビジンの逃げ残りという可能性もありそう。
◎ワタリシンセイキ
○ダンストンジール
▲マサノシャルナ
△センリグランピー
△トウホクビジン
帯広記念となると、いよいよばんえい記念が近づいてきたなという雰囲気になる。ばんえい記念に次ぐ高重量戦で、ここでの好走はばんえい記念に直結するからだ。
基礎重量が890キロ(牝馬870キロで)、今シーズンの賞金120万円ごとに10キロ増量という別定戦。ニシキダイジン、ミサイルテンリュウ、ナリタボブサップ、スーパークリントン、カネサブラック、フクイズミの6頭が10キロ増量となっている。
今年狙ってみたいのは牝馬のスターエンジェル。07年の帯広記念でトモエパワーの2着に来たときはびっくりさせられた。成績にムラがあるものの、08年のばんえい記念3着、ばんえいグランプリ2着、北見記念3着と、高重量の重賞で好走している。本命といっても勝ちきれないレースが多いだけに、あくまでも連軸で。
相手は、明け7歳世代の3強、いずれも実績十分な、ナリタボブサップ、カネサブラック、スーパークリントン。特にナリタボブサップにはこのレース連覇の期待がかかる。
ミサイルテンリュウは2006年の覇者。今シーズン当初はなかなか勝ち星が挙げられなかったが、秋になって成績が安定してきた。早めに障害を越えてどこまで粘れるか。
王者トモエパワーは、当然のことながら目標はばんえい記念3連覇。それだけにここで無理はしないのではないかと見て馬券の対象からははずす。
フクイズミは、これまで経験した最高重量は850キロ。07、08年の北見記念がそれで、それぞれ5、4着。今回はじめての880キロで、こなせないことはないだろうが、追い込み脚質でこの重量ではいかにも厳しい。
◎スターエンジェル
○ナリタボブサップ
▲カネサブラック
△スーパークリントン
△ミサイルテンリュウ