追悼・トーホウエンペラー③
2001年、マイルチャンピオンシップ南部杯2着後、トーホウエンペラーは新潟(県競馬)・朱鷺大賞典(当時GIII)へ遠征。左回りでは激しく内にササる癖があったが、鞍上・菅原勲騎手はなんとか持ちこたえ快勝。初のグレードタイトルを手にした。
続いて浦和記念(当時GII)へ駒を進めたが、再び内にササりっ放しだったためレイズスズランの2着に敗退。東京大賞典(当時GI)は3番人気に甘んじたが、リージェントブラフの追撃を半馬身差で退けて快勝。ついにGIタイトルを手にした。
菊池武騎手「東京大賞典の優勝が一番うれしかった。ついにやったなという感じでした。トレードマークの覆面も自分がオーナーの勝負服をイメージして作ってもらいました。志半ばで騎手を断念しましたが、トーホウエンペラーに出会って本当に幸せだなと思います」
続いてマイルチャンピオンシップ南部杯も期待に応えて完勝。2着にも地元バンケーティングが入り、スタンドから大歓声。大地が二度揺れた。
「実は妻といっしょにトーホウエンペラーに会いたいとJTBへ行こうと考えていました。仕事の都合がつかず先送りしましたが、間に合わなくて残念です。大好きなバナナを1本、食べさせてやりたかった。それが心残りです」。現在、菊池武くんは茨城の牧場にいる。毎日、雑務にも追われて忙しい日々を送っている。
盛岡競馬場アトリウムに設置された記帳は100名を超えた。遠くは宝塚市から訪れてくれたという。(終)
18日メインはB2級特別「ノベンバーカップ」(水沢1400m)。今週から舞台が盛岡から水沢へ替わった上、各馬が一長一短のメンバー構成。非常に難解な一戦となった。
アルティマボスは現在、8戦連続で馬券対象。すべて3着以上にまとめ、抜群の安定感を誇っている。前々走タイム差なし2着、前走0秒1差3着と惜しいところで勝利を逃がしているが、今回は絶好の1番枠。主導権を握り、今季2勝目を飾る。
ピヤージュは南関東から再転入後、凡走を繰り返していたが、ようやく状態アップ。前々走3着から前回快勝。待望の白星を手にした。距離1400mも合い、逆転2連勝まで十分。
ソルデベラーノは前回2着。休み明け3戦目で好走し、今度から3勝2着2回の水沢が舞台。得意コースに替わって首位奪取のシーンまで。
ケイティキセキは中央芝2着1回、ダート2着2回。転入後は入着止まりだが、徐々に内容が良化。そろそろ激走が観られる可能性が大きい。
ハシュマルは自分の競馬ができないとモロいが、前々走のようにうまく流れに乗れると粘りを発揮。今回は好枠にも恵まれ、巻き返し必至。
シャンブレーは堅実な差し脚が武器。前走のようにハイペースが理想だが、時には自力で動けるケースもあり、マークが欠かせない。
◎①アルティマボス
〇③ピヤージュ
▲⑤ソルデベラーノ
△⑦ケイティキセキ
△②ハシュマル
△④シャンブレー
<お奨めの1頭>
5R トモサカエ
デビュー戦2着から2戦目を完勝。ひと叩きされて反応がシャープになった。これで軌道に乗ったのは間違いなし。2連勝に王手をかけた。