今週17日(日)から舞台は盛岡競馬場へ替わり、11月21日(火)までのロング開催。OROカップ、ダービーグランプリ、マイルチャンピオンシップ南部杯など看板レースが目白押し。岩手競馬はいよいよ佳境に入る。
先週10日、水沢1600mを舞台に行われた「第31回青藍賞」は南部杯トライアル。例年以上に注目を集めたのは昨年、南部杯で5着に健闘したゴールデンヒーラーが連覇を狙って出走したからだった。
ゴールデンヒーラーはJBCレディスクラシック出走取り消し後、北海道へ移動して休養。デビュー後、初めて放牧に出て今年2月に帰郷。満を持して栗駒賞から始動し、4角先頭から押し切って完勝。
今年も大仕事をやってくれそうな予感を抱かせたが、シアンモア記念6着、一條記念みちのく大賞典8着に凡走。前途に暗雲が立ち込めたが、牝馬準重賞・フェアリーカップを圧勝。「久々に闘志に火がついた」(山本聡哉騎手)ゴールデンヒーラーは1秒4差で圧勝した。
ただメンバーも甘かったのも事実。今回の青藍賞が正念場だったが、正攻法に出て先手を主張。あとは後続を突き放して7馬身差で圧勝。5頭立てとはいえ、ついに復活した。
山本政聡騎手「レース前は2、3番手を考えていたが、出脚(であし)が良かったので、そのまま行かせました。結果、逃げることになったから、道中は並ばれないように気をつけた。残り800mからペースが上がって厳しい競馬。後続もそうだったが、自分の馬も直線で脚が上がったので、もうひと踏ん張りしてくれとハミをかけ直した。本来、持っている力が大きいですからね。しっかり走り切ってくれました」
佐藤祐司調教師「今回は負けられないメンバーだったが、先週、ミニアチュールで三冠を狙って4着に敗れた直後でしたからね。負の連鎖が心配だったが、勝ってくれてホッとした。今日の勝利は大きいと思います。次走は南部杯へ直行。今年もいい競馬を期待しています」
弟・聡哉騎手は現在、休養中。代役で兄・山本政聡騎手が騎乗したが、プレッシャーは相当だったようだ。「レース前は顔が白かった」(佐藤祐司調教師)と笑って話していたが、昨年のマイルチャンピオンシップ南部杯5着も山本政聡騎手だった。今年も南部杯での健闘を期待したい。
今週の岩手競馬
9月17日(日) 「第25回ジュニアグランプリ」(2歳・地方競馬全国交流 盛岡芝1600m)
9月18日(月) 「第4回OROオータムティアラ」(3歳牝馬 盛岡ダート2000m)
9月19日(火) 「夢・希望・未来へ前進」(B1級一組 盛岡ダート1600m)