7月3日メインはA級一組「小暑特別」(盛岡ダート1600m)。一組戦だが、前々週にビッグレース・一條記念みちのく大賞典があったため、上位馬はそろってスキップ。また強力な転入馬も不在で手薄なメンバー構成となった。
ゼットセントラルは今シーズン初戦を快勝し、栗駒賞2着、あすなろ賞3着。重賞でも馬券対象を果たし、相手が緩和された前走は2着に1秒1差で圧勝。まさに能力の違いを見せつけた。
持ち味はいい脚を長く使えること。前半は控える競馬に徹し、鞍上がゴーサインを出すと素早く反応。前走がその典型例だった。マイル戦は過去<5.1.1.3>だが、南部杯13着、青藍賞5着、あとは特別戦の取りこぼし1回。本質的に盛岡マイルがベスト条件と言っていいだろう。
こんかいのライバル・トキノパイレーツとの直接対決だった栗駒賞で2着。トキノパイレーツはアタマ差3着でも上位は明らか。仮にポカがあるとすれば12頭立ての内枠2番枠。包まれた際に負ける可能性があるかもしれない。
トキノパイレーツは昨年、南関東A1級から転入。5走前5着以外は3着以上と抜群の安定感を誇っている。中央ダート2勝後、南関東へ移籍して3勝。2019年には川崎重賞・スパーキングサマーカップを制した格上の存在。転入後は勝ち味の遅さがネックだったが、前々走の1着同着を弾みにして前回も快勝。上昇ムードが最大の強みとなる。
一つ強力データがある。今回も高松亮騎手とのコンビで臨むが、同騎手が騎乗すると3戦3勝。トキノパイレーツを完全に手のうちに入れている印象があり、逆転3連勝まで十分あり得る。
サザンジンジャーは中央4戦0勝から高知へ移籍して素質が開花。12勝をあげ、オープンまで出世した。今年3月、岩手入りして初戦をあっさり逃げ切り勝ち。冬場も実戦を使っていた強みも生かしたが、2戦目はゼットセントラルの4着。3戦目の水沢1800m戦を逃げ切ったが、近2走8、4着。好、凡走の落差が激しいのは自分の競馬ができないとモロさを露呈するから。その意味で展開に注文がつくが、外枠発走なら巻き返しに転じて不思議はない。
ファルキートはシーズン当初、精彩を欠いていたが、徐々に調子を上げて3戦連続3着。本来の動きを取り戻し、今度は3勝2着4回3着2回。馬券対象から外れたのは一度のみの盛岡1600m戦。好走条件がそろった。
ホワイトブライドは水沢2勝に対し、盛岡は5勝2着5回。今季は5着最高だが、状態そのものは着実にアップ。そろそろ一発がありそう。
ウインカムトゥルーは3走前、盛岡マイル戦でトキノパイレーツと1着同着。成績安定しないが、地力は証明済み。
◎②ゼットセントラル
〇⑥トキノパイレーツ
▲⑨サザンジンジャー
△⑦ファルキート
△⑩ホワイトブライド
△⑧ウインカムトゥルー
<お奨めの1頭>
5R ビターモンスター
転入戦は1番人気2着だったが、勝った相手を褒めるべき。前走タイムで他をリードし、今度は首位を譲れない