3月11日から再開した岩手競馬。5月の声を聞くと本格シーズンを迎えた気持ちになる。前日4月30日、ダイヤモンドカップも一例。岩手クラシック一冠目がスタートし、翌週5月7日には春シーズンの集大成・シアンモア記念がある。しかも舞台は新緑の盛岡競馬場。向こう正面の木々の変化も楽しみの一つ。画面越しにでも日々の変化が分かるので、ご覧になってほしい。
1日(月)メインは岩手県調騎会騎手部会協賛「夢・希望 未来へ前進」。今回はB1級一組・盛岡ダート1600mで行われるが、前回まで舞台は水沢。前走結果を鵜呑みにできない面があり、波乱の要素も含んでいる。
ハクシンパーソナルはデビュー戦が芝1400mだったが、テンで置かれすぎて後方2番手からの競馬。以降は中距離以上を使われ、函館ダート2400mで初勝利をマークした。昨年2月、南関東へ移籍したが、2着1回3着3回。スロースターターのため、白星をあげることができなかった。
しかし岩手転入戦を豪快なまくりで完勝。出遅れも喫して後方2番手を追走したが、鮮やかなまくりを決めた。2戦目4着はメンバーも強かったが、やはり後方2番手からの競馬。自慢のまくりが不発に終わったが、前走は葛山晃平騎手も騎乗2度目で手のうちに入れ、早めまくりから3角先頭。2着に2秒の大差をつけて圧勝した。
この勝利で葛山騎手も手のうちに入れただろうし、今度はワンターンの盛岡ダート1600mが舞台。器用なタイプではなく、コース広い盛岡でさらに威力を発揮できるのは確実。前走の再現ができれば、重賞でも楽しみな1頭になるかもしれない。
キタノポケットは一昨年7月、中央未勝利2着2回から転入。芝1勝、ダートで2勝をマークして再度中央入り。5着2回が最高で今年、岩手に戻ってきた。初戦は3着に終わったが、2戦目の前回快勝。積極策も功を奏した。ハクシンパーソナルが初の盛岡に対し、キタノポケットは3戦1勝。盛岡ダート1600mで実際に勝っていることも心強い。
エンパイヤアーサーは中央0勝、岩手5勝、大井5勝から一昨年に再転入して2勝。昨年も3勝をあげたが、終盤は凡走の連続。跳びの大きいタイプで小回り水沢コースに苦戦した。今季も入着止まりだったが、前回3着。ハクシンパーソナルが早めにまくり、先行馬が崩れたのも要因だったが、好ムードで得意の盛岡を迎えた。メンバー構成から流れが落ち着きそうだが、決め手勝負ならばひけを取らない。
ヒカルマドンナは年をまたいで4戦連続で連対確保。持ち味の先行粘りを見せている。成績どおり小回り水沢の方が合うが、好枠に加えてマイペースの逃げに持ち込める可能性大。すんなりなら粘り切ることもできる。
サンエイウルフは南関東2勝2着5回、B2級から転入。3戦して3着1回が最高だが、今回から好成績を収めてきた左回り。コース替わりを味方に巻き返しに転じる。
ノースリュシオルは南関東C1級から転入後、3勝2着2回3着1回。前々走7着に凡走したが、前走2着で軌道修正。自在脚質で再現をもくろむ。
◎③ハクシンパーソナル
〇⑥キタノポケット
▲④エンパイヤアーサー
△②ヒカルマドンナ
△①サンエイウルフ
△⑦ノースリュシオル
<お奨めの1頭>
2R フェスティヴメノコ
前走は半年ぶりの実戦を問題にせず完勝。ひと叩きされて上昇は疑いないし、コース替わりも望むところ