先週は準重賞・すずらん賞、交流・せきれい賞とビッグレース2連発。レース内容も激戦で非常に盛り上がった。
7月28日、すずらん賞はタイセイファントムがインで脚を貯めて直線で末脚をさく裂。1番人気はチェリーピッカーに譲ったが、岩鷲賞6着の雪辱を見事果たした。
高松亮騎手「先生の指示どおり、外を回るといい成績を残していないので内で脚を貯めていこうと思っていました。
ずっと短い距離を使ってきたので掛からないか気になったが、うまく折り合いがついて終い伸びてくれました」
続いて佐藤雅彦調教師「前回(岩鷲賞)は貯めができなかったのが敗因。早池峰賞もそうでしたが、岩鷲賞も速いペースで追走に手こずりましたからね。今回の一戦、栗駒賞2着の結果からもベストは1400mから1600m。3連闘で臨みましたから少し休ませて青藍賞を狙いたいと思っています」
古豪健在を誇示したタイセイファントム。今後もマイルを中心にファンを楽しませてくれるに違いない。
翌日29日、芝2400m交流・せきれい賞は1番人気に応えてサンエイゴールドが完勝。2連覇を飾り、同条件6戦5勝。盛岡芝2400mの鬼といっても過言ではない一戦だった。
山本聡哉騎手「スローでしたが、齋藤(雄一騎手)さんが動いてくれたので流れが速くなってくれました。内からキャッスルクラウンがいい脚で伸びて一瞬ヒヤッとしましたが、最後までしっかり伸びて完勝した。改めて強い馬だと思いました」。次走はOROカップへ直行すると瀬戸幸一調教師。
8月4日メインはB2「姫神賞」(盛岡芝1000m)。前哨戦・姫神賞ターフチャレンジの再戦ムードが濃厚だ。
ユイノルフィは中央ダート1200m1勝から転入。当初は距離が長く凡走したが、水沢850mで3着。続く1400m戦は10着に沈み、姫神賞TCへ。
外枠を引いたのが微妙だったが、2番手から逃げ込みを図るウインミラージュをゴール前にキッチリ捕えて岩手初勝利を飾った。
今度は絶好の内2番枠。中央時代も含めてスピードはお墨付きで楽に先手を取れる可能性大。逃げ切り十分と見た。
逆転筆頭はウインミラージュ。今季は芝1600m3着以外は鳴りを潜めていたが、芝1000mに替わって動きが一変。果敢に逃げてハナ差2着に惜敗した。
これで上昇ムードは明らか。芝1000mは過去10戦4勝2着4回。また重賞・ハーベストカップ2年連続2着の実績を前面に首位を奪取する。
ワールンガは今季2勝を850m、1000mでマークし、適性は引けを取らない。芝替わりも問題なく前走も0秒1差3着。
今回も内枠に入り、馬群をさばけるかがネックだが、菅原俊吏騎手なら最内を突く手も十分。一気突き抜ける。
ミスターシーバスは前走ダート1000m戦をハイタイムで快勝。芝替わりも短距離なら望むところ。鞍上・高橋悠里騎手は韓国から帰国初戦。いきなり勝ち負けに持ち込むか。
ミステリーモリオンは前走ポツンと最後方から直線猛追4着。上がり33秒7と中央並みの末脚を駆使した。今回はペースがさらに速くなることが確実。決め手が脅威の的となる。
シャイニーホームは転入後は4着最高だが、ストーミングホーム産駒なら1000mは合うはず。押さえ必要。
◎②ユイノルフィ
〇⑫ウインミラージュ
▲①ワールンガ
△⑪ミスターシーバス
△③ミステリーモリオン
△④シャイニーホーム
8R エンパイヤアーサー
中央未勝利から転入後、破格タイムで3連勝。スケール大きく3歳オープンまで一気登り詰める