4月30日メインは3歳重賞「第30回やまびこ賞」。舞台は盛岡ダート1800m。6月11日に行われる"ダービーウィーク2017"「岩手ダービー・ダイヤモンドカップ」へ直結する一戦。昨年はエンパイアペガサスが完勝し、堂々、岩手ダービー・ダイヤモンドカップ、不来方賞の2冠を手にした。
奥州弥生賞を圧勝した2歳最優秀馬ベンテンコゾウは北斗盃を制し、北海優駿(6月1日)へ直行。よって今回のやまびこ賞、岩手ダービー・ダイヤモンドカップをスキップ。不在を寂しいと思う一方で、逆に闘いとしてはおもしろくなった。
サンエイリシャールは距離延びて頭角。ビギナーズカップ、若駒賞と重賞2連勝。若駒賞ではベンテンコゾウを退け、2歳戦線のトップを独走した。
しかし南部駒賞を境にベンテンコゾウとの主客が逆転。重賞2連勝の疲れが残っていたのか南部駒賞5着、寒菊賞3着、金杯2着に終わった。
その後、放牧に出たのが功を奏し、完全リフレッシュ。スプリングCの返し馬で鞍上・山本聡哉騎手は「力強さが戻っていい競馬ができる」と確信。結果も逃げたキングジャガーをアッサリ捕えて0秒2差。久々の勝利をモノにした。
迫力を戻せば実力は世代屈指。距離が1800m延長も折り合いがつくので問題なし。最有力候補と見るのが妥当だろう。
キングジャガーはデビュー当初が470キロ台で現在が500キロ超。体質が弱かったのだろう、なかなか勝ち切ることができなかったが、7戦目に初勝利をあげ、2連勝をマーク。直後に南関東へ移籍して2戦2着から3戦目を逃げ切り勝ち。
いい形で岩手へ里帰りしてスプリングカップ2着。先行力と粘りに磨きがかかった。父がキングヘイロー、母父ファスリエフは短距離向きのイメージだが、配合が興味深い。ダンシングブレーヴ2×4のインブリードがかかっている。
ダンシングブレーヴといえば凱旋門賞、キングジョージなどを制した1970年代最強馬。最高レイティング141ポンドに評価され、長い間、トップを堅持した強豪。このインブリードなら1800mも克服できると判断した。
最大の惑星馬はブラックロード。デビュー2戦目の大井1400mを勝ち、移籍直前の川崎1500mで2勝目をマーク。馬格にも恵まれ、何よりも激戦区で揉まれてきた経験が光る。移籍初戦でいきなり重賞制覇のシーンまで。
オールザベストは奥州弥生賞でベンテンコゾウの2着からスプリングカップ1番人気に支持されたが、水を開けられた3着。調子も本物ではなかった。その後は立て直しに専念し、やまびこ賞へ直行。輸送のない地元盛岡で反撃をもくろむ。
メモリーダンスは長距離向きだが、スプリングカップ4着。現状は入着止まりの評価に落ち着く。コンバットパンチは前崩れの展開で浮上あるかも。
◎⑩サンエイリシャール
〇⑥キングジャガー
▲⑧ブラックロード
△④オールザベスト
△②メモリーダンス
△⑦コンバットパンチ
<お奨めの1頭>
7R ウップスアデイジイ
今季初戦2着は相手が強すぎた。2戦目を順当勝ちし、これで弾みがついた