今週から舞台は盛岡競馬場が舞台だが、前開催とは一変の可能性がある。というのは、水沢開催中の1か月間に馬場を大幅に改修。砂をすべて取り去り、路盤から整正した。
水沢競馬場も5月の盛岡開催時に路盤から改修。水はけが非常に良くなってジョッキーたちの評判も上々。また先行馬が圧倒的優位に立っていた馬場も差しが届くようになって競馬がおもしろくなったともっぱらの評判。
おそらく盛岡も同様の声が聞こえてくると思うが、今回の改修で馬場がどれほど変わったか。追い切りタイムではあまり変化はなさそうだが、実戦となると別。
果たして先行有利か、差し有利か。タイムはどれほどかかるようになったか。中間に雨が降る感じはなく、おそらく良馬場での開催。
我々も馬場傾向をいち早く把握したいところだし、騎乗するジョッキーも同じ。11日、第1レースのメンツならおそらく盛岡ダート1200mは1分16秒台の決着となりそう。1分17秒以上なら時計がかかる馬場。逆に1分15秒台なら脚抜きのいい馬場と解釈していいだろう。
連対脚質に加え、走破タイムもしっかりとチェックしてほしい。
11日メインは3歳馬による盛岡ダート1000m重賞「第3回ハヤテスプリント」。翌日に芝交流・オパールカップが控え、こちらには快速自慢がずらり。第1回、第2回は奇しくも59秒6が優勝タイムだったが、今年はどの馬が何秒で優勝するか。
主役はホレミンサイヤ。デビューは今年1月と遅れたが、水沢850mを2着に2秒2の大差で逃げ切り圧勝。
冬場は名古屋へ移籍して4勝3着2回と叩かれながら成長。4月にはデビューの地・水沢で行われた留守杯日高賞へ参戦。4番人気の低評価を覆して見事逃げ切った。
続いてJpnII・関東オークス(川崎)に挑戦。大差しんがり負けを喫したが、先行策に出て見せ場を作ったのが収穫だった。
ウイナーカップでは枠差もあったが、デビュー以来一度もハナを譲ったことがないスペクトルの出鼻を叩き、果敢に先手を奪った。
さすがにスペクトルは強く3コーナー過ぎに交わされたが、一度は差し返して0秒9差4着。この内容は評価に値し、メンバー甘くなった今回は首位有望。
不安点を探せば逃げたい馬が11番枠に入ったことだが、それでもスピード上位は動かない。
クリールジェニーは昨年10月、1勝2着3回の成績を引っ提げて北海道・岩手交流「知床賞」へ参戦。ミラクルフラワーには屈したが、盛岡1400m1分26秒8の破格タイムで2着を死守。2歳時点でこの時計には驚いた。
その後、6ヵ月の休養を経て岩手転入。前走からレース間隔は開いたが、ここに照準を合わせて調整。あやめ賞3着の実績から上位扱いは当然。
ランデックアロマはデビュー戦の水沢850mを52秒2の好タイムで圧勝。その後は白星から遠ざかっているが、ずっと強豪が相手。その中で前々走の水沢1300m2着が光り、短距離が合うタイプ。1000mで最大能力を発揮する。
コウギョウタイムはデビュー戦の芝1000mを勝ち上がり、重賞でも入着実績。もうワンパンチが足りないが、前々走3着。ランデックアロマと同様、現状は短距離ベスト。
ハッピーキャリーは直線勝負型。自力では厳しいが、前が激しく競り合って前崩れなら台頭の可能性がある。
◎(11)ホレミンサイヤ
〇(2)クリールジェニー
▲(7)ランデックアロマ
△(9)コウギョウタイム
△(6)ハッピーキャリー
<お奨めの1頭>
2R クリニャンクール
堅実な差し脚で2戦連続で3着。それならば直線長い盛岡に替われば一気突き抜ける可能性十分