21日メインは今年から重賞へ格上げされたオープン牝馬「第14回フェアリーカップ」。盛岡ダート1800mを舞台に争われ、1、2着馬はビューチフル・ドリーマーカップの優先出走権を獲得できる。
最も気になるのはマイネヴィントの近況。昨年、中央1勝、名古屋1勝・A3から転入。B2格付けでクラスにも恵まれて、いきなり3連勝をマーク。開業したばかりの菅原勲厩舎に初勝利をプレゼントした。
その後も成長を続け、B1在籍からフェアリーカップへ挑戦。2着ダイメイジュエリーに6馬身差をつけて圧勝。これまた初特別制覇を厩舎にもたらし、2500m重賞・北上川大賞典、さらにはグランプリレース・桐花賞でも2着に善戦。以上の結果から最優秀牝馬の栄誉も獲得した。
今季始動は4月15日だったが、馬体重を大きく減らしてマイナス17キロ。結果も振るわず10頭立て8着に終わり、以降も6、11着。まだ本来のシャープさを取り戻していない。
菅原勲調教師に話を聞いた。「春当事に比べると徐々に良くはなっていますし、体重も増加していますが、昨年の迫力は取り戻していない。まだ気が入っていない感じです。あまり強気なことは言えませんが、今回は牝馬同士でメンバーが甘くなっているのは確か。復活のきっかけをつかんでほしいとの思いで出走させます」
中心は南関東から里戻り初戦のミキノウインク。昨年、中央未勝利から転入。最高8着で獲得賞金がなく最下級3歳C2から再スタート。当時、岩手で期間限定騎乗中の上田健人騎手とコンビを組んで2戦2着後、3戦目に初勝利マーク。以降は村上忍騎手に乗り替わり連勝。
3歳C1を勝ち上がったばかりで岩手版オークス・ひまわり賞挑戦だったが、1秒8差の大差をつけて圧勝。驚異の成長力を披露した。続いて牝馬交流ビューチフル・ドリーマーカップは北海道(当時)所属サクラサクラサクラの5着。門別遠征・ステイヤーズカップ11着後、大井へ転籍。かの地でも2連勝をマークした。
その後は白星こそないもののB3・C1戦2着、前走・B3戦0秒4差4着。戦力になることを証明したが、フェアリーカップ、ビューチフル・ドリーマーカップを狙って里帰り。中間に2本の追い切りを消化して万全の態勢で臨む。
激戦区・南関東で揉まれてきたこともさることながら成長続ける4歳馬。盛岡コースも3度経験して2勝2着1回。ダート2000mを圧勝したことなど勝てる条件がほぼそろった。
マイネルナロッサは今年6月、中央1000万下から岩手入り。福島ダート1700m、船橋の地方交流(B2・B3 1800m)でそれぞれ1勝をマークした。
転入初戦は6着に終わったが、2戦目は逃げて2着、前走・3戦目は2番手から3角先頭から粘って2着。牡馬A級を相手に連続2着。すでにオープンでも通用を証明済みが心強い。
カーリーネイトは目下2連勝中。いかにB1条件だったとはいえ、勢いは見逃せない。A級馬56キロに対し、54キロのアドバンテージも魅力。昨年のマイネヴィントが54キロで優勝したことを考えれば上位を争う資格は十分にある。
コンプリートは中央1勝から移籍2戦目の水沢マイル重賞・赤松杯を逃げ切って快勝。好配当を演出した。その後は凡走を繰り返しているが、これは逃げの手に出れず仕方なしの結果。今回は絶好枠を引き当てたのも強運。同型が多くマークはきつそうだが、4コーナーまで気分良く逃げれれば赤松杯の再現まで。
サダチカガーベラは今季未勝利だが、すべて入着を果たし2着3回。持ち味は直線のシャープな伸び。エンジンの掛かりが遅いタイプで届かないケースも多いが、ハイペースになったら出番。距離1800mも合い、軽視できない。
◎(6)ミキノウインク
○(4)マイネルナロッサ
▲(11)マイネヴィント
△(9)カーリーネイト
△(1)コンプリート
△(5)サダチカガーベラ
<お奨めの1頭>
1R フェスティヴショウ
岩手初戦で気難しい面をのぞかせたが、2戦目はシャドーロール着用効果が絶大。破格のタイムで圧勝した。これで弾みついたのは間違いない