過去33回の歴史を重ねてきた「ゴールデンステッキ賞」。今年は初めてOROパーク=新盛岡競馬場(旧・緑ヶ丘では実施)を舞台に行われ、舞台も過去最長の2000m。各ジョッキーの腕が試される。
今年、目についたのは過去最多5勝の小林俊彦騎手、過去3勝・菅原勲騎手が出場していないこと。しかも7人中4名が盛岡所属ジョッキー。これも過去に例のないこと。時代が変わったことを実感する次第だ。
出場7名ということは出走馬が7頭。少頭数レースとなって超スローペースは避けられない。これが勝敗に大きく影響するのは必至で、一躍主役に躍り出るのがヤマトスバル=関本淳騎手だ。
今年5月、大井から再転入後、初戦・七時雨賞(ダ1800m)でベストマイヒーローの2着。続いて重賞・ダイヤモンドカップ(ダ2000m)へ駒を進めて3着。続くオパールカップは実績のない芝で10着に大敗を喫したが、以降も堅実に走り続けて2着2回3着3回。ダートでは着外が一度もない堅実さを誇っている。
最大の課題は詰めの甘さだが、少頭数で2000m戦なら話は別。マイポジションをきっちりとキープし、先陣でのアドバンテージを今度こそ生かす。
逆転首位を狙うのがシュクモモコ。シーズン当初は凡走の連続だったが、馬体重増加とともにグングンと頭角。JRA交流・エメラルド賞を快勝し、高配当を演出。古馬編入初戦はダートに戻って8着に沈んだが、続く一戦で2着確保して名誉回復。
そして3歳重賞・不来方賞へ臨んでヤマトスバルに先着4着。前走は早め追走も功を奏して快勝。400キロ前後だった馬体重が420キロまで増加。明らかに実が入った印象を与えた。
今回の課題はスローの流れをはね返すことができるかどうか。切れる脚はメンバー中一番は間違いないが、道中の位置取り次第では届かないケースも考えられる。鞍上・南郷騎手がどう乗るかにも注目してみたい。
2頭をまとめて負かす実力を持っているのがシャイニーハリアーだ。こちらも前半戦は勝ち切れないレースの連続だったが、夏を境にひと皮むけ目下4連勝中。芝ダートを問わず快進撃を続けている。
ただ同クラスで4勝マークしているため、今回の負担重量が58キロ。56キロまでなら前々走で勝った実績があるが、さらに2キロ増が微妙。このハンデを考えると▲評価が妥当となる。ジョッキー戦でアッと言わせる菅原俊吏が一発を狙う。
ラヴセンスは一戦置きに好、凡走。当てにしづらい面はあるが、2勝はいずれも強いの一語。本質的にはマイラーで2000mは長すぎる感じだが、父がシックスセンスなら距離もこなせる素地はあるはず。鞍上は目下絶好調の斎藤雄一騎手。
サクラアーバンも2000mは気持ち長いが、堅実な差し脚が最大の武器。前々走・ひいらぎ賞でも人気の盲点を突いて3着確保。軽視すると痛い目に遭う。主戦・山本聡哉騎手から兄・山本政聡騎手に乗り替わったのも興味深い。
◎(3)ヤマトスバル
○(4)シュクモモコ
▲(2)シャイニーハリアー
△(7)ラヴセンス
△(6)サクラアーバン
3連単は3、4の1、2着折り返しから2、7を厚めに。あとは6を3着押さえ
馬複は 3-4、2-3、3-7、3-6
<お奨めの1頭>
7R エスプレッソ
南部駒賞は北海道勢に先着を許して5着。ちょっと不満が残る結果だったが、地元2歳馬が相手なら能力の違いが歴然