12月31日 第35回桐花賞(3歳以上オープン・ファン投票 水沢2000m)
1着 ゴールドマイン
戦前の予想どおりエイシンイッパツが逃げ、2番手トキワノマツカゼ。3番手インにハルサンヒコ、その外にダンストンリアルがつけ、4頭で先陣を形成。
ゴールドマインは先陣から4、5馬身ほど離れてポツンと1頭で追走。「1枠に入ったが、外に出せ指示でした」と斎藤騎手。願ってもない5番手を追走することができた。
3コーナー手前からゴーサインを出し、斎藤騎手がムチを一発入れるとすばやく反応。4コーナーで逃げたエイシンイッパツに並びかけ、ラスト100mで先頭。この早めに仕掛けたのも功を奏し、大外から伸びてきたマヨノエンゼルを0・2秒差押さえて完勝。待望の重賞タイトルを獲得した。
「決め手があるオープン馬に乗ったことがないので、外を回って大丈夫かなと不安もありましたが、一鞭入れたらすばらしい動きを見せてくれた。勝利を確信したのは直線を向いてから。思わずガッツポーズを出してしまいました。
乗る前は自分でいいのかな―とちょっと緊張しましたが、大役を果たせてホッとしました」
櫻田浩三調教師はこれまでのレースを振り返り、2頭の上がりタイムはほぼ同じ。それならば前で競馬をすれば何とかなると判断。斎藤騎手への指示がずばりだった。
2着 マヨノエンゼル
道中はゴールドマインより3馬身ほど後ろを追走。向正面から早めスパートをかけたが、一瞬モタモタするシーンも。しかし3コーナーを回ってからはいつもどおりの伸びを披露したが、先にも記したとおり道中の位置取りの差が結果2着となった。しかし脚質からこの戦法しかなかった。
3着 ダンストンリアル
終始4番手外につける積極策に出る。ゴールドマインがマクリに遭い、厳しい展開になったが、最内でギリギリ粘って3着を確保。3連複、3連単で高配当を演出した。
4着 ヒカルメイオー
スタート直後はマヨノエンゼルの内にいたが、ペースが落ち着いた1周目スタンド前ではゴールドマインに内から並びかける。
勝負どころでゴールドマイン、マヨノエンゼルのスピードについていけなかったが、直線で盛り返した。
1月2日 第36回金杯(3歳オープン 水沢1600m)
1着 モエレデフィニット
ダークライが逃げ、2番手外にロックハンドスター。モエレデフィニットは3番手インにつけ、ロックハンドスターをマークする形でレースを進める。
「1枠だったので押し出されて逃げになるかと思ったが、ダークライがハナをアピールしたので内でジックリ待機した」(村上忍騎手)
勝負どころの3コーナー手前でロックハンドスターに外から並びかけ、一気にペースアップ。3ハロン標識で2頭が抜け出して早くもマッチレース模様となる。
直線を向いても互いに譲らず、直線半ばでモエレデフィニットが一旦抜け出したが、ロックハンドスターが驚異の根性を見せて再び差し返す。2頭はそのまま譲らずゴールまでもつれ込んだが、わずかハナ差モエレデフィニットが先着。転入2勝目が嬉しい初重賞制覇となった。
「結果的に3番手になったが、(ロックハンドスターの)目標にされる競馬だったらどうだったか。北海道のレースリプレイを見て、1頭だとソラを使いそうだと思った。だから転入戦で逃げの手で確かめてみたら、気を抜くところがあったのでやっぱりなと。2頭の実力は非常に接近していると思うし、もっと体重が増えればさらに強くなりそう。今後も楽しみ」と村上忍騎手。
2着 ロックハンドスター
抜群のスタートを切って2番手外を追走。相手はモエレデフィニット1頭のみと菅原勲騎手も考え、モエレデフィニットが動いたのと同時にスパート。直線は抜きつ抜かれつの攻防となり、わずかハナ差負け。三冠達成ならず、菅原勲騎手の悔しさも半端ではなかった。
今回は競り合いに負けた格好だったが、直線で差し返しす根性を披露。改めて強さを証明した。あえて敗因を探せば前走比プラス8キロの馬体重。あとは前日に砂を大量に補充し、南部駒賞より4秒以上かかる深い馬場が合わなかったかもしれない。
3着 ダークライ
最初から先手を取るつもりだったようで出ムチを入れて逃げる。ペース配分も悪くはなかったが、3コーナーで2頭に交わされる苦しい競馬。それでも7馬身離されたにせよ、3着死守は評価するべき。