13日(日)メインは3歳馬による地方競馬全国交流「第9回オパールカップ」。舞台は盛岡芝1700m。南関東から大挙5頭が参戦して例年以上に興味深い一戦となった。
このレースはHBA(日高軽種馬農業協同組合)の協賛でアドマイヤボスの配合権利、また菊花賞トライアルの優先出走権も獲得でき、いわゆる付加価値の高いレース。これこそ地方競馬で唯一芝コースがあるオーロパークだからこそ。主催者はこの特長をもっとアピールするべきだろう。
それに、浦和で実施している南関東、岩手、東海の交流戦は画面越しでも思わず力が入って応援するが、今回のオパールカップにしても南関東vs岩手の対決構造は鮮度があるし、地元を応援したくなるのが心情。
また予想する自分にしても地区レベル比較、芝適性、各代表馬同士の序列、展開など様々なファクターを考えて推理するのが楽しくて仕方がない。
まずは過去の足跡から。オパールカップは第2回まで東北交流で行われ、3回以降は全国の地方競馬にも門戸を開放したが、8回とも岩手勢が優勝。おそらく盛岡芝を何度か経験しているのが最大の強み。プラス遠征馬にはアウェーの不利もあり、地の利は大きい。
主軸にリュウノツバサを指名する。前々走・はまなす賞はデビュー以来2度目の芝だったが、そのデビュー戦で2着に9馬身差の大差をつけて圧勝。タイムこそ平凡だったが、すばらしいパフォーマンスを披露し、強烈な印象を与えていた。
その後は水沢開催に替わり、芝を使うチャンスがなかなかなかったが、ダイヤモンドカップで3着に敗れて路線変更。陣営は久々の芝でも距離短縮ならば―と、はまなす賞に駒を進めた。その選択はズバリはまった。リュウノツバサは折り合いに課題がある馬だが、中団でジックリ待機してゴーサインを出すと素早く反応。タイム差は0・1秒だったが、余裕たっぷりでゴールに入った。
続いてダート1800m・ミルキーウェイカップでは宿敵ゴールデンクリークの追撃を封じ、ダイヤモンドカップの雪辱を晴らしてオパールCに臨んできた。
リュウノツバサは芝ダート兼用のタイプだが、折り合いを気にしなくていい速いタイム決着がベスト。それゆえ芝は本質的に合うと見て間違いない。
相手はウィンエヴリー、カクテルラウンジにするか迷ったが、カクテルラウンジを上位に採ってみた。父がタニノギムレット、祖母がダイナアクトレス。この血統だけで十分アピールできる良血馬だが、実績も申し分なく昨年大晦日の大井・東京2歳優駿牝馬で3着。
芝も2度経験し、東京芝1400m・春菜賞は4コーナーの不利がありながら、直線で盛り返して0・6秒差6着。続くきんせんか賞は直線で失速して14着に沈んだが、これは道中掛かって折り合いを欠いたため。芝が決して合わない訳ではなかった。
ただ、気になるのは地元戦に戻った2戦の大敗。いかにメンバーが強かったにせよ4秒、5・1秒は負けすぎで、どこまで立て直すことができたかがポイント。陣営の話ではこのレースに照準を絞って状態もアップとのこと。しかも小柄な牝馬でもあり、盛岡芝は歓迎だろうと踏んだ。
ウィンエヴリーもはまなす賞で折り合いを欠いて末脚が不発に終わったクチ。ガーベラ賞は前半に脚をジックリ貯めて直線で豪脚が爆発したが、はまなす賞では2番手外で掛かりっぱなし。4コーナーで早くも先頭に立ったが、直線一杯となって4着に敗れた。
その反省を生かし、今度は控える競馬に徹すると思うが、ラッキーなことに最内1番枠。であればインの経済コースでじっと我慢させ、直線勝負に賭ければガーベラ賞の再現も十分に可能だ。
ピンクゴールドは前走・はまなす賞が初の芝レース。元々、シャープな切れを身上とする牝馬なので芝も適性高そうだと思っていたが、メンバー中で一番の上がりを披露してリュウノツバサの0・1秒差3着。これは結果以上に収穫が大きく、芝で新境地を開けるかもしれない。
以下、芝を一度経験したデキシーメイ、前回快勝して遠征アーサルビーも連下に押さえたい。
◎ ?リュウノツバサ
○ ?カクテルラウンジ
▲ ?ウィンエヴリー
△ ?ピンクゴールド
△ ?デキシーメイ
△ ?アーサルビー
3連単は10、6、1のボックスが本線。あとは10の1頭軸からの流し
馬複は6−10、1−10、9−10、1−6
<お奨めの1頭>
9レース トウカイカスタム
レース間隔は開いたが、目下4連勝中と期待の3歳馬が本格化。オープンまでノンストップだ