第55回SG日本選手権オートレース開幕!
今年も日本選手権の季節がやってきた。2020年の大会は森且行が優勝したが、それ以外の近年は青山周平と鈴木圭一郎のどちらかが優勝している。今年もこの両者の争いになるのか、それともそこに割って入る選手が現れるのか。注目の選手を地区別に挙げていく。
まずは開催地区である浜松から。全国ランク1位の鈴木圭一郎は前走の飯塚GIIの準決で4着。優勝戦には進めなかったが、エンジン自体は良さそうだった。今回は地元での競走なので、整備で更なるパワーアップもあるだろう。金子大輔と佐藤貴也の29期コンビも近況の動きは上々。前走の浜松でも優勝戦まで進んでいた。レース間隔も空いておらず、良い状態で初戦を迎えられる。木村武之は今のエンジンに乗り換わってから調子を落とすこともあったが、前走でしっかりと軌道修正できていた。笠木美孝は前走の川口で準優勝。良い流れに乗れている。鈴木宏和はエンジンまずまず。まだ記念タイトルを取っていないが、いきなりSGで優勝する可能性がなくもないぐらいの力をつけている。
次に伊勢崎勢。今の伊勢崎は3強の様相だが、その中でも青山周平が抜きんでている。直前の伊勢崎開催では青山がスーパーハンデからの競走だったが、優勝戦で高橋貢や早川清太郎をさばいて見事に優勝を決めていた。オール1着の完全優勝だったし、優勝戦の試走タイムは26。ナイター開催だし走路温度が下がりつつある時期ではあるが、この数字は驚異。昨年に続いて日本選手権優勝も十分ありそう。高橋貢は前走で青山に敗れ準優勝。ただ、久しぶりのレースの不安は払拭できていた。攻めの方も落ち着いていたように、いつもの高橋貢の走りが見られていた。今回はSG22度目の優勝を目指す。早川は前走の優勝戦で青山、高橋貢に敗れ3着だった。それでもシリーズ中はオール車券絡みだったし、その前の節でも優出できていた。エンジンは高い位置を保てており、悲願のSG初優勝を狙ってくる。
川口勢は中村雅人が今期のランクトップ。近況はピンラッシュ、とまではいかないが、そつのない走りで着をまとめている。大舞台になるほど力を出せるタイプなので、今回も上位争いに加わってくるだろう。若井友和は安定感ある走りを見せている。レース序盤で展開が苦しくなっても、1車ずつ落ち着いて捌いていけている。その同期の永井大介は、約2ヶ月の休養を明けて2節を消化した。復帰戦では準優勝だったし、前走でも全て車券絡み。ブランクは全く感じさせない。今期から全国ランク6位に付けている佐藤摩弥は、エンジン状態が安定しない。それでも良い日はあるので、それを持続させたいところ。黒川京介、小林瑞季、上和田拓海らフレッシュな面々はエンジン上々。SGでも見せ場を作ってくるだろう。
飯塚勢の今期のトップは有吉辰也。今は4節連続優出中だし、その中には優勝もある。ほとんどのレースで車券に貢献できているように、エンジン状態はかなり良い。SGはこれまで3度制しているが、今回の日本選手権はまだ未冠。ぜひとも取りたいタイトルだし、それが叶う仕上がり状況になっている。荒尾聡は前々走の浜松GIIで落車。前走で4走したが、エンジン的にはもう一つといった感じだった。岩見貴史は3節前にGIIで優勝したが、その後も好調をキープしている。SGでも優勝戦に進出できる状態にある。力をつけている中村杏亮や長田稚也などもシリーズを賑わす存在になりそう。
山陽勢は松尾啓史がランク最上位。今はエンジン状態が安定していないが、前走の最終日は白星で締めていたので、今回に向けて一応の弾みにはなるか。実力者・丹村飛竜も近況はピリッとしない。前走では1着2本取っていたし、試走タイムも出ていたがレースの動きは苦しそうだった。SGで戦うとなると戦力アップは必須となる。角南一如は連続優出中。緩やかに調子を上げている。岩崎亮一も前走では優出していた。
※10月30日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
金子 大輔〔浜松 S-3(29期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-4(29期)〕
中村 雅人〔川口 S-5(28期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-6(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-7(22期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-8(25期)〕
若井 友和〔川口 S-9(25期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-10(27期)〕
リレー開催でミッドナイトレースに移行!
開催ラッシュが続いている飯塚オート。今月は今回で7度目の開催となる。前回の昼間からのリレー開催で、参加する選手は前回からの流れがほとんど。調子の良さそうな選手や、車券に絡みそうな選手を挙げていく。
前回の昼間開催で優出していたのは藤川竜、井村淳一、竹中修二、松井大和、永島潤太郎の5人。藤川竜はグリップの開けっぷりがだいぶ良くなってきた。その分、スピードに乗せることも上手になっている。今回は出場する中でランク最上位。連続優出も十分可能な状態だ。
井村もスピードは申し分ないものを持っている。レース中に前団がごちゃ付いていると車を押し進めることができない時もあるが、車が密集せずにバラけているとスピードを生かして進出できる。今回はミッドナイトレースなので、持ち味のスピードが出やすい状況になっている。竹中は前回まで苦しい時期が長く続いていたが、ようやくスランプ脱出の兆しが出てきた。元々、走りのセンスは高いものを持っているので、エンジンさえ並になれば結果を出せる選手。この流れを長く保って好成績を出し続けたいところ。松井は前々走あたりから良くなってきた。そこから徐々にエンジン上積みできてきて、前走で優出という結果に結びついた。エンジン面は問題ない。走りも力強い攻めを見せる時があるので、混戦になっても先頭争いに加わってこれる。永島は35期の若手ながら冷静に走れている。無理な仕掛けをすることなく、自分のエンジン状態を把握した走りをすることができる。今はB級にランクされているが、来期はA級に復帰できるだろう。
他で有力なのは東小野正道、緒方浩一、林弘明など。東小野は前走が準決3着で優出できなかったが、初日には白星を挙げていたしエンジン状態は悪くない。今回出場する中でも実績は上位だし、底力も抜けている。前回の分は今回で取り戻したい。緒方も前走の初日は1着を取っていた。捌きに甘さを残しているが、スピードは今回のメンバーの中でも上位クラスだし、重走路になっても1着を取れる技量を持っている。林弘明は多少スタートが良くなってきたか。どちらかと言うと速攻を狙う方ではなく、レース中盤から後半にかけてじっくりと追い込むタイプ。
強気な走りができるのは松尾隆広や田中輝義。どちらも混戦は大得意で、競り合う展開になる方が持ち味を発揮できる。また、重走路も苦にしない点も似ている。速攻派は青山文敏と水口寿治。スタートでは同ハンに数車並んでいても先行するケースが多いし、レース前半で一気にケリを付ける傾向がある。変わらずアウト一本の走りを見せているのは田中進。インには目もくれないで捲りに特化した走り。アウトをぶん回って車を押し上げる。
B級では松尾学が変わらず好調。スタートダッシュを決めて一気に先頭に踊り出るのが得意の作戦。本門延唯はある程度スピードが出ている。レース展開さえ向けば上位着が取れる。宮地朗は成績にムラある方だが、スタートを決めて展開を作れれば粘り込むケースが多い。石田啓貴は前走の初日に白星。36期ながらすでに優勝の経験もある。これからの動向に注目が集まる。
※10月28日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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藤川 竜〔飯塚 A-42(34期)〕
東小野 正道〔飯塚 A-56(25期)〕
井村 淳一〔飯塚 A-74(28期)〕
竹中 修二〔飯塚 A-220(26期)〕
緒方 浩一〔山陽 A-72(30期)〕
林 弘明〔山陽 A-94(24期)〕
松井 大和〔山陽 A-142(30期)〕
永島 潤太郎〔山陽 B-17(35期)〕
混戦模様のシリーズを制するのは誰か!
今回の飯塚オートは、直後にSG競争が行われる関係でS級選手が不在。A級とB級による戦いになるが、好調な選手や走りに特徴のある選手が多くいるので紹介していく。
まずは東小野正道。10月に入ってからは14走しているが、いまだに白星がない。しかし、9月中旬までは成績が良かったし、今回出場するメンバーの中では底力上位。ここ数節続いている不調から立て直すのには絶好の機会。町田龍駿は前走で優出7着。近況の成績は安定しているとは言えないが、時折り大駆けがあるタイプで車券的に人気薄になるなら狙ってみたい一人。36期の村瀬月乃丞は現在成長中。前走の初日は上がりタイム3.383を出すなどスピード面での強化が図れている。非力な2級車なので、人を抜いていく展開では苦戦を強いられるが、一人で走れるハンデ構成ならハイペースの逃げを披露できる。
川口から出場する中でランクトップは岩田裕臣。岩田裕はSGに出場していてもおかしくない選手だが、今回はこの一般開催に登場となる。2節前の最終日から動きが上向き、成績も良くなっている。最大の武器はスタートで、同ハンに数車並んでいても置き去りにして飛び出すケースが多い。山田真弘と吉田祐也は前走で優出しての参戦。山田真は9月にも優出していたし、エンジン状態はまずまず。以前ほどの勢いはないとはいえ、SG3Vの実績を誇り、今回の中では走力がある方だ。吉田祐は9月の下旬あたりから動きが活発。元々スピードはある方で、ハンデ位置的にも魅力。レース序盤で抜け出せば快速を発揮できる。
山陽からは緒方浩一が有力。8月12日以降は白星がない状態が続いているが、前走の伊勢崎では悪い感じではなかった。大きなコースを通ることができれば、車速はそれなりに増す。ベテランでは岡松忠が活躍しそう。飯塚では前回来た時に優出している。
B級では永島潤太郎が楽しみ。今期はB級に落ちてしまったが、実力はA級並みだし、まだ成長の余地を大いに残している。スピード面は今でも良いものを持っており、これからは人を抜くレースで腕を磨いていきたい。エンジン良いのは松尾学。前走の伊勢崎では4走して3回の車券絡みがあった。スタートが冴えており、序盤で先頭に立つシーンが目立った。小里健太も前走は伊勢崎だったが、4走して全て車券絡み。スタートはやや不安あるが、道中回り出してからは車が伸びている。佳元光義、西村昭紀らもエンジンの仕上がりは良さそう。
※10月25日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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東小野 正道〔飯塚 A-56(25期)〕
町田 龍駿〔飯塚 A-67(32期)〕
村瀬 月乃丞〔飯塚 A-206(36期)〕
岩田 裕臣〔川口 A-34(31期)〕
山田 真弘〔川口 A-65(24期)〕
吉田 祐也〔川口 A-157(29期)〕
緒方 浩一〔山陽 A-72(30期)〕
永島 潤太郎〔山陽 B-17(35期)〕
伊勢崎3強が揃い踏み!
今回の伊勢崎オートは川口と山陽から外来勢がやってくるが、出場するほとんどは地元の伊勢崎勢。走りの特徴を熟知した者同士のバトル。どのようなシリーズになるのか。
青山周平の前走は飯塚GIIだった。初日からオール1着で優出。完全優勝がかかっていたが、優勝戦では岩見貴史のブロックに抑え込まれてしまった。ただ、エンジンの方は仕上がっており、9月以降は良走路で連を外していない。それどころかほとんどのレースで1着。今回も力強い走りを見せてくれるだろう。
その青山を脅かすのは高橋貢と早川清太郎。高橋貢は約一ヶ月ぶりのレースになる。その時の特別GIプレミアムカップでは準決こそ7着だったが、それ以外の4走はオール1着。その前の地元GIでは優出しており、エンジンは良い部類にある。あとは気候の変化に合わせるだけ。早川は前回の伊勢崎で優出していた。優勝戦は速い流れになり苦戦したが、準決までの動きは悪くなく、エンジンの仕上がりは良さそうだった。
S級では他に田村治郎、松本康がエンジンまずまず。田村は近況、上位着でまとまっている。攻めに強引さがある方ではないが、エンジンが良い時は車なりに進んでいくことができる。松本康は試走タイムがそこそこ出ており、スタートの切れも良いので速攻気味に仕掛けていくことができる。
前回の伊勢崎開催で準優勝だったのは佐久間健光。シリーズ中は4走してオール2着。勝ち切れてはいないが、エンジンは高い位置で安定している。スタートも以前よりは良くなっているが、優勝戦でフライングを切ってしまった点はやや気がかり。最低でも枠ナリには出たいところだ。その優勝戦には猪熊龍太、横田翔紀、荒川哲也も乗っていた。猪熊は3着だった。ここ最近は車券圏内に残れる粘り強さを見せている。調子の波は穏やかな方なので、この流れはしばらく続きそう。横田はここ3節エンジン上々。レース道中は大きなコースを回り出すとスピードが増してくる。荒川は今期からB級にランクされているが、実力的にはA級と変わらないモノを持っている。B級としてのハンデ位置を生かせる強みは大きい。
前々回の伊勢崎オートはアフター5ナイターだったが、そこで見事に優勝を果たしたのは竹本修。優勝戦では絶好の展開をものにして1着ゴール。その時は最重ハンの20M前だったが、今回はハンデ重化がありそう。それでもエンジン状態が良い今なら克服も可能だ。そこで準優勝だったのは田中哲。その後は前回補充参戦で2走したが、どちらも1着。引き続きエンジンは良好。
川口勢では深谷輝が動き良さそう。前走の川口では優出4着の結果。その前の浜松で反則を繰り返してしまったが、乗り手への精神的な悪影響はない。スピードがあるタイプなので、走路温度が下がりつつあるこの時期は特に狙い目だ。スピードと言えば武藤博臣も楽しみな存在。今は最重ハンの20Mに置かれているが、本人の実力を考えれば位置は魅力大。
※10月24日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-7(22期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-11(29期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-31(30期)〕
佐久間 健光〔伊勢崎 A-49(26期)〕
田中 哲〔伊勢崎 A-63(28期)〕
竹本 修〔伊勢崎 A-126(25期)〕
深谷 輝〔川口 A-81(26期)〕
鈴木圭一郎が仕切り直しのシリーズ!
浜松オートは前回のGII以来、約2週間ぶりの開催となるが、今回は3日間の一般開催。地元S級はほぼ参戦し、A級やB級も地元勢がメインになる。次の浜松はSG日本選手権が控えているので、そこに出場する選手にとっては最終調整の意味合いもある。
浜松不動のエース・鈴木圭一郎は前走が飯塚GIIだったが、準決では好ダッシュを決めたものの1周バックストレッチでひと滑りして後退。そこから必死に追い上げていたが4着で優出はならなかった。ただ、エンジン自体は良かったし、その前の浜松GIIでは優勝している。エンジンも乗り手も良い状態なので、優勝候補筆頭に挙げられる。
今の浜松勢は層が厚い。2番手は金子大輔で、前々走の浜松GIIでは準優勝だった。その後は飯塚GIIに出場していたが、3日目に家事都合で欠車し、そのまま早退となった。エンジン的には変わらず好調の部類なので、前回の分まで今回は頑張りたい。同期の佐藤貴也は、前走の浜松GIIの3日目に8着。軽ハン勢が作った速い流れに苦しんでいたが、残りの2走はともに1着。エンジン面は問題ないだろう。
鈴木宏和はエンジンが日替わり。良い時は試走タイムに表れる方なので、その数字は必ずチェックしておきたい。伊藤信夫は前走の浜松GIIで準決7着。重走路で結果を出せなかったが、良走路での動きは軽快だったので、雨さえ降らなければ上位着が望める。木村武之は今のエンジンに乗り換わった直後の2節は良かったが、近2節は結果を残せていない。それでも試走タイム自体はまずまず出ているので、レースでも通用するようにアレンジを加えたい。青島正樹はここ何節もエンジンが安定している。最大の武器である差しがよく決まっている。
外来S級は川口から中村雅人と佐藤摩弥、山陽から佐々木啓が出場。中村雅は現在、記念レースで2節連続優出中。優勝とまではいっていないが、予選準決は順調な走りを見せている。勝ち切れないことも少なくないが、今回のような一般開催なら車券圏内にまで車を押し上げていける。佐藤摩は遠征回りが続いていた。前走の飯塚GIIでは優出できなかったが、シリーズを通して見れば悪くない動きだった。佐々木はエンジン悪い訳ではないが、もうちょっと上積みが欲しいといった現状。
A級では山脇孝志が好調。前走の飯塚GIIでは準決5着以外はオール連対。それも3勝を含んでの好結果だった。追い込むレースでは不安あるが、逃げるレースならペースを上げられる。石貝武之も前走は同じ飯塚GIIで、尻上がりにエンジンが良くなっていた。前回の浜松GIIでは深谷俊太や金田悠伽、西翔子が随所に見せ場を作れていた。
B級では長谷川啓が渋太い走りを展開中。岩本君男もスタートが切れており、序盤で好位置に付けての粘りが光っている。桝崎星名は走りが良くなり車券絡みが増えてきている。
※10月21日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
金子 大輔〔浜松 S-3(29期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-4(29期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-15(32期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-18(24期)〕
木村 武之〔浜松 S-21(26期)〕
中村 雅人〔川口 S-5(28期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-6(31期)〕