中村杏亮が雨中の決戦を制した!
飯塚オートで行われていたGIIオーバルチャンピオンカップは、地元の33期・中村杏亮の優勝で幕を閉じた。これで中村杏は記念レース2度目の優勝。2018年の若獅子杯争奪戦以来の記念タイトル獲得となった。
重走路で行われた優勝戦は、中村杏亮が試走一番時計で54。次いで、鈴木圭一郎が55、永井大介が56、佐藤貴也と松尾啓史が57、丹村飛竜が59、篠原睦が60、久門徹が62だった。
10Mオープンのスタート争いだが最内の中村杏が飛び出す。そこから外もほぼ枠ナリ。佐藤貴と鈴木圭が好スタートを切ったが、そこまで好位置を奪うまではいかなかった。
まずは逃げに入った中村杏。自分のペースでコースをなぞっていく。後ろでは篠原が久門を早めにパス。2番手を奪取していく。その篠原を松尾啓がまくるところで鈴木圭が間を割って入る。2番手に立った鈴木圭は中村杏を追い込む態勢を作ったが、中村杏は遥か前方。そこから追ってはいったが、劇的に差を詰めることはできなかった。結果的に中村杏が逃げ切り、鈴木圭が準優勝。3着には追い込んでいた永井入った。
中村杏は近況、メキメキと力を付けている若手の一人。今回の優勝もそうだが、直前ではSGで優出5着の成績も残している。スタートには不安がないし、スピード面はS級上位並み。今回の優勝で重走路への対応力も改めて証明してみせた。後はさばきと安定感。この2つが身に付いた時は、GII以上の舞台でも結果を出すことができる。オートレースに真剣に向き合っている中村杏。新時代を切り開くのはそう遠くない。
ナイトレースで走路に火花が散る!
今回の川口ナイトレースは、直後にプレミアムカップが控えている関係でS級やA級上位の選手は不在。参加するのは川口と伊勢崎のみとなるが、地元川口勢の中には好調な選手がちらほら。気になる選手を挙げていく。
出場する中でランクトップは斎藤撤二。前走は山陽ナイターで、ここでは優勝戦まで進出していた。そこでは6着の結果だった。5人並んだ20線の最内からしっかりとスタートを決めていた。そこからの進み方はイマイチだったが、優勝戦まで進めていたのでリズムとしては悪くない。その優勝戦で3着だったのは押田幸夫。押田はここ数節、好調が続いており、ほとんどのレースで車券に貢献できている。今は最重ハンの30Mに置かれているが、今後はハンデが重化することも考えられるので、ハンデが有利な今のうちに車券で狙っておきたい。
調子が上がっているのは小原望と平川博康。小原は前々走の山陽で優勝を決めてきた。優勝戦では外枠の選手にスタートで行かれたが、道中で逆転して車を押し進めていた。その後の節でも上々の成績を残していたので、今回も楽しみな一人。平川は前走の飯塚で優出し5着。シリーズ中は5走して1着2本、2着1本。車券によく絡めていた。一時期の不調からは脱出した模様。
戦える足があるのは影山伸と山田真弘。影山は前走の2日目こそ6着だったが、それ以外の3走はオール連対。競り合いに強い方だし、今回のメンバーなら車速も上位。優勝戦まで進出してくるか。山田真は前走の山陽で準決2着だったが、ここでは1着のみが優出の条件だった。優勝戦には進めなかったが、エンジンはある程度の位置にある。
エンジンが安定しているのは山田徹や石井大志。山田徹は前々走で優出。その後の節は準決6着だったが、それ以外はオール連対。エンジンはかなりの位置にあり、課題のスタートさえこなせれば上位着が狙える状態。石井も山田徹と同様に、スタートを含めて序盤の位置取りに失敗しなければ、エンジンパワーを発揮できる。
伊勢崎勢では佐久間健光が上々。近況の良走路ではほとんど車券に絡めている。試走タイムがよく出ているし、道中の進み方も軽快そのもの。走路が濡れていなければ注目の一車となる。新井日和もエンジン良好。前走の山陽では、重走路の初日こそ5着だったが、そこから2走は良走路で連勝。その前の節の川口GIでも見せ場を作れていたので、今回も注目の存在になる。
※3月8日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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斎藤 撤二〔川口 A-53(25期)〕
山田 真弘〔川口 A-60(24期)〕
影山 伸〔川口 A-62(22期)〕
小原 望〔川口 A-139(31期)〕
山田 徹〔川口 A-172(24期)〕
平川 博康〔川口 A-185(28期)〕
押田 幸夫〔川口 A-191(32期)〕
新井 日和〔伊勢崎 A-145(35期)〕
主役は不在、誰にでもチャンスが巡ってくる!
今回の浜松オートは、直後にプレミアムカップが控えている関係で、S級やA級上位の選手は不在。A級中堅以下とB級による戦いになるが、軸となる選手がいないレースが多くなりやすく、予想は難解なものとなる。
今回出場する地元選手の中でランクトップは笠木美孝。実力を考えればプレミアムカップに出場していてもおかしくないが、今はA級の56位にランクされているので出場は叶わなかった。近況のエンジン状態は決して良いとは言えないが、今回はメンバーが手薄になるので、調子を取り戻す絶好のチャンス。スタートと差しの鋭さは上位なので、猛烈な追い上げを見せてくれるか。
仲口武志は、前走の山陽で後半2走はともに1着。近況は試走タイムがよく出ており、強気な仕掛けができる状態。以前ほどの果敢さはないが、前を走る車を抜く態勢を作ったら必ずインに突っ込んでいく。中村晋典は約1ヶ月ぶりのレースになるが、前走では優勝戦まで進出していた。エンジンは高い位置で安定している。
外来A級は伊勢崎と山陽から登場。野本佳章は前走の山陽で準優勝だった。優勝戦では好スタートを決めたが、道中で小原望に逆転されてしまった。それでもエンジンは上々だし、スタートの切れも良い。外枠に置かれることが多いが、カマシ気味のスタートを決めて好位置に付けられる。その優勝戦で3着だったのが岩沼靖郎。だいぶ本来の車速が戻ってきているし、今はハンデ的にもかなり有利。独走に入れば強豪を振り切れるスピードがある。岩田行雄は攻めが果敢。エンジンが足りない部分は気合でカバーしてくる。
着実に成長しているのは山本将之。近況は30近辺の試走タイムが出ており、エンジン面は問題ないしスタートも良い。後は捌きが更に磨かれてくれば上位着でまとめられる。田方秀和は前走の地元3走は全て車券絡み。今は最重ハンの20M前に置かれており、レース序盤の展開作りがだいぶ楽。後続に抜かせない技術もあるので、試走タイムがそれほど出なくても粘り込めるケースが多い。
B級では斎藤隆充が好調。前走の川口でも優勝戦まで進み4着だった。試走タイムに関わらず狙える数少ない選手の一人。山陽勢では小栗勝太、満村陽司、畦坪孝雄あたりも最近では車券絡みが多い。
浜松の新人36期はレベルが高い。前走がデビュー節だったが、栗原佳祐は4走してオール1着。最終日は試走30の上がり41をマークしていた。当分は連勝が続きそう。その栗原の衝撃に隠れがちだが、牧野竜人と吉林直都も素晴らしい。牧野は初日7着の後は3連勝。吉林は3日目に7着があるが、それ以外の3走は2勝を含むオール連対。36期は今節まで勝ち上がり権利はないが、軽快な逃げでレースを盛り上げそう。
※3月8日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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笠木 美孝〔浜松 A-56(22期)〕
仲口 武志〔浜松 A-79(24期)〕
中村 晋典〔浜松 A-197(24期)〕
岩田 行雄〔伊勢崎 A-66(15期)〕
野本 佳章〔伊勢崎 A-86(34期)〕
岩沼 靖郎〔伊勢崎 A-94(25期)〕
山本 将之〔山陽 A-130(33期)〕
田方 秀和〔山陽 A-218(22期)〕