超難解な優勝争いを制するのは!
昼間は浜松オートでSGが行われているが、夜は川口でナイトレースが開催される。出場する選手はオールB級。いつもは優勝争いに加わりにくい選手層だが、今回は誰にでも優勝のチャンスが訪れる。注目の選手を挙げていく。
開催地区である川口では金子和裕がランクトップ。前走の地元では5走して4回の車券絡み。メンバーが濃かった前走でこの成績なら、今回は十分通用するエンジン状態。スタートに不安を抱えているが、それも大きな問題にはならないだろう。追い込むレースがメインになっても、しっかりと番手を上げていく。高橋祐一もエンジン状態はまずまず。前走では5走中3回は車券に絡めている。スタートも今回の中では早いほうなので、レース序盤で先頭に立つ可能性は高い。若手では小椋華恋が楽しみな存在。今年に入り2節目に自身初優勝を決めた。その次の節でも優出。そこでは故障妨害となったが、その後も成績自体は安定している。上がり40近辺を出せる走力があるので、後続に強力な選手がいても振り切れる。
その同期で面白いのは西翔子、菅野仁翔と永島潤太郎。西は今年から1級車に乗り換わり、その最初の節で初優勝を成し遂げた。2級車時代からセンスある走りを見せていたが、1級車になって更に好走ができる環境になった。前走の地元でも優出し6着。レースごとに成長を見せている。菅野はまだ2級車乗りが続くが、だいぶ走りに安定感が出てきた。前走の川口では5走して1着が2本。成績を残せているし、川口は連続参戦になるので走りやすい。永島も川口連続参戦。前走では5走中4回の車券絡み。その内2回は1着が取れている。試走タイムが出るようになり、レースでもスピードに乗って走れている。
逆にベテランで元気なのは水崎正二。武器の好スタートからの速攻は健在で、試走タイムがそこまで出なくてもレースでは鋭い走りを見せている。きっちりとインを突いて車群を縫っていけるだろう。宍戸幸雄も捌きはしっかりしている。スタートは不安定な面あるが、前を走る車を射程に捕らえるとインに突っ込んでいける。混戦になればなるほど出番が増えるだろう。
エンジンがそこそこ良いのは竹中修二と安東久隆。竹中は1着こそ多くはないが、レース序盤の位置取りを生かして2、3着には残れている。今回はメンバーが軽化するので、勝ち切るレースも出てくるか。安東も同様のパターン。逃げ切るまではなくても、渋太い走りで車券に絡むケースは多い。林稔哲は重走路で好走を連発中。良走路では中間着が多いが、重走路は現在3連勝中。走路が濡れていれば大外をブン回る走りで先頭までいける。
※2月21日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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金子 和裕〔川口 B-12(19期)〕
西 翔子〔浜松 B-15(35期)〕
安東 久隆〔山陽 B-19(25期)〕
水崎 正二〔飯塚 B-21(19期)〕
林 稔哲〔伊勢崎 B-23(30期)〕
竹中 修二〔飯塚 B-38(26期)〕
菅野 仁翔〔伊勢崎 B-76(35期)〕
小椋 華恋〔川口 B-87(35期)〕
今年初めてのSG、全日本選抜オートレースが開幕!
浜松オートでSG全日本選抜オートレースが始まる。今年最初のSG開催で勢いをつけ、今年のSG、特別GI戦線を乗り切りたい選手は多いはず。昨今は暖かい日もあるが、一年を通してみればまだまだ走路温度は低い方。高速バトルに期待がかかる。注目の選手を各地区のS級ごとに挙げていきたい。
まずは開催地区である浜松から。エースは全国ランク1位の鈴木圭一郎。近況の鈴木圭はおおむね良好だが、大事な優勝戦で勝ち切れていないケースが多い。前走の飯塚では準優勝、その前の地元でも準優勝。予選準決などは全く問題ない走りを見せているので、今年初の大きな大会である今回で優勝を勝ち取りたいところ。エンジン自体は高いレベルにある。浜松2番手は金子大輔。前走の川口では優勝戦まで進み3着だった。シリーズ中は金子らしい落ち着きある走りが見られていたし、エンジンも乗り手も良い状態。同期の佐藤貴也は前走が飯塚だった。ここでは優出3着の結果。その前の地元では優勝しているので、良いリズムで今回に臨める。鈴木宏和は前走の川口GIで優出。青島正樹は前走の川口一般開催で優出。両者とも流れは良い。伊藤信夫は前走では優出できなかったが、エンジン自体は試走タイムが出ているように悪くない。
次に青山周平を擁する伊勢崎勢。その青山は前走の川口で優勝戦まで進み8着。スタートで珍しく失敗したし、道中もタイヤが滑りっぱなしだった。おそらくタイヤの問題だろうから、エンジンは大丈夫。試走タイムも出ていたので、タイヤの選定さえ間違えなければ圧倒的な走りを見せられる。高橋貢は前走の川口GIで優出6着。予選準決では良い走りをしていたし、今年は4節走って優出3回。その内1回は優勝がある。エンジンを高い位置で保てている。早川清太郎も前走の川口GIで優出し3着。今年はまだ3節しか走っていないが、その全てで優出できている。田村治郎、松本やすしなどもエンジンが折り合えば楽しみある。
川口のランク最上位は若井友和。前々走の伊勢崎GIIで優勝すると、前走の地元GIでは準決3着。優出は逃したが、シリーズ中は全て車券に絡めていた。そのGIで優勝したのが永井大介。久しぶりに永井らしい走りが見られた。その後の節ではやや失速したが、GIの時の動きを出せればSGの大舞台でも十分通用する。中村雅人は前々走のGIで準優勝。その後の一般開催では安定した成績を残せなかったが、エンジン自体はおおむね好調。加賀谷建明と小林瑞季も前走のGIで優出していた。どちらも近況は記念レースを盛り上げているので、SG初優勝も不可能ではない。
飯塚のエースは荒尾聡。前々走の川口GIの準決で落車したが、それから本来の動きが見られていない。前走の一般開催でも苦しんでいたので、まずは普通の状態にすることが急務。有吉辰也は絶好調。このところ優出が続いているし、現在は連続で優勝中。スタートや道中の走りにキレがあり、久々のSG優勝も視野に入っている現況だ。中村杏はスピード面の強化が図れている。近況では2回の準優勝があるし、上がりタイムも強烈な数字をマークしている。
山陽勢は丹村飛竜がランクトップ。前走の川口では思うような結果を残せなかったが、それまでは高い1着率を誇っていた。その時の動きを出せれば何度も見せ場を作れるはず。松尾啓史は前走の川口では日ごとに着を落としていたが、エンジン自体は悪くなさそうで、レース道中は冷静な走りができていた。スタートに勝負をかける方ではないが、中盤から後半にかけての追い込みは見もの。
A級では長田稚也が前走の川口で優勝していた。それも全5走してオール連対。スピードと捌きに上達が見られ、SGでも十分戦える走力が備わってきた。そこで準優勝だったのは人見剛志。ハンデ的に恵まれている感はあるが、シリーズ中は全5走して全て車券に貢献できていた。佐藤摩弥、岩見貴史といったあたりもS級と変わらない実力がある。若手では上和田拓海に注目。1走ごとに力をつけているし、好スタートを決めるようなら大物食いも十分ある。
※2月20日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
金子 大輔〔浜松 S-9(29期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
永井 大介〔川口 S-11(25期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-8(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-14(26期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-27(25期)〕
連続優勝を狙う福永貴史に要注目!
今回の山陽オートは3日間のナイター開催。前回のミッドナイトで優勝した福永貴史は連続参戦。今回の直後にSGが控えている関係でS級選手は不在なので、連続優勝の可能性も十分だ。他にも優勝を虎視眈々と狙う選手が現れる。
その福永は初日から2着を3本重ねて優出すると、ファイナルでは雨中の決戦を制してみせた。優勝戦はスタートが決まらず、最後方からの競走になったが、猛烈な追い込みを見せていた。予選、準決では良走路でも結果を出しており、天候に関わらず好走できる状態にある。
同じ優勝戦に乗っていたのは山本翔と番田隆弘。山本翔は4着だったが、予選道中の3走はオール連対。山本翔も雨巧者で、走路状況に関係ない走りを見せることができる。番田は優勝戦で3着。こちらも予選道中はオール連対だったし、その前の節では優勝を果たしている。エンジンはかなり良い状態を保てており、今回も初日から快進撃を見せてくれそう。
外来勢では飯塚がやや強力。その中でランクトップは井村淳一。前走では優出できなかったが、その前は優勝戦まで進み3着入線。エンジン的には十分戦えるレベルにあり、持ち味の豪快な捲りを決められる現況。松尾隆広は前走で優出していた。不安視されているスタートさえこなせば、道中は力強い走りで番手を上げていける。青山文敏は前走で準優勝。変わらずスタートの切れは良いし、道中の差しも決まっている。田中輝義もエンジンはまずまず。山陽は連続参戦になるし、セッティングの面でのアドバンテージがある。
他で楽しみなのは柴山信行、筒井健太、仲田恵一朗あたり。柴山はここ何節もエンジンが安定している。堅実なレース運びは健在で、ハンデ位置を生かした走りができる。筒井は速攻力がウリ。スタートが早い方なので、レース序盤で好位置につけてくることが多い。仲田は山陽連続参戦。前走は初日こそ6着だったが、そこからは3連勝で締めている。今回へ向けて良い流れで臨める。
B級では角翔太郎が力をつけている。前々走では優出して3着だったし、その後の節も悪くない走りを見せていた。斎藤隆充はエンジンが長らく安定。前走のGIIミッドナイトでも3回の車券絡みがあった。山本智大は雨巧者。前走では2回重走路で走っているが、そのどちらも白星を挙げている。
今回から山陽の新人36期がデビューする。祐定響、古谷匠、三宅真央、石田啓貴の4人だ。その中では石田が卒業検定で好タイムを出している。デビュー戦でいきなり白星も十分あるだろう。
※2月16日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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福永 貴史〔山陽 A-116(25期)〕
山本 翔〔山陽 A-120(34期)〕
番田 隆弘〔山陽 A-175(24期)〕
井村 淳一〔飯塚 A-58(28期)〕
松尾 隆広〔飯塚 A-105(28期)〕
青山 文敏〔飯塚 A-170(16期)〕
柴山 信行〔川口 A-131(19期)〕
筒井 健太〔浜松 A-138(29期)〕
有吉辰也が中心も、A級に好調者が多く車券戦術は難解!
今回の飯塚ミッドナイトは前回のナイターからのリレー開催。そこに出場していた中から連続で参戦するので、レースの時間帯が多少変わるとはいえ、その時の動きは参考になる。
そこで優出していたのは有吉辰也、木山優輝、牧瀬嘉葵、内山雄介、花田一輝など。有吉は、その前の開催から連続で優出できている。予選準決は2着で通過しており、エンジン的には十分戦えるレベル。本人の実力を遺憾なく発揮できる状態だ。今回出場する中では実績も走力も断然上位。初日から安定感ある走りを見せ、再び優勝戦まで駒を進める可能性は高い。
木山も連続で優出中。今は最重ハンの10M前に置かれているが、スピード面なら最重ハンと変わらないものを持っており、タイムを出せる走力がある。早めに先頭に立てる展開になれば、後続を引き離すことができる。捌きは勉強中だが、以前よりはだいぶ腕を上げている。牧瀬は準決でもそうだったが、スタートが不安定な面ある。しかし、それを補って余りあるスピードは魅力。エンジンが仕上がっている時は、後続の車に抜かれても道中で逆転するケースがある。特に、ツボにはまった時は強烈なタイムを叩き出すこともあり、一発力は軽視できない。内山は今、エンジン状態が良い。そういった時は走り自体が軽快だし、スタートの切れも良くなる。また、重走路を苦にしない点は、急な降雨など車券を買う側からも安心感が増す。花田はスタートに課題を残しているが、それをこなした時はグリップ開け開けの走法でペースを上げていける。特に木山と花田は33期と成長盛り。1走ごとに総合力を上げている。
S級の参戦は有吉の他に中村杏亮、鐘ヶ江将平、辻大樹。中村杏は前走の準決で4着だった。展開的に厳しくて追い込めなかったが、エンジン自体は悪くなさそう。その前の節では準優勝をしており、エンジンは高いレベルで保てている。鐘ヶ江はエンジン悪くないが、勝ち切れないレースが少なくなく、もう少し上積みが欲しいところだろう。辻は前走の初日の雨では白星。準決の良走路は8着だった。エンジン的にはイマイチな状態が続いているが、重走路ならある程度の走りはできる。
エンジン好気配なのは岩見貴史や桝崎陽介。岩見は中村杏が準優勝だったレースで優勝しているし、その後も優出できている。前走ではやや失速したが、エンジンはおおむね良好と言える。鋭いスタートからの速攻は健在。桝崎陽介は前々走とその前で優勝。前走では準決でスタート失敗し、苦しい展開になったが、試走タイムは出ていたのでエンジンは変わらず好調。並のスタートを切れれば、追い上げていける機力がある。
伏兵どころではB級の竹中修二、稲原瑞穂、宮地朗など。竹中はA級と変わらない走力を持っている。ハンデ的に恵まれている今は絶好の狙い時。稲原瑞は、捌いていく展開ではまだ不安あるが、いきなり独走に入れるようならそこそこのタイムが出る。宮地は良走路なら試走タイム以上の走りで粘り込むケースがある。
※2月15日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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有吉 辰也〔飯塚 S-27(25期)〕
中村 杏亮〔飯塚 S-46(33期)〕
木山 優輝〔飯塚 A-7(33期)〕
岩見 貴史〔飯塚 A-18(29期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 A-41(28期)〕
牧瀬 嘉葵〔飯塚 A-63(29期)〕
内山 雄介〔飯塚 A-83(30期)〕
花田 一輝〔浜松 A-4(33期)〕
一般開催ながら豪華なメンバーが集結!
川口オートは12日にGI開催が終わったばかりだが、今回は5日間の一般開催が始まる。S級を含め、前回出場していた選手が多く連続参戦となるので、その時の動きが大いに参考になる。
前回のGIを制したのは永井大介。エンジンも乗り手もリズムは最高潮。その優勝は約1年ぶりだったが、ここからこれまでの分も巻き返していくか。同じ優勝戦に乗っていたのは中村雅人と青山周平。
中村雅はレース途中まで中団で苦しんでいたが、後半からゴールにかけては怒涛の追い込みを見せて準優勝。結果的にシリーズ中はオール連対。エンジンは高い状態で安定している。乗り手の捌きも冴えているので、前回のリベンジを図りたい。青山はレース序盤で2番手に付けていたが、そこから車を進めることができなかった。さらにタイヤが滑り出し、番手を下げて4着入線。ほろ苦い結果になったが、準決までの動きは問題なかった。青山もまた、GIの分を今回にぶつけたい。
他に有力なのは丹村飛竜、金子大輔、伊藤信夫、松尾啓史。丹村は川口GIで初日から連勝。準決からは成績が良くなかったが、エンジンそのものは悪くなさそう。今年に入ってからは好調が続いており、優勝争いに加わってくる可能性は十分だ。金子大輔は川口GIの準決で4着。優勝戦には進めなかったが、最終日は白星で締めていたし、エンジン的には戦える状態にある。スタートに頼らないレーススタイルは、今回のようなハンデ戦で特に威力を増す。伊藤信は準決のレース序盤で展開を作れず6着だったが、シリーズを通してみればエンジン状態は良かった。松尾啓は前走が浜松。優勝戦まで進み3着だった。準決までの3走は全て1着だったし、優勝戦でも試走タイムが出ていたようにエンジンは仕上がっていた。
荒尾聡は不安残り。前走の準決で落車。最終日も8着だったし試走タイムも出ていなかったので、落車による影響があるのか。まずは試走タイムの上昇を図りたい。篠原睦、久門徹といったあたりもエンジン的にはもうチョイの状態。整備での上積みが望まれる。黒川京介は前走の準決でスタートがうまくいかなかった。結果は8着だったが、それ以外の3走は全て車券絡み。まずまずで悪くはない。平田雅崇は前走の初日に反則妨害。早々と失権してしまったが、その後は良い走りを見せていた。
A級では田中正樹が前走の地元ミッドナイトで優勝。シリーズ中はずっと軽快な走りができていた。長田稚也は前走が川口一般開催。そこでは優勝戦まで進んでいた。川口は連続参戦になるし、成長が著しいので今回も楽しみ。
B級では安東久隆が前走の地元GIIミッドナイトで好走を連発。水崎正二は前走の地元ミッドナイトで全5走中1着が4回。準決は濃霧で不成立になったが、本人としては走りたかったことだろう。
※2月13日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔川口 S-11(25期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-8(29期)〕
金子 大輔〔浜松 S-9(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-14(26期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-18(24期)〕