青山周平がSGグランドスラムを達成!
飯塚オートで行われていた第35回SG全日本選抜オートレースは伊勢崎の31期・青山周平が制した。これでSGは9度目の優勝。更に全てのSGを制し、グランドスラムを達成した。
試走は永井大介が一番時計で28。次いで青山周平が29、荒尾聡と中村雅人が30、伊藤信夫が31、黒川京介と有吉辰也と佐藤貴也が32だった。
レースのカギを握るスタート争いは最内の青山が先行する。これに2枠の永井が乗って行く。伊藤信と荒尾が続き、黒川はやや後手を踏む展開。外枠勢は好ダッシュを決めることができなかった。
いきなり逃げに入った青山は、自分のコースをしっかり走って周回を重ねていく。追走する永井は、後ろから荒尾のプレッシャーがありつつも、前を走る青山の隙をうかがっている。何度か抜きにかかるが、青山はしっかりと抑え込む。そうこうしているうちに3番手を走っていた荒尾が永井を差す。そうなると今度は荒尾が青山を抜きにかかる。逃げている青山はペースが上がらないでいる。完全に抜かせない走りに徹していた。荒尾が外から捲りを狙うと青山は外へ張り出し、インからは徹底して抜かせないブロック走法。エンジン的には荒尾の方が強めに見えたが、最後まで青山は後続をシャットアウトし、先頭ゴール。苦しい競走を勝ち切ってみせた。
青山はこれで史上6人目のSGグランドスラムを達成。自身のタイトルをまた一つ積み重ねた。優勝戦の青山は強かった。大きなコースを回ってペースを上げられるエンジン状態ではないと早めに把握できていたのだろう。その状態で勝ちにつながる最善の走りを選択できた。この戦略の幅こそがナンバー1の強み。その時の状況に応じて走りを変えることができる。SG制覇は2020年のスーパースター王座決定戦以来となったが、この後もSG優勝回数を増やしていくのは間違いない。
30期以降の若手が活躍しそうなシリーズ!
前回の山陽オートは初のナイター開催で、地元の松生信二が自身初優勝を決めて幕を閉じた。今回はミッドナイトの時間に移行してシリーズが行われる。先述の松生は今回も参戦。地元での連続優勝は叶うのか。
その松生は地元での優勝後に伊勢崎遠征に行っていた。ここでは思うような結果を残せなかったが、今回は再び地元での競走。前回のナイターレースとは時間帯が多少異なるが、夜の時間のレースである事には変わりがなく、セッティングの面では多少アドバンテージがあるか。初日から快走を見せたい。
松生が優勝したレースには矢野正剛、五所淳、田方秀和も乗っていた。田方は初日から2着2本並べて優出し、そこでは7着の結果だった。地元での連続参戦になるので、前回の流れを続かせたいところ。矢野と五所は前回の優出後に伊勢崎に行っていた。そこで矢野は白星がなかったが、そこまで悪い動きではなかった。五所は2日目に1本決めるなど、エンジン的にはまずまずといった状態が続いている。
その伊勢崎開催で優出していたのが青木隆浩。初日から連勝を決め優勝戦進出を果たしていた。0Mオープンとなった優勝戦は4枠に入ったが、スタートでダッシュが付かず6番手発進。そこから車の進みは良くなく、他車のアクシデントがあっての4着。それでも優出しているので流れとしてはいい部類。
外来勢は君和田裕二が山陽連続参戦。前回は初日1着の後、準決3着。最終日も3着で、全て車券には貢献できていた。連続参戦の強みを生かしたい。同じ川口からは平川博康や高石光将などスピードある選手が来場。飯塚からは藤川幸宏、田中正樹などが楽しみ。藤川は好スタートからの速攻に期待できるし、田中正は堅実な追い込みで上位着に食い込んでくる。水崎正二も状態は悪くない。前走の山陽はイマイチだったが、その前の地元では優出している。
B級では山本翔、古城龍之介などに注目。山本翔は1級車に乗り換わってから大きな成長を見せている。これまで優出は2回あり、どちらも準優勝。そろそろ初優勝を迎えてもおかしくない。古城も1級車になってから成績が著しく上昇している。ほとんどのレースで車券に絡めているし、前々走では準優勝も決めている。山本翔より先に優勝を決めるシーンも十分ありそうだ。
※9月23日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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松生 信二〔山陽 A-107(30期)〕
五所 淳〔山陽 A-111(23期)〕
田方 秀和〔山陽 A-158(22期)〕
青木 隆浩〔山陽 A-193(33期)〕
矢野 正剛〔山陽 A-205(31期)〕
君和田 裕二〔川口 A-191(30期)〕
山本 翔〔山陽 B-62(34期)〕
古城 龍之介〔山陽 B-101(34期)〕
花田一輝に勢いがある!
直前にSGが行われている関係で今回はS級とA級上位は不在。A級中堅以下とB級による争いになる。中には好調な選手が散見され、シリーズをリードしていくかも。
今回出場する中で最もランクが高いのは地元の平塚雅樹。近況のエンジン状態はひと息といった所だが、今年は8月に地元で優勝している。その時のような仕上がりになれば、今回の出場メンバー的にも十分戦えるだろう。スタートの切れは良く、短ハンデ戦になる方が実力を発揮しやすい。
近況のリズムが最も良いのは花田一輝。前走となる伊勢崎ナイターで優勝してきた。これが自身3度目の優勝。優勝戦は他の車がアクシデントあり、展開的に恵まれた感はあるが、試走はしっかりと一番時計をマークしていた。エンジンの仕上がりは良く、地元走路にもマッチすれば連続優勝の可能性が高まる。同じく若手で元気なのは辰巳裕樹。前走の地元では優出できなかったが、ある程度の着でまとめられており、持ち味の思い切った走りができる状態。遠藤誠も状態はまずまず。前走の地元4日間開催ではシリーズ中に2勝を挙げていた。鋭いスタートからの速攻に期待できる。
外来A級では山田真弘に注目。SG3Vの実績を誇る山田真は、近況のエンジン状態が良い。前走の飯塚ミッドナイトは、中止となった準決以外は2走して共に2着。その2節前の地元ではGIで優出もしていた。全盛期ほどではないが、だいぶ軽快な走りが戻ってきている。飯塚勢では阿部仁志が好調。7月以降は優出するケースが増えており、悲願となる自身初優勝の日も近いか。青山文敏もエンジン状態は良い。ここ2節は全て車券に絡めているし、その前の節では優出もしていた。スタートの切れは変わらず良い。同じくベテランで元気なのは花元初美。前々走では優勝戦まで進み3着入線。渋太い走りで見せ場を作っている。
地元B級では馬場雄二が前走の地元で優出。ハンデ差を生かしての粘りが光っている。深谷俊太は前々走で準優勝。そろそろ初優勝を決めても、なんらおかしくない成長っぷり。鈴木辰己と鈴木章夫のベテラン両鈴木も元気一杯。鈴木辰は前走で4走中、3回の連対。鈴木章は最終日に白星を挙げ、自身が持つ公営競技最年長勝利記録を更新し続けている。
外来B級では、西崎洋一郎が前走の地元で優出し5着。予選準決は共に1着だった。信沢綾乃、川口裕司の34期勢も着実に力を付けている。
※9月22日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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平塚 雅樹〔浜松 A-19(31期)〕
遠藤 誠〔浜松 A-60(25期)〕
辰巳 裕樹〔浜松 A-61(31期)〕
花田 一輝〔浜松 A-134(33期)〕
山田 真弘〔川口 A-162(24期)〕
阿部 仁志〔飯塚 A-82(29期)〕
馬場 雄二〔浜松 B-25(21期)〕
深谷 俊太〔浜松 B-32(34期)〕