木村武之が鈴木圭一郎を完全シャットアウト!
山陽オートで行われていたGIスピード王決定戦は、浜松の26期・木村武之が制した。木村武は2003年と2016年に同大会を制しており、今回で3度目のタイトル。スピードレースに強い印象が更に増した。
試走タイムは鈴木圭一郎が一番で23。次いで、木村武と青山周平が24、丹村飛竜と佐々木啓が26、人見剛志と浜野淳と藤岡一樹が27だった。試走タイムは数字が最も悪くても27。本走ではかなりのスピードバトルが展開されそうだった。
0Mオープン戦で肝心となるスタート争いだが、4枠から鈴木圭がトップ旋回に入りそうだったが、内から木村武が抵抗してバックストレッチでは先頭。3番手発進は青山。藤岡も8枠ながら4番手の位置に付けていた。最内の丹村と2枠の人見は完全に包まれてしまう形。
そこからのレース展開は、逃げに入る木村武と仕掛けどころを狙う鈴木圭で一騎打ち。その後ろに青山も付けていたが、前2車に割って入るまでの伸びはなく追走一杯。鈴木圭は再三、交わしにかかるが木村武はコースを外さず、更にスピードにも乗った走りを披露する。途中から鈴木圭は捲りを仕掛けようとして、直線では外に並びかけるシーンが何度もあったが、突っ込みの部分で捲り切るまではいかなかった。最後のゴール前もチョイ差しを狙ったが、僅かに届かなかった。
今回のレースでは改めて木村武の勝負強さが光っていた。ここ一番の大事な場面できっちりとエンジンを仕上げてくる。更にスタートもしっかりと決めていく。自分の展開を作ってからは、ちゃんと自分のやるべき事をこなしていく。今回はコースを守る事と車速を落とさない事。今のオートレース界は鈴木圭と青山の2強と言っていい。しかし、全ての条件が整った場合は今回の木村武のように、それを崩す存在が現れる。年齢的には中堅の域に入った木村武でも結果を出せる。鈴木圭より若い選手も育ってきている。オートレースの今後が楽しみでならない。
今年最後の浜松開催!
浜松オートは今回をもって今年の開催は最後となる。3日間の短期決戦だが、この直後に川口のスーパースターフェスタへと流れる選手もあり、今回で弾みをつけて乗り込みたい。出場するS級は6車。優勝戦まで進出しそうだが、A級の中にも注目選手は多い。気になる選手を挙げていく。
地元のS級は伊藤信夫、中村友和、渡辺篤。伊藤は、前走の飯塚GIIでは最終日に白星があったものの、シリーズを通してみれば成績は振るわなかった。今の飯塚は新走路で、折り合いが付く時と付かない時でエンジン差がはっきり分かれる。伊藤信はシリーズ中盤まで折り合いが付かなかった。ただ、今回は地元に戻ってきての競争なので、セッティング的にはやりやすくなるだろう。
中村友は前走が飯塚3日間開催。ここでは初日に白星を挙げたが、その後は8着2本だった。準決ではスタート後の展開作りがうまくいかなかったが、エンジン自体はまずまずのタイムが出ていた。一時期よりは良くなったとはいえ、課題のスタートは完全には克服されていない。安定して自分の展開が作れるようになると、もっと成績が上向いてくるだろう。渡辺篤は前走が伊勢崎3日間開催。準決5着で優出はできなかったが、試走タイムが出ていたようにエンジンは悪くなさそうだった。
外来S級は伊勢崎から早川清太郎、川口から山田達也と森且行だ。早川の前走は飯塚GIIだった。ここでは白星がなかったものの、初日から全て車券に絡む活躍を見せ、優勝戦でも2着入線の準優勝だった。その優勝戦では上がり3・302の好タイムをマークしていたが、鈴木圭一郎が3・295を出して優勝しており悔し涙を飲んだ。ただ、遠征先でのエンジン作りに成長が見られ、今回の浜松でもしっかりと合わせてくるだろう。
山田達はこのところ地元戦が続いていた。エンジン自体は中堅上位あり、レース序盤さえうまく乗り切れば、結果は付いてくる状態。とにかくスタート後と1コーナーの進入を頑張りたい。森は前走が地元3日間開催。ここでは初日から連勝を決め優出。優勝戦では永井大介の外枠に置かれ、厳しいレース展開になり8着。ただし、試走タイムは一番時計タイが出ており、そっちの面は心配ない。
その優勝戦には藤波直也、笠木美孝、五十嵐一夫、柴田健治も乗っていた。藤波は3走して全て車券に絡めていた。優勝戦も2着入線の準優勝だった。思い切りが良いので、格上相手でも気持ちは全く負けずに走れる。笠木は川口連続参戦して、連続で優出もできている。柴田はスタートが切れており、ハンデ位置的にも恵まれていた。五十嵐は手堅いレースが得意。どちらかと言うと混戦の方が持ち味を出せる。
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主な出場予定選手
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伊藤 信夫〔浜松 S-12(24期)〕
中村 友和〔浜松 S-26(32期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-31(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-7(29期)〕
山田 達也〔川口 S-19(28期)〕
森 且行〔川口 S-25(25期)〕
笠木 美孝〔浜松 A-3(22期)〕
五十嵐 一夫〔川口 A-26(21期)〕