山陽で初のミッドナイトレース開催!
オートレースのミッドナイトと言えば飯塚レース場でのみ開催されていたが、今回は試験的に山陽オートで行われる。どちらにせよ無観客試合なので車券を買う側としては開催地はあまり影響ないようにも思えるが、競争をする選手にとっては山陽の走路で今までにない時間帯での戦いになるので、最初は周りの景色の見え方の違いなどに戸惑いを覚える選手がいるかも。そうなるといつもとは違うレース結果になることも想定される。
今回出場する中でランクトップは丹村飛竜。2月14日に行われた地元の優勝戦では、上がり3・361のタイムをたたき出して優勝を決めた。近況は山陽のエースとして自信を持ってレースに臨めている様子。レースの時間帯は変わるが、同じ山陽走路で結果を出していたので、そのアドバンテージがある。
地元山陽のS級は角南一如も参加する。近況、エンジン的にはそこまで悪そうではないが、思うような結果を出せているとは言えないだろう。ただ、角南の場合はスピードが最大の武器なので、ミッドナイトの時間帯で高速戦になるのは好都合。この開催をキッカケに上昇気流に乗りたい。
外来S級では中村友和と岩田裕臣が元気一杯。中村は前走の地元GIで優出し4着。その試走は驚異の22。もう少しレース序盤が安定してくれば、記念タイトルを量産できるスピード力。追い込みは以前より良くなっている。岩田は前走の飯塚で優出。こちらは逆にスタートを含めた序盤に鋭い動きを見せることが多い。
吉原恭佑は前走の飯塚では準決で反則。それ以外の2走はともに1着だったし、その前の節である地元GIでは優勝戦まで進んでいたようにエンジン面は良さそう。SGホルダー久門徹は近況ピリッとしない。どこかで良化の兆しを出したい。
地元のA級では前田淳、藤岡一樹といったS級に匹敵する実力の持ち主たちがおおむね好調。穴見和正は前走の地元では初日から連勝を決め優出。変わらぬイン走法でファンを魅了している。
外来A級は森谷隼人、和田健吾、亀井政和あたりが好気配。また、ミッドナイトで抜群の成績を残している滝下隼平も参戦。山陽の走路にも合わせてくるか。
B級では畦坪孝雄が前走の地元開催で準優勝。もう少しで自身4度目の優勝も決まりそうなくらいの好走を見せていた。また、その優勝戦には稲原良太郎、田中泰彦も乗っていた。
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主な出場予定選手
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丹村 飛竜〔山陽 S-13(29期)〕
角南 一如〔山陽 S-40(27期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-16(32期)〕
久門 徹〔飯塚 S-24(26期)〕
中村 友和〔浜松 S-25(32期)〕
岩田 裕臣〔川口 S-42(31期)〕
前田 淳〔山陽 A-5(27期)〕
藤岡 一樹〔山陽 A-29(29期)〕
浜松3強が地元勢を鼓舞する!
2月11日にGIスピード王決定戦が終わったばかりの浜松で、今度は4日間の一般開催が行われる。地元からは、そのスピード王決定戦を制した鈴木圭一郎を筆頭に佐藤貴也、金子大輔などが参戦し、外来勢を迎え撃つ態勢は万全。
鈴木圭は、GIスピード王決定戦ではエンジン完調だった。5日間の試走は全て24の驚異的な数字。レース間隔が空いておらず、今回もこの超抜機を駆って、連続優勝を目論む。
佐藤貴は前走のGIでは初日に反則を犯し、早々と失権してしまった。それでもその後の4走は全て1着と、高いモチベーションを保っていた。もちろんエンジンの方も乗り手の操作に応えられるだけの仕上がりにある。同期の金子もエンジンはいい。前走のGIではしっかりと優出していた。結果は6着だったが、試走タイムが出ていたように機力的には上位の部類にある。
地元S級の参戦はもう一人。渡辺篤だ。前走のGIでは準決3着で優出はならなかったが、シリーズを通してスピードある走りはできていた。
外来で注目なのは青山周平、荒尾聡、早川清太郎といったあたり。3者とも前走は浜松のGIで、当地は連続参戦となる。青山は準決6着で優出はできなかった。しかし初日から連勝を決めており、スタートの切れ、エンジンの仕上がり共にマズマズの状態にある。早川も青山と同様に初日から連勝。優勝戦には進めなかったが、最終日には試走25をマークし、車の状態は悪くなかった。荒尾は準決4着。ただ、それ以外は3勝を含むオール車券に絡む結果。今回の一般戦ならより強力な存在感を示してくるハズ。
A級は伊勢崎勢に好調な選手が多い。藤本梨恵は前走の地元で優出。0ハンから逃げるレースで最も成績を残せるが、最近では抜いて行く展開でも力を付けてきている。スピード派の三浦康平、仲田恵一朗あたりも冬場のこの時期は活躍が目立つ。長らく軽いスランプに入っていた渋沢憲司は、ようやく良化の兆しが出てきた。
33期の伊藤正真は、いつ初優勝を決めてもおかしくない近況。すでに2度の優勝経験がある木山優輝は、上がり40を切るタイムを連発している。交川陽子も前走では2勝を挙げており、車券の対象になってきている。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-2(29期)〕
金子 大輔〔浜松 S-9(29期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-38(31期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-4(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-10(29期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-5(27期)〕
人見 剛志〔山陽 S-30(28期)〕
外来S級は高橋貢のみ、地元勢が包囲網を敷く!
今年3度目の開催となる川口オートは、1月31日以来のレース。その時は浜松の木村武之の優勝で幕を閉じた。今回は外来S級が高橋貢だけ。非常に強力な選手ではあるが、地元勢は総力をもって優勝を確保したい。
地元川口でランクトップは中村雅人。前走の浜松GIでは準決6着で優出ならずだったが、4日目と最終日は試走26が出ていたのでエンジン面はそう悪くない。2番手は永井大介。永井も前走は浜松のGI。初日こそ白星だったが、そこからはまさかの4着4本。不本意な結果に終わったので、地元の今回で挽回を図りたいところ。
前走が浜松GI組は他に若井友和、鈴木清、佐藤裕二、斎藤撤二など。鈴木清は永井同様、初日に白星を挙げたが、その後は失速。斎藤はシリーズを通して見せ場がなかった。佐藤裕は準決3着で、惜しくも優出を逃した。ただ、それ以外のレースも佐藤裕らしい走りができていた。若井も成績こそ中間着が多かったが、エンジン自体はある程度の位置で推移していた様子。
大木光と平田雅崇は前走が伊勢崎3日間開催だった。準決8バトルで、1着のみが優出条件という中で、両者とも準決2着だった。しかし、大木の方は1着だった渋沢憲司がそのレースでフライングをしたため、繰り上がりで優出。平田はそのまま特別選抜戦回りとなった。大木は優勝戦で5着。どちらもエンジンはまずまずといったところ。
森且行は前走の飯塚GIIで優出し6着。得意の冬場で結果を出している。山田達也は地元で連続あっせん。前走の4日間開催では準決4着だったが、それ以外の3走は全て連対していた。
注目の高橋貢は前走が地元3日間開催。準決では精彩を欠き3着。優出を逃したが、今回の川口走路ではお正月開催に初日から3連勝を決めて優出。その時と気候が大きく変わっていないので、セッティングはある程度掴んでいるか。地元S級陣をきりきり舞いにするシーンが見られるかも。
A級では黒岩明や田村治郎が前走で優出と好気配。33期の黒川京介は、前走の伊勢崎GIで揉まれて力を付けている。地元はお正月開催で優勝して以来の登場。今年早くも2Vを達成するか。同期の吉松優輝も1月31日の方の川口優勝戦に乗っていた。成長盛りでレースごとの飛躍に注目したい。
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主な出場予定選手
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中村 雅人〔川口 S-3(28期)〕
永井 大介〔川口 S-8(25期)〕
若井 友和〔川口 S-12(25期)〕
大木 光〔川口 S-15(28期)〕
鈴木 清〔川口 S-18(23期)〕
山田 達也〔川口 S-23(28期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-31(24期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-6(22期)〕
鈴木圭一郎がスピード王決定戦を制す!
浜松で行われていた第60回GIスピード王決定戦は、地元の32期・鈴木圭一郎が落ち着いた走りで制した。鈴木圭はこの大会初めての制覇。これでまた一つ、保持タイトルが増えた。
優勝戦は試走から大きな衝撃があった。試走一番時計は鈴木圭と同期の中村友和で22。元々、スピードはある方だったが、22はなかなかない数字。再試走だった松山茂靖の32とは、まさに10も離れた値。独走に入れれば誰も追い付けないスピードを誇示した。
試走2番時計は鈴木圭の24。次いで、金子大輔の26、西原智昭の28、鈴木宏和と松尾啓史が29、木村武之が30だった。 スタート争いは戦前の予想通り、3枠から鈴木宏がダッシュを決めた。これに5枠の鈴木圭が乗って行き、最内の木村を抑える形で大外から西原が3番手奪取。7枠の金子も悪くない位置に付けた。試走一番時計の中村は、最後方からのレースになってしまった。
レースは序盤から鈴木宏がペースを上げていく。すぐに2番手に付けた鈴木圭は簡単には交わせそうになかった。それでもピタリとマークし、仕掛けるタイミングをうかがっていた。そして、5周1コーナーで鈴木圭が鈴木宏のインに車を向ける。しっかりと回り鈴木圭が先頭に立つ。ここからは後続を引き離す一方だった。
2番手以下では鈴木宏、西原、金子と隊形を作っていたが、その後ろで一人だけ進み方が良い車があった。松尾だ。レース後半になるほど動きが良くなる松尾が、一つずつ番手を上げていく。最終的には2番手で走っていた鈴木宏までパス。準優勝となった。
鈴木圭は今年に入り、5節走って4回優出の内、2回優勝。いつも通りの鈴木圭の成績っぷり。今年も前年以上に鈴木圭の活躍が見られそうだ。しかしながら、今回の優勝戦では鈴木圭の同期の躍進も目立った。スタート力は全国1と言っても過言ではない鈴木宏和。一方、スピードだけなら全国1とも言える中村友和。この両者は、お互いに足りないところを埋めていくことができれば、記念レースでいつ優勝してもおかしくはない。
今年初めての山陽オート開催!
今年に入り2月も中旬にさしかかるが、今回が山陽では初めての開催。それも3日間の短期シリーズ。久々の開催で、初日などは走路がまだ安定せず、波乱のムードもぷんぷん。さて、どのようなシリーズになるか。
地元エース格は丹村飛竜。ここ数節は成績が安定しており、前走の飯塚3日間開催でも準決の3着以外は1着が2本。スタートとスピードに磨きがかかり、天候にも左右されない自力が魅力。今回のメンバーを見渡しても、全国ランクは最上位であり、シリーズを引っ張っていく存在になる。
地元S級は他に佐々木啓と角南一如が登場。佐々木は前走の浜松で優出し5着。初日から1、1、2着と成績をまとめており、本来の安定感が戻ってきた印象。角南は前走が飯塚3日間開催。初日1着で、準決は2着だったが、準決8バトルだったため優出はならず。それでも角南らしいスピードレースを展開していた。
外来S級で好調なのは池田政和と久門徹。どちらも前走の地元で優出してきた。特に池田は4日間のシリーズで全て車券に絡む活躍で準優勝。その前の伊勢崎GIでも優出していたので、冬場に強い池田らしい成績を残せている。久門も好ダッシュからの素早い攻めができており、連続優出を狙って初日から力走を見せそう。
桝崎陽介もエンジンは高位で安定。前走の地元は優出できなかったが、準決2着を含むオール連対の好内容だった。別府敬剛はそのシリーズで優出。ブチ走路の優勝戦では試走一番時計をマークしたが、スタート後のホームストレッチで落車。その影響が心配される。
加賀谷建明は昨年の8月に、現在のエンジンに乗り替わってからは好調が続いている。元々スピード力がある加賀谷は、冬場でその真価を遺憾なく発揮できる。伊勢崎からは岩田行雄が参戦。以前のような迫力は薄れているが、所どころで白星を挙げるなど健在ぶりを示している。
S級以外では泉田修佑に注目。昨年の11月から急成長を見せ、このところ1着を量産している。前走の地元4日間開催でも初日から3連勝を決め優出。優勝戦は3着だったが、連日上がり40を切るタイムを連発。いつ初優勝を決めてもおかしくない現況だ。
その同期の山本将之、青木隆浩、角翔太郎、佐伯拓実などもゆるやかだが着実に成長を見せており、久々の地元走路で躍動するかも。
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主な出場予定選手
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丹村 飛竜〔山陽 S-13(29期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-21(23期)〕
角南 一如〔山陽 S-40(27期)〕
池田 政和〔川口 S-32(23期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-41(27期)〕
久門 徹〔飯塚 S-24(26期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-35(28期)〕
岩田 行雄〔伊勢崎 S-43(15期)〕