第61回GIダイヤモンドレースが開幕!
飯塚の名物ナイターGIダイヤモンドレースが、今年も夏に開催される。昨年は、青山周平がこの大会を連覇して幕を閉じた。今回も青山は出場し、3連覇を目指してくる。はたして対抗できる選手は...。
注目の青山は、ただ今絶好調。前走の地元SGオートレースグランプリで、自身3度目となるSG制覇を達成してきた。エンジンも乗り手も最高潮なうえ、今回の開催地・飯塚は抜群の相性を誇っている。このダイヤモンドを連覇中だけでなく、GI開設記念でも2度の優勝を経験している。地元から飯塚に戦いの場が変わるとはいえ同じナイターレース。同大会3連覇を成就すべく、初日から快走を見せてくるハズ。
今回出場する中で、青山が優勝したSGオートレースグランプリで優勝戦に乗っていたのは永井大介、高橋貢、岩見貴史、西原智昭の4者。永井はシリーズ中に白星はなかったが、堅実に着をまとめ準決も2着で優出。優勝戦は5着だったが、試走タイムは出ていたのでエンジンはそれほど問題ない。高橋貢は初日から準決まで全て2着で優出。優勝戦は3枠からスタート行けず、苦しいレースになったが、永井同様に試走タイムは出ていた。岩見と西原は外枠からのレースで、厳しい戦いを強いられたが、SGで優勝戦まで進めたのは大きな自信になる。
今回の地元勢の主力は、SGでは結果を出せなかったが、大崩れしている訳ではなく、ある程度で着をまとめられていた。荒尾は準決3着だったが、シリーズ中4回は車券に貢献する動き。浦田も準決は3着だったが、シリーズ通しての動きはそこまで悪くはなかった。篠原睦と田中茂の26期コンビも戦えない状態ではない。軽いスランプに入っていた鐘ヶ江将平も、ようやく復調の兆しが出かかってきた。
外来のS級で他に優勝争いに参加してきそうなのは金子大輔、木村武之、中村雅人、松尾啓史、丹村飛竜、人見剛志あたり。金子は2014年にこの大会を制している。エンジンは中の上くらいで、優勝戦まで進出できるだけの機力はある。木村武もエンジン的にはマズマズの状態。飯塚走路との相性がそこまで良くないのは気がかりではあるが...。中村雅は2015年に、この大会で勝っている。前走のSGでも3日目までは良かった。山陽勢の中では丹村が有力。SGでもスタートが切れていたし、シリーズ中に3勝を挙げていた。
A級では丸山智史が好調。前走の地元3日間開催で優勝を決めてきた。今年は5回の優出があり、2度の優勝を経ている。飛躍の年になりそうだ。他では、中山光が前走の浜松でオール連対の準優勝だった。スタートとスピードが武器だ。中尾貴志、井村淳一、重富大輔の3者も前走の山陽で優出しており上り調子。
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主な出場予定選手
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荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-10(23期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-6(22期)〕
永井 大介〔川口 S-3(25期)〕
中村 雅人〔川口 S-11(28期)〕
金子 大輔〔浜松 S-5(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-7(26期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-23(26期)〕
人見 剛志〔山陽 S-36(28期)〕
鈴木圭一郎と佐藤貴也の争い、伏兵はいるのか!
今節はS級選手の参戦が少ないが、その中で先の伊勢崎ナイターSGで優出した鈴木圭一郎と佐藤貴也がシリーズの核になる。他の選手の中でも調子が上がりそうな選手、一般開催でハンデを生かして健闘しそうな選手を挙げていく。
まずは鈴木圭と佐藤貴。鈴木圭はSGで初日から白星を積み重ねて優出。優勝戦では先行した青山周平に終始追走。道中では交わせそうな伸びがあったが、最後までインに入りきれず、最後には早川清太郎に捲られてしまい3着に終わった。しかし、本人も後悔していたようにエンジンの仕上がりは良さそうだったので、今回もそっちの面には不安はない。気持ちを立て直し、地元で優勝するべくコンディションを整えてきそうだ。佐藤貴もSGでは初日からオール連対で優出。スタートの切れは悪くなく、優勝戦でもマズマズ切れていた。結果は4着だったが、エンジン面は問題なさそう。
近況、力を付けている中村友和は、SGでは残念な結果に終わった。2日目にフライングをしてしまい早々と失権。ただし、エンジン的にはそこまで悪そうではなかった。当面、スタートは無理できない状況だが、元々スタートに勝負をかけるタイプではないので影響はないか。渡辺篤もSGでは力を出し切れなかった。シリーズ後半は試走タイムもあまり出ていなかった。エンジンに上積みが必要な状態。
外来S級は内山高秀、松本やすし、藤岡一樹、角南一如の予定。内山は初日から全て4着。善戦している様子は伝わってくるが、エンジン的には明らかに仕上がり不足。しかし、今回のような一般開催なら通用するか。松本は3日目にフライングをしてしまった。藤岡も持ち味を出せずにシリーズ終了。角南は初日の6着が響き、3日目には一般戦回りとなった。ただ、2日目以降は全て3連単に絡む結果を残し、次節である今回に望みをつなげた。
A級では鈴木宏和に注目。SGでは準決まで進出したが力及ばず5着。しかし、それ以外は全て3連単には絡んでいた。特に3日目は高橋貢を逆転する動きを見せており、伊勢崎のファンを驚かせていた。着実に走力は上がっている。同じくSGでシリーズ中に2勝を挙げていた桜井晴光、尻上がりに成績が向上してきた稲原良太郎にも注意したい。
今回は初日の12Rに企画レースが組まれている。女子レーサー8人による「ガールズドリーム戦」。33期の2級車で4人、1級車で4人。ハンデ戦の醍醐味を感じさせてくれる企画だ。予定ではあるが、ハンデ0に田崎萌、10Mに高橋絵莉子と吉川麻季、30Mに金田悠伽、50Mに内から藤本梨恵、片野利沙、岡谷美由紀、そして70Mに佐藤摩弥。実績と走力から言えば佐藤摩だが、70Mからの追い込みはどうか。50M3車の中で伸びが良いのは岡谷。金田はハンデが厳しい感がある。高橋と吉川は1着が増えている近況ではあるが、前に人がいるレースでどうか。0ハン単騎の田崎は、落車で長期欠場する前の動きが戻りつつあり、逃げ切りも十分あり得る。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-9(29期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-21(31期)〕
中村 友和〔浜松 S-32(32期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-28(26期)〕
松本 やすし〔伊勢崎 S-48(32期)〕
藤岡 一樹〔山陽 S-38(29期)〕
角南 一如〔山陽 S-42(27期)〕
S級陣の調子がイマイチで、A級にもチャンスが!
今回出場予定のS級は地元川口が6人、外来が2人。もともと少数だが、この中に好調な選手は見当たらず優勝争いは混沌としている。A級、さらにはB級も優勝争いに参加してきそうだ。ちなみに今回はナイター開催。
今回出場する中でランクトップは若井友和。前走は伊勢崎のSGで、初日から4着が続いていたが準決までは進出。強豪を相手に苦しいレースを強いられたが、エンジン自体はマズマズの位置にありそうだった。同期の森且行も初日から白星がないまま準決までは進出。エンジン的には並といったところだった。
SGの2日目にフライングをしてしまい、早々と勝ち上がり権利を失った大木光は、走り自体はいつもの鋭いモノだった。SGの時の分まで今回にぶつけたいところだろう。スピード派の加賀谷建明はSGでは力を発揮することができなかった。ただし、今回のメンバーなら主力級。準決はもちろん、優勝戦まで顔を出してくる可能性は高い。中野憲人と五十嵐一夫の追い込み型も、SGなどの短ハンデ戦よりも通常のハンデ戦の方が向いていると言える。
外来S級は佐々木啓と田村治郎。佐々木は初日から全く折り合わず、レースでいい走りができなかった。ただし、今回の川口では今年5月に優出しているように、バンクとの相性は悪くない。田村も地元のSGでは不本意な結果に終わった。今年はここまで波に乗れてない印象があるので、今回あたりで逆襲の狼煙を上げたいところ。
A級で、まず注目なのは浜野淳。実力的にはS級と何ら変わらないモノを持っている。前走のSGでは3日目あたりから結果を出していた。今回、好調車がいないS級に取って代わって主役の座を張るかもしれない。
地元川口のA級では若手が元気。前走のGIでは君和田裕二が初日から3連勝で準決進出。準決は8着だったが、最終日も2着を取っており上々のシリーズだった。同じように押田幸夫も2勝を含むシリーズ中に3回の連対。走りの方に自信を付けている様子。
B級でも軽視できない存在は多数。まずは新人の木山優輝。前走の地元で初優勝を決めてきた。この時は最重ハンの50M前だったが、今回は40M前に重化されそう。ハンデのアドバンテージが少なくなっても同じ走りができるかがポイント。同期の稲川聖也も調子を上げており、木山に続き優勝を狙いたい。渋太さある上村敏明、松村真や、地元の渡辺稔、岡崎秀二あたりにも注意したい。
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主な出場予定選手
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若井 友和〔川口 S-15(25期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-18(27期)〕
大木 光〔川口 S-24(28期)〕
森 且行〔川口 S-33(25期)〕
中野 憲人〔川口 S-40(24期)〕
五十嵐 一夫〔川口 S-44(21期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-26(23期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-43(30期)〕
青山周平が執念の走りで勝利を手繰り寄せた!
伊勢崎オートで行われていた第22回SGオートレースグランプリは、地元の31期・青山周平が制した。青山はこのタイトルを初制覇。これでまた一つ、SGのタイトルを手中に入れた。
0オープンで行われた優勝戦は、2枠の青山がスタート先行。すぐ後ろには佐藤貴也が付けたが、鈴木圭一郎が1周バックでインに入って2番手に付ける。そこからの先頭争いは青山と鈴木圭。
青山は自分のコースを外さず丁寧な走行を重ねる。2番手の鈴木圭はピタリとマークで、青山にプレッシャーを与えていく。エンジンの仕上がり的には鈴木圭の方に分があった。何度か揺さぶりをかけて青山を抜きにかかるが、青山がそれを阻止。鈴木圭からすれば、青山のミス待ちの状態になる。無理すればインに入って行けたかもしれないが、はたして綺麗にコーナーを回れたかどうか。最終的には青山がマイペースを保って逃げ切る。SGオートレースグランプリのタイトルを初めて獲得することになった。
2着には早川清太郎が入った。1枠だった早川はスタートこそ4番手発進。一時は5番手まで位置を下げたが、そこから猛烈な追い込みを見せた。3番手で粘る同期の佐藤貴をじっくりと捌き、先頭争いをしている前の2車にジカ付け。そして、鈴木圭を外から交わしてしまう。その後は青山に襲いかかるが周回は足りなかった。あと1、2周あったら...、と思わせる力走。SG初タイトルは持ち越しとなってしまった。
鈴木圭は、序盤で好位置に付けながら、最後まで先頭に立つことはできなかった。エンジン面では勝っていたように見えたが、決め手に欠けていた。逆に言わせれば、青山が気迫で抑え込んでいた。単純なエンジン差では語れないモノが、この優勝戦には流れていた。青山は立派だった。勝負に徹することができていた。これでSGは3Vになるが、青山のポテンシャルを考えれば、まだまだ物足りない。鈴木圭という若手のスーパースターが出てきたが、他の選手も奮起してのオートレースだと思う。これからどのような方向に進んで行くのか、オートレース界の先が楽しみでならない。
SGの裏開催で各選手、鼻息は荒い!
この開催の直前に伊勢崎でSGが行われている関係で、今回はS級とA級の上位勢が不在。SGの直前に飯塚で行われた開催と同じようなメンバー構成で、その時は新人の木山優輝が見事に逃げ切り初優勝を決めた。普段はなかなか優勝のチャンスに恵まれない選手にとっては、今回は特に気合が入るところ。ちなみに、3日間開催だ。
今回出場する地元のランクトップは丸山智史。前々走の飯塚で自身4度目の優勝を決めた。その後の浜松でもマズマズの成績を残しており、エンジン状態は悪くない。乗り手の捌きも良くなっており、今回は地元で活躍したいところ。ランク的に2番手は前田淳。今期はA級の30位にランクされているが、実力的にはS級にいても何らおかしくないモノを持っている。今年は地元のGIIを制しているように、今回のメンバーの中では圧倒的な存在感を放っている。前走の飯塚でもしっかりと優勝戦まで進んでいた。
その優勝戦に乗っていたのは本門延唯、井村淳一、田中輝義、桜木公和、竹中一成など。本門延唯は準優勝だった。4日間のシリーズで3連勝を決めて優出。更にその前の開催から通算すると6連勝での優出となった。優勝戦でも2着に入るなど、このところ連を外していない。この勢いは当分続きそうな予感。
井村は、他の選手が熱走路に苦しむ中、本人だけは大きなコース取りで車をスイスイと前へ進めていた。走路温度が上がった時の対処ができており、追い込みが効きづらい熱走路でも結果を出せそう。田中輝は、未だ優勝の経験がないが、上昇してきたこの勢いに任せて今回あたりで初優勝を決めておきたい。桜木や竹中も鋭い突っ込みが決まっていたので、連続優出へ向け視界は良好だ。
若手で注目株は長田恭徳。著しい、というほどではないが、着実な成長を見せており追い込むレースでも結果を出してきている。スピードの面でも一定の評価は得ている。更に若い33期勢は、直近の木山の優勝に続きたい面々が闘志を全開で臨んでくる。特に、伊藤正真は調子を上げており、ハンデを生かせればチャンス十分。
経験豊富な岡松忠、近況は優勝や優出が増えている新村嘉之、レース運びが巧い宍戸幸雄、以前の攻撃力が戻りつつある仲口武志、一瞬のスピードがある山田徹、スピード豊かな牧瀬嘉葵、先頭に立つと後続を抑え込める川端孝などにも注意を払いたい。
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主な出場予定選手
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丸山 智史〔山陽 A-20(31期)〕
前田 淳〔山陽 A-30(27期)〕
岡松 忠〔山陽 A-61(17期)〕
長田 恭徳〔山陽 A-67(32期)〕
仲口 武志〔浜松 A-62(24期)〕
井村 淳一〔飯塚 A-47(28期)〕
宍戸 幸雄〔伊勢崎 A-169(14期)〕
山田 徹〔川口 A-175(24期)〕