青山周平が悲願のSG初優勝を果たす!
2015年スーパースター王座決定戦は青山周平が制した。SS王座は3度目の挑戦。他のSGでも優勝のチャンスは多々あったが、ついに初めての栄冠を掴んだ。優勝を決めた後は溢れんばかりの笑顔がはじけた。
試走一番時計を出した青山は3枠からトップスタートを決める。それに永井大介がピタリと続く形。早い段階から一騎打ちムードになった。いつもなら永井の追走を引き離せず、レース後半はタレるケースが多かった青山。今日に限っては、逆に永井を引き離して独走に持ち込んだ。スタートを決めてのそのままゴール。上がりも3・335という脅威的なタイムをマークした。
2着には永井がそのまま残る。3着はスタートで後手を踏んだ中村雅人が、佐藤貴也、藤岡一樹、浦田信輔を撃破して猛追撃。しかし、道中でタイヤを酷使した中村には3番手に浮上するのが一杯だった。浜野淳や木村武之は見せ場を作ることができなかった。
優勝した青山は、SG未冠組の中で最もSG制覇に近い存在と言われ続けてきた。大事な局面で判断を誤って番手を下げたり、レース後半でペースを上げられなかったり、悔しい思いをし続けてきた。エンジンが仕上っているにも関わらず、SG未冠である焦りからか結果を出せないでいた。しかし、ここにきてしっかりと結果を出した。永井がそうであったように、1回SGの勝ち方が分かると、今後ポンポンとSGタイトルを積み上げていく可能性大。これからの青山の走りにますます目が離せなくなる。
SSシリーズ戦は、益春菜が注文どおりのスタートを決め、0ハンの小里健太を叩くとそのまま逃げ切り。その小里は2番手に食らいつき逆転のチャンスを窺っていたが、後方から追い上げてきた岡部聡に捌かれ後退。斎藤撤二も健闘していたが掲示板には載れなかった。
連覇狙う永井大介が圧巻の走りを!
3日間の激しいトライアル戦を勝ち抜け、スーパースター王座決定戦に出場する8選手が出揃った。誰が優勝してもおかしくない豪華なメンバーだ。今年を締めくくる大一番を制するのは誰か。
トライアル戦のポイント上位から枠番を選択していった。1番目の中村雅人は1枠に、2番目の青山周平が3枠を選択。3番目の浦田信輔が2枠入ると、4番目からは枠順通りに収まった。
0オープン戦ではスタートが特に大事になる。今節、よく切れているのは中村と青山。永井大介も大事な3日目はダッシュを決め、藤岡一樹も3日目は優勝戦と同じ5枠でトップスタートを見せた。恐らく、中村の飛び出しに青山が乗って行く形。そこへ永井、藤岡と続きそう。
今節のエンジン仕上がり度は中村が一番。次いで、浦田と木村武之、永井あたり。青山もタイムは出ているが、レースを見てる限り後半のペースが上がってない。浜野淳は初日に好タイム出てはいるがエンジンやや不安定。佐藤貴也ももう少し欲しい状態。藤岡は好位を取れればなんとかなりそうな状態。
最内から中村がトップスタートを切るとみた。1番目の選択順で1枠を選ぶあたり、スタートにも自信を持っている。続く青山が中村を捌くかどうか。中村はしっかりとコースを外さず回るタイプで、仕掛ける隙を与えない。しかし、永井なら交わせるか。3日目に見せた気合の入った走りで、先頭を走る中村を捌く。そこからは永井がペースを上げて逃げ切りそう。そこで、当ブログでは永井を本命に推す。
相手候補は中村と浜野。展開的に有利な中村が永井の攻めを封じれば逃げ切りもある。浜野は車の方がやや不安定だが、ここ一番の勝負強さはオート界随一。初日にも好タイムをマークしており、優勝戦当日は整備で上積みしてくる可能性も大きい。浦田はスタートで両隣に挟まれ苦しい展開になりそう。木村もやや外枠で序盤に展開を作れないと苦戦は必至。大外の佐藤貴也はエンジン面、経験面、展開面から厳しい戦いを強いられそう。むしろ一発があるとすれば藤岡。トップスタートを決めてしまうようなら、大逃げも十分あり得る。
◎永井大介
○中村雅人
△浜野淳
△藤岡一樹
▲浦田信輔
SSシリーズ戦の方は、スタート切れてる益春菜が小里健太を早い段階で交わし独走。後続を引き離しそう。乗って行くのは山田達也で地元ワンツーを決める。8周戦で有利になるのは早川清太郎。エンジンは仕上っており、鬼の追いアシを見せてくれそう。篠原睦も大外ながらスタート力には定評あり、カマシ気味に出て行くと優勝チャンスも十分。一発あれば斎藤撤二。枠ナリのスタートを切れればエンジン力を生かし勝利もある。
◎益春菜
○山田達也
△早川清太郎
△篠原睦
▲斎藤撤二
オートレースの祭典・スーパースターフェスタ開幕!
今年一年間のSGやプレミアムカップ、各地区での通常レースで活躍した16人が、まずは3日間のトライアル戦を行う。この3走でポイント上位の8人が大晦日の王座決定戦、下位の8人が30日の順位決定戦に回る。各選手の特徴と近況を全国ランク順に追っていく。
まず1位の金子大輔。これといって死角がなく、スタートもスピードも捌きも年々パワーアップしている。レース展開の読みが巧く、前団の隙を突いて浮上してくることが多い。前走は地元開催で完全優勝を達成している。
2位の中村雅人。今年はオート界の連勝記録を15に塗り替えるなど充実していた。12月21日に年間最多勝利記録も塗り替えたが、その節の優勝戦で被害があり落車。これがどう影響するかが心配だ。
3位の浦田信輔。年間を通してエンジンを高い位置で維持するのが得意。混戦でも突っ込んで行ける根性の強さが武器。ただし、ここ数節は完調時の動きがなく、SGの大舞台でどこまで上積みできるかがカギ。
4位の木村武之。エンジンは安定しない傾向あるが、乗り手はオールマイティ型。天候やレース展開に左右されない強さがある。前走の飯塚ではやや仕上がりを欠いたので、早々の立て直しが急務とされる。
5位の永井大介。今年は日本選手権を制し、8年連続でSG優勝を達成している。エンジンの仕上がりにやや波はあるが、前走の伊勢崎では優勝戦で試走26を出すなど上々。昨年に続き連覇も十分。
6位の青山周平。1級に乗り替わった当時の勢いはないが、最近は乗り方を改良するなどの結果が出てきている。この大会では過去に悔しい思いをしているだけに、思うところはあるだろう。前走の伊勢崎で優勝しており勢いは十分。
7位の荒尾聡。全国屈指のスタート巧者。近況はかつての独走力が戻ってきており、オープン戦は大得意。2節前に山陽のGIを制するなど、今回に向けて良い流れで乗り込める。勝負強さを発揮してSG2Vを目指す。
8位の岩崎亮一。元々、センスは高かったが、ここ1、2年で実績もしっかりと残すようになった。スタート、スピード、雨走路と弱点はなくトライアル戦でも着実にポイントを重ねそう。ただ、前走の飯塚では調子を欠いていた。
9位の佐藤貴也。ガッツある走りが身上の選手。車群が密集しゴチャ付く展開で最大の力を発揮できる。試走タイムに関わらずレースでは好走するケースも多い。前走の地元でもしっかりと優出している。
10位の高橋貢。長らくオート界を牽引している同選手も、今期ランクはS級2ケタとやや調子を欠いている。それでも長年積み重ねてきた経験を活かし、必ずや見せ場は作る。前走の地元開催では準優勝と近況はマズマズ。
15位の鈴木圭一郎。今回トライアル戦に出場する中では最も若手。1級車に乗り替わってからも、1戦ごとに成長を示している。SGの大舞台でも臆することのないハートの持ち主。前走の山陽GIでも活躍しており、今回も台風の目的存在になる。
17位の佐藤裕二。開催地区の川口から唯一の参戦。スピードレースでは見劣りする感あるが、持ち味のスタート力を活かし好位を奪えれば粘り込みに期待できる。地元ファンの声援を一身に受け、いつも以上の走りを見せて欲しい。
21位の浜野淳。今年はオートレースグランプリを制し、久々にSGで存在感を示した。元々、大舞台に強い傾向があり、試走タイムに関係なく激走を見せることが多い。前走の飯塚でもマズマズの動きをしていた。
28位の桝崎陽介。走りに派手さはないが、堅実な追い込みで成績を積み上げるタイプ。オープン戦のスタートは不安だが、エンジンをキッチリと仕上げ、諦めない走りで上位に食い込みたい。
37位の田村治郎。今年は飛躍の年だった。元々、スピードには定評あったが、不安視されていたスタートが大幅に良くなり、記念でも結果を残せるようになってきた。今回もスタートを含め、序盤で好位を取れればチャンスある。前走は地元で補充で走り2連勝。
今回、唯一A級での参戦は藤岡一樹。全国ランクは56位。長らく軽いスランプに入っていたが、ここ1、2ヶ月で上方修正してきた。爆発的なスタートからの独走が得意で、オープン戦は向いている。エンジンさえ仕上れば戦える底力を備えている。
王座決定戦とは別に、スーパースターシリーズ戦も開催される。こちらは80名による戦い。若井友和や森且行を中心に、地元S級陣が外来勢を迎え撃つ。
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主な出場予定選手
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金子 大輔〔浜松 S-1(29期)〕
中村 雅人〔船橋 S-2(28期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-3(23期)〕
木村 武之〔浜松 S-4(26期)〕
永井 大介〔船橋 S-5(25期)〕
青山 周平〔船橋 S-6(31期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-7(27期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-8(25期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-9(29期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-10(22期)〕
鈴木 圭一郎〔船橋 S-15(32期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-17(24期)〕
浜野 淳〔山陽 S-21(24期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-28(28期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-37(30期)〕
藤岡 一樹〔山陽 A-8(29期)〕
池田政和がシリーズの核!
今節の直後に川口でスーパースターが行なわれる関係で、今回はS級選手の参加が少ない。しかし、A級の中でも状態の良い選手は多く、シリーズを盛り上げてくれそう。
地元でランク最上位は池田政和。前走は山陽のGIだった。初日から3連勝の快進撃を見せると、準決も苦手の雨走路をこなし2着に入った。優勝戦では序盤で展開を作れず、末着に終わったが、予選中の走りは好調時を彷彿とさせるモノがあった。やはり池田は冬場が似合う。スーパースター王座決定戦に出場しなくなって数年立つが、年末を地元船橋で迎えるのは久々ではないか。今年の後半は調子を上げてきているので、有終の美を飾りたいところ。
その池田に対抗できる一番手は西村龍太郎。西村も前走は山陽のGIで、こちらもしっかりと優出し4着。予選道中も素早い仕掛けが決まっており、エンジン的にも十分な状態。天候に関わらず力を出せるタイプだ。山陽からのS級は他に人見剛志と角南一如。人見は地元の2日目に落車し、そのまま参加解除になった。その後の回復次第では今回欠場もある。それまでのエンジンが良かっただけに、早く戦線に復帰したいところだろう。角南は地元では成績イマイチだった。しかし、エンジン自体は悪くなさそうなので、得意の船橋走路で大暴れするか。
もう一人の外来S級は久門徹。伊勢崎のGIを制してからは地元、川口と走ったがもう一つといった感じだった。今年最後の走りに向け、エンジンを立て直したい。地元のS級は池田の他には、新井恵匠と西原智昭の2人。新井は山陽のGIの準決で落車してしまい不安残り。西原はシリーズ前半は良かったが、後半はやや失速。それでも2人とも地元ならば走りも整備もやりやすい環境にある。
A級でこのところ1着を量産しているのは木村義明。川口と伊勢崎で各4走してきて、1着が5本。同じく状態が上向きなのは高橋義徳や岩沼靖郎。スタートの不安はあるが福永貴史などがスピード乗って走れている。
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主な出場予定選手
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池田 政和〔船橋 S-29(23期)〕
新井 恵匠〔船橋 S-39(30期)〕
西原 智昭〔船橋 S-43(28期)〕
久門 徹〔飯塚 S-25(26期)〕
西村 龍太郎〔山陽 S-32(25期)〕
人見 剛志〔山陽 S-33(28期)〕
角南 一如〔山陽 S-45(27期)〕
岩田 行雄〔船橋 A-1(15期)〕
全国ランク1位・金子大輔が存在感を示す!
今年最後の浜松開催。金子大輔や佐藤貴也にとっては、次のスーパースター戦へ向けての最終調整。どこまでエンジンを仕上げて行けるか。他にも好調車は多く、今節の優勝争いは激しさを増す。
先述の金子の前走は山陽のGIスピード王決定戦。初日から3連勝を挙げ、準決も難コンディションの雨走路をこなすと優勝戦まで進んだ。優勝戦でも勝負強さを見せ、準優勝の結果だった。エンジン自体は高い位置にあり、これを維持、もしくはもう少しの上積みを考えて調整してくる。乗り手の方も凄みが増しており、レース展開の読みが巧くなっている。
金子に負けじと続いていきたいのは同期の佐藤貴也。佐藤も前走は山陽のGIでしっかりと優出。優勝戦は7着の結果だったが、近況の動きを考えれば上向いている。次節に向けて更なる弾みを付けたい。同じく山陽で優勝戦に乗っていたのは竹谷隆。準決が雨走路になり恵まれた部分はあるが、予選道中も大きな着を取ることはなく、マズマズの状態でエンジンは推移している。
山陽のGIで優勝戦までは進めなかったが、伊藤信夫と森且行もエンジン状態は良い。伊藤は準決の雨に泣かされた形で、それ以外はスピードある走りを見せていた。森は雨は苦手ではないが、準決は3着と惜敗。しかし、それ以外の4日間はオール1着。数節前からエンジンが上向いており、それが結果に結びついている。
その山陽のGIで元気がなかったのは大木光と前田淳。大木は本来の気合入った差しが見られていない。エンジン的に戦える状態ではなかった。前田も連日スタートは決まっていたが、試走タイムが表すとおりエンジンは不調と言える。2人とも早めの立て直しに期待したい。
前走が山陽のGIでないS級選手は田中茂のみ。田中の前走は伊勢崎4日間開催で、オール連対の準優勝だった。優勝戦では前を走る青山周平を交わすまでは行かなかったが、終始プレッシャーをかけていた。エンジン状態は高い位置にある。
A級では、斎藤撤二と君和田裕二が地元川口で優出しての参戦。君和田はスピードが出てきており、斎藤は捌きアシが良くなってきている。福田勝則と滝下隼平は前走の伊勢崎で優出した。福田はここ何節もエンジンが安定している。滝下は相変わらずスタート不安定だが、それを補って余りある爆発力が魅力。
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主な出場予定選手
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金子 大輔〔浜松 S-1(29期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-9(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-24(24期)〕
田中 茂〔飯塚 S-11(26期)〕
竹谷 隆〔飯塚 S-41(23期)〕
前田 淳〔山陽 S-13(27期)〕
大木 光〔川口 S-35(28期)〕
森 且行〔川口 S-46(25期)〕