手応え抜群の永井大介がブッチ切る!
豪華な優勝戦メンバーとなった黒潮杯。3日目、4日目の走りで潜在能力を開花させた平塚雅樹にも注目したいが、0メートルオープン戦になってスタート争いがどうかだ。
先行争いは恐らく青山周平か永井大介。中枠から可能性あれば木村武之か。青山が独走態勢に入りそうだが、それに待ったをかけるのが永井。だいぶいい時の感じが戻ってきた青山は上がりタイムも出てきたが、本人としてはまだまだ納得いくものではないようだ。準決の条件なら上がりタイム3・36くらいは欲しかった模様。準決で後ろを走っていた木村が言うには、青山はレース後半タイヤが少し滑っていたようで、それがペースアップには繋がらなかった。優勝戦となれば、更に車を仕上げてくる可能性あるが、準決が終わった段階では永井の方が仕上りは上。珍しく完調宣言に近いモノが出ていた。そこで、スタートは青山に行かれても、永井が素早く捌いて独走態勢に入るとみた。
相手候補筆頭は青山。一時期のスランプは完全に脱出しており、だいぶスピードが戻ってきた。準決での不安要素を払拭できれば、優勝まで十分視野に入ってくる。3番手には中村雅人を挙げる。仕上がりにはまだ不安があるようだが、ここ一番での勝負強さはピカイチ。枠も2枠なので、スタート行けなくてもインに潜り込めそう。周りの車が態勢を作る前に一気に仕掛ける可能性まである。
外枠の岩崎亮一、高橋貢、荒尾聡は明らかにエンジン見劣るので優勝争いまでは厳しそう。木村は5枠と位置は悪くない。序盤の位置取り次第では上位争いに参加できる。そして今節、最も成長したのは平塚。準決まではハンデ構成的に恵まれた感はあったが、準決の上がりタイム3・370は堂々の一番時計。再び先頭に立てる展開になれば、誰も追いつけない計算になる。好スタート切るのが絶対条件になるが、人気薄になるなら狙ってみたい選手だ。
◎永井大介
○青山周平
△中村雅人
△木村武之
▲平塚雅樹
伝統のGI・黒潮杯が開幕!
今回で38回目を数える船橋のGI黒潮杯。例年通り、初夏のこの時期に行なわれるため、気候の変化にいち早く対応できた選手が好成績を残せる。優勝争いに参加してきそうな選手を挙げていく。
全国ランク1位になってから初めての地元の記念レースとなる中村雅人は、前走の川口でも好走を見せていた。黒潮杯は自身、初めて記念レースを制した思い出深い大会。ナンバー1の意地に賭けても優出は絶対ノルマだ。ランク2位の永井大介は前走がSGオールスター。しっかり優勝戦まで進むと3着の結果だった。新型タイヤになってからやや苦しんでいたが、ここへ来てその特性を掴みかけている。また、黒潮杯は前回覇者でもあるので、連続優勝の期待がかかっている。3番手・青山周平は、一時期軽いスランプに入っていたが、前々走のSGオールスターで準優勝するなど、だいぶ感じが戻ってきた。前走の伊勢崎一般開催でも優出し3着と復調ムードだ。内山高秀、西原智昭らはもう少し欲しい状態。岩田行雄は新型タイヤになってから成績が良くなってきている。
外来では佐々木啓の動きが活発。前走のSGオールスターでは優出し5着。予選や準決ではエンジンがかなり良さそうだった。レース場ごとにしっかりデータを取っておくタイプで、オールスターの状態で練習の感じが悪ければ、船橋の過去のデータを参考に合わせてこれる。完全復活はしていないが、高橋貢もこの大会は歴代覇者であり、船橋走路との相性は良い方なので注目だ。前走の地元開催ではキッチリ優出している。角南一如は近況イマイチだが、2010年、2011年にこの大会を連覇した経験があり自信を持って臨んでくるか。
近況はイマイチとは言え、木村武之や篠原睦、荒尾聡、岩崎亮一らの強豪もエンジンの仕上げ具合によっては十分優勝争いに参加できる。川口の森且行、平田雅崇もエンジンは足りない現状だが、整備での良化に期待したい。
S級以外では、益春菜に注目したい。前回、船橋に来た一般開催では完全優勝を決めている。今回は短ハンデ戦になることが予想されるので、逃げの展開になることが多い。その場合は持ち味を存分に発揮できるだろう。
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主な出場予定選手
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中村 雅人〔船橋 S-1(28期)〕
永井 大介〔船橋 S-2(25期)〕
青山 周平〔船橋 S-5(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
木村 武之〔浜松 S-6(26期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-8(26期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-12(25期)〕
森 且行〔川口 S-19(25期)〕
3日間の短期決戦!
今回の川口は5日~7日までの3日間短期決戦。初日は主力が分散される可能性が高いので高配当は望めないが、低配当でもしっかりと当てていきたいところ。優勝戦に顔を出してきそうな選手をピックアップ。
今回の注目選手は何と言っても中村雅人。4月からの新ランキングで全国1位に輝いた。前走のSGオールスターでもしっかり優出しており、エンジン状態は高位で安定。ハンデ戦で豪快な捌きを見せ付けてくれそう。よほどの不利がない限りは1着を取ると思われるので、アタマから狙って問題ない。加賀谷建明もエンジン状態は良い。オールスターでは準決4着で優出は逃したが、シリーズを通して仕上がりは良かった。暖かくなってきたこの時期にでもエンジンを合わせてきている。川口でランク筆頭は佐藤裕二。エンジンはマズマズ良い。追い込むレースで真価を発揮するので、一般開催に向いている。同じく追い込みが得意なのは中野憲人。レース終盤で強烈な追い込みを見せることが多い。
他のS級は状態イマイチ。森且行は前走のオールスターの3日目に落車しており不安残り。早急な立て直しが望まれる。大木光や平田雅崇も本来の仕上がりにはない。青木治親はオールスターで反則してしまったが、エンジンはそれほど悪くはなかった。外来では、復調気配が出ている藤岡一樹だがオールスターではイマイチ。ただし、今回はメンバーが大幅に軽化されるので、活躍の場が出てくる。鈴木慶太はオールスターの後半でエンジン上昇傾向。初日から飛ばしてくるか。新井恵匠は軽いスランプに入っている。
S級以外では、やはり32期が元気一杯。地元のGIIで1着を4本重ねて優出したのは小林瑞季。優勝戦は4着に終わったが、成長著しいので動向には注目したい。押田幸夫は前走の地元一般開催で優出。小林、益春菜の影に隠れている感はあるが、ここへきて力を付けてきている。益は前走が浜松一般開催。ここでも優出しており、エンジン好調をキープ。
外来の32期では鈴木圭一郎に注目。同期の中では実力ナンバー1だ。エンジン的にも問題はない。前走のオールスターでは準決でスタート行けず苦しくなったが、それ以外の日ではキッチリを結果を残していた。鈴木宏和も近況はマズマズの推移を見せている。軽量を活かしてのスタート速攻に期待したい。
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主な出場予定選手
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佐藤 裕二〔川口 S-16(24期)〕
森 且行〔川口 S-19(25期)〕
大木 光〔川口 S-26(28期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-27(27期)〕
平田 雅崇〔川口 S-33(29期)〕
中村 雅人〔船橋 S-1(28期)〕
新井 恵匠〔船橋 S-30(30期)〕
藤岡 一樹〔山陽 S-43(29期)〕
オールスターVの浦田信輔が凱旋!
先のSGオールスターを見事に制した浦田信輔がシリーズの中心。他に浦田を破る選手は不在で、当然の優勝候補に挙げられる。桝崎陽介の急成長っぷりにも注目したい。
地元・飯塚のS級は全部で5人。充実している浦田は、雨さえ降らなければアタマから買って問題ない。弟分の田中茂も状態はマズマズ良い。オールスターでは準決で4着になり、優勝戦までは進めなかったが、レース道中の鋭い突っ込みは健在だった。オープン戦よりハンデ戦でしっかり力を出せる選手だ。その同期の久門徹はエンジン状態がムラ。日によって良かったり悪かったりだ。しかし、今回のようなメンバーなら軽快な動きで抜け出してこれるか。滝下隼平はオールスターではイマイチだった。それはオープン戦を得意としていないからであって、ハンデ戦なら猛烈な追い込みを見せてくれる。別府敬剛も状態はイマイチか。地元に帰って整備で立て直したいところだ。
外来のS級は3人だけ。山陽から岡部聡と前田淳。浜松から伊藤信夫。いずれも状態はマズマズ。岡部はここ何節もエンジンが高位で安定。オールスターのオープン戦でも良いスタートを切っていた。今回のハンデ戦ならスタートにそこまで集中する必要はない。持ち味の捌きを遺憾なく発揮してくれそう。前田はどちらかと言うとオープンや短ハンデ戦の方が向いている速攻型。しかし、捌きも上達しているので、最後方からでも追い込んで行ける。スピードキング・伊藤はエンジン納得いく状態ではなさそう。それでも整備巧者なので、早い段階で上昇させることができる。
A級の中では、桝崎が元気一杯。エンジンは最高潮だし、課題だったスタートも良化気配が出ている。SGの優勝戦であれだけのスタートが切れるのは心強い。他では、中尾貴志が動き良化中。前走でも準決こそ5着だったが、4日間シリーズで1着2本、3着が1本と成績が良くなってきている。元々、スピードには定評があったので、道中の捌きがよくなってきたことはプラス材料。高林亮もハンデが軽くなってからは走りが通用している。最重ハンの10M前なら大活躍が見込める。外来では、岩科鮮太が力強い攻めを見せてくれそうだし、松本康を筆頭に32期の動きからも目が離せない。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-7(23期)〕
田中 茂〔飯塚 S-13(26期)〕
久門 徹〔飯塚 S-24(26期)〕
滝下 隼平〔飯塚 S-37(28期)〕
別府 敬剛〔飯塚 S-47(23期)〕
岡部 聡〔山陽 S-14(19期)〕
前田 淳〔山陽 S-18(27期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-31(24期)〕
今年2回目のナイター開催!
伊勢崎は前回に続き、今回もナイター開催。気温が上がりつつあり、各地の昼間開催では追い込みが効きにくい状況にあるが、ナイターの時間帯なら後ろから追い込むレースが見られるか。今回参戦するS級選手は、全員が前走は浜松のSGオールスター。初日はその時の動きが大いに参考になる。各選手の動向を追ってみる。
地元の絶対王者・高橋貢はピリッとしなかった。なんとか準決までは進めたが、そこで4着。最終日もイマイチで、シリーズを通して勝ち星がなかった。しかし、今回は地元開催なので必ずや立て直すだろう。早川清太郎は健闘していた。初日、2日目と白星発進。肝心の準決ではスタート遅れてしまい、猛追も3着一杯で優出を逃した。それでもエンジン自体は高い位置で推移しており、今回のようなハンデ戦なら持ち味である捌きの威力も倍増される。田村治郎はいい所がなかった。グリップを開けて回るタイプなので、タイヤが走路に食いつくナイターの方が向いている。
対する外来勢は、青山周平と内山高秀がSGで優出しての参戦。特に、準優勝だった青山はトップスタートを切ったものの浦田信輔に捌かれてしまい、その後も攻めを抑え込まれてしまった悔しい内容。そのウサを今回にぶつけたいところだ。優勝戦は6着だった内山の方は、そこまでの4日間がオール連対。エンジンは安定していた。この2人が地元の牙城を脅かす存在になる。
他のS級はと言うと、先のSGでは準決にも乗れなかった松尾啓史だが、エンジン自体はそう悪くなさそう。追い込みがしっかりしているので、ハンデ戦の方が向いているだろう。伊勢崎との相性抜群なのは浜野淳。エンジンの仕上がりは日によってムラだが、ここ一番での勝負強さは健在。優勝戦まで駒を進める可能性は高い。岩田行雄も近況は元気が良い。2月から新型タイヤに移行してから、その特性を掴んでいるのか、好成績が続いている。池田政和、人見剛志あたりはエンジン状態イマイチ。早急な立て直しが要される。
A級の中で特注は竹中一成。前走の地元GIで優出。優勝戦は重走路で末着だったが、2日目~4日目の3日間は全て1着。エンジンはかなり仕上っている。同じ地区の岡本博幸もこのところエンジンは安定している。レース道中の走りもしっかりしているので、車券に絡む可能性大。動き急上昇で、ナイター向きなのは田中賢。スタートの切れ味も良くなっており、早めの抜け出しも十分ある。オールスターで2勝を挙げた栗原勝測は、伊勢崎は準地元。当地では好走することが多い。大駆けで一発があるのは、稲原良太郎。オールスターの最終日も1着を決め、高配当を演出している。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-15(29期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-38(30期)〕
青山 周平〔船橋 S-5(31期)〕
内山 高秀〔船橋 S-25(26期)〕
池田 政和〔船橋 S-36(23期)〕
浜野 淳〔山陽 S-10(24期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-22(26期)〕