プレミアムカップ・ファイナリスト出揃う!
準決の日は気温が上がり、それに伴い走路温度も上がったため、レース終盤は態勢に変化がないシーンが多かった。つまり、序盤で好位置を先取りできた選手がそのまま押し切る展開が目立った。実力者の高橋貢や浦田信輔が優出を逃したのも、そのあたりの影響が大きかったと思われる。そんな中で、船橋勢の活躍が目立った。中村雅人が優出ならなかったが、それでも船橋からは6選手が優出を決めた。優勝戦も気温は高くなりそうなので、序盤の位置取りがカギになりそう。
優勝戦は0メートルオープンで行なわれる。注目の枠順は、選手による選択で決まった。選択順1番の西原智昭が1枠に入ると、その次からは選択順に内枠から決まっていった。
注目は完全優勝の可能性がある永井大介。2枠の好位置に入ったので、スタートを決めて押し切るとみた。そこで当ブログでは永井を本命に推す。準決は第12レースで多少走路温度が下がったとは言え、この日の最高上がりタイムをマークしている。優勝戦の日も準決と同じような気候になりそうだし、同じ第12レースで走れるのでセッティング的にもアドバンテージがある。展開もレース中盤からは態勢に変動がないものになりそうなので、序盤で先頭に立てることはかなり有利になる。
その永井を負かすとしたら青山周平。永井のスタートに乗って出て序盤勝負か、もしくはトップスタートを決めての振り切り。エンジンもだいぶ良くなってきたので、序盤次第では十分チャンスがある。他では、同様の理由で木村武之。やはり、だいぶ走路温度が上がってきた状況では、スタートを制した者がレースを制する可能性が高い。エンジン的にも先頭に立ってしまえば簡単には抜かれない状態にある。
一発逆転なら最内の西原か。もちろんスタート先行が条件になるが、外枠勢が競りかけてきてもスタート後の1コーナーで突っ張って行ければ、その後の展開はどうなるか分からない。レース中盤から後半にかけての追い込みが厳しくなりそうなので、5枠から外の選手にとっては厳しいレースになりそう。もちろんスタートで3番手までに付けて、速攻が決まれば誰にでもチャンスはある。
◎永井大介
○青山周平
△木村武之
△西原智昭
▲内山高秀
堅固山陽勢に外来勢が襲いかかる!
今回は直前にプレミアムカップが開催されている関係でS級選手は不在。A級とB級に分かれて勝ち上がって行き、A級とB級の2つの優勝戦が用意されている。車券を当てるべく、好調な選手や走りに特徴がある選手を挙げていきたい。
まずは地元勢から。好調なのは満村陽司。前走は飯塚一般開催で準優勝。優勝戦では一旦は先頭に立ったかと思ったが、同地区の矢野正剛になんとか抑え込まれてしまった。しかし、準決の動きを見る限り、晴れでのエンジンの仕上がりは良さそう。その矢野だが、こちらもエンジンは好調。更に初優勝を達成したことで、本人の自信にも繋がってくるだろう。デビュー当初は走りが安定せず、苦しい時期もあったが1級車に乗り替わってからは着実に力を付けてきている。今節の間にもメキメキと成長しそうだ。
他では人見剛志に注目。本来ならプレミアムカップに参戦していても不思議ではない選手だけに、今回メンバー的に手薄な開催では優勝争いに名乗りを挙げていきそう。前走が飯塚のGⅠで優出しており、エンジン的にも楽しみだ。また、同期の矢野に初優勝は越されてしまったが、31期の丸山智史も近況は走りが良くなっている。エンジンが更に良くなれば上位に食い込める存在。山本道夫も前走の飯塚で優出しており注意したい選手の一人。
船橋地区はランク筆頭が森谷隼人。前走は地元で久々に2級車に乗って参戦した。1級車になってから忘れかけていたグリップの開けっぷりを思い出している可能性もあるので、スピードアップに繋がるか。木村義明や佐藤正人の22期勢も状態はマズマズ。押田和也もエンジン上向きで、レース後半浮上してくることもある。
川口地区のランク筆頭は川原剛だが、レースは久々な上にエンジン状態もイマイチ。むしろ谷島俊行や相馬康夫の大駆けの方が怖いか。また、木村悦教もハンデ位置によっては好走してくる可能性大。
伊勢崎地区は新井淳がランク筆頭。前走は地元の一般開催で優出している。結果は4着だったが、それまでややスランプ気味だったので良化の兆しが出てきたと言える。他では、常に気合満点の田代祐一や、現在絶好調の田中賢と栗原俊介も参戦するので注目したい。
浜松地区からは遠藤誠が参戦。このところは記念レース続きで良い結果を残せていないが、今回のメンバーなら十分戦える。他では、年齢的な衰えを全く知らない鈴木章夫や一発力がある小林頼介、鈴木啓示に注意したい。
最後に飯塚地区は辻大樹がランク筆頭。エンジン的にはもう少し欲しいところだが、武器のスタート力を活かして速攻を決めてくるシーンも多く見られそう。小里健太は課題のスタートがまだ克服されていないが、並のスタートを切れるようになればエンジン的には戦える状態にある。やはりスタートに不安ある田島敏徳だが、前走は地元一般開催で優出し4着。エンジンはマズマズ良さそうだ。
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主な出場予定選手
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緒方 浩一〔山陽 A-54(30期)〕
満村 陽司〔山陽 A-55(26期)〕
丸山 智史〔山陽 A-59(31期)〕
森谷 隼人〔船橋 A-58(29期)〕
新井 淳〔伊勢崎 A-71(23期)〕
遠藤 誠〔浜松 A-74(25期)〕
辻 大樹〔飯塚 A-82(28期)〕
川原 剛〔川口 A-147(26期)〕
GⅠプレミアムカップ開幕!
年末のスーパースター王座決定戦へのステップにもなるGⅠプレミアムカップが、21日から川口オートで開催される。ランク上位者が火花を散らしレースを盛り上げる。
ランク上位者を中心に、各
地区ごとに選手の動向を追ってみる。まずは開催される川口地区から。
ランク筆頭は若井友和。前走は船橋のGⅡだったがあまり良い結果を残せなかった。しかし、その前の浜松一般開催では優勝をしているし、その時の動きを出せればいい戦いができそうだ。川口ランク2位は佐藤裕二。このところ記念続きで結果はイマイチだが、今回は久々に地元でのレースなので、いつも以上の力を出してくるか。次は森且行。森も記念での走りが続いている。優出はできていないが、どのレースでも試走タイム自体は出ており、マズマズの状態と言える。
他に川口で気になる選手は、連続優出中の大木光や、飯塚GⅠで優出した高橋義弘。船橋GⅡで優出した青木治親、更には前回地元で優勝した牛沢和彦などである。
次に、現在最強地区の船橋からは、まず全国ランク1位の永井大介。前走は地元のGⅡで見事優勝。これが今年の初優勝となった。ようやくエンジンの折り合いが付いてきたので、再び快進撃を見せてくれるか。ランク2位は青山周平。2月に入ってからはやや成績が不安定になっているが、それは1月が素晴らしすぎたため。エンジン自体はけっして悪くはないので、今回も大いに活躍できる。船橋ランク3位は中村雅人。前走は地元GⅡで優出し3着。優勝こそならなかったが、エンジンは良い位置で安定している。川口の走路は相性もいいので優勝争いに参加してくるだろう。
他では、地元GⅡで準優勝した片平巧は川口が得意だし、内山高秀や西原智昭らの若手も機力は上々。
伊勢崎地区は何と言っても高橋貢。前走は船橋GⅡで優出し4着。地元のGⅡで完全Vを達成してから1着がないのは気になるが、整備力の高さで優出を逃さないあたりは流石である。今回も早い段階で合わせてくる可能性が大きい。2番手は早川清太郎。近況は反則が続き、走り的にも無理できない状態だが、前回地元では試走30を切るタイムを出していたのでエンジンの方はマズマズか。3番手は浅香潤だが、前走の地元一般開催で久々に優勝。昇り調子での参戦となるので注目したい。
他では、短ハンデ戦や10オープン戦で強い岩沼靖郎や北渡瀬充、前走が船橋で2級車を久々に乗ってきた三浦康平が以前の開けっぷりを取り戻しているかもしれない。
浜松地区は金子大輔がランク筆頭。その金子は前走が船橋GⅡ。初日から全くリズムを掴めないまま開催が終わってしまった。その前の飯塚GⅠでも調子を落としていただけに、やや不安は残ったままだ。2番手の木村武之は状態安定。ここ9走でも、伊勢崎GⅡの優勝戦で8着が1回あるだけで、他は全て連対。スタートも切れているのでオープン戦向きだ。3番手の伊藤信夫は不参加の予定。
青島正樹と笠木美孝の22期コンビは相変わらずスタート切れているし、佐藤貴也も状態はマズマズ。岩科鮮太も前走が飯塚GⅠで優出しているので悪くない。
飯塚地区はタレント豊富。大将格の浦田信輔は前走が地元のGⅠで見事優勝。今年に入ってから快進撃が続いている。今回もファンの期待を裏切らない走りを見せてくれるだろう。2番手の荒尾聡はこのところ不調。昨年末のスーパースターからずっとドドドが完全には解消していない様子で、レースでも苦しい姿が見られている。良くなれば試走で30近辺のタイムを出してくるので、その辺をひとつの目安にしたい。3番手の有吉辰也はまだ復帰のメドが立っていない。
田中茂、篠原睦、久門徹の26期トリオはエンジン状態悪くない。他では重富大輔が課題のスタートを克服しており、今回のようなハンデ構成でも戦えることを証明している。
最後に山陽地区からは松尾啓史がランク筆頭。前走は船橋GⅡで、優出は逃してしまったがエンジンの方は悪くなさそう。2番手の藤岡一樹も前走は船橋GⅡだが、予選道中に大幅整備をして良化の兆しを見出していた。3番手の浜野淳は前走が伊勢崎の一般開催。結果は準優勝で調子は上向き。
他では角南一如が現在連続優出中で状態マズマズ。長い間苦しんでいただけに、ここから巻き返して行きたいところ。同期の前田淳も前走の伊勢崎で優出しており、流れは悪くない。
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主な出場予定選手
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永井大介〔船橋 S-1(25期)〕
青山周平〔船橋 S-2(31期)〕
浦田信輔〔飯塚 S-3(23期)〕
荒尾聡〔飯塚 S-4(27期)〕
中村雅人〔船橋 S-5(28期)〕
金子大輔〔浜松 S-6(29期)〕
高橋貢〔伊勢崎 S-7(22期)〕
松尾啓史〔山陽 S-8(26期)〕
若井友和〔川口 S-11(25期)〕
S級不在でA級、B級選手による個性派バトル開演!
今節は直後に川口でプレミアムカップが開催される関係でS級選手は1人もいない。A級・B級選手のみによる戦いは、選手の特徴をよく掴んでおいてから車券を買いたいところ。今回は選手の走りの特徴に重点を置いて何人か紹介していきたい。
まずは今回開催される飯塚勢から。
ランク的に筆頭は桜木公和。走りの特徴としてインコースを鋭く突いて追い上げる傾向がある。前団が込み合う展開だとインからインの攻めで突破してくる。また、試走タイムが多少劣勢でも、レースでは徹底した差しで連絡みも十分ある。
ランク2番手は牧瀬嘉葵。アウトコースをスピード乗って走るタイプ。1回先頭に立ってしまえば、そのまま押し切れる快速派。ただし、試走タイムには忠実で、しっかりタイムが出ていないと狙いづらい方だ。
中尾貴志は2級車時代からスピードには定評があった。1級車に乗り替わってからはスタートを含めて序盤の展開を苦しくしてしまう傾向がある。当面は安定したスタートを切ることが求められる。単独最後方からのレースなら持ち味をフルに発揮できるだろう。
辻大樹は速攻派タイプ。切れ味良いスタートから一気の攻めが得意で、短ハンデ戦などでは積極的に狙いたいタイプだ。
阿部仁志は、ひと頃よりスタートが良くなっている。道中の捌きは元々評価が高かった。未だ優勝の経験がないのが不思議なくらいだ。今回は初優勝に向けて全力で乗り込んでくるだろう。
田中輝義は攻撃力が高いタイプ。前を走る車の射程内に入れば必ず突っ込んでくる。課題だったスタートもだいぶ良くなってきている。
今回の外来で最も注目なのは伊勢崎地区。
渋太さがある鈴木清市や差しが強烈な伊藤正司、速攻力がある柿沼進一、独走力がある近藤裕保、雨走路での実績がある鈴木幸治などタレントは豊富。中でも、斡旋の関係で今期はB級になっている田中賢や栗原俊介には要注意。田中賢はS級並みの実力を備えているし、栗原俊介は只今、急成長中。1走ごとに力を付けており、ハンデ的にまだ魅力な今は車券的にも狙い目。
川口からは4選手だけだが、いずれも注目したい。中山透、小原望の31期両者はメキメキと力を付けている最中だし、高石光将や永井和幸は一人で走る展開になれば健闘できる。
浜松からは、かつてスーパースタートライアルにも参戦した経験がある筒井健太や、実力的にはS級選手と遜色ない松山茂靖らが参戦。他では、一発力がある青嶋裕治や近況好調が続いている吉田富重らにも注意したい。
山陽からは大挙参戦。ランク筆頭は緒方浩一。去年12月に地元のGⅠを制した後はイマイチな状態が続いているが、30期の中では上位級の選手だしこれからの成長に期待。ランク2番手は満村陽司。レース運び巧者で、道中の読みが冴えている。その状況に対応できる捌きも持っているので優勝争いに十分参加できる。他では、ハンデ的にチャンスが増えた山下知秀や、不安だったスタートが改良されている丸山智史、1級車に乗ってから着実に成長している矢野正剛らに注目。
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主な出場予定選手
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桜木 公和〔飯塚 A-69(24期)〕
牧瀬 嘉葵〔飯塚 A-76(29期)〕
中尾 貴志〔飯塚 A-77(31期)〕
辻 大樹〔飯塚 A-82(28期)〕
鈴木 清市〔伊勢崎 A-88(14期)〕
筒井 健太〔浜松 A-92(29期)〕
緒方 浩一〔山陽 A-54(30期)〕
中山 透〔川口 A-150(31期)〕
試走一番時計の永井大介が一番人気に応えた!
GⅡさざんかカップの優勝戦は船橋オートで16日、行われた。天気に恵まれ、第1レースから優勝戦まで良走路。試走で一番時計を出したのは全国ランク一位の永井大介の30だった。
次いで試走タイムが良かったのは中村雅人の31。その次に高橋貢、片平巧、青木治親の32。田辺誠が33で、2級車の山田達也と新井惠匠が38とイマイチだった。
展開は新井が逃げ態勢に入るがペースは上がらず、田辺を捌いた青木が新井を追う形。しかし、中村や高橋をパスした永井が早い段階で先頭に立った。そこからは後続を離す一方。今年の初優勝が地元の記念となった。2着には混戦を突いて片平が浮上。3着には高橋の攻めを何とか振り切った中村が入った。
永井は今年に入ってからなかなか結果を出せないでいた。今の車「シーザー」に乗り替わってからも整備の成果が表れなかった。それが、今回の準決あたりから良化の兆しが出てきて、優勝戦では完全に花開いた。永井らしいパワーある走りが戻ってきた。今年に入り約2ヶ月半苦しんでいたぶん、巻き返しに入りたいところだ。
今回のGⅡで企画された、2級車を駆っての戦いは非常に面白かった。GⅠやSGではなかなか難しいが、今後もGⅡなどで様々な工夫を凝らした企画レースを見てみたいものだ。