平成10年10月高崎競馬場にて騎手デビュー。以来、高崎競馬が廃止される平成17年1月まで騎乗を続け2033戦91勝。元騎手の目線からレースを分析から、現役時代の思い出など、様々な話題を楽しく書き綴ってまいります!
平成10年10月高崎競馬場にて騎手デビュー。以来、高崎競馬が廃止される平成17年1月まで騎乗を続け2033戦91勝。元騎手の目線からレースを分析から、現役時代の思い出など、様々な話題を楽しく書き綴ってまいります! 行って来ました!亀田興毅戦in横浜アリーナ!!
ものすごい熱気と殺気で興奮し、最後は感動して涙を流して来ました・・。
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私は今まで、ジョッキーの体型は、ボクサーに近いと思ってた。事実、亀田興毅選手の前座で登場した軽量級のボクサー達は、ジョッキーにかなり近い体型をしていた。でも、同じ軽量級でも世界チャンピオンをかけて争った、亀田興毅選手とファン・ランダエタ選手の体は、明らかに違う。 これが世界を目指す体か・・と溜め息が出るほど、全く脂肪のない、張り詰めた筋肉だった。
筋肉は、脂肪の4倍重い。だからジョッキーは、無駄な筋肉はつけないし、鍛え過ぎたりもしない。亀田選手のように、あれだけの筋肉をまとって50kg以下に減量するのは、想像を絶する苦労だろう。などと勝手に想像しながら、感極まっていたわけですが。
亀田兄弟といえば、派手なリップサービスというか、有言実行ですよね。全盛期の辰吉選手もそうだったけど、あんな風に自信満々に語ると、勝ってる時はいいけど、負けると悲惨。自分で自分を追い込んでいるようなもの。だからこそ、こんなにも盛り上がっているんだろうけど、絶対に、無言実行の方がプレッシャーが少ない分、楽だと思う。今までの日本の美意識においても、自信を表に出さない事が美徳・・みたいな感じだったし。亀田兄弟のパフォーマンスには、色々言う人もいるけど、私は勇気ある行動だと思う。
ディープインパクトで皐月賞を制し、武豊騎手が人差し指を立てた時も、同じように思った。いくら自信があっても、あの行動をとった事で、プレッシャーは大きくなる。
だけど・・ファンにとったら、とってもワクワクする。すっごく盛り上がる。一つの、エンターテイメントになる。
地方競馬にも、大きなレースで有言実行するジョッキーが現れたら・・競馬の場合は、競走馬というパートナーが必要だし、お金が絡んでいるので、不用意な発言は出来ないけれど・・。でも、もしも自信があったら、内なる闘志ではなく、「地方競馬をナメるなよ!」なーんて決めてほしい。
私は1度だけ、レース前に「絶対勝ちます!!」と宣言した事がある。その時は1番人気ではなかったし、連勝中の強い馬がいて、しかもリーディング上位のジョッキーが騎乗していた。プレッシャーで、ゲート裏で吐きそうになったけど、宣言通り勝つ事が出来たので、ものすごい自信になった。ただ、あまりのプレッシャーのキツさに、「もう2度と、あんな事は言わないぞ・・」と心に誓ったのも事実。
今月は、14日盛岡「クラスターカップ」・15日佐賀「サマーチャンピオン」・17日旭川「ブリーダーズゴールドカップ」と、交流重賞が続く。例によって、中央勢が注目される事が予想されるけれど、地方のジョッキーたちのコメントにも、細心の注意を払いたい。
「相手は強いけど、調子はいい」とか、「精一杯頑張ります」とかじゃなく、「俺の馬が1番強い!」なんて強気なコメントがあったら、絶対買っちゃうだろうな。
基本的には、「俺について来い!」的なタイプは苦手な私ですが、亀田選手に感化され、しばらくは強い男に魅かれる予想。相変わらず単純な、28歳夏の始まり・・
昨日のラベンダー賞、道営の「インパーフェクト」がクビ差で勝利した。ポスト・バルクと言われるだけに、これからさらに注目されるでしょう。
鞍上は、山口竜一騎手。宇都宮廃止後、道営に移籍して大活躍中!
まだ、高崎も宇都宮も健在だった頃、北関東の交流はさかんで、山口騎手とも一緒のレースに乗りました。とてもひょうきんな方で、いつも笑わされていたけれど、高崎が終了した後の宇都宮開催でお会いした時、「赤見ちゃん、悔しいよな・・」と真剣に言った顔が忘れられない。
「お前は女なんだから、競馬界から離れて結婚しろ」と忠告してきた人が多い中で、山口騎手は、
「移籍出来るなら、まだまだ続けた方がいい。」と言ってくれた。その時は、年齢的な事で山口騎手自身は移籍を諦めかけていたようだったけれど、晴れて道営に移籍し、活躍している姿は眩しいくらい。
地方競馬にまた一つ明るい話題が増えて、とても嬉しく思う今日この頃。私自身はどうやら高熱にやられている模様・・体温を測ると余計具合が悪くなりそうなので測ってないけど・・この10数年経験していない体調の悪さ&ニューハーフですか?ってくらいのハスキーヴォイス・・。
ドクター・赤見の分析によると、急激なジム通いで体力を消耗していたところに、気温の変化が加わり、レストランのクーラーに止めを刺されたよう。
現役時代、開催中に体調が悪くなると、調整ルームの食堂のマスターが、必ず「卵酒」を作ってくれた。みんなは、「ウゲー」とか「マズそー」とか言ってたけど、これを飲むと一発で元気になった。
この東京砂漠では誰も作ってくれないので、フラフラする体で買い物に行き、狭いキッチンで卵酒を作って飲んだ。
このブログは酒気帯びで書いたので、誤字脱字があったらあしからず・・。
明日の笠松10レースに、「ブラックベス」が出走する。
「レジェンドハンター」や「フジノテンビー」、高崎OPだった「タワリングドリーム」など、数年前なら一緒のレースに出るなんて考えられないようなメンバーと勝負する。
北関東に馴染みない方にしたら、「ブラックベスって??」と思うだろうけれど、高崎最後となったレースで、私が騎乗した「ファーストルーチェ」と叩き合いを演じた馬なのです。
あの頃、「ファーストルーチェ」の最大の敵だった「ブラックベス」。いつも負かす事が出来ずに悔しい思いをしていたけれど、最後の最後で交わす事が出来て本当に嬉しかった。
先日盛岡競馬場に行った時も、レースに出ていたけれど、その時は見せ場なく馬群に沈んでいた。
私にとって、「ファーストルーチェ」がパートナーであるように、彼はいつまでもライバル。どんなに相手が強くても、ライバルのズブズブな姿は見たくない!と勝手に思ってしまう。「ブラックべス」が強い姿を見せてこそ、「ファーストルーチェ」の勝利が生きるってもんです。移籍当初は活躍していたみたいだし、「ブラックべスよ、本来の姿をもう一度・・」と願いつつ、明日のレースを見ようと思う。
ところで・・ひさびさに、群馬に帰省して来ました!夜、家族3人で友達がママをしてるスナックに行ったのですが、カラオケ大好きな赤見家、歌うたびに採点&ダメ出し・・。両親に合わせて懐メロオンパレードだったのですが、「感情が入ってない!」「味がない!」と言いたい放題けなされました。でも、2人とも、すごく歌がうまいので、素直に聞く私。赤見家にとって、カラオケはとても重要なアイテム。大昔、私が初めて恋に破れた時、「これで失恋ソングに感情が込められる!」と言って友達を驚かせたほど。
だって歌って、すごく気持ちいいし、リフレッシュになるでしょう?私が帰省するたびに、家族カラオケ品評会になっています。
でも最近、ついに演歌に手を出して苦戦している私・・これをマスターしたら、いよいよ本格的に大人の女の仲間入り?!私にとって、カラオケの最大のライバルは、やっぱり母なのです。
今日は京都競馬場にて初のイベント。
明日はディープ登場とあって、玄関前にはすでに並んでいる人も・・改めてディープの偉大さを実感。
初のイベントという事でちょっと緊張したけれど、MCの領家華子さんと、お笑い芸人の池山心さんの爆笑トークに助けられ、楽しみながら終える事が出来ました。
イベントを進めている内に気付いたのですが、予想する時、調教時計を重要視する方、多いんですね。私自身、全くとは言いませんが、あんまり気にした事がなかったので以外でした。競馬ファンにはあたり前の常識をたまに見落としてしまうんですねぇ・・。
地方競馬の場合、開催のたびに使うのが基本です。そのたびに目一杯追い切りしたのでは、馬が疲れてしまう・・この辺の事情が、中央競馬とは違いますよね。
我が畠中厩舎では、追い切りをする時に半マイル・3ハロン・2ハロン・ラストとそれぞれタイムを決められ、1秒狂うと怒られました。速くても遅くてもダメ。指示の通りのタイムで走らせる。これがすんごく難しいんですけどね。
だから調教タイムが速いのは速く走らせたからで、遅いのは遅く走らせたから・・という概念が抜けないようで・・。
「追い切り動いても、レースに直結しませんよ。」という私の言葉に、「数字は嘘をつきません!!」と池山さん。確かに、走り方や反応で判断するよりも、正確でわかりやすいかも。
私が予想する時の判断基準は、まず鞍上を見る。で、前走&過去成績を見て、血統と馬場状態を考える。実際に競馬場へ行った時や、中継を見られる時、一番重要視するのは返し馬なんですけどね。
私の返し馬予想、これがなかなか当たるんですよぉ〜。でも・・前日予想は試行錯誤中!!完全に迷宮に入り込んでる状態です・・。
池山さんの意見を参考に、調教時計も大事に扱ってみようっと。結果は後日、ご報告します。
昨日今日と、美浦トレーニングセンターに行って来ました!
初めて記者用の寮に宿泊したのですが、なかなか快適。さすがJRAですね。
何人かの記者さんとお酒を飲みながら、色々な話をしました。苦労した事や嬉しかった事、悔しかった事など、マスコミならではのお話を聞いて、なんだかとても考えさせられました。
現役時代、私はマスコミの事をどう思っていたか・・よくよく考えてみると、それほど重要視していなかった気がする。競馬専門の記者さんは別として、私にインタビューに来る方々は、競馬に興味のない人が多かった。「トレセンて何ですか?」「調教師って何ですか?」と言われると、いくら出たがりの私でも、テンション落ちるってもんです。「なぜジョッキーになろうと思ったのか」「女性だからこその苦労は?」とお決まりの質問が続き、「セクハラ対策は?」と来る。
そもそもセクハラが何であるかよくわからず、よって全く気にした事がない私。でも、記者さん達はそんな答えは望んでないので、なんとか「苦労話」を引き出そうとする。私が語った話を自分の価値観で編集
する訳ですよ。そうすると、結局私の言葉とは意味が違う物になってくる。
「そういう意味で言ったんじゃないのに・・」という事が何度もあり、だんだんと無難な答えしか言えなくなって行きました。人に伝えるって、本当に難しい。そして赤見千尋の文章として世の中に出回れば、例え私の言葉じゃなくても、撤回する事は難しい。 自分が伝える側になってから、こういう事だけは絶対に避けたい!と思ってます。
ただ・・伝える側になって初めてわかった事もある。読み手が望んでいる内容、スポンサーが望んでいる内容、そして語ってくれた人の望んでいる内容と、自身の書きたい内容と・・それらを総合的に考えなければいけない。それは傍目で見るよりも簡単な事ではなく、事実、現在の私の一番の悩みになっている。
美浦でお話した記者さん達は、競馬専門で知識も多く、競馬サークルでもお馴染みの方々。現場の人からも信頼されているようだけど、全員が友好的、という訳でもないらしい。
中央の現場の方々は、私とは比べものにならないくらい取材を受ける。中には、自分が語った事とは違う事を書かれたり、大幅に脚色されて、嫌な思いをした人もいる。そうなると、マスコミと距離を置きたくなる気持ちは良くわかる。 一人でも、そういう記者がいるとしたら、現場としたらいちいち見分ける時間はないので、マスコミ全般に不信感を抱かなければならない。
でも結局、そういう記者は一部だし、多くの記者さんは信念と常識を持って仕事している。「自分がマスコミ側になって、それが良くわかりました!」と、某有名記者さんに伝えると、「ありがとう」と言って嬉しそうに乾杯してくれました。
大切なのは、一人一人との人間関係。現場対マスコミではなく、人対人。人間としての信頼があれば、本音を語ってくれるし、語られた側も、悪用する事は出来ない。現場側でもマスコミ側でも、最後はやっぱり人間性。
私自身、信頼に値する人間か?と考えた時、まだまだ未熟さを痛感。文章力や表現力、競馬知識を勉強するのはもちろんだけど、コミュニケーション能力や人間性も追求しないと、この世界では大きくなれないな・・と実感した、美浦の静かな夜でした。