*17日(日)盛岡 第12R『ジュニアグランプリ』 芝1600m 17:10発走*
2歳芝の全国交流戦。
北海道から2頭が参戦し、迎え撃つ地元勢は8頭。計10頭で戦います。
芝経験のない馬が6頭いて比較が難しいところですが、まずは芝経験組みの実績から見ていきましょう。
今回と同じ舞台で戦った若鮎賞は大きな指針になりますね。
ここは芝の新馬戦を快勝して挑んだジョースポーツが1番人気に支持されましたが、8番人気のベストロードが直線豪快に伸びて差し切り勝ち。
2着は中団からよく伸びたコウギョウカナリアでした。
ベストロードに関しては、初の芝挑戦だった前々走でリュウノフェスタゴに3馬身差の完敗を喫しています。
この時は道悪、前走は良馬場ということで、この辺りに好走の要因がありそうですね。
台風が近づいている日本列島ですが、明日の盛岡競馬場ピンポイント天気予報では、15時頃から弱い雨が降り出して、18時には強い雨に変わると出ています。
う~ん、ちょっと馬場が悪化する可能性がありそうです。
ということはリュウノフェスタゴの出番?
若鮎賞は4着に敗れましたがコンマ4秒差。これで道悪になれば前々走の再現もあると思います。
コウギョウカナリアは若鮎賞で初芝、一気の距離延長という厳しい条件の中、ベストロードの半馬身差2着ですから収穫の大きなレースでした。
今回2度目の舞台で、さらなる前進を期待します。
そして2歳といえば道営勢。
初芝ということでどこまで走れるかやってみないとわかりませんが、今年は札幌のクローバー賞をダブルシャープが、すずらん賞をリュウノユキナが勝利するなど例年以上のレベルの高さを見せています。
今回の道営勢で注目しているのはモリノラスボス。
エスポワールシチー産駒らしくスタートが上手でスピードがある馬です。
芝適正は走ってみないと、という感じですが、馬場が悪くなればチャンスは大きいのではないでしょうか。
◎5、リュウノフェスタゴ
〇2、ベストロード
▲3、コウギョウカナリア
△4、モリノラスボス
△8、プリヴィレッジ
ばんえい競馬で長らく活躍し、今年3月のばんえい記念を最後に引退したキタノタイショウ。
種牡馬として第二の人生をがんばっていたのですが、8月21日繋養先の牧場で死亡しました。死因は腸ねん転だったそうです。
2015年、ばんえい記念を制したキタノタイショウと大河原和雄騎手
長年コンビを組んだ大河原騎手に事情をお聞きしました。
大河原騎手
「本当に残念です。
亡くなる前の週に牧場に会いに行ったんですけど、その時は元気でした。
種牡馬としても優秀で、大人しいし賢いし、牧場の方々もとても喜んでいて。
亡くなったと聞いた時は本当にショックでした...。
とても悲しいですけど、ただ、お嫁さんはたくさん集まっていたんですよ。
60数頭に種付けしたそうなんです。
ばんばでこんなに集まるなんて、なかなかないですからね。さすがキタノタイショウですよ。
DNAを残してくれたんでね、子供たちに乗るという楽しみを残してくれました。
キタノタイショウには本当に感謝しています」
亡くなったことはとても悲しいですが、来年生まれてくる子供たちの誕生を心待ちにしたいです。
昨日大井競馬場で行われた、全国交流戦の長距離重賞『東京記念』。
愛知から遠征したカツゲキキトキトは、珍しく逃げる形になりましたが、最後まで踏ん張って2着。
見せ場十分の内容で、このレースでは初の他地区勢による連対を果たしました。
錦見勇夫調教師
「前走休み明けを使ってだいぶ良くなっていたんですけど、もう一度使えていればもっと良くなっていたと思います。
力があることは間違いないですし、次は白山大賞典を目指します。
これを使ってさらに良くなってくれると思うので、去年負けた悔しさを晴らしたいです」
大畑雅章騎手
「スタートで出負けしてしまったんですけど、すんなりハナに行くことができました。
道中もいい感じだったし、最後は惜しかったですけど、まだ最高の状態というわけではない中で、よくここまでがんばってくれましたね。
次は白山と聞いているので、休み明け3戦目でもっと良くなると思います。次またがんばります」
昨年の白山大賞典は初の古馬相手に自分の競馬ができず悔しい思いをしましたが、その後強豪に揉まれて一段と成長しましたから、今年どんなレースを見せてくれるか楽しみです!
そして、東京記念を勝ったのは12番人気のサブノクロヒョウでした。
好位につけると終始いい手ごたえで追走し、勝負所でも一頭抜けた手ごたえで、直線堂々の先頭。
強い内容で押し切りました。
阪本一栄調教師
「正直びっくりしました。
最近はスタートが悪くて思ったようなレース運びができないでいたんですけど、和田くんが上手く出してくれて最高の位置取りでレースをしてくれました。
道中もいいレースができるんじゃないかと見てましたけど、まさか勝ち切ってくれるとは。
本当に上手く乗ってくれましたね。
次はまだ考えていないですけど、JBCには行きたいと思っています」
阪本調教師から絶賛された和田譲二騎手は、これが意外にも重賞初制覇。
大きなケガにより長らく休養していた時期もありましたが、昨年復帰するとじわじわと結果を出し、再び存在感を示していました。
そしてここで待望の初重賞制覇!
単勝万馬券というおまけつきで、大きなインパクトを残しましたね。
昨年の復帰時
和田譲二騎手
「これまで重賞では2着3着が多かったので、勝つことができてとても嬉しいです。
サブノクロヒョウも自分自身もまだこれからなので、また応援よろしくお願いします!」
3着は新興勢力のキングニミッツ。
石崎駿騎手
「途中までは完璧に運べて、勝てるかなと思ったんですけど、最後もうひとつ伸びなかったですね。
もしかしたら、使ってきた疲れがあったのかもしれません。
でも成長を見せてくれたし、重賞でこの内容というのはとても収穫のあったレースだったと思います」
4着は1番人気ユーロビート。
吉原寛人騎手
「スタートで躓いてしまいました。
すぐコーナーに入るのでゴチャゴチャしたレースになってしまいました...。
最後は外に出してよく伸びてくれたんですけど」
大井2400mは向正面スタートからすぐに最初の1コーナーに入る上に、長距離戦でスローで流れるため、今回もポジション争いは難しい戦いが繰り広げられました。
力を出し切れなかった馬も多かったので、また次の戦いに期待したいです。
*14日(木)門別 第11R『イノセントカップ』 1200m 20:40発走*
8頭と少頭数ですが、JRA挑戦後の馬が4頭いて、比較が難しいメンバー構成です。
本命にしたのはアポストル。
7月のフレッシュチャレンジは中団から直線でぶっちぎって大差勝ち。
2戦目で重賞ブリーダーズゴールドジュニアカップに挑戦し、最後方から直線よく伸びて3着に入りました。
1着が栄冠賞も勝っているサザンヴィグラス、2着がJRAのクローバー賞を勝つダブルシャープですから、かなりレベルの高いレースだったと思います。
先行力はないですが、直線でしっかりと伸びる末脚は大きな武器。
距離は再び1200mになりますが、新馬を勝った舞台で重賞初制覇を期待します。
対抗はヤマノファイト。
栄冠賞では中団から渋太く伸びて3着を確保。
重賞でも戦える手ごたえを掴みました。
ここ2戦はJRAの芝挑戦で惨敗が続いていますが、この時期に強い馬と戦って揉まれることは、大きく成長を促してくれるでしょう。
今回は地元戦に戻るし、エスポワールシチー産駒で本来はダッシュ力がり先行できる馬。
自分の競馬ができれば上位争いしてくれるのではないでしょうか。
ミスターバッハは前走で2勝目を挙げてオープン勝ち。
不良馬場の中、直線よく伸びてダモンデを差し切りました。
ブリーダーズゴールドジュニアカップでも、渋太く食い下がって5着に食い込んでいるし、今回のメンバーならば十分戦える力はあると思います。
新馬勝ち後にクローバー賞に挑戦したユニバーサルライト、2勝馬のダモンデまで。
◎4、アポストル
〇8、ヤマノファイト
▲2、ミスターバッハ
△7、ユニバーサルライト
△1、ダモンデ
*10日(日)金沢 第11R『サラブレッド大賞典』 2000m 17:00発走*
これまで金沢の3歳世代はヤマミダンスが引っ張ってきていましたが、ダービーで負けてからちょっとリズムが崩れている様子。
他の馬たちも勝ったり負けたりのメンバーで比較が難しいですが、ここは石川ダービー馬ヴィーナスアローを本命にしました。
石川ダービーは久しぶりの地元戦でしたが、さすがに強いメンバーに揉まれて大きな成長を見せてくれましたね。
この馬は先行力のあるタイプではないけれど、ロングスパートができる末脚を持っています。
前走のMRO金賞はいいところなしの9着に終わってしまいましたが、金田一調教師のお話しでは、今回は状態が上がっているとのこと。
調子さえ戻ればここでは上位の存在ですから、巻き返しを期待しています。
対抗はサッキーヘラクレスにしました。
北日本新聞杯は2着、石川ダービーは3着とがんばっていましたが、MRO金賞では中団から伸びきれずに7着に惨敗してしまいました。
パートナーを組む中島龍也騎手のお話しでは、気性的に難しいところのある馬で、この時は深いブリンカーを試したそう。
それがマイナスの方に出て集中力を欠いてしまいましたが、前走で浅いブリンカーにしたら再び好走して勝利。
C1の戦いでしたが、相手はMRO金賞を勝ったムーンファーストですから、胸を張れる勝利です。
馬具の方向性も固まったし、引き続き好調キープということで、人馬ともに重賞初制覇もあるのではないでしょうか。
MRO金賞を逃げ切ったムーンファーストは、逃げられるかどうかが大きなカギ。
外枠に入り、他にも行きたい馬がいるので楽な展開にはならないでしょうが、行き切ってしまえば多少速くなっても粘り込めると思います。
これまでこの世代を引っ張って来たヤマミダンスの評価を下げなければいけないのは寂しいですが...
前走得意の短距離戦でも5着に負けてしまったことは大きいです。
リズムさえ取り戻せば、全国級に力のある馬ですから、もう一度調子が上がって来るまで待ちたいです。
夏場得意なゴールドハリアーまで。
◎1、ヴィーナスアロー
〇7、サッキーヘラクレス
▲11、ムーンファースト
△3、ヤマミダンス
△6、ゴールドハリアー