涼しくなったと思いきや、再び暑さが盛り返している今日この頃ですが...
今日から3日間の連休に入った方も多いのではないでしょうか?
明日は全国の競馬場で、3つの重賞が行われます!
まずは、金沢で行われる2歳重賞『兼六園ジュニアカップ』。
右回り1400m、北陸・東海・近畿・中国地方交流戦です。
『兼六園ジュニアカップ』出走表
今年は、笠松から【モエレトゥループ】【マルヨコンバット】、名古屋から【オートフォーカス】、兵庫から【エルウェーオージャ】と4頭の遠征馬がやって来て、全10頭で戦います。
キャリアが浅い上に、4頭の遠征馬が加わって、比較が難しいところですが...
まず注目したのは、笠松の【マルヨコンバット】です。
デビューして2連勝。
1戦目は逃げて、2戦目は2番手からのレースで圧勝。
レースも上手でセンスもいいですね。
今回はいきなりのメンバー強化になりますが、輸送をクリアして、上手くレースの流れに乗れればここでも差はないと思います。
そして名古屋の【オートフォーカス】。
中央で2戦した後、名古屋に転厩して2連勝。
転厩初戦は途中から先頭に立って5馬身差の圧勝、2戦目は逃げて快勝。
どちらも1400mですから、コースは違えど不安は少ないですね。
ただ、馬体重が400キロちょっとと小柄なので、輸送で身体が減らないことが条件。
当日の馬体重やパドックでの気配に注意します。
地元金沢の中では、【ナエマ】に注目しています。
遠征馬と比べて輸送がないのはプラスですし、使って身体が増えているのも好ましい材料です。
新種牡馬の【スニッツェル】産駒。
今回の舞台を勝っているのも心強いです!
◎5、マルヨコンバット
〇9、オートフォーカス
▲10、ナエマ
△1、ダンシングサクラ
『兼六園ジュニアカップ』の発走時間は、16:05です!
そして、盛岡で行われる2歳重賞『ジュニアグランプリ』。
左回り芝1600mの地方全国交流戦です。
『ジュニアグランプリ』出走表
ホッカイドウ競馬から【スカイキングラブ】【スクランブルエッグ】が遠征し、全9頭で争います。
まだキャリアの浅い2歳馬たちのレースですから、なかなか読みが難しいところですが...
デビュー2連勝中の【ベストマイヒーロー】に注目しています。
デビュー戦は、盛岡芝1000mで9馬身差、2戦目は水沢1400mで8馬身差の圧勝と、圧倒的な強さで勝ちあがって来ました。
今回はマイル戦なので、距離の経験がないことが少し不安点ではありますが、外枠に入って揉まれる心配も少ないですし、ここも強いレースを期待してます。
そして前哨戦を圧勝した【シーグランディ】。
前走は3番手から、余裕の4馬身差の競馬。今回と同じ舞台を勝っているのも大きいですね。
時計も優秀ですし、デビューからこちらも圧倒的な強さで2連勝。
今回はさすがに相手が強くなりますが、どんな競馬を見せてくれるか楽しみです。
道営からの遠征馬【スカイキングラブ】は、まだ1戦のキャリアながら勝負強いレースを見せてくれました。
初芝・初距離・初コースとなりますが、血統的にも芝は十分こなせますし、レベルの高い道営の2歳馬ですから、侮れません。
◎8、ベストマイヒーロー
〇2、シーグランディ
▲7、スカイキングラブ
△3、リュウノフラッシュ
『ジュニアグランプリ』の発走時間は、16:20です!!
続いてはばんえい、帯広競馬場で行われる『銀河賞』。4歳馬の別定戦です。
『銀河賞』出走表
ばんえい競馬を予想する上で大切な馬場水分を見てみると...
今日は晴れで2,3%。
今夜から弱い雨が降り始め、明日の午後まで降るという予報ですから、この数字よりも増えそうです。
ただ、あくまで弱い雨予報ですから、大きな変化はないんじゃないでしょうか。
出走馬10頭中、1番重い斤量を曳くのは【キタノタイショウ】。
3歳時には『イレネー記念』を勝ち、ばんえい3歳3冠レースである『ばんえい菊花賞』『ばんえいダービー』を制して2冠に輝きました。
今年に入ってからは勝ち星から遠ざかっていましたが、ここ2戦連勝して復活の狼煙を上げています。
気になる点は、同じく4歳重賞の『柏林賞』の成績。
トップハンデ720キロを曳いて、7着に敗れました。
その時の最軽量は【コマクイン】の670キロですから、最大50キロの差がありました。
今回の最軽量は【ワタシハキレイズキ】と【コマクイン】の690キロですから、最大差は40キロ。
連勝の勢いと、これまでの実績を考えても、ここは上位争いが期待出来そうです。
初の重賞挑戦で『柏林賞』を制した【ジャングルソング】は、今回710キロ。
『柏林賞』では【キタノタイショウ】との差が30キロありましたが、今回は20キロ。
この辺りが気になるところではあります。
『はまなす賞』を制した【アアモンドヤマト】、今年9勝している【トモエエーカン】、最軽量【コマクイン】にも注目してます。
◎10、キタノタイショウ
〇9、アアモンドヤマト
▲8、トモエエーカン
△7、コマクイン
『銀河賞』の発走時間は、20:05です!!!
昨日、地方競馬全国協会から発表になった、『平成22年度 第2回調教師・騎手新規合格者』。
すべて兵庫所属で、調教師3名、調教師補佐1名、騎手1名が見事合格し、9月29日付けで免許が交付されます。
今回、新たに騎手免許試験に合格したのは...松浦政宏騎手。
1991年に兵庫所属でデビュー。
地方通算786勝を挙げ、2006年、32歳で騎手を引退しました。
そして、36歳になった今、再び騎手免許を手にしたのです。
地方競馬の騎手免許試験を受ける資格は、〈16歳以上〉という規定はあるものの、上限はないそうです。
(ちなみに、地方競馬教養センターの騎手課程を受験出来るのは20歳まで)
それでも、36歳で再び合格するというのは、かなり稀なケースです。
「騎手を引退して、1度外の世界に出ました。
2年くらい、全く別の仕事をしていたんです。
それで、1年ちょっと前くらいに、厩務員として競馬場に戻って来ました。
所属の野田学先生から、もう1度騎手としてチャレンジしてみないかって言っていただいて。
36歳で、改めて騎手に挑戦することは、思い切った決断ではありましたけど。
周りの人たちも応援してくれたし、この年でまた騎手になることを勧めていただけて、本当に嬉しかったです。
今はまだ合格したばかりで、勝負服を新しいデザインにするかとか、何日にデビューするかとか全然決まっていないんですよ。
でもとにかく受かったことで、気持が引き締まりました。これまで以上に頑張らないと!!
これからは、応援してくれた周りの人たちに感謝しつつ、馬の能力を最大限引き出すような騎乗がしたいです。
そうすれば、おのずと結果はついて来ますから」
今回は、残念ながらまだお写真がなかったのですが...
再デビューしてから、新たな勝負服(になるかも?)姿のお写真を改めて掲載します。
松浦政宏騎手の復活で、激戦区の兵庫がさらに熱くなりますね♪
大井競馬所属の石川駿介騎手は、6月から佐賀競馬場へ遠征し、武者修行を行っています!
修行期間は9月いっぱい。
ラスト2週間の滞在となった、現在の心境をお聞きしました!
:まずは、今回の武者修行のきっかけを教えて下さい。
「大井の先輩である、真島大輔騎手に声をかけてもらったんです。大輔さんのお父さんが佐賀で調教師をしてますから、行ってみないかって。
それまで2年くらい、乗り鞍が少なくなって悩んでいたんです。
同期の本橋孝太騎手(船橋)も、高知で武者修行してから活躍してますし、どこかに行って勉強したいと思っていたので、すぐに決断しました」
:実際に行ってみてどうですか?
「みなさん、温かく迎えて下さいました。
大井では3時に起きていたんですが、こっちでは1時半に起きてます。午後の作業にも出ているので、1日終わるとクタクタになってすぐ寝てしまうんです。
でも、調教をつけた馬はレースに乗れることも多いですし、たくさん勉強出来て楽しいですね。思い切ってこっちに来て、本当によかったと思います」
:佐賀だけでなく、荒尾でも騎乗していますよね。
「はい。佐賀の全休日には、荒尾へ行って調教をつけてます。
今出来ることを精一杯やりたいので。
だから、こっちに来て4ヶ月、休みは佐賀と荒尾の全休日が重なった一日だけです」
:レース自体はどうですか?
「佐賀はとにかく先行有利。スタートで決まるという感じです。
だからかなり先行争いが激しいですね。そこは大井とは違うところです。
荒尾はコーナーもゆったりしてますし、佐賀よりも直線が長いので、乗りやすいですね。
こっちに来て、思った以上にレースに乗せてもらえるし、前よりも自信を持って騎乗出来るようになりました」
:修行期間も残り少なくなりましたね。
「そうですね。かなり中身の濃い4ヶ月でした。
26日までこっちのレースに乗れるので、悔いのないレースがしたいです。
今まで教えてもらったことを全部出したいですね。
今回の修行は、真島大輔騎手に声かけてもらって、お父さんである真島元徳厩舎でお世話になりました。
競馬に対して真剣だし熱い性格なので、親子だな~と感じましたね。
お2人の期待に応えたい!という気持ちも大きいです」
この4ヶ月で、たくさんのことを吸収した石川駿介騎手。
現在22歳。
これからどんなジョッキーに成長していくのか、楽しみです!
4月にレース中落馬して、怪我で休養していた皆川麻由美騎手。
今月に入って、元気に復帰を果たしました!
最初の病院では、頚椎損傷と診断されて入院していましたが、その後腰の圧迫骨折も判明。
2ヶ月近くもギブスを着けて入院していたそうです。
「4ヶ月も休んだのは初めてですね。
当初、復帰は10月くらいかなと思ってたんですが、思いの外早く復帰出来ました。
久しぶりのレースは、すごく面白かったです。
怪我した時は、3コーナー辺りで落馬したんですけど、その時の記憶が全くなくて。
だから、恐怖心もなかったですね。
11月にはレディースジョッキーズシリーズがあるし、そこを目標にしてました。
まずは怪我のないように騎乗することが第一ですが、復帰後初勝利を早く挙げたいです!!」
皆川騎手らしい、明るく元気な声を聞かせてくれました♪
今回の旅では、初めて乳母に会って来ました!
乳母とは...
出産で母馬が死んでしまったり、弱ってしまった時
母乳の出が悪い時
母馬が育児を拒否した時
長く子供を生ませるために、母馬の仕事を軽減したい時
など、母馬の代わりに仔馬に母乳を与え、子育てする馬のことです。
仔馬たちはすぐに本当の母だと思うそうですよ。
乳母の仕事期間は短く、仔馬が生まれてから乳離れするまでの半年以内。
どんな馬でも、秋には乳離れして母馬と別れて暮らすことになりますから。
今回訪ねた牧場は、浦河にある村下牧場。
ちょうど乳母の仕事を終えて、牧場に帰ってきていた母馬に会わせていただきました。
種類はハーフリンガー。
サラブレッドよりも体高が低く、がっしりとした感じ。
乳母には他に、道産子やばん馬などがよく用いられるそうです。
ここで気になるのが...乳母の産んだ仔馬たちの存在。
お母さんがいなくなって、どうするんだろ...と疑問に思っていたところ、2つの方法で育てていました。
1つは、他の乳母に育てさせるという方法。
サラブレッドの場合は、1頭の母が1頭の子供を育てるという図式ですが、乳母に使われる馬たちはサラブレッドよりも逞しく、1度に2頭3頭に母乳を与えることが出来るそうなんです。
乳母を扱っている牧場では、何頭も飼育している所もあり、他の牧場へ貸し出す乳母と、自分の牧場で子供たちを育てる乳母がいるそうです。
もう1つが、ミルクで育てる方法。馬用の粉ミルクもあるそうですよ。
村下牧場では、先ほどの乳母の子供が、別の場所で飼育されていました。
母乳を飲んだことがないそうなんですが、一緒に飼育されている仔馬のおっぱいを飲むふりをして、その感覚を味わっていましたよ。
優秀な乳母は、かなり早い段階で予約が入っているそうです。
料金は、平均して50万円ということでした。
セレクトセールなど、乳離れ前の当歳馬のセリの時には、母馬と仔馬が一緒にセリ場にやって来ます。
この時、どう見てもサラブレッドに見えない馬たちが、少なからずいるのですが...
彼女たちが乳母です。
今度セリを見る時に、ぜひ見つけてみて下さいね。
良血馬や成績優秀だったお母さんも偉大ですが...
代理の母として子育てする、乳母もまた偉大な存在です。