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2006年2月 アーカイブ

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レース回顧(2/24~2/27)

2006年2月27日(月)

 24日(金)に行われた開陽台特別(4歳以上470万円未満)は、3番人気のアローコマンダーが快勝。道中は後方を進み、第2障害もじっくりためると、最後は末脚が爆発。障害は4番手通過ながら、みるみる差を詰めて、ゴール手前5メートルで先頭を奪い取る見事なレースを見せました。2着は先頭で障害を越えたナリタボブサップ。つねに上位に食い込む堅実さは、さすがといえましょう。
 その前、第9レースに行われた勝入混合別定800万円未満は、9番人気の伏兵ユウセイマーチが優勝。近走は勝ちきれないレースが続いていましたが、今回はオープンクラスも含めたメンバーでの勝利だけに、きっかけをつかんでほしいところ。
 25日(土)のメイン花咲岬特別(4歳以上550万円未満)は、3番人気のイケダガッツが圧勝。第2障害では、各馬が動かないうちにクリアしてしまう離れ業を披露。問答無用のワンサイドレースを演じました。フクイズミは大きく離れた4番手で障害を越えましたが、各馬が重い馬場に苦戦するなか、止まることなく歩き続けて2着を確保しました。
 なお、この日の第9レース勝入別定470万円未満は、近走好調のバンゼンが優勝。手綱を取った大河原和雄騎手が、通算2000勝を達成しました。
 26日(日)のメインレースはウイナーズカップ(4歳以上、重賞特別競走優勝馬)。スピードカザンが出走を取り消して、9頭立てで争われました。優勝はヨコハマボーイ。前走は8着と大きく敗れましたが、ここですかさず立て直してきました。第2障害は2、3番手でクリアも、そこからギャロップで先頭に立つ豪快さ。トップハンデもものともせず、2分に満たない高速決戦を制しました。2着は先行策が定着してきたシンエイキンカイですが、今回ばかりは相手が悪かったとしか言いようがないでしょう。3着は、前走で連勝が止まったカネサブラック。重量面の優遇があるとはいえ、このメンバーを相手に上位で入着するのは実力の証明。今後に期待が持てそうです。
 第10レースに行われたダイヤモンドダスト特別(4歳以上オープン)は、ミサキスーパーが1番人気にこたえて優勝。3頭横並びの大接戦を、わずかに制しました。障害下で仕掛けを一呼吸遅らせたのが、最後の踏ん張りにつながったように思われます。本来なら来週のチャンピオンカップに名前を連ねているはずの馬ですが、堅実な走りはさすが実績馬というべきでしょう。きわどい2着となったトモエパワーは、どうにも勝ちきれない印象。ただ今回はトップハンデということもあり、実力があるところを見せたと評価するべきです。
 27日(月)に行われたのはスターダスト特別(4歳以上800万円未満)。近2走1、2着と好調のダイヤサンデーが優勝しました。第2障害を3、4番手で越えると、ギャロップで先頭のプリンセスサクラコを射程圏に。一騎打ちは最後まで続きましたが、わずかにダイヤサンデーの馬体が前に出たところがゴールでした。先週のスピードカザンの項でも触れましたが、ダイヤサンデーも11歳だけに競走生活のラストスパート。陣営も目一杯の仕上げを施していると思われます。次走も期待したいところ。

25日以降の映像はこちら

今週のみどころ(2/24〜2/27)その3

2006年2月26日(日)

 27日(月)はメインレースにスターダスト特別(4歳以上800万円未満)が行われます。混戦が予想されますが、ここはダイヤサンデーに期待できそう。近2走は1、2着と好調で、それを維持していれば最有力です。ただタカラボーイも堅実に上位入着を果たしており、ここも争覇圏といえそう。またユウセイマーチも再度の一発が期待できるでしょう。もちろん実績馬プリンセスサクラコの走りにも注目です。

今週のみどころ(2/24〜2/27)その2

2006年2月25日(土)

 26日(日)のメインはウイナーズカップ(4歳以上、重賞特別競走優勝馬)。今シーズン、重賞もしくは特別レースを勝った馬による一戦です。シンエイキンカイやヨコハマボーイなどのオープン馬をはじめ、ギャンブラークインやウィナーサマーなども出走を予定しています。注目したいのは、前走で惜しくも連勝が止まったカネサブラックで、重量的にも恵まれているだけに好勝負できるでしょう。同じく重量の面からいえば、ウィナーサマーの一発にも期待できそうです。
 第10レースにはダイヤモンドダスト特別(4歳以上オープン)が行われます。近走抜群の安定性を誇っているスターエンジェルや、実力馬ミサキスーパーあたりに注目が集まるでしょう。また、ここへきて調子を上げているエビスオウジャにも期待できそうです。
 27日(月)のレースについては、26日にアップいたしますのでご了承ください。

馬券おやじは今日も行く(第14回)  古林英一

2006年2月24日(金)

いつまで続くぬかるみぞ
 ~ばんえい必勝法の探求 その1~

 今回はがらっと趣向を変えてタイトルどおりの馬券ネタである。

 おそろしいほど馬券があたらない。わがばんえい競馬は今年から周年開催となった。一刻も早く泥沼から脱却しないと小生の財政は破綻してしまうのである。

 ウソでも小生は学者であるからして、まず冷静に現状を把握するところからはじめなくてはならないのである。

 小生の今年1月からの馬券収支において、回収率は約60%にとどまっている。つまり、1万円投資して6千円しか取り返していないということである。わずか1回や2回の試行であれば決して不思議な現象ではないが、こういっちゃなんだが、正月以来ばんえいは皆勤賞である。1月元旦からスタートして、2月20日まで、すでに26日間開催された。平均1日4レースは手を出しているから、100レース以上やっていて、この結果なのである。サンプルとしては決して少ない試行とはいえないだろう。

 まず、回収率60%という低率にとどまっている理由を根底から問わねばならない。ウソでも学者である小生としては、冷静に近代科学の方法論にたって検討せねばならぬ。まず仮説を立てねばならない。小生が最初に立てた仮説は、「経営難に苦しむ市営競馬組合が密かに控除率を上げたのではないか」というものである。とりあえず他人の責任に帰するというのが最も安易な解決策だ。先刻ご承知のように、競輪競馬の控除率は約25%。したがって、アトランダムに馬券を買っても回収率は75%になるはずである。この点は強調したい。宝くじやTOTOに比べりゃいわゆる3競オート(競馬競輪競艇オートレースの総称)の控除率は格段に低い。つまり世間一般の、無知なマスコミ・大衆の消費者の社会的通念に反して、競輪・競馬は消費者に優しいギャンブルなんである。加えて、競走馬の馬糞は土地に還元されるし、競輪は排気ガスを出さないので、地球にも優しいのである。ウソでも環境学者である小生(注1)はこの点も強調したい。

 アトランダムに馬券を買っても75%は回収できるはずなのに、小生の回収率は60%。これでは買い目を考えるだけマイナスに作用しているということではないか!「下手な考え休むに似たり」というが、これでは「休む」ほうがマシではないか。後にも先にもたった1回しか行われていない「ばんえい競馬予想大会」において、ニシダテ氏と組んで、輝けるチャンピオンに輝いたこの私が「休む方がマシ」なんぞということは、あってはならないことなのである。

 話を戻すと、この仮説はどうも正しくないようだ。というのは、このコラムで重賞予想をやっているヤノ・サイトウ両氏は快調に的中させているのである。サイトウ氏にいたっては「D-netの口座残高が増えて、増えて……」と密かに豪語しているのである。この儲けで馬券おやじという人種は、一般に、他人に儲け話をするのは大好きだが、他人の儲け話を聞くのは大嫌いなのである。悔しいったらありゃしない。「組合陰謀仮説」はどうやら棄却せざるを得ない。

 続いて立てた仮説は「情報流出仮説」である。これは小生の買い目が事前に流出し、正義の味方(ここはとりあえず「正義の味方」でないと語呂が悪いのである)である小生の破綻・失脚を狙う「悪の国際裏組織」が、小生の買い目をはずしたレースを仕組んでいるという仮説である。小生の頭のなかではこれも一時期有力な仮説だったのであるが、やはりどうも無理がある仮説である。そもそも、小生が「地球を守る正義の味方」であるという設定に無理がある。小生、人間をやりはじめてかれこれ50年近くになるが、生まれてこのかた、世のため・人のために活動したことなんぞ、ただの一度もないことにふと気がついたのである。ということで、この情報流出仮説も棄却である。

 以上、2つの仮説は、いわば客体要因仮説であり、小生本人以外に原因を求める仮説である。地球に優しく、自分にはもっと優しい環境学者の小生には都合のいい仮説なんであるが、ここは、どうやら、心を鬼にしてこの客体要因仮説は放棄せざるを得ない。すなわち、馬券が当たらない原因は、他ならぬ小生自身にあるという主体要因仮説を採択せざるを得まい。馬券を買い始めて四半世紀。馬券にいちゃんから始まり、馬券おやじにいたるわが人生で、「自分の馬券の買い方は間違っている」という事実を是認することは、まさに断腸の思いであり、自らの人生を否定するものであるが、身を挺して真実を希求する学者である小生は、敢えてこの苦難の選択をするのである。

 予想大会初代チャンプに輝いたとき、小生の必殺技は「お隣さんの法則」であった。これは「有力馬の隣の馬はつられてついがんばってしまう」というものである。他にも、「乗り替わりの大口騎手は狙い目」、「10号馬は買い」、「4・5着がここ2戦続いた馬は買い」とか、いくつかの小技はあるが、何よりも「お隣さんの法則」は猪木の卍固め(古いな~)なみの小生の必殺技だったのである。

 改めて検証してみた。ここらが科学的方法論を重んじる学者である。1月1日の3回帯広3日目から2月20日の7回帯広4日目までに310レースがおこなわれた。「お隣さんの法則」が的中したレースは全部で63レースであった。なかには1月23日のように、12レース中7レースがお隣さん決着の日もあったが、2月11日や2月18日のように「お隣さん」決着が一度もなかった日もある。ほぼ2割の頻度で「お隣さんの法則」は実現する。問題はこれで穴馬券が獲れるかどうかなんである。2割の的中率ではそこそこ以上の穴を獲らないと収益はあげ得ない。「お隣さん」馬券63レースの馬複の配当は最高が7,830円、最低が200円であった。

 ばんえい競馬の出走頭数は最高10頭。ということはお隣さん馬券は、馬複では1-2、2-3、……、9-10の最大9通り。ほんとはすべてがフルゲートではなかったので、少し買い目は少なくなるのだが、全レースがフルゲートだと仮定して、すべての「お隣さん馬券」を100円ずつ購入すると、310レースなら279,000円投資することになる。さて、得られた収入は?というと、63レースで113,140円。回収率は40.6%。ありゃま!?「お隣さん馬券」はアトランダムに買うより儲からないではないか!

 ということで、小生の必殺技「お隣さん馬券の法則」は脆くも敗れ去ったのである。
 だが、小生はウソでも真理を探究する学者であり、かつ、馬券歴四半世紀を超える歴戦の馬券おやじなのである。卍固め(=お隣さん馬券の法則)は脆くも敗れ去ったが、スタン・ハンセンのウエスタンラリアート(これも古いな~)並みの必殺技がいくつもあるのである。次回(があればの話だけど)は、「大口騎手乗り替わりの法則」をご紹介しよう。「乞う、ご期待」(誰も期待しないとは思うが)である。

(注1)小生は馬券おやじであるが、これは世を忍ぶ仮の姿、その実は環境学者である(どっちが世を忍ぶ仮の姿かはかなり怪しいものだが)。拙著『環境経済論』(日本経済評論社刊)は競輪・競馬ファンに配慮した世界で初めての環境問題入門書なのである。ということで、小生は世界有数の環境学者でもあるのだ(書評はこちらをごらんあれ)。できれば書店で買っていただきたい。この印税でばんえい必勝法を極める予定なのである。

今週のみどころ(2/24〜2/27)その1

2006年2月23日(木)

 ばんえい記念を1カ月後に控えてオープン戦線も熱戦が続きますが、さて、ばんえい記念観戦のご予定は立ちましたか? 東京近郊にお住まいで、まだというかたはこちらのツアーなどもありますので、ぜひぜひご利用ください。
 なお、惜しくも先週に達成とはならなかった大河原和雄騎手の通算2000勝(現在1998勝)ですが、今週こそはまちがいなく達成できそうです。その瞬間に期待しましょう。
 ちなみに、今週は開催替わりの関係上、こちらの「見どころ」も分割してお届けいたします。土曜日には“その2”をアップすることができると思いますので、日曜日以降のレースについては、しばらくお待ちください。
 24日(金)は開陽台特別(4歳以上470万円未満)が、第10レースに行われます。勝ち負けを繰り返しているメンバーだけに、どこから狙っても可能性がありそう。中心は、おそらくスギノフィリオやナリタボブサップ、コブラタイガーあたりで、近走好勝負を演じているアローコマンダーも争覇圏でしょう。
 この日の第9レース勝入別定800万円未満は、17日の第9レース、19日の第9レース上位馬が出走。ここはミスターセンプーが有力となりそうです。先頭で障害を抜けた前走のレースからも好調さがうかがわれ、今回も期待できそう。大崩れの少ないダイヤサンデーも注目です。
 25日(土)のメイン第10レースは花咲岬特別(4歳以上550万円未満)。一時の勢いがなくなったフクイズミですが、それでも安定度には光るものがあり、ここは中心視できそうです。状態次第といえましょう。ほかイケダガッツは勝ちきれない一面があるものの、上位争いに加わってきそう。スーパークリントン、タカラリュウヒメ、トカチタカラあたりも争覇圏です。

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