NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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近3年、1番人気馬が馬券にからめず、3連単はいずれも10万円以上の配当と荒れる重賞。高重量戦なら実力通りに決まりそうなものだが、今シーズンここまでに重賞を複数勝っている馬は別定重量を背負わされることになるし、また若い馬にとっては初めて経験することになる高重量なだけに、それらが実力比較を難しくしているのだろう。
中心はニュータカラコマ。夏場に体調をくずしての休養があったが、復帰後は5戦3勝、2着1回と復調。高重量では苦戦する印象だが、昨年のばんえい記念では2着だった。早めに障害を越えられればそのまま粘り込む可能性は十分。
高重量戦ならやはりキタノタイショウだが、今シーズンも勝ち星は北見記念の1勝のみで、どこで仕上げてくるのかがわからず狙いづらい馬ではある。ただ別定10キロ増だけの900キロなら勝負になる。
穴候補の1頭はホクショウユウキ。今シーズンここまで重賞で馬券にはからめていないが、岩見沢記念4着、北見記念5着、ドリームエイジカップ4着と、あと一歩。秋以降、好調をキープしているだけに一発に期待するならこの馬。
重賞で3着を続けてきたインフィニティーだが、ドリームエイジカップでは7着と惨敗。それにしても、ばんえいグランプリ、ドリームエイジカップに続いて、また端の1番枠に入ってしまった。ここのところの巡り合わせが悪いのであまり強調はできない。
もっと大穴ならホリセンショウ。今シーズンは勝ち星がないどころか、2着3着が1度ずつあるだけ。ただ11月までは10秒以上の差をつけられての惨敗がほとんどだったのが、ここ3戦は10秒以内にまとめて調子が上がってきたように見える。一昨年のこのレースを制したときも9番人気だっただけに、その再現もあるかもしれない。
今シーズン、北斗賞とばんえいグランプリを勝って、今回別定30キロ増の920キロとなったフジダイビクトリーはいかにも厳しい。おそらく狙いはここではなく、ばんえい記念だろう。とはいえ他馬が障害に苦しむようならチャンスは出てくる。
強いと言われる明けて6歳世代のコウシュハウンカイ、オレノココロが揃って出走してきたが、まだ若いその年齢で、基礎重量が大きく増えたところに今回別定20キロ増の910キロはさすがに厳しいと見て見送った。
◎5ニュータカラコマ
◯7キタノタイショウ
▲8ホクショウユウキ
△1インフィニティー
△2ホリセンショウ
△10フジダイビクトリー
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2歳シーズンのダート2冠を制したメジャーリーガーが休養に入って不在なのはなんとも残念なところ。
出走9頭中、寒菊賞組が7頭という再戦模様だが、その寒菊賞で3着だったサンエイホープに期待する。1番枠からのスタートで出遅れ、最後方からの追走となって、3~4コーナーでは大外を回るロスの多い競馬。それでも直線1頭だけ際立った脚色で伸びて3着に入った。まともに競馬をして力を発揮できれば勝ち負けになる。
相手筆頭は、寒菊賞では1番人気ながら4着だったサプライズハッピー。3~4コーナーでは好位の3番手まで押し上げたものの直線伸びず。とはいえ、若駒賞でのメジャーリーガーに1馬身差2着や、プリンセスカップで北海道勢を一蹴したレースぶりからは寒菊賞では実力を出し切ったとは思えない。力を出せればチャンスはある。
寒菊賞を2番手追走から3コーナー過ぎで抜け出して快勝したのがイチダイ。門別から転入して、これで2着、1着。まだ秘めた能力はありそう。
門別から転入初戦の寒菊賞で2着だったディックカントウや、2走前のフューチャーステップで、サンエイホープ、イチダイとクビ、アタマ差で接戦の3着だったウマノジョーらも実力的に差はない。
◎7サンエイホープ
◯8サプライズハッピー
▲5イチダイ
△9ディックカントウ
△6ウマノジョー
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重賞ではあるものの、必ずしもオープンのトップクラスというメンバーではないので、力の比較がなかなかに難しい。
スズノライジンは、中央500万から転入して10戦9連対と着実にクラスを上げてきた。前走A3特別も3馬身差の快勝で、目下2連勝中と勢いもある。もうひとつ上のクラスに入ってもやれそうだ。
アルファメールは一時やや足踏みが続いたが、ここに来てA3〜A2の特別で1、2、1着と調子を上げてきている。近走だけでいえばA2特別勝ちは最上位の成績。
コスモナーダムはA3〜A2の特別で常に上位争いという実力。前走でもアルファメールを負かしていただけに勝負圏内。
エアマデレーンは、前走がいきなりの名古屋グランプリJpnII挑戦(8着)だったが、そこまでB級で5戦3勝、2着2回とまだ底を見せていない。
明けて4歳になったミトノレオは、前走がA2特別でアルファメールの4着。今回重賞とはいえそれほどメンバーのレベルも上がっていないので、連下争いには絡んでくる可能性も。
ドニゼッティは、昨年のこのレースで10着だったが、特別戦の内容からはもう少しやれていいように思う。ただ経験の少ない1800メートルという距離に課題があるのかも。
◎5スズノライジン
◯1アルファメール
▲12コスモナーダム
△9エアマデレーン
△7ミトノレオ
△3ドニゼッティ
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クラス混合の重賞だが、今回の出走馬はすべてA級馬。しかも7頭立てとやや寂しいメンバーとなった。
ワンダフルタイムは、重賞となるとやや力不足だが、5月にはA1特別でも3着があったようにA級でも特別戦なら常に上位争い。2015年に挙げた5勝のうち4勝が1600メートルというのも強調できる点。A3でも苦戦という馬が何頭かいるというメンバーにあって能力は一枚上。角田輝也調教師は、全国リーディングへ向けひとつでも勝ち星を増やしたいところだろう。
リアライズキングは10月にB1特別からA4特別を連勝。近2走も連続2着。このクラスでも勝利は近そうだ。
ピンクノサイロは、前走に目をつぶればA2特別で2戦連続2着。1年以上勝ち星から遠ざかっているとはいえ、A級特別ではたびたび2着3着があり、一発も期待できそう。
アナザーデイは、3走前がA級特別の初勝利。3歳ゆえまだまだ伸びしろはありそう。
◎3ワンダフルタイム
◯4リアライズキング
▲7ピンクノサイロ
△1アナザーデイ
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ノブタイザンは前走の中央芝への挑戦こそ残念な結果だったが、園田では2連勝。デビュー戦が1400メートルで、2戦目に1700メートル戦を使っていることでも、ここへ向けてということでは好感が持てるし、何よりその1700メートルの勝ちタイムがメンバー中最速の持ちタイム。今回のメンバーでは実力が一枚上と見てよさそう。それにしても鞍上の杉浦健太騎手は、今回は出走していないものの、兵庫若駒賞を制したマイタイザン、すでに5勝を挙げているスマイルプロバイドと、この世代の期待馬の多くの主戦となる活躍だ。
ブルーウィザードはここに来て2連勝と調子を上げてきた。しかも前走の1400メートル戦は1分30秒を切る好タイムでの勝利。ただ3走前の1700メートル戦ではやや離されての5着だったため距離適性は気になるところ。
シュエットは2走前の1700メートル戦でノブタイザンにコンマ4秒差の2着。どこまで差を詰められるか。
モズキンボシはここまで8戦して7戦が3着以内と堅実タイプ。今回は初めての1700メートル戦でどうか。
エクスペクトパレスは、2連勝のあと前走初めての1700メートル戦がやや離されての4着だったが、一度距離を経験しての上積みがあれば。
◎8ノブタイザン
◯10ブルーウィザード
▲7シュエット
△4モズキンボシ
△9エクスペクトパレス
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