
グランダム・ジャパン3歳シーズンの第4戦。高知から2頭、船橋、金沢、兵庫から各1頭が遠征してきた。
第1戦の若草賞に出走しなかった金沢のヤマミダンスがここから始動。1月の梅桜賞を楽勝して以来の2カ月半ぶり。ここまで7戦6勝。負けたのは内枠に入って砂をかぶってまったくレースにならなかった東京2歳優駿牝馬だけ。今回、逃げそうな馬が何頭かいるので先行争いからのペースがどうなるかだが、梅桜賞では2番手に控える競馬をしており、自分のペースでレースができれば重賞5勝目の可能性はかなり高いと見る。
相手は迷うところだが、筆頭には高知のワンダフルメモリー。中央未勝利から転入して2連勝。特に前走はスタートからハナを奪うと、3コーナーから徐々に後続との差を広げて大差圧勝。相当なスピードがありそうだ。
3番手にも高知のタッチスプリント。若草賞では最後方追走から、直線の短い名古屋で見事に追い込みを決めた。佐賀の花吹雪賞でも中団から早めのまくりで2着に入っており、展開に左右される面はありそうだが、その末脚は確か。ここで2着以内に入ればグランダム・ジャパンのポイントでトップに立つ。
笠松のアペリラルビーは、中央から転入して2戦目から4連勝中。前走笠松1400メートルの良馬場で1分28秒8というタイムなら、重賞でも十分に勝負になりそう。今回は初めての1600メートルでどうか。
園田クイーンセレクションを制したカツゲキマドンナは、勝つときは強いレースをするが、負けるときはあっさりというタイプ。馬券的には常に押さえておきたい。
◎5ヤマミダンス
◯10ワンダフルメモリー
▲12タッチスプリント
△3アペリラルビー
△6カツゲキマドンナ
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登録のあったイッツガナハプンが出ていれば断然人気となったろうが、回避したことによって大混戦。
ここは中央準オープンから転入3戦目のセトノプロミスに期待する。高知での2戦は1400メートル戦だが、中央では1700,1800メートルを中心に使われていた。中央での最終戦となった今年2月の門司ステークス(1700メートル)でも着順こそ9着だが勝ち馬からはコンマ6秒差。距離延長で能力発揮と見る。
マルマロスは、転入初戦のA-4戦を圧勝し、御厨人窟賞ではセトノプロミス(3着)に先着しての2着と、まだ底を見せていない。中央時代は2000メートルを超える長距離戦を使われていたこともあり、この距離でさらに能力を発揮する可能性はある。
メイショウソレイユも中央準オープンからの転入。高知では4戦してあと一歩のところで勝ちきれていないが、A-2での善戦なら◎◯とも能力的に差はない。やはり中央では1800メートル前後を使われていたことから距離適性的にも向いている。
昨年末の高知県知事賞で、長距離ならあらためて強いところを見せたリワードレブロン。ただ前走だるま夕日賞では6着だったように、マイル戦では末脚を生かせない。二十四万石賞には過去4回出走して、3着3回に5着が1回。1900メートルでもまだ距離不足なのかもしれない。ただ前が競り合って末脚が生きる展開になれば直線一気という場面も。
前走A-1特別を勝ったクレスタランは距離延長が不安材料。
同じくカイロスも1400メートル戦では強いレースをするが、マイルを超える距離は福山ダービーを勝って以来4年ぶり。この距離には不安がある。
◎8セトノプロミス
◯4マルマロス
▲1メイショウソレイユ
△9リワードレブロン
△10クレスタラン
△2カイロス
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A級馬による2000メートルのS2重賞。で、8頭立てと少頭数にもかかわらず注目のメンバーが集まった。
当然のことながら、はがくれ大賞典組が中心となるが、やはりそこを勝って目下7連勝中のコウザンゴールドの力が抜けている。そのはがくれ大賞典では4番手あたりの好位を追走し、向正面でペースが上がったところで外からウルトラカイザーにフタをされて行き場を失う場面があり、そのまま外に出すタイミングがなく、4コーナーでは馬場が重くないギリギリの内を突いて抜けてきた。結果的に内を回ったことで着差が広がり、2着のサウスウインドを挟んで、3着のキョウワカイザーには4馬身ほどの差をつけた。今回は8頭立てという少頭数でもあり、展開がバラけるであろうことからも、負ける可能性は少ないと見る。
はがくれ大賞典では、キョウワカイザーが3着、ウルトラカイザーが4着だったが、ウルトラカイザーはコウザンゴールドを積極的に負かしにいったぶん、最後に失速。対してキョウワカイザーは後方から大事にレースを進めての3着だけに、この2頭は着順が逆になる可能性は高い。
はがくれ大賞典組3頭の勝負だろうが、どれか1頭が崩れたときの3着候補として、4走前にコウザンゴールドの2着があったコスモポッポ。
◎8コウザンゴールド
◯1ウルトラカイザー
▲2キョウワカイザー
△5コスモポッポ
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もはやダートグレード級の実力であることは疑う余地のないカツゲキキトキト。定量戦であれば、このメンバーならまず負けることは考えられない。
そして今回も兵庫から有力馬が遠征してきた。まずはトウケイタイガーだが、中央から転入後、地方同士では5戦4勝、2着1回。さすがに前走JpnIIIの黒船賞は中央一線級が相手では厳しかったが、それでも地方馬最先着の6着。距離適性でも1400メートルなら不安はない。NARグランプリ2016年度代表馬ソルテの全弟ということでも注目だ。
もう1頭、兵庫から遠征はインディウム。昨年末、1年5カ月ぶりの復帰を果たして以降、4戦3勝。2着に敗れたのは高知に遠征した黒潮スプリンターズカップで、復帰後に一線級のメンバーとの対戦がそれしかないのが気になるところ。
重賞タイトルはないものの、笠松の東海クラウンを2連勝中と調子を上げてきたゴールドブラザー、順調にクラスを上げ2走前がオープン特別初勝利のサンデンバロンらも上位を狙える位置にいる。
◎8カツゲキキトキト
◯9トウケイタイガー
▲1インディウム
△4ゴールドブラザー
△5サンデンバロン
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圧倒的な強さで連勝を続けるマジックカーペットが、順調に一冠目の菊水賞に駒を進めてきた。デビューからほとんど一方的なレースばかりで5連勝。前走1700メートル戦も、他馬より重い56キロを背負うも、2番手追走から持ったまま3コーナー過ぎで先頭に立つと、4コーナーを回ったところで軽く気合をつけられただけ。直線半ばからは手綱を緩められての楽勝だった。これといった上り馬や新興勢力も見当たらず、無事に一冠目を通過することだろう。
問題は相手探しで、その筆頭にはブレイヴコール。これまでマジックカーペットにもっとも迫ったのがこの馬。園田ジュニアカップで1馬身差の2着だった。年明け初戦となった1400メートル戦では、他馬を引きつけての逃げから直線で振り切っての逃げ切り勝ち。そこを叩いて臨む一戦で上積みも期待できそう。
2歳時には兵庫若駒賞を制し、園田ジュニアカップで3着だったのがナチュラリー。3歳になってからは中央へ2度の挑戦があり、その間に1400メートル戦でマジックカーペットとの対戦があって3着。強い相手に揉まれて力をつけている可能性はある。
3月16日にマジックカーペットの2着のあと3歳特別戦を制しているエアラコメット、マイタイザンの弟として注目されるイオタイザン、特別戦で4戦連続2着のハザードマップらも対抗格としては差がない。
◎2マジックカーペット
◯3ブレイヴコール
▲1ナチュラリー
△6エアラコメット
△9イオタイザン
△11ハザードマップ
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