"皐月賞"といっても3歳限定戦ではなく、B級馬による1800メートルのS2重賞。B級に格付けされた3歳馬も4頭が出走する。
ウインヴォルケーノは昨年3歳時の終盤から年明けまでB級の一般戦で4連勝。その後は勝ち切れないレースが続いているとはいえ、B級のS2重賞や特別で上位争い。近走で1800メートル戦も経験しており、今回のメンバーならチャンスが巡ってきたといえそう。
2歳時は九州ジュニアチャンピオンを含め5戦負けなしだったスーパーマックスが佐賀に戻ってきた。大井では3歳特別に2戦出走して歯が立たず、あらためて佐賀で出直しとなる。実績的にもB級は早いうちに卒業してほしいところ。
3番手も3歳馬で、門別→大井から移籍のビーザライト。2歳時の門別ではアタックチャレンジを制し、大井でも2歳の一般戦で1勝。大井では1月の3歳特別(4着)が最後の出走で、今回はそれ以来3カ月ぶりが佐賀の初戦。1800メートルという距離は歓迎だが、どこまで仕上がっているか。
B級のS2重賞と特別戦で3戦連続3着のテイエムボンドン、3月にS2重賞(すみれ賞)勝利があるテイエムマケンゲナなども上位を狙える。
◎3ウインヴォルケーノ
◯7スーパーマックス
▲9ビーザライト
△5テイエムボンドン
△1テイエムマケンゲナ
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インディウムは1年半近い休養から復帰して5戦。一戦ごとに力をつけているように思える。前走東海桜花賞は3着だったが、カツゲキキトキト(2着)に2馬身半差なら相当な能力ともいえる。復帰後はなぜか1400メートル以下のみを使われてきたが、3歳時は1700-2000メートルを使われていただけに、今回距離延びてさらに実力発揮ということも考えられる。ここらあたりで古馬のタイトルを獲りたいところ。
昨年は、佐賀、笠松、そして姫山菊花賞まで重賞3勝という活躍を見せたサウスウインドだが、その後は勝ちきれないレースが続いている。前走のA1特別ではメンバー中もっとも重い別定58キロを背負ってアサクサセーラに半馬身及ばずの2着だったが、今回は定量56キロとなるだけに、巻き返したいところ。
アサクサセーラは、2歳時に16戦、昨年3歳時に18戦と休みなく使われ、それでも4歳になっての今年はA1特別で3勝と充実してきた。重賞でも新春賞3着、六甲盃2着とあと一歩のところまできている。
バズーカは、昨年12月の園田金盃で古馬重賞初制覇を果たしたものの、その後の2戦がいまひとつ。主戦の木村健騎手が今回はインディウムに乗るため、替わって指名された川崎の瀧川寿希也騎手がどんなレースを見せるか。
タガノトリオンフは、新春賞2着、そして前走のA1特別を勝って、両レースともアサクサセーラに先着。このレース連覇を狙うエーシンクリアー。ともに押し出される形での△で、重賞実績のある充実のメンバーが揃った。
◎10インディウム
◯4サウスウインド
▲8アサクサセーラ
△7バズーカ
△3タガノトリオンフ
△5エーシンクリアー
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今年の東海地区所属の3歳馬では、4月18日の東海クイーンカップを制したメモリーミラクルがスプリングカップに続いて重賞2勝目を挙げたが、ほかに重賞を複数勝った馬はおらず、勝ったり負けたりの大混戦。
今回の出走馬でも重賞勝ち馬が6頭いるが、メモリーミラクル以外はいずれも重賞1勝馬。しかも1番人気で重賞を勝っているのは2歳時にゴールドウィング賞を制したミトノリバーだけということでも、混戦ぶりがわかろうというもの。
ならばまだ底を見せていないミトノリバーを狙ってみたい。5カ月ぶりの実戦となった3歳初戦は7着に敗れたが、B2特別という、3歳のこの時期を考えれば古馬の高い格付け。そこを叩いての上積みがあれば、あっさりということも考えられる。1800メートルは初めてだが、2歳時に1600メートル戦を勝っているという経験からこなせると見る。
対抗には、重賞勝ちのないドリームズライン。ここまで複数の重賞を制している馬が1頭しかいない状況であれば、ここでも重賞未勝利馬が台頭ということは十分考えられる。中央2戦未勝利から2歳秋に転入して6戦6連対。新春ペガサスカップはクインザドリームの2着だったが、3カ月ぶりの実戦となった前走の3歳1組特別を快勝。この馬にも上積みが期待できる。
兵庫に遠征して園田クイーンセレクションを制したカツゲキマドンナは、ここまで重賞には7回出走。特に3歳になってからの重賞5戦では馬券圏内を外したのが一度だけと、レースぶりが安定してきている。
やはり重賞は勝っていないものの、笠松のアペリラルビーは、中央から転入後6戦4勝、2着2回とオール連対。前走東海クイーンカップは重賞初挑戦ながら2着に健闘した。
メモリーミラクルは、今回は同型の先行タイプが何頭もいて、楽なレースにはならないと見て△の2番手まで。
印を付けるのは、前走中京ペガスターカップを勝ったグレイトデピュティまで。
◎2ミトノリバー
◯7ドリームズライン
▲9カツゲキマドンナ
△5アペリラルビー
△4メモリーミラクル
△8グレイトデピュティ
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デビュー2戦目から3連勝で、オープンの伏竜ステークスも完勝だったリゾネーターの実績が抜けている。ダート1800メートル戦のみを使われてきたということでも、距離伸びての将来が楽しみな存在。デビュー2年目の木幡巧也騎手にはグレード初勝利の大きなチャンス。とはいえまだ若い3歳馬で、初めての地方の小回りコースとなるだけに、落とし穴もありそう。過去10年1番人気は6勝を挙げているが、2着と3着も2回ずつ。オッズ的に馬券は絞らなければならないだろうが、負けるパターンも考えておきたい。
牝馬のクイーンマンボはダートで2戦2勝。前走の3歳500万平場戦では、馬群から抜け出して上り3ハロン35秒8という脚を使い、良馬場1800メートル1分51秒2という勝ちタイムはかなり優秀。1番枠に入ったが、砂をかぶる競馬も経験しており未知の魅力も十分。
タガノディグオは2着が5回となかなか勝ちきれないなかで、デビュー2戦目以降ダート1800メートルのみを使われて2勝を挙げた。重馬場ではあるものの1800メートルの持ちタイムでは1分50秒6で最速。コンスタントに1分52秒台を出しており、着順だけでなく走りぶりも安定している。
伏竜ステークスで差のある7着だったノーブルサターンはどこまで差を詰められるか。
地元兵庫勢は菊水賞上位馬が揃って回避し、笠松から3頭が遠征してきたが、地方同士の重賞で3着が最高という成績では、地方勢の馬券圏内は難しい。
◎11リゾネーター
◯1クイーンマンボ
▲7タガノディグオ
△6ノーブルサターン
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トライアルの東海桜花賞では、地元のカツゲキキトキトが断然人気に支持されたが、そのカツゲキキトキトに6馬身という圧倒的な差をつけて逃げ切ったのが兵庫のトウケイタイガー。勝ちタイムの1分26秒7は、過去のかきつばた記念JpnIIIの勝ちタイムとくらべても遜色のないもので、57キロを背負って、良馬場でということを考えるとさらに価値が高い。そしてかきつばた記念JpnIIIは今年からハンデ戦となって、52キロで出走できるとなれば期待せざるをえない。昨年の地方年代表馬ソルテの1歳下の全弟ということでも注目だ。
タムロミラクルは中央勢の中では、実績的にも距離経験の面でもやや劣る印象はあるが、ポルックスステークスでは、勝ったドリームキラリとコンマ3秒差で、それが今回はハンデで1.5キロ有利になる。アンタレスステークスGIIIは着順こそ8着だが、2着馬とはコンマ3秒差とほとんど差がない。ほとんど経験のない1400メートル戦でも、コーナーを4つ回る地方のコースなら追走に苦労することもなく勝負になるとみる。
ダートの準オープンからオープンを連勝しているショコラブランは地方初参戦。ドリームキラリもオープン勝ちはあるが、距離が違うとはいえ同じ名古屋の名古屋大賞典JpnIIIで負けすぎているのが気になるところ。
岩手期待のラブバレットは昨年のかきつばた記念JpnIIIが地方最先着とはいえ、勝ち馬から2秒1も離されての6着が気になるところ。ハンデ戦となって昨年より1キロ軽い53キロでどうか。
JpnIII勝ちまでの実績で9歳のレーザーバレットは、トップハンデ58キロはちょっと背負わされすぎなような気がする。とはいえ地方のコーナーを4つ回るコースを得意としているだけに無印というわけにもいかない。
◎トウケイタイガー
◯タムロミラクル
▲ショコラブラン
△ドリームキラリ
△ラブバレット
△レーザーバレット
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