サクラレグナムの黒船賞JpnIIIは、5着という着順は残念だったが、昨年のサマーチャンピオンJpnIIIを制した兵庫のエイシンバランサーとハナ差の4着争い。JRA勢の前3頭にはやや離されたとはいえ、2頭でJRA勢上位独占を阻止した。10歳ながらあらためてグレードでも通用する能力を見せたといってよく、地元同士なら負けられない一戦。
相手筆頭には、兵庫から移籍して3戦目、9歳にして重賞初挑戦となるポンデザムール。昨秋、門別から兵庫に移籍してA2特別を2連勝後に高知に転入。出走取消のあと、B-2戦を大差で圧勝し、続く前走A-4戦も、スタートダッシュこそイマイチだったが、3コーナーからひとまくり。直線は軽く気合をつけられただけで後続を寄せ付けなかった。そのときの1400メートル=1分29秒7という勝ちタイムも、そのまま重賞で通用するもの。
中央オープンから転入したモンドクラッセは、ここまで高知で10戦3勝。期待の大きさほどの成績は残せていない感じ。それだけ高知のオープンクラスのレベルが高いともいえるが、これまで4戦した1400メートル戦では一度も1分30秒を切るタイムがない(1分30秒ちょうどはあった)というところが、今のこの馬の能力を示しているのかもしれない。とはいえ、あっと言わせる場面も期待したいところ。
コスタアレグレは、昨年秋の黒潮マイルチャンピオンシップを制し、大高坂賞ではサクラレグナムの2着。キクノグラードは10歳ながら、2月のアメジスト特別ではモンドクラッセに4馬身差をつける快勝。この2頭が上位争いに食い込んでくるかどうか。
◎9サクラレグナム
○6ポンデザムール
▲5モンドクラッセ
△2コスタアレグレ
△1キクノグラード
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デビューから9連勝中のエムエスクイーンが不在となったのは残念だが、馬券的には狙い所がさまざまにありそうな一戦。
ゴールドリングは、ゴールドジュニアこそかかり気味に逃げて5着に失速したが、続くはやぶさ特別は8馬身差の圧勝。スプリングカップは2着だったが、相手がエムエスクイーンと並ぶ東海地区2強のアンタエウスでは仕方ない。着差が1馬身半ということではむしろ評価できる。強敵不在となって、ここは重賞初制覇のチャンス。
相手筆頭は、佐賀から遠征のニュールック。北海道未勝利から移籍後、佐賀で4連勝。前走飛燕賞は、やはり連勝中だったスーパージンガに3馬身差をつける完勝。そのスーパージンガが、その後古馬に格付けされB-3組で勝利ということでも評価できる。
兵庫のリリコは初遠征となったスプリングカップが3着で、2着のゴールドリングに4馬身差。中団追走から勝負どころで置かれてしまったが、最後はしっかり脚を使っていた。一度経験した名古屋コースで逆転まであるかどうか。
リードメロディーは、年明け後はやや精彩を欠いているが、ライデンリーダー記念でエムエスクイーンにクビ+1/2馬身まで迫って3着という実力。巻き返しに期待したいところ。
ややメンバーが軽くなった中京ペガスターを制したトリマゴラッキだが、新春ペガサスカップではアンタエウスに1秒差(2着)、スプリングカップでも同じくアンタエウスに2秒1差(6着)という成績。ここは連下争いまで。
ハッピーフライトもライデンリーダー記念でエムエスクイーンに0秒2差(4着)、梅桜賞でも0秒6差の2着があり、このメンバーなら侮れない存在。
◎12ゴールドリング
○6ニュールック
▲4リリコ
△9リードメロディー
△5トリマゴラッキ
△7ハッピーフライト
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メイショウオオゼキは中央1000万条件から転入して4連勝中の9歳馬。たしかにまだ一線級との対戦はないものの、ここ2戦のA1特別は、ともに好位から3コーナーで先頭に立ち、直線後続を寄せ付けずという強い勝ち方。前走の1870メートルの勝ちタイム2分1秒7は、同距離の重賞・園田金盃の勝ちタイムと比べても遜色のないもの。中央時代には芝ではあるものの距離の経験もあり、5連勝で重賞初制覇がおおいに期待できそう。
姫山菊花賞以来勝ち星から遠ざかっているのがタガノゴールド。報知オールスターカップの5着はともかく、梅見月杯ではスタートで出遅れ2周めの向正面で好位まで進出したものの、直線でばったり止まってしまった。本来の調子に戻っているかどうか。
中央準オープンから転入したのがエイシンビジョン。転入初戦、ゴール前迫ったタガノヴェリテを振り切っての逃げ切りは評価できるもの。続く前走でも逃げたものの、モズフレミントンに向正面からプレッシャーをかけられ直線で失速してしまった。ここは巻き返しがかかる一戦。ただ中央時代が1400メートル戦を中心に使われていたこともあり、距離延長が気になるところ。
重賞では4着が最高というメイショウヨウコウだが、今回◎○以外はやや格落ちという感じのメンバー。であれば、昨年秋以降のA1特別での好走実績から、馬券圏内も期待できそう。
◎12メイショウオオゼキ
○1タガノゴールド
▲3エイシンビジョン
△2メイショウヨウコウ
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今シーズンの古馬重賞(牝馬限定戦は除く)は、オレノココロ4勝、コウシュハウンカイ3勝に、新興勢力ともいえるマルミゴウカイが岩見沢記念を勝ち、メジロゴーリキがチャンピオンカップを勝った。
目立ったのは、後半になってのオレノココロの安定したレースぶり。ばんえい十勝オッズパーク杯こそ、常に不安材料とされてきた第2障害で苦戦して5着に敗れたものの、後半、特に重賞では第2障害での失敗はほとんどなくなった。そして5歳、6歳、7歳シーズンにはいずれも重賞4勝を挙げていて、今シーズンもここまですでに4勝。もしばんえい記念を勝つことになれば、さまざまな記録を達成することになる。まずは1シーズン自己最多の重賞5勝。ばんえい記念3勝(以上)は史上6頭目で、3連覇はスーパーペガサス、トモエパワーに続いて3頭目。さらに重賞通算22勝は、カネサブラックによるばんえい重賞最多勝記録の21勝を更新することになる。
相手にはコウシュハウンカイ。今シーズン、12月までは11戦9勝、2着1回という抜群の安定感を誇ったが、年明け後は4戦して5着が最高という成績。とはいえ帯広記念5着は、オレノココロより重いトップハンデ930kgはいかにも厳しかった。昨年のばんえい記念はオレノココロに4秒8差の3着。定量1000kgとなれば、しっかり能力は発揮すると見る。
センゴクエースは、今シーズン結局重賞を勝つことができなかったが、2着と3着が3回ずつ。帯広記念は2強より軽いとはいえ910kgで2着は、いよいよ高重量戦でも互角の勝負ができるところを見せた。
今シーズンもっとも成長を見せたのがシンザンボーイ。昨シーズンも古馬重賞に出てはいたが、すべて掲示板外。しかし今シーズンはばんえいグランプリから重賞4戦に出走して3、5、2、4着という成績。能力差はそれほどなく、あとは初めての1000kgをこなせるかどうか。
オレノココロが頭では馬券を絞らなければならず、最終レース後に引退式が行われるフジダイビクトリーは無印とした。たしかに年明け後は好調だが、昨シーズンまでと比べて高重量戦での耐久力が全盛期ほどではなくなっているように思う。
◎2オレノココロ
○1コウシュハウンカイ
▲5センゴクエース
△8シンザンボーイ
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ヤマニンアンプリメの前走大和ステークスは、中団うしろを追走して直線馬群をさばいて抜け出したレースぶりは見事。中央勢はそれほど実力差がないメンバーと思われ、重賞を勝っていないぶん、牝馬で別定54キロは有利と見る。
サクセスエナジーの前走フェブラリーステークスGI(8着)はさすがに相手が強かった。このメンバーでは能力上位は間違いなく、高知は初めてだが地方のコーナーを4つ回る1400メートルのコースも経験豊富。あとは別定58キロをこなせるかどうか。
テーオーヘリオスは1400メートルという距離自体は実績十分だが、地方のコーナーを4つ回るコースは今回が初めて。高知1400メートルでは不利とされる内枠をどうさばくかもカギになりそう。
キングズガードは、このレース2年連続ゴール前接戦の2着で、今回で3年連続出走。昨年のこのレースもそうだったが、特に近走はスタートでダッシュがつかないのが気になるところ。
サクラレグナムとエイシンバランサーは、昨年秋の東京盃から、笠松グランプリ、兵庫ゴールドトロフィーJpnIII、黒潮スプリンターズカップと、4回一緒に走ってサクラレグナムが3回先着。とはいえ笠松グランプリではエイシンバランサーが強いレースを見せた。エイシンバランサーには昨年サマーチャンピオンJpnIIIのタイトルもあり、ともにダートグレードでも互角の勝負は可能。特に地元で赤岡騎手鞍上のサクラレグナムには見せ場以上を期待したい。
◎1ヤマニンアンプリメ
○3サクセスエナジー
▲2テーオーヘリオス
△5キングズガード
△7サクラレグナム
△10エイシンバランサー
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