このレース、連覇がかかるのが兵庫のスマイルサルファー。昨年は中団追走から直線馬群を割るようにして抜け出し、この馬らしい勝ち方を見せた。その後長期の休養があり、今年2戦して2着、4着だが、ともに勝ち馬とはコンマ2秒差とまずまずの好走。叩き3戦目で能力発揮と見る。
昨年中央3勝クラスから転入し、今年7戦して5連対と好調なのがセイルオンセイラー。1月にはウインター争覇で重賞初制覇。4月には飛山濃水杯を制した。オグリキャップ記念はさすがに遠征勢が強かったが、前走サマーカップでは逃げて直線エイシンヌウシペツとの一騎打ちとなって惜しくも2着。ここ3戦は1400メートルを使われたが、3月には1600メートルの特別戦を制し、1900メートルのマーチカップでも2着があるだけに、むしろこの距離も歓迎だろう。
北海道から遠征のニシケンボブは、昨年3歳以降、3着以内を外したのはダービーグランプリの5着だけ。その後、冬休みを挟んで門別の特別戦で5連勝。しかも2走前が5馬身差、前走が4馬身差と調子を上げて臨む一戦。3歳の兵庫所属時には笠松1600メートルのゴールドジュニアを制した実績もある。古馬重賞初挑戦がこの暑い時期の遠征という厳しい状況だが果たして。
兵庫のヒメツルイチモンジは、重賞勝ちこそないものの、昨年3歳の楠賞5着以降は3着以内を外していない。その中には高知に遠征して黒潮スプリンターズカップ3着もあった。今年は1400メートルを中心に使われており1600メートルがどうかだが、能力的にはそれほど差はない。
今年2月に梅見月杯を制したメルトは、その後勝ち星から遠ざかっているとはいえ、強敵相手のレースを重ねてのもの。人気を落とすようであれば連下で狙ってみたい。
昨年3歳時に中京ペガスターカップを制したスタンレーは、目下笠松1600メートル戦を3連勝中。古馬重賞初挑戦でどうか。
◎6スマイルサルファー
◯9セイルオンセイラー
▲5ニシケンボブ
△8ヒメツルイチモンジ
△2メルト
△7スタンレー
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この予想を書いているのはレースの2日前だが、クラスターカップJpnIII当日の朝から午後にかけて東北地方に台風直撃という予報が心配。8月4日に予定されていたOROカップの日にはゲリラ豪雨があり、OROカップの時間帯に雨は止んだものの、走路状況の悪化で取止めとなってしまった。今回も、仮に昼過ぎあたりに台風が通過してしまうとしても、「岩手県ではこれまでに観測された雨量の最大値を超すような大雨が予想されています。」(tenki.jpより)という予報が出ているだけに、果たして。
コスタノヴァは芝のデビュー戦は大敗だったが、ダートではここまで6戦5勝、2着1回。前走オープン勝ちまで出世し、底を見せていない。1600〜1800メートルを使われてきて、前走初めての1400メートルでも直線余裕を持って抜け出した。今回さらに距離短縮となるが、ここ3連勝と同じ左回りのワンターンなら能力を発揮する。
1400メートルを中心に使われてきたジレトールは、1200メートルに距離短縮して京葉S3着のあと2連勝。直線勝負のタイプだけに、展開頼みという面もあるが、ここにきて力をつけた。
実績最上位は、前走ドバイゴールデンシャヒーンでも2着と好走したドンフランキー。ただ東京盃でのJpnII勝利によって別定3kg増の57kg。その重量自体は問題ないが、他の有力馬のほとんどと3kg差というのは楽ではない。
東京スプリントJpnIIIで2着好走のクロジシジョーも重賞勝ちがないゆえの54kgならチャンスはある。
地方馬ではダートグレードで好走歴があるスペシャルエックスに期待。昨年北海道スプリントカップJpnIIIを制したケイアイドリーらそれほど差はない。
◎12コスタノヴァ
◯2ジレトール
▲7ドンフランキー
△11クロジシジョー
△5スペシャルエックス
△9ケイアイドリー
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東海地区のこの世代は、春先までは上位拮抗の混戦で推移してきたが、新春ペガサスカップ2着、スプリングカップ3着と惜敗していたフークピグマリオンが、その後、ネクストスター中日本、駿蹄賞、そして東海優駿と、東海地区の3歳主要重賞で3連勝するに至って、世代チャンピオンといえる存在になった。
ならばここでも当然中心となるだろうが、地元笠松のキャッシュブリッツを狙ってみたい。駿蹄賞がフークピグマリオンに2秒0も離されて3着。しかし東海優駿では、駿蹄賞と同じように3コーナーからまくっていったフークピグマリオンを追っていって、直線でも離されず1馬身半差で2着。そして続く前走、地元笠松ブルームカップでは逃げていたチェイスザウィンドを直線でとらえ2馬身突き放した。その1800メートル(良)の勝ちタイム1分57秒9は、岐阜金賞の1900メートルに換算すると2分4秒4。近年の岐阜金賞の勝ちタイムと比べても遜色ない。ここ3戦で確実に力をつけている。フークピグマリオンには笠松コースが初めてということもあり、逆転の可能性に期待したい。
以下は3着候補。カルテメトレスは6月の笠松・クイーンカップで5着のあと名古屋1700メートルで3連勝。前走準重賞のけやき杯ではタイムを詰めており力をつけた。ただそのけやき杯でクビ差2着のエナジーロマネスクが駿蹄賞、東海優駿でともに9着という実力だけに、◎◯にどこまで迫れるか。
サウンドノバは中央未勝利から転入して4戦すべて3着以内。前走ブルームカップが、勝ったキャッシュブリッツに2馬身半差で3着。こちらもその差をどこまで詰められるか。
スティールアクターは、2月のスプリングカップを制し、フークピグマリオン(3着)、キャッシュブリッツ(5着)を負かしている。続く笠松・ジュニアグローリーも制したが、その後は勝ち星がなく、駿蹄賞や東海優駿のレースぶりを見ると距離が長い。その後、笠松1400メートルのぎふ清流カップで2着に好走しており、適距離は1400メートルか、せいぜいマイルあたりまでと思える。
ベアサクシードは駿蹄賞でフークピグマリオン、キャッシュブリッツの間に割って入る2着と好走したが、その後の2戦がいまひとつ。巻き返しなるかどうか。
◎7キャッシュブリッツ
◯9フークピグマリオン
▲1カルテメトレス
△10サウンドノバ
△3スティールアクター
△5ベアサクシード
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佐賀王冠賞で3着以下を離して1、2着だったアエノブライアン、ブルーアローがここでも能力が抜けている印象だ。
アエノブライアンは大井B1から転入して2着、2着のあと2連勝。前走佐賀王冠賞は、3コーナー過ぎからブルーアローとの一騎打ちとなったが、直線では難なく振り切って2馬身差をつけた。着差以上の楽勝。重賞連勝濃厚と見る。
ブルーアローには逆転の余地があるかどうか。その佐賀王冠賞は雨の不良馬場。今度はおそらく良馬場で、アエノブライアンより前で進めてどこまで食い下がれるか。1750メートルへの距離短縮はプラスかもしれない。
その2頭にとってちょっと怖い存在が、大井から転入初戦のコスモポポラリタ。昨年は金沢・北國王冠で2着があり、大井の金盃トライアルでも3着。3歳以降は2000メートル以上の長距離で好走があり、1750メートルはやや距離不足と思われるが、小回りでゆったりした流れなら能力を発揮するかもしれない。
シューラヴァラは昨年末に高知から転入し、勝ち星こそないものの中距離のA級特別で2着3着が多数。はがくれ大賞典は7着だったが、上位は他地区からの遠征馬だった。地元馬同士なら上位食い込みは狙えそう。
タケノサイコウは、2歳時にはカペラ賞制覇など中距離でも活躍したが、古馬になってからの実績は1400メートル以下。今回は距離克服がカギになりそう。
佐賀王冠賞で2着ブルーアローから8馬身差の3着だったリネンファッションはどこまで差を詰められるか。
◎11アエノブライアン
◯4ブルーアロー
▲6コスモポポラリタ
△8シューラヴァラ
△10タケノサイコウ
△1リネンファッション
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6頭立てと寂しい頭数になったが、メムロボブサップにはさまざまな記録を目指しての一戦。今シーズンは、これまで制していなかったばんえい十勝オッズパーク杯を制し、北斗賞、旭川記念を回避したのは、まだ勝っていない、岩見沢記念、北見記念、帯広記念を勝って、古馬重賞完全制覇を目指すのかと思いきや、生産者馬主である竹澤さんのインタビューでは、引退までのあと2年でオレノココロの重賞25勝の記録更新を目標としているようだ。そしてもうひとつ、ここを勝てば、ばんえいグランプリ4連覇となって、1994年のアサギリの記録に30年ぶりに並ぶことになる。今回はライバル・アオノブラック不在となって、別定10kg増だけの800kgなら負けられない一戦だ。
相手筆頭は、旭川記念で1番人気ながら4着に敗れたインビクタ。別定増量がないのは有利。雨で馬場が軽くなれば期待度は増す。めったにないことだが、メムロボブサップが障害で手間取るような場面があればチャンスも出てくる。ただし、金曜日にロータリーハローが入っているはずなので、雨が降らず時計がかかる馬場だと割引が必要かもしれない。
重賞未勝利だがコマサンエースも昨シーズンから重賞で上位を賑わす力をつけた。ばんえい記念で障害3番手から3着に入ったときは驚かされた。メムロボブサップでは相手が悪いが、それ以外のメンバーとなら互角以上に戦える。
驚かされたといえば5歳馬クリスタルコルドの北斗賞、旭川記念連勝だ。ただその賞金によって、今回メムロボブサップと同じ別定10kg増の800kgは楽ではない。
さつき特別、大雪賞では、僅差でインビクタと1、2着を分けたサクラヒメだが、このメンバーで別定10kg増の780kgはいかにも厳しい。今回は見送る。
◎6メムロボブサップ
◯3インビクタ
▲2コマサンエース
△4クリスタルコルド