北海道、船橋、大井、名古屋、高知から各1頭ずつの遠征があり、連戦連勝という馬もいないだけに難解な一戦。グランダム・ジャパン3歳シーズンでは、残すはこののじぎく賞と関東オークスだけになったが、ポイントトップが他場1着15ポイントの2頭という状況。まだ多くの馬に優勝の可能性が残されている。
1月の兵庫クイーンセレクションを勝ち、前走地元の東海クイーンカップと、牝馬重賞2勝のニジイロハーピーを本命とした。2歳時ではあるもののゴールドウィング賞でフークピグマリオンの3着、ライデンリーダー記念でミトノユニヴァースの2着と、東海地区のこの世代のトップを争う牡馬とも好勝負という実力を評価した。
留守杯日高賞2着だった大井のファーマティアーズだが、2歳時に佐賀に遠征したフォーマルハウト賞を制し、浦和の桜花賞6着というのは、あらためてこのメンバーに入れば評価できる。
高知のグラインドアウトは、佐賀の花吹雪賞、ル・プランタン賞でともに強い勝ち方で連勝したのは印象的だった。ただそのときの佐賀での対戦相手のレベルを考えると、今回のメンバーに入って中心に推せるかといえば難しい。
船橋のザオは南関東では2歳時の1勝のみだが、フリオーソ・メモリアル3着のときの勝ち馬マコトロクサノホコは先日東京湾カップを制し、東海クイーンカップでもニジイロハーピーに1馬身半差2着ということでは、能力的に差はない。
東海クイーンカップではニジイロハーピーの5着もそれまで連対を外していなかったプリムロゼ、デビュー戦5着以降は3着以内を一度も外していない北海道のバラライカらも争覇圏。
◎1ニジイロハーピー
◯7ファーマティアーズ
▲6グラインドアウト
△5ザオ
△9プリムロゼ
△12バラライカ
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ダート競馬の体系整備で12月からこの時期に移行された名古屋グランプリJpnII。同じく4月上旬に移行された川崎記念JpnIから、この名古屋グランプリJpnII、そして6月下旬の帝王賞JpnIという、春の古馬中距離路線の中核を担うレースとなった。
おそらくそのローテーションを辿ると思われるのがノットゥルノ。川崎記念JpnIは3番手を追走したものの見せ場をつくれず6着だったが、これまで一度も3着以内がない左回りはやはり鬼門だったか。ただ右回りでは4勝、2着4回。大井ではジャパンダートダービーJpnIを勝ったほか、東京大賞典GI、JBCクラシックJpnIで2着という実績がある。今回、メンバー中唯一別定58kgを背負うが、佐賀記念JpnIIIでは59kgで圧勝しているだけに問題にはならないだろう。
一方で、昨年12月のこのレースから連覇がかかるのがディクテオン。川崎記念JpnIは4着だったが、メンバー中唯一上り38秒台の自慢の末脚を発揮し、勝ったライトウォーリアにコンマ2秒差まで迫った。前回の名古屋グランプリJpnIIに続いて鞍上となる地元の岡部誠騎手は、いずれも中央馬でこのレース5勝目がかかる。
3番手には補欠から繰り上がって連闘で臨むレッドファーロ。昨年6月には東京2100メートルのスレイプニルステークスで3着、休養を挟んで京都1900メートルのカノープスステークスでも勝ち馬とコンマ2秒差の4着というオープンクラスでの好走があった。今回、当時の鞍上・横山典弘騎手に戻るのは心強い。ただダートでの好走が中京・東京という左回りに集中しているのがどうだろう。
キリンジは地方のダートグレードで2着が3回。とはいえ佐賀記念JpnIIIでは勝ったノットゥルノとは4馬身差で、そのとき4kg差あった斤量が今回2kg差となることでは条件的には厳しくなる。
JRA3勝クラスを勝ったばかりのエクセスリターンは地方初参戦。この馬も後方から末脚勝負というタイプで、地方の小回りコースでそれが発揮できるかどうか。
地方馬では、登録のあったアナザートゥルースやマンダリンヒーローが出ていればある程度期待できたが、揃って回避。中央オープン実績があり、高知移籍初戦のヒロイックテイルが状態上向きなら馬券圏内も。
◎10ノットゥルノ
○4ディクテオン
▲3レッドファーロ
△11キリンジ
△1エクセスリターン
△2ヒロイックテイル
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サクラヒメは昨シーズン12戦6勝、2着3回という成績だが、牝馬限定重賞のカーネーションカップ、ヒロインズカップは重量に苦しめられ勝つことができなかった。それでも牡馬一線級相手のドリームエイジカップを制したことでは、牝馬ではナンバーワンというべき能力の高さを示した。今回も690kgのトップハンデではあるものの、昨年30kg差があって先着されたダイヤカツヒメとは10kg差。さらに1月のヒロインズカップでは最大50kgというハンデ差があったのが今回は30kg差。重量差がかなり楽になっただけに負けられない一戦だ。
一方、1月のヒロインズカップを制したダイヤカツヒメは、今季初戦の前走A2特別を勝ったことでA1に昇級して重量面でやや厳しくなった。とはいえ680kgは苦にする重量でもなく、年明けの好調ぶりからやはり相手筆頭。
A2格付けで670kgのスイ、シンエイアロイ、アローリキヒメらは、近走勝ったり負けたりという成績。展開次第でダイヤカツヒメとも好勝負になりそう。
近走やや不振のピュアリーナナセだが、ヒロインズカップではダイヤカツヒメと10kg差で2着に好走しており、今回20kg差なら侮れない。
◎8サクラヒメ
◯1ダイヤカツヒメ
▲3スイ
△2シンエイアロイ
△5アローリキヒメ
△6ピュアリーナナセ
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フジユージーンは京浜盃JpnIIに挑戦というプランもあったが、間に合わず地元のスプリングカップからの始動となった。そのスプリングカップはまったく追われることなく大差で逃げ切り、地元同士では次元の違いを見せた。今回のダイヤモンドカップは東京ダービーJpnIの指定競走となったことで、南関東や北海道からの遠征馬もいるが、重賞では入着までという馬たちだけに、フジユージーンにとっては負けられない一戦だ。ここを勝って、東北優駿で地元の二冠を狙うのか、それとも東京ダービーJpnIに挑戦するのか気になるところ。
地元勢はフジユージーンと勝負付がほぼ済んでいるだけに、相手になるのはやはり遠征勢。浦和のエドノバンザイは、重賞では2戦して着外だが、ともに勝ったギガースだけではなく、クルマトラサン、アムクラージュなど重賞で上位常連のメンバーで相手が強かった。3歳一組特別で2勝という実績で、フジユージーンにどこまで迫れるか。
北海道のオオイチョウは、盛岡芝のジュニアグランプリは8着だったが、船橋に遠征した平和賞では差のない3着に好走。それ以来半年ぶりとなった今季初戦は差のある4着だったが、ひと叩きしてどこまで調子を上げているか。
川崎のパンセの2歳時は、今年から重賞に格上げとなった若武者賞2着のあと、鎌倉記念では、のちに京浜盃JpnIIを圧勝するサントノーレにコンマ5秒差の3着と健闘。ただその後、年明けの3戦が、強敵相手とはいえ結果が出ていないだけに状態が気になるところ。
地元勢では、スプリングカップ2着のサクラトップキッドが、遠征勢との2、3着争いに食い込めるかどうか。
◎2フジユージーン
○4エドノバンザイ
▲1オオイチョウ
△7パンセ
△8サクラトップキッド
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高知の3歳馬が他地区に遠征しての活躍が目覚ましい。佐賀では牝馬のグラインドアウトが花吹雪賞、ル・プランタン賞を連勝。姫路の兵庫ユースカップではリケアサブル、ワンウォリアーと高知のワンツー。さらに園田のネクストスター西日本では、リケアサブルが勝って、2着ワンウォリアー、3着ホーリーバローズと高知勢が3着まで独占。そして西日本クラシックでは、シンメデージーが地元オーシンロクゼロとの無敗馬同士の一騎打ちを制した。
そして高知のこの世代で圧倒的な強さを見せているのがプリフロオールイン。土佐水木特別では、前述ワンウォリアーに1馬身差まで迫られたが、どこまで行ってもそれ以上に差は詰まらないような着差以上の完勝。前走仙台屋桜特別ではサノノスピードに3/4馬身差まで迫られたが手応えには余裕があった。ここはまだ通過点で、能力を発揮するのは距離が伸びてからだろう。
転入初戦を圧勝したサノノスピードは、仙台屋桜特別では、プリフロオールインをぴたりとマークしていって3/4馬身差に迫り、3着には大差をつけた。逆転できるとすれば、距離短縮となるここだろう。
バウンティキャットは、ここまで8戦5勝。そのほか3戦はいずれも3着で、勝ち馬はプリフロオールインか、前述のシンメデージー。いずれも差のある結果だっただけに、ここは2着争いまで。
土佐水木特別で2着ワンウォリアーから9馬身差3着だったミシロウェイ、門別から転入して高知の3歳戦で4勝を挙げているクレフェノーらも上位食い込みを狙う。
◎2プリフロオールイン
○11サノノスピード
▲12バウンティキャット
△8ミシロウェイ
△4クレフェノー
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