勝利数では7勝を挙げているキョウエイプラスが抜けていて、そのほかは4勝か3勝というメンバー。
キョウエイプラスは3走前に一度だけタカラキングダムに先着され2着に敗れたが、その後は青雲賞、前走を勝って、3戦連続で2頭のワンツー。
一方でマルホンリョウユウは青雲賞では上記2頭からやや離されての3着だったが、前走では差のない3着と、力をつけてきた印象。今回は賞金別定で2頭よりも10kg恵まれての対戦なら逆転可能と見る。
キョウエイプラスとタカラキングダムの力関係では、今回580kgの同重量ならキョウエイプラスに有利となった。ただキョウエイプラスは前走のレース中に脚をソリにぶつけて腫れがあり、そのために調整が遅れたという。それでも能力を発揮できればキョウエイプラスが上位。
タカラキングダムもここ3戦のレース内容ではそれほど能力差はなく、ここまで3頭の勝負。
そして3頭のうちいずれかが崩れたときの3着候補に、青雲賞5着だったジェイヒーローに、白菊賞を制してここまで4勝を挙げている牝馬コーワクイーン。
◎5マルホンリョウユウ
○10キョウエイプラス
▲2タカラキングダム
△3ジェイヒーロー
△4コーワクイーン
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過去4年北海道勢がワンツーするなど、それ以前も含めて北海道から毎年複数頭の遠征があったが、今年はわずか1頭の遠征で、6頭立ての少頭数。しかしながら南関東や遠く佐賀からの遠征もあり、地元岩手でデビューから5連勝のフジラプンツェルが、遠征勢相手にどうかという注目の一戦。
やはり門別で2歳オープンを勝っているエイシンケプラーが強いと見る。掲示板外が3回あるが、勝ち馬から1秒以上差をつけられたのは1度だけ。負かされた相手は、先日の鎌倉記念で2、3着だったスペシャルエックス、デステージョという、世代最上位クラスとの対戦だった。前走の2歳オープン特別は初めての1600メートルでもクビ差2着の好走で、距離も経験しているだけにここでも能力を発揮する。
船橋から遠征がナイトオブバンド。デビューから3連勝で、若武者賞では差のある5着に敗れたが、勝ったヒーローコールはその後、鎌倉記念で前述北海道から遠征のスペシャルエックス、デステージョを相手にしなかった。この時期、南関東からこのレベルの馬が遠征してくること自体めずらしい。
フジラプンツェルは、ダート変更となった若鮎賞を10馬身差で圧勝し、前走ビギナーズカップでも大差の圧勝と、一戦ごとに力をつけている。南部駒賞の過去3年の勝ちタイムは1分38〜39秒台。ダート変更で同じ舞台となった若鮎賞の勝ちタイムが1分40秒9で、それが重馬場だったことを考えると、さてどうだろう。
佐賀から遠征のネオシエルも門別でアタックチャレンジを勝っているとあれば、見せ場以上もあるかもしれない。
◎5エイシンケプラー
○3ナイトオブバンド
▲1フジラプンツェル
△4ネオシエル
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全国レベルの重賞戦線で、高いレベルで好走を続けているのが、10歳ダノングッド、9歳ベストマッチョ、7歳メイショウワザシ。ここはベテラン3頭の勝負となりそう。
川崎のベストマッチョは中央オープンからの移籍2戦目だった2020年7月のプラチナカップを勝って以降、勝ち星から遠ざかっているが、今年も兵庫ウインターカップに遠征しての2着があった。その後、休み明けのプラチナカップ4着、アフター5スター賞6着が、ともに勝ち馬から1秒0差だが、両レースとも上位はダートグレードでも勝負になるクラスの馬たちで、ここは相手が楽になった。2年以上ぶりに勝ち星のチャンス。
それにしてもダノングッドの衰えのない走りには恐れ入るばかり。今年3月には黒船賞JpnIIIで3着。勝ったイグナイター、2着のヘリオスは、先日のマイルチャンピオンシップ南部杯JpnIで、それぞれ4、2着。4着のサクセスエナジーは昨年東京盃JpnIIを制しており、黒船賞はあらためてレベルの高いレースだった。ここ2戦は2着に敗れているが、ともに勝ち馬とは1馬身差で、展開的なアヤもあった。何歳までトップレベルの能力を発揮し続けられるか興味深い。
中央ではオープン特別を制した実績の大井・メイショウワザシは、笠松のくろゆり賞が重賞初勝利で、佐賀に遠征した鳥栖大賞でも2着。南関東のオープンではやや敷居が高かったようだが、他地区遠征なら十分やれる。
テルペリオンも南関東のオープンでは苦戦だが、ここ2戦の遠征で活躍の場を見出した感じ。
地元勢では、岐阜金賞、秋の鞍でともに2着の3歳牝馬コンビーノが、53キロの軽量を生かして上位に食い込めるかどうか。
◎9ベストマッチョ
○2ダノングッド
▲7メイショウワザシ
△10テルペリオン
△6コンビーノ
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デビューから2連勝のベラジオソノダラブは、そのレースぶりも圧巻。逃げたデビュー戦が、すでに向正面で勝負をつけた感じで2着に大差。2戦目のJRA認定アッパートライは、大外8番枠からの発走で2番手からになったが、持ったまま3コーナーで先頭に立つと、中団からサインポールが追ってきたところで鞍上の田中学騎手が気合を入れると、直線ではあっという間に突き放し、最後は流すような感じでやはり2着に大差。その1400メートルの勝ちはタイム1分31秒4で、1分31秒台の持ちタイムはこの馬だけ。今回のメンバーでは能力が抜けている。
相手筆頭は、門別未勝利から転入して3連勝のオキザリスレディー。前走JRA認定アッパートライは抜群のスタートダッシュから逃げ切り勝ち。1230メートルの勝ちタイム1分21秒5は、メンバー中最速。
アルザードは、デビュー戦こそ2着だったが、その後2連勝。初勝利から2勝目では1400メートルのタイムで2秒も詰めており、一戦ごとの成長がうかがえる。
サインポールはデビュー2戦目に勝ったのみで6戦1勝だが、前走では3コーナーから唯一、ベラジオソノダラブを追いかけて見せ場をつくった。最後は結局大差(1秒8差)をつけられての2着だったが、そうした経験は将来に生かされそう。
前走、オキザリスレディーに2馬身差で2着だったスマイルジョナスも上積みがあれば上位争いも。
◎3ベラジオソノダラブ
○5オキザリスレディー
▲11アルザード
△12サインポール
△2スマイルジョナス
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中央の有力馬にはマイルのスペシャリストが多いメンバーだが、シャマルはJBCスプリントへの出走権をかけて、兵庫のイグナイターは本番と同じコースを経験させるということでの出走だ。
ソリストサンダーは昨年の武蔵野ステークスGIIIが重賞初制覇だが、昨年のかしわ記念JpnI・2着、昨年の南部杯JpnI・3着、今年のかしわ記念JpnI・2着と、地方のマイル戦で常に善戦し、いずれも勝ち馬と遜色ないレースぶり。直前の追い切りでも抜群の動きを見せているだけに、JpnI初勝利のチャンスだ。
地方馬の期待はもちろんイグナイター。兵庫に移籍して1400メートルで能力を発揮してきただけに1600メートル戦がどうかだが、中央での新馬勝ちは東京1600メートルだった。5月のかきつばた記念JpnIII以来の実戦となるが、まだ4歳ということで成長にも期待したい。
アルクトスは4年連続の出走で、3年前は2着だったが、一昨年が6番人気で勝利し、昨年は堂々1番人気で連覇を達成。06〜08年のブルーコンコルドに続いての3連覇がかかる。ただ脚部不安での休養明け初戦でどうか。
カフェファラオはフェブラリーステークスGIを連覇しているように、現役のダートマイルでは最強といえそう。ただ地方では2戦して馬券にからめず。芝はともかく、ダートでも勝つか5着以下という極端な成績だけに、盛岡コースでどうか。
今年ダートグレード3勝とダート短距離戦線の有力馬として急浮上がシャマル。JBCスプリントJpnI出走を賭けての出走で使い詰めだが、回復は早いという。初めてのマイル戦で、その路線のスペシャリストが相手となってどうか。
サンライズノヴァは近走成績が冴えないが、昨年のJBCスプリントJpnI(金沢)で2着に好走。3年前にこのレースを制しているだけに、上位争いの可能性はありそう。
タイムフライヤーは南関東に移籍して3戦、徐々に調子を戻している。
◎1ソリストサンダー
○6イグナイター
▲9アルクトス
△4カフェファラオ
△15シャマル
△7サンライズノヴァ
△3タイムフライヤー
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