8月1日に実施予定が、コロナウイルス感染の影響で取止めとなり、あらためての実施となった加賀友禅賞。
適材適所、重賞タイトルを取れそうなところを狙って移籍を繰り返しているベニスビーチとビルボードクィーン。ともにもっとも結果を残しているのが金沢で、前者はMRO金賞では兵庫からの遠征馬にクビ差2着惜敗だったが、サラブレッド大賞典では3〜4コーナー3頭の競り合いから抜け出し3馬身差の快勝。後者は重賞タイトルこそないものの、石川ダービーではゲリラ豪雨の強風のなか、直線ではアイバンホーとの追い比べで惜しくも2着。いずれも牡馬と対戦しての実績で、今回3歳牝馬同士ということであれば能力上位は間違いない。1400メートルという距離を考えると、適性的にベニスビーチを上にとった。
アポロスマイルは中央未勝利ではあったが、13戦して掲示板内がじつに10回という、勝ち上がれなかったのは運としか言いようのない成績。そして金沢転入後は1500メートルのB1級で2、3、1着。中央ではダート1200メートルで僅差の3着という成績もあるだけに今回の1400メートルも問題ない。金沢のこのクラスならまだ底を見せていない成績だ。
川崎から転入してB1級の牝馬限定戦を勝ったリュウノアーダーン、B1特選では4着だったエイシンピナクルらも▲アポロスマイルとそれほど差はない。
◎3ベニスビーチ
○9ビルボードクィーン
▲2アポロスマイル
△6リュウノアーダーン
△1エイシンピナクル
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4歳から7歳と8歳以上の各世代で賞金上位2頭ずつの計10頭によって争われる一戦。オープンの基礎重量が760kgで、今年度の賞金によって加増がある別定戦。
夏バテに苦しんだアオノブラックだが、秋になって徐々に復調し、北見記念を勝って完全復調。今シーズンはばんえい十勝オッズパーク杯を勝っているように、700kg台の比較的軽い重量にも対応できる。トップハンデのセンゴクエース、メムロボブサップより10kg軽い780kgなら中心と見ていいだろう。
北斗賞2着だったマツカゼウンカイ、休み明け3戦して徐々に上向きのミスタカシマは、別定増量なしなら、このメンバーに入っても勝負になる。
トップハンデのメムロボブサップ、センゴクエースは、負担重量の軽い馬たちに早め早めに動かれると、第2障害を越えてからの追走に苦労しそう。それでもメムロボブサップは障害先頭か2番手ならそのまま押し切る可能性も考えられる。
アアモンドグンシンは、旭川記念、岩見沢記念、北見記念と、勝ちきれないながらいずれも3着と能力の高さを見せている。常に障害次第という不確定要素があるだけに軸としては狙いにくいが、障害さえ早めにクリアできれば勝ち負けまである。
◎2アオノブラック
○5マツカゼウンカイ
▲7ミスタカシマ
△9メムロボブサップ
△6センゴクエース
△10アアモンドグンシン
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エムティアンジェは、門別未勝利勝ちからの転入だが、金沢では中心的な存在となった。初戦の金沢プリンセスカップを制し、兼六園ジュニアカップでは北海道から遠征のエンリルに3馬身差をつけられての2着も、4コーナーまで直後で食い下がっていたのはこの馬だけ。笠松に遠征したラブミーチャン記念では、園田プリンセスカップを制していた北海道のグラーツィアとの一騎打ちとなるも、3馬身突き放しての完勝。地元馬同士となれば負けられない一戦だ。
金沢プリンセスカップでエムティアンジェの2着だったのがボサノヴァ。その後牝馬同士の2歳戦を楽に逃げ切り、金沢シンデレラカップも、ゴール前ではスターフジサンに半馬身差まで迫られるも逃げ切り勝ち。道中は1番人気のスーパーバンタムに直後で突かれる厳しい展開をしのいで粘ったということでは、着差以上に価値がある。
金沢シンデレラカップ2着のスターフジサン、同3着のキープクライミングは、その着順どおりの実力と見る。
それ以外は勝負付が済んでいるか、明らかに格下という馬たち。金沢シンデレラカップ6着だったサブノユウゼンは巻き返しての連下争いまであるかどうか。
◎5エムティアンジェ
○11ボサノヴァ
▲6スターフジサン
△4キープクライミング
△2サブノユウゼン
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ヒストリックノヴァは、ダート未勝利戦を圧勝して臨んだエーデルワイス賞JpnIIIでは、直線先頭でほとんど勝ったようなレース内容で惜しくもクビ差2着。その実績ながら、この時期に地方移籍はめずらしい。たしかにこのあと3歳になるとダートなら南関東のほうが選択肢が自由になる。逃げ馬が多数というメンバーだが、好位で折り合えば粘り込みが叶いそう。
セキフウはダート未勝利戦からなでしこ賞を連勝。そのなでしこ賞は、スタートで出負けして後方からとなったが、早めに外に持ち出して直線外から差し切った。未勝利戦を勝ったときは外枠から好位を楽に追走しての抜け出しというレースをしており、今回も外目の枠に入って同じようなレースができれば小回りコースもこなせそう。
JBC2歳優駿JpnIIIではブービー13着と大敗したエンリルだが、先行争いが短距離戦なみのハイペースとなっては仕方ない。とはいえ、その厳しいペースの経験は生きるはず。今回は3番枠に入ってハナをとってマイペースならそのまま粘り込む場面もありそう。
コンバスチョンは、東京、中京のダート1400メートルで2連勝。今回は右回りのコーナー4つの1400メートルという、まったく違ったコース形態でその能力が発揮できるかどうか。
北海道から大井への移籍初戦となるプライルード、ダートの未勝利戦を勝って臨むトモノボーイらにも上位の可能性はありそう。
◎6ヒストリックノヴァ
○10セキフウ
▲3エンリル
△5コンバスチョン
△8プライルード
△7トモノボーイ
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コパノフィーリングの実績が断然だ。中央オープンでは出走機会が限られるとして、4歳にして船橋に移籍。狙っていた習志野きらっとスプリントを見事に射止めた。アフター5スター賞では6着に敗れたが、兵庫ゴールドカップではスタートで躓いて危ない場面があったにもかかわらず、スピードの違いを見せて完勝。コーナー4つの小回りコースは初めてだったが、無難にこなした。今回、ダートでは初めての1400メートルとなるが、兵庫ゴールドカップ(園田1230メートル)のレースぶりからは問題ないと見る。
相手には名古屋の3歳馬トミケンシャイリ。楠賞はスタートで躓いて最後方からとなって流れに乗れず、まったくレースにならなかった。前々走地元の秋の鞍では、楠賞を制したイグナイターに2馬身差をつけて勝っているだけに、3歳同士なら1400メートルの舞台で能力上位は間違いない。地元では古馬相手のA1特別を5馬身差で圧勝しており、全国区の舞台となってどうか。
北海道からアザワクが遠征してきた。かつては1000メートルでしか勝てなかったのが、今年8月に初めて1200メートルのA1特別を制し、さらに道営スプリントで1200メートルの重賞初制覇。ついにホッカイドウ競馬の短距離路線の頂点に立った。昨年の兵庫ゴールドカップでは10着に敗れているだけに、コーナー4つの1400メートルをもたせることができるかどうか。
川崎に移籍して楠賞2着だったリュウノシンゲンは初めての古馬との対戦でどこまで食い下がれるか。
ゴールド争覇を制した高知のダノングッドだが、今回は全国レベルのメンバーが相手でどうだろう。
◎3コパノフィーリング
○6トミケンシャイリ
▲12アザワク
△10リュウノシンゲン
△4ダノングッド
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