昨年の北海道三冠ではリンゾウチャネルに歯が立たなかったリンノレジェンドだが、黒潮盃、ダービーグランプリという3歳の全国交流に続いて、古馬初対戦の道営記念も快勝するに至っては、夏以降、リンゾウチャネルと互角以上の力をつけたのではないかと思われる。2歳時から3歳時にかけての冬は一時大井に移籍したが、この冬は北海道にとどまった。今回、他地区からの転入馬もいるとはいえ、道営記念で勝負付けが済んだ相手がほとんど。スーパーステションは復帰のメドが立たず、リンゾウチャネルは南関東に移籍ということでは、今シーズンの北海道古馬戦線を牽引していく存在であることは間違いない。
相手は、道営記念2〜4着馬と大井から再転入初戦のペイシャゴンジセだが、その順位付けは難しい。
道営記念3着で、年明けの川崎記念(10着)も使われ、直前の坂路での追い切りでも36秒台を出して仕上がり十分と思われるモズオトコマエを相手筆頭とした。
ドラゴンエアルはここ2年間4着以内を外しておらず崩れることがあまりない。着差をつけられたレースもあるが、それは圧倒的に強かったスーパーステションがいてのこと。ただ道営記念以来の9歳初戦という年齢的なところでどうか。
ペイシャゴンジセも9歳だが、3月まで大井で使われ、A2特別で勝ち馬から1秒差以内のレースをしていたということであれば、上位争いには加われそう。
ステージインパクトは1800メートルでも勝ち星があるとはいえ、適距離は2000メートルかそれ以上と思われ狙いを下げた。
◎6リンノレジェンド
○9モズオトコマエ
▲1ドラゴンエアル
△4ペイシャゴンジセ
△3ステージインパクト
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東海ダービーへ向けた東海地区の3歳戦線で目下最右翼とされるのが、スプリングカップまで重賞3連勝中のニュータウンガール。牝馬ながらここには出走せず、おそらく駿蹄賞から東海ダービーへとなるのだろう。
そのニュータウンガールと、梅桜賞、スプリングカップで対戦し、それほど差のない4着、2着と善戦したのがジェネラルエリア。"鬼のいぬ間に"ではないが、牝馬同士で相手関係がだいぶ楽になったここは初タイトルのチャンス。
3歳特別2連勝でここに来ての充実ぶりを見せているのがクロワ。ともに逃げて3、4コーナーから後続を引き離しての圧勝。今回はキクノウィングとの先行争いに初めての1800メートルがどうかという懸念はあるが、それらをクリアすればチャンスはある。
ビックバレリーナは梅桜賞でジェネラルエリアに先着し、勝ったニュータウンガールに半馬身差の2着と食い下がった。しかしその後の3戦がやや差のある敗戦。とはいえ梅桜賞以来の牝馬限定だけに上位も狙えそう。
若草賞6着に続いて再度南関東から遠征してきたポピュラーソング、兵庫から遠征のキクノウィングは、おそらく新型コロナウイルスの対策なのだろう、それぞれ笠松、名古屋のトップジョッキーが騎乗ということでは、あっと言わせる可能性はありそう。
◎5ジェネラルエリア
○8クロワ
▲11ビックバレリーナ
△9ポピュラーソング
△6キクノウィング
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いかにもタフネスというタイプのウォーターマーズ。昨年夏に中央から転入後、2走前の黒船賞JpnIII(9着)以外は一度も3着以内を外していない。しかも昨年末の高知県知事賞以降の一連の対戦相手と比べて、今回はかなり相手関係が楽になった。レース中盤から追い通しというズブいタイプゆえに50歳の西川騎手には体力勝負となるが、1900メートルという距離もこの馬には向きそう。
昨年のこのレースで2着だったキャプテンオリオンは、昨年後半こそやや落ち込んだものの、今年2月からは一般戦と特別戦ではあるものの4戦3勝と調子を上げてきた。距離延長もアドバンテージになりそう。
転入4戦目で佐賀・はがくれ大賞典に遠征したデジタルフラッシュは、9番人気ながら勝ったキングプライドに1馬身半+ハナ差で3着と好走。笠松時代にも1800/1900メートルの重賞や特別で好走があり、この距離でこその好走は期待できそう。
コスモターンブルーは下級条件から8連勝で前走B-2まで勝った。今回は格上挑戦となるが、近走重賞で好走しているのがウォーターマーズだけというメンバーなら侮れない存在。
アースグロウは、前走御厨人窟賞が0秒6差の4着とまずまずの好走。今回は経験がない1900メートルという距離がカギとなりそう。
昨年11番人気でこのレースを制し、連覇を狙うのがエイシンファイヤー。しかしそれ以降、重賞・準重賞・特別戦では、12月の瀬戸特別で4着があっただけ。ただこの距離なら展開次第でという可能性は捨てきれない。
◎2ウォーターマーズ
○4キャプテンオリオン
▲3デジタルフラッシュ
△7コスモターンブルー
△5アースグロウ
△1エイシンファイヤー
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ステラモナークは、兵庫ジュニアグランプリJpnIIに挑戦(11着)したあとの4連勝で一戦ごとに強くなった。初遠征となった名古屋・若草賞ではスタートから先頭に立つと後続を寄せ付けないままの逃げ切り。翌週の名古屋・東海クイーンカップでグランダム・ジャパン3歳シーズンの選択肢もあったが、地元の三冠戦線を狙うようだ。問題は初めての1700メートルだが、前走でもゴール前余裕があり、距離延長も問題ないのではないか。
イチライジンも兵庫ジュニアグランプリJpnII(10着)のあと3連勝中。その3連勝が1700メートルで、距離の心配もない。園田ジュニアカップの1分48秒1というタイムは馬場状態もあったのでともかく、その後3歳になってからの1分51秒台は、過去の菊水賞の勝ちタイムと比べても遜色のないもの。昨年10月31日のアッパートライではステラモナークに勝っているものの、その後の成長度でステラモナークを上位にとった。ただ距離適性面ではイチライジンにアドバンテージがある。
トライバルキングも差はない。前走1870メートル戦では、先行勢のうしろで折り合いをつけ、向正面で軽く気合をつけただけで先頭に立った。そして4コーナーではスーパーローズに迫られたものの、直線で楽に突き放した。距離伸びての充実ぶりがうかがえる。
ここまで3頭、印の順番はつけたが、どれが勝ってもおかしくない。
門別から移籍のエイシンダンシャクは、名古屋遠征のスプリングカップは勝ち馬が圧倒的に強く、前走は勝ったのがJRA馬。ということを考えるとまだ底を見せていない。
前走でイチライジンに1馬身差まで迫ったピスハンドは上位食い込みがあるかどうか。
◎6ステラモナーク
○10イチライジン
▲12トライバルキング
△4エイシンダンシャク
△8ピスハンド
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昨年末の白嶺賞、桐花賞で1、2着を分け合ったエンパイアペガサスとヤマショウブラック。その時2キロ差だった斤量が、ヤマショウブラックは明けて4歳になって1キロ差になった。加えて、エンパイアペガサスはかつて1600メートルでは距離がやや短いと思われていたのが、昨年挙げた3勝はすべて1600メートル。ここはエンパイアペガサス優位と見る。
その2頭に割って入ると見たのがアドマイヤメテオ。白嶺賞、桐花賞は、ともに3着だったが、冬休み明けのA級一組特別が2着に7馬身差の圧勝。白嶺賞と同じ水沢1600メートルでも勝ちタイムが3秒以上遅かったが、馬場状態がまったく違うので、そのタイムは気にしなくていい。そのパフォーマンスの高さと、休み明け2戦目を評価した。
ヤマショウブラックは押し出されるかたちで3番手評価。
ロジストームは白嶺賞で1番人気に支持されたものの4着。昨シーズン前半は赤松杯から水沢のマイル戦で3連勝しているという実力は侮れない。
中央オープンから転入初戦のランガディアはコース適性と能力が発揮できる状態にあるかどうか。
◎2エンパイアペガサス
○8アドマイヤメテオ
▲6ヤマショウブラック
△12ロジストーム
△5ランガディア
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