ミスカゴシマは、地元佐賀では敵なしの7戦全勝。小倉芝のフェニックス賞も勝ち馬からコンマ9秒差なら評価できる内容だし、初の長距離輸送となった金沢シンデレラカップでは北海道勢相手に2着に食い込み、門別で重賞勝ちのあったミステリーベルンに1馬身差の2着。前走花吹雪賞も他馬の脚色をうかがいながら余裕の圧勝だった。再度の距離短縮でも自在にレースは運べるし、枠順も包まれる心配のない絶好の6番枠だ。
未知の魅力は、転入初戦で2着のあと3連勝中のワンビリーブ。とにかく勝負どころで気合を入れたあと、トップギアに入っての伸び脚が抜群。前走3歳-1組戦でも中団追走から3コーナー手前で気合を入れると、前の馬たちを抜き去るのはあっという間だった。ミスカゴシマを脅かす存在になるかもしれない。
2歳8月以来勝ち星から遠ざかっているトーセンザゲームだが、前走古馬B-5組では直線外を伸びて3着と見せ場はあった。ここに来ての成長がうかがえる。
キタカラキタムスメは、地方同士とはいえ全国レベルの重賞を戦ってきて、佐賀でも上位クラスで2着、1着と好走。この相手でも上位争いの力はありそう。
◎6ミスカゴシマ
○3ワンビリーブ
▲9トーセンザゲーム
△5キタカラキタムスメ
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キョウエイリュウのヤングチャンピオンシップは薄氷を踏むような勝利だったが、それは他馬とは20キロ以上の重量差があってのもの。それでデビューから負けなしの10連勝。2歳最初の重賞ナナカマド賞を制したあとは、十勝産駒特別、ヤングチャンピオンシップと2戦のみ。ナナカマド賞以降はレースを選んで最短でここまで来た。競馬だから何があるかわからないが、これまでの実績が断然であることは言うまでもない。
トワトラナノココロは十勝産駒特別でまさかの5着に敗れたことでヤングチャンピオンシップへの出走は叶わなかったが、その後は7戦して2勝、2着3回、3着2回と、2歳A-1戦で常に上位争い。たしかにこれまでの重賞・特別では3回出走して5着が最高という成績だが、近走の成長に期待だ。
カイセドクターは北見産駒特別を勝って以降、勝ちきれないレースが続いているが、ヤングチャンピオンシップで前の2頭に迫るレースぶりは見どころがあった。
重賞・特別でもここまで大きく崩れていないコマサンダイヤまで、3頭による2番手争いとなりそう。
ダイナマイトは近走の成績があまり目立たないが、青雲賞4着、十勝産駒特別4着という実績は見逃せない。
◎9キョウエイリュウ
○6トワトラナノココロ
▲5カイセドクター
△10コマサンダイヤ
△4ダイナマイト
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7頭立てとやや寂しい頭数のチャンピオンカップ。5歳馬3頭に9歳以上が3頭、その間の世代は8歳のセンゴクエースだけ。強いと言われた明け6歳世代、メジロゴーリキ、ミノルシャープ、ゴールデンフウジンらはいずれも今シーズンの古馬重賞で馬券圏内や掲示板内がありながら重賞勝ちには至らず、1週前のウィナーズカップに出走した。しかしそこでも連勝記録を更新するホクショウマサルの引き立て役になっただけだった。
ばんえい記念に向けて復調してきたセンゴクエースは、オレノココロやコウシュハウンカイより軽く、5歳馬3頭と同じ810キロなら負けられないところ。
アアモンドグンシンは、ドリームエイジカップは重量に恵まれて勝った感じはあったが、2走前の睦月特別では6歳世代でいまもっとも勢いがあるミノルシャープをゴール寸前で差し切った。北見記念では840キロで5着とまずまずの走りを見せており、810キロのここでもチャンスはある。
オレノココロは、センゴクエースより10キロ重いだけの820キロなら障害次第では圧勝まであっておかしくない。
北見記念を制したシンザンボーイも810キロなら上位争いが期待できそう。
天馬賞を制したコウシュハレガシーは古馬重賞初挑戦でどこまでやれるか。
◎5センゴクエース
○4アアモンドグンシン
▲7オレノココロ
△1シンザンボーイ
△2コウシュハレガシー
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今回が初ダートになるが、テイエムヤマカゼの実績が抜けている。新馬戦を勝ったあと、2歳のオープン特別では勝ち負けには至らなかったものの、勝ち馬との差は最大でも1秒6と大きくは負けていない。中央勢は出走6頭中3頭が未勝利馬というメンバーの中で、前走3歳1勝クラスで勝ち馬からコンマ3秒差の4着は抜群の実績。あとは佐賀のダートコースが合うかどうか。
川崎から遠征のトキノノゾミは新馬戦を勝ったあとの成績がぱっとしないが、前走中央未勝利との条件交流がハナ、クビという接戦の3着。距離適性的にも能力を発揮できそうで、あとは初めての長距離輸送で、その力を発揮できる状態にあるかどうか。
トライアルのノカイドウ特別を逃げ切ったのがベルウッドコチョウ。その勝ちタイム1分30秒4なら、例年のたんぽぽ賞との比較でも勝負になるレベル。
もうひとつのトライアル、ミヤマキリシマ特別で2着だったのがウィンウィンボルト。その走破タイムはベルウッドコチョウよりもコンマ1秒速かった。続く地元同士のたんぽぽ賞ファイナルチャレンジでは1番人気にこたえて逃げ切り快勝。地元の期待はこの馬だ。
九州産馬限定の未勝利戦を勝ち、小倉のひまわり賞2着だったローランダー、ノカイドウ特別6着も前走のダート戦で上昇気配を見せたカシノピアレスらも連下争いなら。
◎3テイエムヤマカゼ
○10トキノノゾミ
▲9ベルウッドコチョウ
△5ウィンウィンボルト
△2ローランダー
△1カシノピアレス
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梅桜賞はゴール前3頭の接戦となったが、逃げていたビックバレリーナを直線でエムエスオープンがとらえたかと思ったところ、それを目標に動いたニュータウンガールがまとめて差し切った。初めての名古屋コースもこなし、これで12月から3連勝。引き続き名古屋1800メートルの舞台で、今回は牡馬相手となるが、ここも突破できる可能性が高いと見る。
兵庫から遠征の新興勢力エイシンダンシャクが怖い存在だ。北海道では一般の未勝利戦を勝ったのみだが、ウィナーズチャレンジでも好走していた。兵庫移籍初戦となった姫路1400メートル戦は2番手から直線抜け出し圧勝。門別1800メートルでも好走しており、この条件で初タイトルという場面も十分にありそう。
ビックバレリーナは、ライデンリーダー記念、梅桜賞とニュータウンガールの2着。単騎で楽に逃げられれば今回も見せ場がつくれそう。
エムエスオープンは、前走梅桜賞で一旦はビックバレリーナをとらえながら差し返されたところを見ると、この距離はやや疑問。
ゴールドジュニアで2着だったダルマワンサ、園田で強敵相手のレースを経験しているエイユーキャッスルらも上位争い候補。
◎2ニュータウンガール
○9エイシンダンシャク
▲8ビックバレリーナ
△1エムエスオープン
△10ダルマワンサ
△3エイユーキャッスル
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